不平等学院
シチュエーション


画面には、壇上で熱弁を振るう少女が映っていた。
少女の後ろには「昇火女学館生徒会選挙」という横断幕がある。学校の生徒会選挙演説を記録したビデオと、知らないものにもわかるが、アングルやアップの使い方は凝っていて、セミプロかプロが複数のカメラを使って撮った映像のようだった。
このビデオに金がかかっていることは、その映像そのものからも、そこに映っている講堂が、学校と言うよりも議事堂のようであることからもわかった。
セレブ女子学校の生徒会選挙。「生徒会長候補2−A 天城愛」のたすきをかけた少女は、背丈こそ平均的かやや低い印象だったが、それ以外の外見は、かなりのクオリティを備えていた。
結い上げたつややかな黒髪。細い顎と意志の強そうな瞳が、やや硬質な印象を与えるものの、そこらのアイドルにも引けを取らない美人顔。細い肩と腰つきながら、バストとヒップはしっかりと張り出して、女性らしさを主張している。
一見するとスレンダー美人、脱げばトランジスタグラマーと言ったところか。
その美少女は、人前で演説する緊張からか、頬を紅潮させて声を張り上げていた。

『いまや、世界中が差別をなくそうとしています。差別はいけないことだというのが常識です』
『この国でも、ずいぶん前に、みんなにチャンスがある社会を目指すと、指導者が言いました』
『憲法にも書いてあります。私たちには、生まれや、親の財産に関係なく、平等に基本的な人権があります。
この学校は、現代の常識に反しています』

「あはは…何回聞いても、笑えるわ♪」

そう言って笑ったのは、天然なのかウェーブのかかった明るいブラウンの髪を、ふわっとしたボブカットにした少女。
画面に映る少女、天城愛よりも背が低く幼い外見だが、顔のパーツや整い方は上回る。愛でさえアイドル級の美少女だが、こちらはまるで人形のような、あるいは二次元から抜け出たような美少女だった。
ビデオの天城愛と同じデザインの制服だが、リボンタイの色が違う。愛はブルー、ボブカットの美少女はオレンジのリボンタイだった。愛のブルーは2年生、オレンジは1年生のカラーに指定されている。この美少女は幼げな外見どおり下級生なのだ。

だが、このウェーブボブの美少女は、下級生とはとても思えないほどリラックスした態度でソファに座っていた。リモコンを片手に、大画面テレビで演説を鑑賞している風の美少女。
その後ろには、同じ制服の少女が数人。1年も2年も混じっていたが、こちらはパイプ椅子に座っていた。

「ホント、バカ丸出し」

美少女の声は顔から受ける印象どおりの甘い声音だったが、ビデオに対してはき出される言葉は辛辣と言うよりも嘲笑だった。後ろの女生徒達もビデオに嘲笑を投げながら、そんな女王様然とした美少女の言葉に頷いている。

「ね♪オマエもそう思うでしょ?」

ソファに腰掛けたボブカットの美少女、ミレイが声をかけると、ビデオを流している画面の脇にいた少女が、間髪入れずに答えた。

「はいぃ♪ミレイさま♪」

ビデオを流している大画面テレビの脇。そこにもう一人少女が立っていた。ソファに座る美少女にミレイ様と答えたその少女は、がに股で、立っていた。
がに股の少女は、服を着ていなかった。学校指定の靴とソックスは履いていたが、それ以外に衣服と呼べるものは身につけていない。
首元にタグのついたごつい黒革の首輪をつけていて、さらにオマケのようにブルーのリボンタイをつけているのが、かえって滑稽だ。
綺麗な黒髪がポニーテールに結われている。その格好で、全裸以下のみっともない姿で、がに股になっているのだ。
さらに、片手を股間に伸ばして秘唇をくいっと開き、もう片手はハリのある乳房を持ち上げていた。細い肩と二の腕でみずみずしい乳房が押し出され、引き締まった柳腰を前に突き出しているので、性器も排泄器官もソファに座ったミレイには丸見えだった。
そんな、屈辱的などという言葉では表せないほどに惨めな格好の少女は、笑っていた。にへら、という音が似合う、ゆるんだ笑い顔。自ら晒す濡れた股間と勃起した乳首の後ろで微笑んでいる。
笑い顔を浮かべる少女の瞳は、媚び、服従…そして被虐の歓びに濡れている。その細い顎の形と髪型が、ビデオに映る天城愛と同じでも、意志の強さが完全に失われた瞳が印象を変えてしまい、
この濡れた股間を晒すがに股の少女がビデオで演説をしている天城愛だとは、一見思いもつかないほど別人のように変わっている。

