冴夜と優也2
シチュエーション


クチュ

「う・・・くう・・・」

冴夜がうつ伏せのまま、小さく声を出す。
彼女の左手の人差し指と中指は、自身の密林の中の泉の中に、深く入っており、
何かを探して蠢いている。
右手の方はベットのシーツを握り締めている。
気持ち良いけど違う。
冴夜の頭の中には、そういう思いがあった。
自室で一人、半月と満月の中間くらいの月に照らされながら、彼女は、自らを
慰めていた。
見つけられない。
冴夜は苛立ちと気持ち良さを味わいながら、先月、恋人の優也によって、開発
された、女の壷を探していた。

「あ、うぁ・・・」

軽く体が痙攣する。
しかし、それは壷を見つけたためでなく、軽い快楽の波を受けたからであった。
浮かせていた腰が、ベットに沈み、冴夜は、自慰を止めた。

「はあはあ・・・」

少し息を荒くした冴夜は、自身の左手を見つめた。
股間を弄っていた手は、彼女の花園の蜜で塗れていた。
それは彼女の恋人が、交わるたびに、美味そうに舐めている液体だ。
実際、「美味しい」と言われた事もあった。
冴夜はそれを舐めてみた。

「・・・美味しくない・・・」

冴夜は自身の蜜を舐め、顔をしかめた。
なんで、優也はこれを美味しいと言うのだろうか?

「味覚がおかしいのかな?」

そう思ったが、優也がいつも作ってくれる料理は美味しい。
なんでだろうとは思ったが、少しぼやけた頭はそれを考えるのを、面倒くさが
った。

「はあ・・・」

それよりも今の冴夜には重要な問題があった。
先月、優也が見つけた、冴夜の一番の弱点、Gスポット。
それが自身では見つけることが、出来なかったことだ。
冴夜は先々月までは、Hを含めて、優也に対して、リードを取っていた。
先月はたまにはリードを取られてみようと思って、優也に体を任せて見たが、
激しい快楽を得、痴態を晒すとは思ってもいなかった。

「ううぅ・・・」

冴夜は先月の己の有様を思い出して、火照った顔を更に赤くして、その顔を
ベットに沈めた。
あのような快感も恥ずかしさも味わった事はない。
もう一度、いや、あの何度でもあの快感は味わいたい。でも恥ずかしい。
だから、優也に抱いてと言えなかった。
優也も奥手な面があるため、彼も言うのをためらってた節がある。

「うう、でも悔しい」

冴夜の顔の火照りはまだ鎮まってなかった。
快感と恥ずかしさの他にも、その感情があった。
一種の支配欲のようなものであろうか。
今まで、優也をリードしていたのに、反撃されたのが少し悔しかったようだ。

「今度、復讐してやる・・・」

ベットから赤い顔を上げて、冴夜は呟いた。

月が彼女を照らしていた。


優也は裸にされて縛られている自身に気がついた。

「え・・・何?」

事態が飲み込めてなかった。
自分は寝てたはずだ。
なのに、見知らない部屋で、椅子に縛られて、裸にされている。

「あ・・・」

それに気がついて、優也は顔を真っ赤にする。

「ちょっと、なんだよ、これ!」

自身な姿に声を上げる。

「冴夜だろ!?はなせよ!」

優也の声にに答えるかのように、一つの影が柱の影から出てくる。

「え・・・?」

優也は目を疑った。
それは冴夜ではなく、ピンクの着ぐるみの兎だった。

「ええ?」

優也は目を疑った。
それは最近、話題になっている、女の子に快楽を与えるという正体不明の存在
で、半ば都市伝説と化している者だった。
夢の中に現れる存在との話もあり、夢魔の一種とも言われている。
しかし、なんで僕の前にと優也は思った。
兎が男の前に現れたことは無い。
優也は「男の娘」であるが、性別は男である。

