小林家文章力対決
シチュエーション


健人「茜!茜!」
健人は茜の白いおっぱいを揉みしだく。
茜「お兄ちゃん。やあ!そんなとこ触っちゃダメ!」
健人「茜、好きなんだ」
茜「お兄ちゃん…!私も好きだよ。でもこんなことしたら……ああん!」

ピンク色の乳首に吸い付くと、茜の体が快感で震えた。
そのまま泉のように愛液を溢れさせるそこに突っ込むと背中を弓なりにして喜ぶ。

茜「お兄ちゃ……気持ちいっ、よ!はぁ……ひぁぁん!」
健人「茜、中に出すからな」
茜「お兄ちゃん、いっぱい出して。お兄ちゃんの赤ちゃん孕ませて……」

そして兄の精子が妹の子宮にぶちまけられた――。


「これは酷い!こんな嫌がってるのに突然積極的になりだす女はいない。っていうかなん
で棒読みなのよ。自分で書いたものなんだから、大声で心をこめて読みなさい」

俺は携帯電話と床に落として、ソファの上で足を組みふんぞり返る姉を弱弱しく控えめに
睨みつけた。
どうして、どうして、こんなことになってしまったんだ。
あれか携帯電話を買い替えたばかりだったのがいけなかったのか。
投下用のSSを下書きフォルダに入れておいたのがいけなかったのか。
その下書きしたメールを自分のPCに送ろうとして操作を誤って姉のケータイに送ってし
まったのが30分前。
結婚後も実家から徒歩十分のマンションに住んでいる姉が走って実家に帰ってきたのが
25分前。
俺がしどろもどろに言い訳をして、すぐさま俺の嘘を見破った姉から罵詈雑言を浴びせら
れ、張り手をくらわされたのが15分前。
改めて姉が俺のSSを読み爆笑したのが10分前。
姉の手からケータイを奪い取ろうとして、奪い取ったはいいが、俺のSSはすでに姉のPC
に送られ、コピペされ、インターネット上にいくつか分けて保存されていると言われて絶
望したのが5分前。
そして姉から「とりあえず自分の恥ずかしい小説を大声で読みなさい」と命令され、どん
な羞恥プレイだよと思いながら読み上げたのが今。
自分のエロパロ投下用のSSを大声で読み上げるというのは思った以上に恥ずかしかった。
もうやめて!俺のライフはもう0よ!

「……もういいじゃん。あくまで近親相姦はファンタジーだから」
「幼馴染のお隣の兄妹使っといてファンタジーだって?ふーん。へー」

そう、俺がSSで使ってしまったのは、俺の幼馴染で我が小林家のお隣さんである高橋家
のご兄妹である。
でも仕方ないんだ。高橋家の兄妹は仲が良い。それでもって茜ちゃんは清純派ヒロインっ
ぽくて、健人兄は結構なシスコン。それに健人兄も茜ちゃんもそこそこ綺麗な顔をしてい
て、この二人ならば綺麗な近親相姦になると妄想せずにはいられなかったのだ。
しかしこれ以上喧嘩をしても、再び姉の張り手が飛んでくるだけだ。唇を噛みぐっと押し
黙る。
姉は俺に一瞥もくれずにケータイをカチカチと操作し、突然鼻で笑って、俺にケータイ画
面を向けた。

「あんたのSS投下しといてあげたけど、GJつくどころか、みんなスルーして雑談始めち
ゃったわよ。可哀想に。文才ないわねー」

姉の言うとおり、俺の常駐スレでは俺のSSがなかったことのように、雑談が繰り広げら
れている。
住人が多いスレだけに心がぽっきりと折れた。
もう、俺は、灰になりたい。
絶望の底まで落とされ、乾いた笑いしか出てこない。
常駐スレなど過疎ればいい!姉はトラックに轢かれろ!ケータイ会社なんて潰れろ!