「ミレイ様のおっしゃるとおりです♪」

そうお追従を言うがに股少女の首輪についたタグには、「Fクラス畜隷生奴アイ」と書かれている。

「アイったら、本当にバカ丸出しです♪」

アイはさらに媚びた甘い声音で自分をこき下ろした。その声にも表情にも態度にも、プライドの一片たりとも伺うことは出来ない。自分よりも年下のミレイに完全に屈服し、その状態に何の疑問も持っていないどころか、むしろ誇らしげでさえあった。

『生徒会の役員になれるのが、親が学校に寄付している生徒だけなんて、こんな差別的な制度はあり得ません』
『クラス分けまで、学校に払っているお金の違いで分けられています』
『クラスの名前、A組からD組が、そのまま生徒のランクになっています』
『クラスが違うと、学校から受けられるサービスまで違います。学生食堂の2階には、C組D組の生徒は入ることが出来ません。
同じ生徒にこんな差別はありえません』
『先生までが、A組の生徒を『生徒様』と言い、さん付けで呼びます。D組は『おまえら』扱いで、名前を呼び捨てです』
『確かに、この国は資本主義の国です。でも、教育の場にこんな差別があって良いわけがありません。しかも、お金があると言っても、それは親のお金で、生徒の能力には何の関係もないことです』

真剣な表情で、学院の差別構造を糾弾する愛。ミレイは、そこでリモコンのポーズボタンを押す。

「あはは…アイ?」
「はいぃ♪ミレイさま?」
「オマエってホント、どうしようもないバカね?」
「はいぃ♪ミレイさま。アイはどうしようもないバカです。本当のことを何一つわかっていませんでした♪ぁはあ…♪」

ミレイにバカと罵られたことを悦ぶように…いや、悦んで、アイは腰をくねらせて前に突き出し、乳首をつまんで甘い声を上げた。

「そうね。アタシが教えてあげるまで、何一つわかっちゃいなかったわ。
さ、復習なさいアイ」
「はぃ♪高貴なミレイ様に教えていただくまで、アイは本当のことを知りませんでした。とんでもない勘違いをしていました」
「この国は資本主義、商業主義の国です。
学校といっても、お金を払って授業というサービスを受ける契約をしているのですから、払っているお金によって、サービスが違うのは、当たり前のコトです」
「現代社会でも、家柄というのは社会をつくる重要な要素です。ですから、教師がそれに対して相応の敬意を払うのも当然のことです」
「ミレイさまに調教していただいて、アイはやっとこんなあたりまえのことを理解できました。
ミレイさまには本当に感謝しています♪」

調教と言う言葉を使い、それを受けたことに本心からの感謝の言葉を捧げるアイ。支配者に媚びる悦びを隠さず、
いや、その悦びを見せつけるように股間から熱い愛液を垂れ流して全身をくねらせるアイの姿は、まさに変態マゾそのもの。
ミレイの後ろにいる女生徒達が、あまりにも滑稽なアイの姿に失笑すれば、その笑い声にも被虐の快楽を感じて悦び、あはぁん♪とはしたなく尻を突き出して見せた。