「いやあ、間違えました」

頭の中の疑問に答えるかのように、兎が声を出した。

「別の人にしたつもりでしたが・・・」

申し訳無さそうに、頭を掻く兎。
だったら、放せよと優也は思った。

「あ、心配なく。あなたの彼女さんでは無いので」

兎の一言に体の血が沸騰しそうになった。

「あ、怒らないでください」

兎は両手を合わせて頭を下げる。
優也の心が読めるかの様に言葉を紡ぐ兎に、優也は驚きを覚えた。

「私は相手がいる女性には手を出さない主義なんですよ、それに・・・」

兎が再び頭を掻く。

「あの人、まるで狼じゃないですか。実際、人狼の血筋みたいですし・・・」

優也が頷く。

「私は兎です」

兎がため息をついた。

「狼とか犬は苦手なんですよ。しかも、あの人、怪力じゃないですか。手を
出そうものなら、殺されてしまいますよ」
「そう・・・ですね・・・」

優也は同意した。

ふと、優也は自分の姿を思い出した。

「あ、あの、そろそろ解いてくれませんか?」

優也は顔を赤くする。

「え、何を言ってるんですか?」

兎が静かに優也を見つめる。

「折角の縁です。少し体を失礼しますよ」
「あ、あの・・・」

優也は身をよじるが、縄が解ける気配は無い。

「最近、男の娘ブームじゃないですか。私も少しは乗れないと・・・それに男性も
潮を吹くと言うじゃないですか」
「や、やめて・・・」

優也の目に涙が浮かぶ。

「その泣き顔、良いですね。彼女さんが犯したくなるのが分かります。安心し
てください。優しくしてあげます」
「やめ・・・」

何かで口をふさがれた。


汗と疲労に塗れた顔をして、優也はゆっくりと顔を上げた。
目覚めは最悪だった。
あの後、兎に犯されて、思い出したくも無いほどの痴態を味わった。
優也は目を動かす。
自分の部屋に自分のベッド。

「夢か・・・」

自分の姿も裸ではなかったし、行為の跡も無かった。
何度か深呼吸をした後、優也はあの兎について、考えた。
あの兎は、聞いたものとは違う気がした。
まあ、そういう都市伝説の類は少しずつ変化していくものだからと、優也は思
う事にした。

「夢魔か・・・」

サキュバスはインキュバスという存在について、思い出していた。
あれらは、人の満たされない性欲が、夢の中であのような形で出てくるものだ
と、優也は考えたことがある。
だから、今回の兎についても、優也の満たされない性欲のせいにした。
しかし、疑問が少しあった。
兎は今まで、女の子のところにしか出ていない。
でも、男の僕のところに出てきた。

「僕は女の子に近いのかな・・・」

優也は微妙な顔をして、ため息をついた。
そして、頭を振って、別の事を考えようとした。

「冴夜としばらくしてないし・・・」

冴夜とHしたのは1ヶ月前になる。
してなかった理由としては、満月が過ぎる頃になると、彼女は生理が始まり、
その間は控える。
そして、冴夜は新月近くになると、怪力も少しは大人しくなり性欲も薄れる。
他にも、と言うより、それが一番の理由だが、遠慮があるのだ。
恥ずかしさや、あまりHするのはみっともないと思う気持ちがあるからだから
だ。

「もっと、したいと言っても、良いのかな?」

冴夜を抱きたい。
今度会ったら、そう言おうと心を決めた。
喉に渇きを感じ、台所に向かうため、ベッドから立ち上がった優也は、何かが
落ちる音を耳にし、その方向に目を向けた。

「え・・・」

優也が目を向けた先には、ピンクローターが落ちてた。
僕はこんなのを買った覚えはない。誰かからも貰った覚えも・・・。
そこまで考えて、優也は夢の中での出来事を思い出した。