「はははははは。いや、そんなの書きかけの文章だし?そんなの本気じゃねえし?文才っ
て何?おいしいの?文章の一つも書いたことない姉ちゃんに言われたくねーし?」

姉の眉間に深い皺が刻まれ俺はたまらず短い悲鳴を上げてしまった。
姉は俺よりも10cmくらい背が低い平均的な体格の成人女性だが、その実元ヤンである。
喧嘩経験豊富な姉に喧嘩の一つもしたことない俺が勝てるわけがない。というか、勝てな
かった。27戦全敗。

「いいわよ。書いてあげる」

姉はすっくと立ち上がり、リビングから足を踏み鳴らし出て行くと、「スグル!スグル!」
と二階にいる俺のすぐ上の兄の名前を大声で呼んだ。
この時点で嫌な予感をひしひしと感じる。
姉は二階から下りて来た優兄を引き連れて再びソファに腰を下ろした。
大人しい兄に申し訳なく思いながら、俺と兄は向かいのソファに座る。

「カヲル姉さん。何の用事?またカケルで遊びに来たの?」

小林家最後の良心は、俺に対しては失礼だが、無難な質問を馨姉にぶつけた。

「あんたも参加よ!」

兄は首をかしげ「何に?」と当たり前の疑問を口にした。

「明日までに健人君と茜ちゃんの近親相姦小説を書くこと!」

目を丸くして固まってしまった優兄。
俺は姉が帰った後で兄に土下座をして謝ろうと密かに心に決めた。


あたしは茜。県立高校に通う17歳。
今までクラスや他校の男子にたくさん告白されたけど、あんなお子ちゃまじゃダメ。
だってあたしにはずっと好きな人がいるんだもん…。
それはね、

あたしの世界にたった一人だけのお兄ちゃん。

あたしと顔は似ているけど、でもカッコイイんだ♪
何より学校の男子よりも大人なの☆
超大好き!
ううん。アイシテル。

お兄ちゃんをアイシテル気持ちがあふれて、ついにあたし、告白しちゃったんだ。
いっぱいいっぱいになっちゃって、泣いちゃったんだけど、お兄ちゃんはあたしのことを
優しく抱きしめてくれた。
そしてあたしの耳元でこう言ったんだ。

俺も茜のことをアイシテル――って。

それからのあたし達は相思相愛!
やだっ恥ずかしい//\(^o^)/

いっぱい愛しあって、あたしの中にはお兄ちゃんのこどもがいるの。
兄妹だからって関係ない!
だってあたし達、こんなに愛しあってるんだもん!

でもね、あたし達が幸せそうにしているのを、よく思わないやつがいた。
向かいのお家の美谷葵。
葵はお兄ちゃんのことが好きだった。
だからあたしをはめようとして、悪い男たちに頼んで、レイプさせた。
あたしのお腹には赤ちゃんがいるのに男たちは容赦なかった。
臭くて大きいのをあたしの中に突っ込んで犯した。
男たちは楽しんだらどこかに行ってしまった。
あたしはかなしくて、つらくて、いたくて、お兄ちゃんに会いたかった。
お兄ちゃんに会いたくて、ただ会いたくて走った。
家まで後少しってとこでトラックがあたしに向かって突っ込んできた。


お兄ちゃん、ゴメンね。

お兄ちゃんの赤ちゃん産みたかったよ。

そしてあたしは――死ンダ。


「これは酷い!何だよこのケータイ小説は!狙ってんのか?狙ってるだろ!茜ちゃんはこ
んなバカ女じゃねぇよ!あと最後殺すな!」
「あんたは茜ちゃんをビッチにしてたでしょ!あくまで私のは純愛小説よ。殺したのと、
中学生の葵ちゃんを悪役にしたのは申し訳なかったけど……」

自信満々でやって来たからこれは凄い大作が来るのかと、俺は内心びくびくしていたのだ
が、姉がこんなに酷い文章を書いてくるとは思わなかった。
これなら俺の方がマシだよな?これは同スレに投下してみたいが、こんなSSを投下する
のは、憚られた。
あの兄でさえ姉のSSを読んで顔を青くして力なく首を横に振っている。
すまない、優兄。優兄だけは俺のこの家での名誉のために巻き込みたくなかった。

「それで優はどうなの?ちゃんと書いてきたでしょうね?」

姉がずいっと顔を近づけると、兄は目を泳がせ、「時間がなくてあんまり書けなかった。小
説書くなんて無理」ともごもごと言っていたが、問答無用で姉にケータイを奪われた。


目を覚ますと、妙に腰のあたりが重かった。
眩しくて、うっすら瞼を開き、見上げると、兄が私の上に馬乗りになっていた。
すでに兄は私のパジャマを胸のあたりまでめくりあげ、欲情した男の目で私を見下ろしていた。
兄のその目だけで自分の首筋が熱くなるのを感じた。

