新しい旅へ-4
ニケ×ククリ


「ククリ、ね…―」
「ごめんククリ、俺聞きたくないよ」

「――え…っ」

さっき逃げちゃ駄目だって思った所なのに。
駄目だ…どうしても、逃げてしまう。
レイドの名前なんて、もう聞きたくないんだ。
もう…聞きたくない。

(夢の中だけで、勘弁してくれよ…)

ごめんククリ…俺には勇気がない。
勇者なんて…失格だよな。

「駄目…?ククリ、は…言う権利もない…の?」

ごめんククリ。
本当に…―ごめん。

「じゃぁ…っ…ククリ…ゆ…うしゃ様のこと」

そうだ、毒だったらどうするんだ。
薬を…探さないとな。

「まだ好きでも…いぃ…?」

変なの…全然怖くない。
何の見返りもいらないの。
ただ伝えたかった。
勇者様に、好き、って。

「ねぇ、まだ、好きでもいい?まだいっぱい好き、だもん…
勇者様とね、一緒にいられなくても…好きでいたい」

勇者様は外に出ようとしてた足を、また止めてくれたみたい。

あれ、変なの。
さっきまで、思うように喋れなかったのに。
スラスラ言えちゃうの。
それに、すっごく恥ずかしいこと。
普段のククリなら、絶対に言えないことなのに…

体も少し楽になったような…
あっ、起き上がれそう。

少し辛いけど、ベッドの上に座ることは出来た。

「勇者様…あのね、ククリ、ずっと伝えたかったことがあったの。
勇者様は気づいてたかなぁ、ククリの気持ち…」

「………―」

唖然としてる勇者様。
その勇者様の目をしっかり見て言える。

「ククリ、勇者様のことが好き」

…ん。

…あれ、急に涙がこぼれおちた。
どうして、かな。
悲しくなんて、ちっともないのに。
悲しくなんて…

「……ク…クク、リ…」

胸がすっごく熱い。
伝えることって、すごく辛いことだと思ってた。
だけど…本当は幸せなこと、だったんだ。

そう思えるから、涙が出るのかなぁ。
涙って…悲しい時だけに出るものじゃないもんね。

まだまだ伝えたい。
まだまだまだまだ…―

まだ足りないよ。

「本当はね、ずっと一緒に旅したいし、ずっと勇者様の傍にいたい。
これからもずっと、ギリを倒したとしても、それから先もね、…――」

「それから先もね、…――!あ…っ…」

「ククリ、レイドに…キス、されたのか!?」

気がついたら俺はククリの目の前にいた。
そしてベッドに足をかけたまま、ククリの両手を強引に掴む。

「ゆ、勇者…様…ぁ、あう…」
「お願いだ、正直に言って欲しいんだ」

今まで感じたことのない胸の苦しみ。
心臓がバクバクいっていて、破裂しそうだ。
…嫌な感じじゃない。

だけど、苦しい。
今まで俺が感じてきたこと、本当にばかだなって思ってる。

自分ひとりで全て解釈してククリを困らせただろうし、
勘違いばっかりして酷いこと言って悲しませただろうし、
自分の気持ちを抑えつけてばかりで…

そんなことをしたのが、苦しい。

そして…
そして、ククリの本当の気持ちを知って。

「勇者様ぁ、ククリ…何もされてないよ。本当だよ」
「本当…に?」

その時、安堵の気持ちと共に、別の感情が俺を襲う。

「うん…本当に、勇者様…――んぅ」

唇の、どくどくという脈を感じる。
…生暖かい。
目の前には大好きな勇者様の顔。
これは、ククリだけの唇じゃなくて…―

「…ん……―んっ」

ビクン…

思わず体が跳ねてしまう。
勇者様の舌が、ククリの唇を割って入ってきた。
ちゅぷ、ぴちゃ、っていやらしい音が聞こえる。

とろけそう…勇者様…

唇を離したら、唾液がつぅっと目の前に引いてるのが見える。
それが切れるまで、ぼんやりと眺めていた。

「これでククリのファーストキスは、俺のモンだよな」
「ゆ…ゆぅ…しゃ様…〜〜」

…嬉しいなんてものじゃない。
何て表現したらいいのかな、この気持ち。
だって、信じられない。

(―勇者様はククリのこと、嫌いなんじゃなかったの…?)