「まあ、今日は手違いで来てしまった事はすいません」

確か、兎は行為によって、ぐったりしてる優也にこう言った。

「お詫びに、このローターを上げましょう。ちゃんと防水機能もありますよ。
使ってみてください」

そのようにも言った。
優也の背筋に冷たいものが走った。
しかし、優也はそのローターを手にした。

数日後、二人は会うことになった。
今晩は満月で、冴夜も発情状態にあったが、夜まで、我慢しようとしていた。
優也はそれを一目で見破っていた。

「冴夜、発情してる?」

冴夜は優也の小さな一言に、驚きを表す動きをした。
どんなに小さくとも、耳の良い冴夜には聞こえる。

「分かる?」
「分かりやすいよ」

優也はココアを口に入れる。
今、いるのは冴夜の家の近く、と言っても、30分近く歩く場所にあるケーキ
屋で、喫茶店としての機能もあった。
ココアやケーキの匂いに紛れながらも、はっきりと優也の匂いを嗅ぎ取る事が
出来た。
良い匂いだと思い、その匂いだけで、濡れた。
冴夜は顔を赤くしながらも優也を見た。
ほぼ白黒に移る視界の中でも、優也のオッドアイは綺麗に見え、それで、また
濡れた。
冴夜は鼻と耳は良いが、目は色をほとんど識別できない。
彼女の家系はほとんどがそうらしい。

「冴夜」

優也が冴夜の名前を呼んだ。

「は、はい!」

冴夜は驚きの声を上げた。
優也もその反応を見て、少し驚いたようだ。

「どうしたの?」
「いや、なんでもないわよ」

冴夜は笑って、誤魔化した。
濡れていたことはいつものことだから、誤魔化さなくても良かったが、何故か、
今回は誤魔化したかった。

「で、優也、どうしたの?」

冴夜はそう言って、ケーキの苺を口に入れた。

「うん・・・」

優也は顔を赤くして、うつむく。
あ、そういう事なのね。
冴夜は期待でまた濡れた。
それを誤魔化すかのように、ケーキを口に入れる。
興奮で、あまり味は分からなくなっていた。

