女オタクな恋人話 きっかけ
シチュエーション


俺は高校二年、同じクラスに一応彼女持ち
彼女は、一言でいえばオタクだ
歴史に詳しくて、少年漫画が好き、ギャルゲーや二次元の女見て萌え発言等…
ただ、見た目はいたって普通だ(本人曰く、自分は不細工らしいが)
そりゃクラスの他の女子は校則破って髪染めてたり、化粧してる奴ばっかりで
その中に可愛い子もいるけど、さ
そんな中、俺が彼女に惚れたのはあの時が最初

入学から数カ月後、珍しく早く学校に付き教室に向かうと
教室に一人、座って何やら書いてるクラスメイトが居た
その子は、クラスにいる他の女子とは違い化粧なし、髪染めてない、スカートも規定通り
眼鏡をしている、地味で…クラスで浮いた存在になりつつある子だった

何を書いているのか気になって、近づいてみた。
すると、俺読んだことのあるコミックスの表紙を見ながら模写している

「あ、それってさ」
「え?」

思わず、声を掛けていたらしい。返ってきたのは中性的な声

「知ってるコミックだたから…絵上手いんだな」

俺は素直に感想をもらした、ほぼ完ぺきに模写されていたからすごいと思う

「…ありがとう、そう言ってもらえると嬉しい」

不意に見せたその、幼く見える笑みに胸が高鳴っているのがわかる

「でも、私と関わるとクラスから浮いちゃうよ?」

さっきの笑みとは別人の様な、諦めと自嘲が混ざった哀しげな笑み
今度は胸が痛くなった。俺はどうしたらいいか解らずに教室から出た

数分後、クラスメイトが次々とやってくるのにまぎれる様に教室に入る
彼女の方を見ると、模写はしていない。何かの小説を読んでいた
そのうちクラスの女子数人が集まって来て彼女に、宿題を見せて欲しいと頼んでいる様だ
嫌な顔一つせず、他の女子に宿題を見せている
でも…浮かべている笑みは、作っている様に見えたんだ
クラスで浮いている事を知っていながら、それを受け入れているのか?
何故か俺は、彼女の気持ちを考えて切なくなった

その日から、俺は学校に早く来るようになった。理由は単純、彼女と話したいから…
話を重ねていくうち彼女がオタクだと判明。でも、俺が詳しく聞いた時以外は深い話に持っていかない
俺が思っていたオタクのイメージとだいぶ違う

「テレビとかで、極端なオタクの人が多く取り上げるからオタク全体が誤解されてるかもね」

何時だったか彼女が言っていた言葉だ、その通りなんだろう

彼女の表情や仕草の一つ一つが目に付いてくる。
意外と可愛いなと思った、クラスの他の女子とは違う
自然に笑うその笑顔、絵や知識を褒めれば恥ずかしそうに俯き耳が赤い
もっと…もっと彼女の事を知りたいと思った






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