そう聞きたい気持ちもある。
だけど、今はもう…そんなことよりも、目の前を信じたい。

「ククリ、耳まで真っ赤になってるよ」
「ぁふっ!…ひぁあ…っ」

そういいながらククリの耳たぶを舐める勇者様。
反射的に、勇者様にしがみついてしまう。
勇者様…すっごくいやらしい。

「ぁあん…ん、は…ぁ」

だけどククリも、すごくいやらしい気持ち。
勇者様はゆっくりゆっくり、ククリをベッドへ押し倒していく。
ククリもなされるまま、勇者様に押し倒される。
もう何にも、怖くない――


勇者様が耳元で囁いた。

「…エッチ、しよっか」

「………う、ん…」

ククリは目をつぶりながら頷いた。
でも体は…しっかり俺にしがみついている。

「本当にいいんだな、ククリ。始めたら…
…始めたら、ククリがやめてっていっても、やめないぞ」
「うん…やめない、で…」

こんなククリの姿を見られるなんて…

俺は焦る気持ちを抑えながら、割れた窓のカーテンを閉めた。
外の雨は弱くなって、またしとしとと小さな音を奏でている。

さっきは、嫌な音だと思ったのにな。
今は俺達を盛り上げてくれるBGMとも思えるんだから、おかしなもんだな…
…しかし、自分で思ってて恥ずかしくなるようなセリフだ。

「ククリ、ずっと…思ってたことがあるんだ」
「ん…なぁに?勇者様ぁ…」

「俺、ククリのことずっと好きだった」
「―ゆ、勇者様…」

これは…
最高に、照れくさい。
思っているよりも口に出してわかるこの恥ずかしさ。
そしてククリが恥ずかしがっているのを見て、更に照れくさい。

だけど、恥ずかしさよりも今は言いたい気持ちが強い。

ククリのパジャマのボタンを、ひとつずつ外していく。
上下繋がっているパジャマ。
ククリには前のパジャマの方が、似合うと思うけど。
でもまぁ、今から裸になるんだから、一緒か。

「勇者様、ずっとって、いつから…?」
「そうだなぁ、ククリの胸が大きくなってきた時位からかな」

「…やだっ、勇者様のえっち……―あっ」

俺は一気にパジャマを剥ぎ取った。

ぷるん、とククリの可愛い胸が揺れる。
あとククリが身にまとっているのは、パンツだけ。

「ククリ…すごい、すごい可愛い」
「ゆ…勇者様ぁ…だめ、ククリ…」

と、すぐにククリは胸を隠した。

「ククリ、もう隠すのはナシだぞ」
「や、やん…だめ、勇者様ぁ…」

俺はすぐにククリの手を退けようとした。
が、しかし、ククリはだめ、と見せてくれようとしない。

「ククリ、どうしたんだよ?」
「だ、だっ…てぇ、ククリの胸…」

ククリは自信がなさそうに、顔をそむけた。

「…胸?すごく可愛いよ、ククリ」
「だって、ククリの胸は…小さいの。
…勇者様は大きな胸が好き…でしょ?」

…心配してんだ、ククリは。
俺が大きな胸がいいって思って。
でも…

「ククリ、心配すんなよ。ククリの胸大きくなったじゃん」
「そ、そんなことぉ…」
「そんなこと、あるんだよ。じゃあ確かめさせて、ほら…」
「あっ、だめぇ…」

俺は強引にククリの両手を掴んだ。
ククリの可愛い胸が跳ねる。

「ゆ、ゆう…あ、あふ、あっ…!」
「すごい、柔らかくて気持ちいい…ククリのおっぱい」

少し成長したククリの胸は、少し固さは残るものの触り心地は良い。
ククリの首筋を舐めながら、優しく優しく揉んでいく。
最初は力強く俺の手を握っていたククリも、
今は気持ち良さそうにもだえている。