「私を……抱きたいの?」
「ああ」

兄は普段とは打って変わった低い声で答えた。
兄に私の上から退いてもらうと私は自らパジャマを脱いで兄の前で一糸纏わぬ体を晒した。

「お兄ちゃんも脱いで」

一枚一枚衣服をベッドの下に落としていき、兄も全裸になる。
こうしていれば、私も兄も、一つの個体で、ただの男と女なのに。
この身に流れる血が同じ両親のものだからだというつまらない理由で一つになれないなん
て。
私達はこんなに愛しあっているのに。
もう二年も前に私達はお互いの気持ちを確かめあっていた。
クルマの中の二人きりの世界で、お互いの気持ちを告白しあうと、私達は初めて唇を重ね
た。
それを二人きりの最初で最後のただの男と女としての思い出にして私達は兄妹に戻ろうと
した。

高校に入学して、初めて彼氏を作った。
すべては――兄を忘れるため。
兄とは似ても似つかない、三十手前の大柄で赤ら顔の男だった。
最初は兄を忘れるために必死で男を好きになろうとした。
何でも言うことを聞いて、初めても、男に捧げた。
男に殴られても、全身を縛られても、首を絞められても、兄を忘れられるなら耐えられた。


「ここまで?ここまで?何と言う生殺し!」
「この後続きはどうなるの!?」

姉は優兄の胸元を掴みがくがくと揺さぶる。
兄が蚊の泣くような声で「普通の、あまあまエッチ……」と答えると、姉は続きを書くよ
うに命令。
これで兄は続きを書くしかなくなった。
陵辱系が好きな俺としては茜ちゃんの初めての彼氏との内容も気になるところだ。

姉に急かされて兄が携帯電話で続きを書き始めさせられているところに家の呼び鈴が鳴った。

「翔出て」
「えー。姉ちゃん出ろよ」
「私は優のSSを推敲するのに忙しい。優はSS書くのに忙しい。あと年功序列的にあん
たが動くべき」

「姉ちゃんの推敲とか心配すぎるわ!」とか言いつつ、しょうがなくリビングを出て玄関
を開ける。

「こんにちは。翔君」
「よっ。翔」

噂の近親相姦兄妹実写版――じゃなかった!ここ三次元!

「健人兄!?茜ちゃん!?」

思わず大声で叫ぶと、家の中から姉と姉に引きずられた兄まで出てくる。

「久しぶりー。健人君、茜ちゃん。今日は二人揃ってどうしたの?」

いやらしい目で見るな、姉ちゃん。ま、いやらしい目で二人を見始めたのは俺なんだけど
さ。

「回覧板を回しに来たの」

清純派美少女から回覧板を受け取る。

「わざわざ二人で?」と訊ねる。声が震えた。

「今日は父さんと母さんが二人で出かけてるから、俺達は俺達で昼はラーメン食いに行く
ことにしたんだよ。勿論俺のおごりで」
「お兄ちゃんは社会人なんだからいいでしょー」

お前らは休日を兄妹で過ごすのか。すばらしき兄妹仲。

「兄妹仲良しだね!」

力を込めて言うと、後ろから姉に背中を殴られた。
こんなんでバレるかっての。
高橋兄妹はきょとんとした顔をして、よく似た笑顔を浮かべた。

「そうゆう小林家だって仲良いじゃないか」
「馨お姉ちゃん、お嫁に行ったのに、よく実家に顔を出して本当にいいお姉さんだねって
うちの母が言ってました」

そんなんじゃない。そんなんじゃないんだ。
姉ちゃんがよく実家に帰って来るのは食費浮かすためなんだよ。
別に仲良くなんてないんだよ。

「うん。まあ、そんな感じだ。健人、今度飲みに行こうぜ」
「おう。都合のいい時メールするわ」

そう答えたのは優兄。恥ずかしいことをさらっと肯定しやがって。
楽しんでおいでと高橋兄妹を送り出し姉と兄はリビングへと引き返す。
俺も玄関を閉めて中に入ろうとしたが、例の兄妹をもう一度見て、目の保養をしようと目
を凝らす。
楽しそうに微笑みあう兄と妹。見つめあう瞳。しっかりと指と指を絡めて繋がれた二人の
手。手?

ごくりと唾を飲む。

――俺の妄想はあながち間違ってはないんじゃないだろうか。






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