滑稽なエアセックスダンスを踊るアイを、ミレイとそのほかの生徒達はたっぷりと嘲笑う。
ミレイがビデオの再生を再開しても、アイの尻振りも、生徒達の嘲笑も止まらなかった。

『学校に、こんな制度があるのは間違っています。こんな学校は間違っています』

くすくす…あははは……ホント、バカ…
ぁはあ♪…はぃぃ♪……アイはバカでぇす…♪

『今回初めて、C組D組の生徒も選挙に参加することが出来ることになりました。これで、全部の生徒の思いが学校に届きます』

嘲笑がここではっきりとした笑いになる。ミレイがポーズをかけ、

「くっ……あはははははははは…アイ?復習」
「はぃ♪ミレイさま。
そもそも、Aクラスの生徒様とDクラスのはしためは同じ生徒ではありません。
そして、そのことは生徒達の親も生徒達自身も良く理解し、納得していました。
昔から社会的に身分の高い名家のお嬢様や、親が成功してお金持ちになったお嬢様たちとお近づきになり、将来の自分を有利にしようとすることは、持たざる者の戦略としてなにもおかしくないことです」
「皆それを納得した上で、お嬢様たちにご奉仕するために入学していたのです」
「CDクラスのはした女たちは、ですから選挙権や平等など最初から必要としていませんでした。
もしも平等などになったら、お嬢様たちの特権も、そのおこぼれもなくなってしまう」
「最初から、アイ以外の誰も平等な学院など望んではいませんでした。アイは、おバカなアイは、そんな常識を知らなかったんです」
「あはは…ホント、そうね?
それじゃあ、クライマックスいくわよ?」

『私が生徒会長になった時には、こんな制度はなくして、生徒みんなが平等に扱われる学校を実現させると誓います!』

画面の中で、愛が力を込めて声を張り上げた。
画面の前では、ミレイが、取り巻きの女生徒達が爆笑している。

きゃははははははははっ!!あははははははははははっ!
サイテー!あははははははははははは…

「んっ♪あはぁぁ……♪あはははは……♪」

画面の横では、アイが、がに股のまま美尻をくいっ、くいっと回し、くつろげた性器から本気汁を垂れ流して笑っていた。
乳首を勃起させた乳房をもみしだき、楽しそうに、気持ちよさそうに笑うアイ。

そんな、正気とも思えないアイに、ミレイはさらに狂気の度合いを高めた命令を下す。

「アイ?いまのリピートするわよ。そのまま、おまんこ突き出しながら、アフレコなさい」
「っ…!あ♪はぁ♪…はいぃ♪みれいさま♪」

そして、そのシーンがリピートされる。

『私が生徒会長になった時には、こんな制度はなくして、生徒みんなが平等に扱われる学校を実現させると誓います!』

まなじりに決意を込めて、人の平等を訴える天城愛。

「わたしがぁ♪生徒会長に、なったぁかつきにはぁ…♪こんなセイドは、なくして、セイトのみんながビョードーにぃ♪あつわれるガッコーを♪
ジツゲンさせるとちかいまぁす♪」
首輪のタグに「Fクラス畜隷生奴」と記されたアイは、媚びと快楽に蕩けきった瞳で横から同じ台詞を合わせる。
乳首をつねりあげながら、がに股の股間を極限まで前に突き出し、片側の陰唇を思い切り広げ、親指でクリトリスをぐりぐりとこね回しながら。
セックスの悦びをあからさまに訴えるような、淫らとしか言いようのない声音で平等を口にする家畜奴隷アイ。

「あはははははははっ!サイッテー!」「もうニンゲンじゃないよ、アレ!」

あはははは…きゃははは…
ミレイ始めギャラリーが、そんなアイに爆笑し、拍手と蔑みの視線、言葉を浴びせる。


「んんっ♪いくぅ♪いくいく♪イクイクイクおまんこいくぅっ♪
……んんっ!……っ!………っ♪」

ミレイと女生徒達の爆笑の渦の中で、アイは生徒会長就任の決意表明をしながら、露出オナニーでアクメした。
ぷしっ…と股間から潮を吹き、がくがくと腰を跳ね上げながら。がに股のホーズはかろうじて崩さずに。
ゆるんだ口の端によだれを垂らして、絶頂に浸った。