「ゆ、勇者様ぁ、あっ…あ!」

…―キレイなピンク色だなぁ。
そんなことを思いながら、その突起を口に含む。

「――ぁ、はぁっ!」

ちゅく、ちゅ…―

いやらしい音が部屋に響く。
ククリは更に声をあげながら、体をよじった。

「あ、あっ、はぁっ…あ、あぅ、気持ちい、勇者様ぁ…っあ」
「ん、ふぅ…ククリ、気持ち良い…?」

―何だか嬉しくなってきた。
ククリが感じてる…俺の、愛撫で。
片手はククリの胸の先を転がし、もう片手はククリの長い毛をいじって。

「ククリ、俺三つ編みのククリも好きだけど、髪をといたククリも好きだよ…」
「ひぁんっ、あ、ん、あうぅ…」

ククリが返事できないの知ってて、わざと話しかけた。
…ああ、何か、すげえ意地悪してぇな。

「あっ…あ…――ん」

俺はすっと、ククリの胸から手を離した。
そしてククリの上にまたがって、ククリの腕をつかみながら
じっとククリの体を観察する。

「はぁ、は……ん、勇者、様…?」
「ん?ククリ、何?」
「う…ん、…あの…」

ちょっと困ったような顔をして、俺を上目づかいで見つめるククリ。
もっと、もっと意地悪をしたくなる。

「う〜…、や…だぁっ」
「何が、嫌だって?」

「やっ……と、途中で…止めちゃいやぁ…」
「じゃあククリ…もっとして欲しい?」
「んっ…勇者様の、意地悪ぅ…」

ククリの恥ずかしそうな顔がまた、堪らない。

「そうだよ、俺は意地悪だよ。でも、ククリは
こんな意地悪なヤツが好きなんだよな〜」
「やぁ…もぉっ……ククリ、我慢できない、よぉ…」

まぁ、そろそろこの辺で許してあげよう。
俺ももう、ククリの体を見ていたら我慢できなくなってきた。

「そっか、じゃあどうして欲しいの?言ってごらん」
「う、う…ん、あの、勇者様ぁ、ココ…―」

自分でも信じられない。
自分がすごく、すっごくいやらしい…

勇者様に見つめられて、体がうずうずってする。
もっと、もっと…勇者様に見て欲しい。

さっきクロコに薬を振りかけられてから、ずっといやらしい気持ち、だったけど。
あの薬は変な気持ちになる薬だったのかなぁ…

「あの、勇者様ぁ、ココ…―触って、欲しい…」

パンツのとこを自分で指差す。
恥ずかしいけど、でも、でも…欲しいよぉ。

「じゃ…パンツ、脱がなきゃな」
「…あっ」

勇者様はククリのパンツをすっと抜いた。
…全部、脱いじゃった。

「ゆ、勇者様ぁっ、電気…」
「ん?」

「や、やだぁ…全部見えちゃう…電気、消してっ…」
「…駄目、全部見たいから」

勇者様はククリの言うことを全く聞かずに、足を広げようとしてる。
勇者様、顔がニヤニヤしてる。えっち…

少し抵抗したけど、自分でして欲しいって言ったんだから…と思って
すぐに観念しちゃった。

「…ククリ、すげぇ…濡れてる―」
「勇者、様っ…そ、そんなに、だ…―んっ」

…に、二回目。
二回目の…キス。

「んっ…ふぅ、ん…んん…―」

どうしてかな…
キスされたら、もっといやらしい気持ちになる。
言いたいこともあったような気がするけど、どうでもよくなっちゃう。

ヌチュ…

「!!ふぁっ…!」

キスに夢中になってる間に、勇者様があそこを…

「ククリ…こんなになってるよ」
「や、やだぁっ…」

勇者様はわざと触っていた手をククリの目の前に突き出す。
勇者様の指にはいっぱい、いっぱいいやらしい液が糸を引いてる。

「そんなもの、見せ…―っ、ひあぁっ…!」
「…ククリの中…暖かい」

指が、指が…入ってる。
勇者様の指がククリの中をかき回してる音が聞こえて…

「クチュ、クチュって、こんないやらしい音本当にするんだな〜」
「あっ、あっ…や、やぁぁ…」

勇者様はいじわるっぽく笑うと、指を抜いて顔をそこに近づけようとした。

「あ!!だ、駄目、勇者様!」
「え、何で?」

「だ、だ、だって…そこは…その…き、汚いから…」
「汚くねぇよ、ククリのだもん」

「…ク、ククリのも、汚いのっ…」
「まぁまぁ良いから、とにかくごろーんってなりなさい」

…勇者様になだめられて、足を開いたままもう一回寝転ぶ。
ククリのそこを、少し広げるようにして見てる勇者様…

こんなに恥ずかしいのに…やっぱり、欲しいよぉ。
きっと勇者様、ククリのことえっちな子だって思ってるよね…

「ククリはここが良いのかな〜」

―ぺろっ。

「!!!」

勇者様の声が聞こえると同時に、むず痒いような快感が襲う。

「―ぃ、ふああぁっ!!」
「…気持ちよさそうだね、ここの突起」

ククリの一番気持ち良いトコを、勇者様の舌が優しく這う。

「―あっ、あっ、やぁ!あんっ、ひぁんっ!」

こんな大きな声出したら、きっと誰かに聞こえちゃう…
だけど、おさえられない。
駄目、おかしくなっちゃいそう。
気持ちいいよぉっ…―

「…ん、ククリ、可愛い」
勇者様は更にいやらしく、ククリのそれを舐め回す。
あ、もう、もう…

「あっ、い、いっ…―あああぁ!!」

―急に頭が真っ白になる。
今まで味わったことのない快感。
本当に気持ちよすぎて、体がまだびくびくしてる。

いっちゃったんだ…。
勇者様の前で、いっちゃった。

「――ぁっ…。はぁ、は…ぁ」
「なんだ、ククリもういっちゃったのか?」

「ん、ぅん…だ、だってぇ」
「少ししかしてないのに…ククリって感じやすいんだ」

勇者様、すごくうれしそう。
もぉ、いじわる…。

その時気がついた。
ククリはまっ裸。
勇者様は…まだちゃんと服を着てるってこと。

「〜〜勇者様、ククリだけ裸なんて、恥ずかしい…」
「なんだククリ、そんなに早く見たいの?俺のモノが」

「あっ、ち、違うのっ!だって、だってククリだけがぁ…」
「はいはい。言い訳しなくて良いってば、見たいんだろ、ククリ」

勇者様は、見たいです、って言って欲しそう。

「ん〜〜っ、…だって、…ん、そ、そのぉ…」

でも…正直言って、欲しい。
いやらしい気持ちがとまんなくって、勇者様のが欲しいんだもん…
ククリ、こんなこと言うのおかしいのかなぁ…

「…ん、う…ん、勇者様の…見たい…」
「ほら、やっぱり。大丈夫、焦らなくても逃げないからさ」







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