母性本能ショタっぽいもの
シチュエーション


私は両親を亡くし、引き取られた先のぼっちゃまにつかえていた。
旦那様と奥様は仕事や社交にお忙しく、私を実の姉のように慕ってくれた。
私も天涯孤独の身の上で、彼を実の弟のように思っていた。
そんなある日、奥様がお亡くなりになってしまった。
お葬式で、泣くのをこらえている坊ちゃまを心配げに見つめるしかできなくて。
ぎゅっと握られた手に、どんなに愛しさと……坊ちゃまの心が伝わってきて、せつなさが胸に広がる。
旦那様は少し顔を出されただけで、お葬式でも坊ちゃまは一人だった。
私は、奥様の変わりは出来ないでしょうが……お母さんだと思ってなんでもおっしゃってくださいねと坊ちゃまを抱きしめた。
胸に顔をうずめながら、嗚咽をこらえる坊ちゃまに……結婚をあきらめている私は、自分に息子がいたらこんな感じだろうか、と。
その夜、寂しさからか私の部屋に、坊ちゃまはやってきた。

「一緒に寝ていい?」

私は一瞬立場の事を考えて、迷ったが、その悲しそうな瞳にベッドに寝かしつけることにした。
すると、坊ちゃまは甘えたように、私の胸に顔をうずめてくる。
私は、また抱きしめた。
坊ちゃまは、まるで母猫を亡くした子猫のように私の胸を触ってくる。
くすぐったいですよ、と嗜めると、恥ずかしそうにママのおっぱいが吸いたいと言い出した。
さすがに私もその言葉には、焦る。
本当の親子というものはそういうものだろうか。
私は早くに両親を亡くしたし……子供のころは母親に甘える他の子供をみてうらやましかった気がする。
その時の気分を思い出し、相手は子供なのだ、と考え直し。
私は仕方のない坊ちゃんですねぇとため息をつきながら、胸を出して坊ちゃまの好きにさせた。

それから数年。
もう「子供」とは言えない年になった坊ちゃま。
しかし相変わらず何かがあると、夜誰にも見られないように私のところに甘えにやってくる。

段々と、私の体も……坊ちゃまはそういう気がないとはわかってるのに……はしたなくも感じてしまいそうになることが多々あった。
いくつになっても男の人はママのおっぱいをしゃぶるものだろうか。
いや侮蔑の言葉になっているぐらいだから、いつかはやめさせなければいけないことなのだろう。
乳離れをさせるために、おっぱいにからしを塗るというお母様方の体験談もある。
私は坊ちゃまの本当の母親ではないので、そのタイミングを完璧に見失っていた。
さすがにもういい年なんだし、こういうことは……とやっとのことで言った私。
すると坊ちゃまは、見捨てるの?と悲しい目をする。
母親は無償の愛を与えてくれる……そしてそれを裏切らない。
それが私の母親のイメージで、そして坊ちゃまもそうだと思っているようだった。
そして押し切られて、まだ坊ちゃまとの「親子関係」は続いている。
そして、今日はその甘えが顕著だった。
本当に貴女から生まれてくれば良かった。そういって、突然。赤ちゃんが生まれてくる場所を触られて、私はびくっと、してしまう。
散々、胸を揉まれて、しゃぶられて、感じやすい先端をこねくり回されて……感じている声をこらえるのが精いっぱいだったのに。
僕を、産み直してほしいな……。
快感に身をよじらせることを悟られたくなくて、取り繕うだけで精いっぱいだった私は、坊ちゃまのされるがままになっていた。
坊ちゃまの細い指が、ぬぷりと私の中に入ってくる。
ここから赤ちゃんが生まれるんだよね、お母さん。そう無邪気に私の中をかき回す。
だぁ……めっ。
産んで。
私は、寄せてくる快感の波に……頭が真っ白になってしまった。

「あれ、お母さん?」
「……」
「イっちゃった?」

どこか嬉しげな声の後。

「いつになったら、オレの事男として見てくれるんだろう」

そんなことを悲しげに坊ちゃまが言っているとは知らずに、私は心地よい眠りに堕ちていった。






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