『みなさん、どうか、私を生徒会長に。平等な学校を実現させるために、力を貸して下さい。お願いします』

画面の中では、天城愛が頭を下げ、演説を締めくくっていた。
画面と、画面横のアイに、女生徒達の拍手と嘲笑が浴びせられ続けた。

「それで?この選挙の結果はどうだったのかしら?」

ぱん!と場を治めるように手を叩き、ミレイはアイに呼びかけた。

「はぃぃ♪ミレイさま。アイにはアイ自身の一票以外、ただの一票も入りませんでした。
それどころか、CDクラス自身からの動議によって、はした女たちの選挙参加は、この一回を持って放棄されました」
「アイの主張は全員から否定されました♪」

ミレイから声がかかれば、アクメの余韻から即座に立ち戻り、がに股でアクメしたばかりでぐしょ濡れの股間を突き出しながら、アイは答える。

「そもそも、アイがこんな勘違いをしたのは、卑しい妾腹の身分でありながら、Aクラスに編入されてしまったことが原因でした。
ご本家のミレイさまに対して、このアイが同じクラスに机を並べるなどという、あってはならない間違いを、一時とはいえ犯してしまったことには、お詫びの言葉もございません」
「Aクラスのお嬢様たちにも、本当に申し訳なく思っています。さぞ、ご不快であったことでしょう」

頭を前ではなく後ろに下げ、代わりに開いた股ぐらを前に何度も突き出して、アイはその場の生徒達にわびる。

「選挙の結果ではっきりしていたのに、それでも自分の間違いを認めなかったアイに、寛大なミレイさまは、徹底的にご調教を施して下さいました。
そのおかげをもちまして、アイは常識と、本当の自分を知ることが出来ました。アイは自分の卑しい身分をわきまえることが出来て、最高に幸せです」
「ミレイさまのおかげで、アイは自らAクラスの生徒であることを止めてすべての権利を放棄し、学院の皆様にお仕えする最下等のFクラス畜隷生奴になれました」
「アイにふさわしい身分を与えて下さったミレイさまには、本当に感謝してもしきれません。
アイの一生をかけて、今回のご無礼の償いとして、ご奉仕させて下さい。
ミレイさまの。そして、皆様の慰みものとして、存分に玩弄してお楽しみ下さい。
お願いします。卑しい畜隷生奴アイに、なんなりとご命令下さい」

最後には、自ら慰みものにして欲しいと、命令をして欲しいと訴えて、アイは、がに股の腰を淫らに振った。

「だって?なにかコレにさせてみたいコトってある?」

ミレイが振り返ってそう言うと、女生徒の一人が口を開いた。

「あの…『ニンゲンはみんな平等です』って言わせながら、ここにいるみんなの靴の裏を舐めさせてみたいんですけど…」
「あはは!悪くないわね♪
だって。アイ?しなさい」

ミレイの命令に、アイはその瞳をいっそう蕩けさせ、腰を振る。

「はいぃ♪ご命令ありがとうございますぅ♪」

アイはいそいそとその場に這いつくばり、四つん這いになってミレイの足下へ移動する。
失礼します、と断って、ミレイの足を捧げ持つようにしながら、頭をその靴の下に潜り込ませる。

「ニンゲンはぁぁ♪みんな、ビョードー♪、でぇすっ……♪んっ…♪」

ぴちゃ…ぺろ……と音を立てて、アイは、決められた台詞とともに、ミレイの靴裏を舐めた。
這いつくばって掲げた尻が嬉しげにくねり、股間からは悦びの淫汁が止めどなく垂れ続けた。






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