「冴夜、今日、抱いて良い?」

優也が小さな声で言う。

「当たり前よ」

冴夜も顔が赤くなるのが分かる。

「もう、そんな状態よ」

自分の体を近づけ、優也の手を股間の方に持っていく。
ズボンの中に手を入れさせ、密林を触れさせる。

「凄い・・・」

優也が呟く。

「私の家まで我慢できる?」

冴夜が囁く。

「何とか、冴夜は」
「私も何とか我慢するわ」

家に着いたら、シャワー浴びてる余裕なんて無いわね・・・。
冴夜はそう思った。

「ん、んん・・・」

息が苦しくなるまでキスをした。
玄関のドアを閉めた瞬間に冴夜の唇は、優也の唇をふさいでいた。

「はあ、はあ・・・」

唇が離れ、二人は激しい呼吸をしていた。
呼吸が激しくなっているのは、息が苦しいだけではなかった。
再び、唇が交わる。

「もう、頭の中が真っ白だよ・・・」

唇を離れた優也が小さな声で言う。

「私もよ」

冴夜が小柄な優也を抱きしめる。

「ねえ、優也、シャワー浴びる余裕、ある?」

冴夜は優也の体から少し離れ、彼の目を見つめる。
色の違う左右の目に引き込まれそうだった。

「うん・・・」

優也は小さく頷くと、分かったわと言って、靴を脱いで上がる冴夜に続いて、
靴を脱いだ。

「どっちから使おうか?」

優也が鞄を邪魔にならない所に置きながら、聞いた。

「シャワー?」
「うん」

冴夜が上着を脱ぐ手を止めて、優也を見つめる。
少しして、目をそらして、口を開いた。

「一緒に入ろうか?」

二人は抱き合うような形で、二人の体を拭いていた。
背中や足、腕を思うように拭いていた。

「なんか、すごくHな事してる気がする」
「そうね・・・」

優也が冴夜の尻に手を向ける。

「あ・・・」

冴夜が声を上げた。

「やっぱり、これ、恥ずかしいわよ・・・」
「うん、もっと恥ずかしい事するのに、なんか、すごく・・・」

優也が少し、体を離し、冴夜の鍛えられた腹を優しくタオルで拭く。

「ううん!」

声を抑えたが、その声は風呂場の中を反響した。
腹を拭いていたタオルが、胸に移動する。

「あ!」

再び声が響く。
程よくあるある、冴夜の胸が何度も円を掻く様に拭かれる。

「もう、優也、いやらしい手つきよ・・・」

冴夜はそう言いながらも、静かに反撃するように、優也の首筋を直接手で拭く。

「あ、冴夜、それ、だめ・・・」
「そうよね、優也の弱点よね」

首筋をなで続ける冴夜。
急に優也は彼女の乳首をタオル越しにつまむ。

「きゃう!ちょっと!」

冴夜が叫び声を上げて優也の腕を掴む。
不思議とこういう時は持ち前の怪力は発揮しない。
優也は息を荒くしながら、冴夜の乳首をいじり続ける。

「うあ!こうなったら・・・」

ボディソープを手のひらに溜めて、軽く泡立たせる。
そして、その手で優也のペニスを包み込むように拭き始める。

「あ!」

今度は優也が声を上げた。
恋人の胸を拭いていた手が離れる。

「だめだよ、冴夜、それはずるいよ・・・」

優也が喘ぎ声を出す。

「可愛い声ね・・・」

冴夜はその意見を無視するかのように、笑顔で擦り続ける。

「あ、ああ!!」

優也が一際大きな声を上げた。
それに合わせるかのように、彼は射精した。

「はあ、はあ・・・」
「・・・イかせちゃった・・・」

予想より早い射精に冴夜は驚いていたが、同時に感動もしてた。
彼女はそのペニスを洗い流すために、シャワーのノズルを手にし、湯を出した。

「まだ、冴夜のは洗ってないよ」

優也が荒い息をしながら、タオルを彼女の股間にあてる。

「あ・・・」

冴夜が小さく仰け反る。

「ああ、これ、気持ち良い・・・」

優しくタオルを動かし続ける。

「溶けそう・・・」

優也に寄りかかる冴夜。

「もっと、溶かしてあげるよ・・・」

優也は冴夜の耳元で囁くと、タオルを退け、直接、手で彼女の性器に触れる。

「うあ!」

快感によって、反射的に優也を抱きしめる。

「ううん!」

指が中に入ってくる。
その指は、冴夜の反応を確かめる様に中で蠢く。

「あ!優也の指、最高よ・・・」

冴夜は空いている、優也の右手を手に取り、自身の目の前に持ってくる。

「うん・・・あ・・・細くて、きれいな指・・・」

そう言い、優也の人差し指と、中指を口に含み、舌で愛した。
そして、他の指も順繰りに口と舌で愛撫した。

「ううん、ううん!」

冴夜が感じ始めた。
優也は冴夜の口から右手の指を抜き、探索をしている左手の指を動かす。
その指はすぐに、膣入り口近くにあるポイントを見つけた。

「うあっ!」

冴夜が叫んだ。

暖かい湯で、石鹸を流した後、優也は冴夜を壁にもたれかかる様に立たせた。

「優也・・・」
「冴夜・・・」

口付けを交わす。
微かな振動音が冴夜の耳に入った。

「え・・・」

冴夜がその音の方に目を向ける。

「何これ?」

冴夜がおぼろげな目で、音を出してる物を見た。

「ピンクローターだよ」

そう言い、優也はそれの楕円形をした部品を冴夜の陰核に当てる。

「ああああああ!」

ローターの振動によって、陰核に電気の様なものが走り、それが全身に伝わる。

「うあああぁぁぁ!!」

体が震え、泉から蜜が溢れてくる。

「どう、気持ち良い?」

ローターをクリトリスから放し、優也は上目づかいで冴夜に聞いた。

「うん・・・」

冴夜は息を深くしながら、呟いた。
愛液が健康的な太腿を伝う。
優也は更にしゃがみこみ、太腿の愛液を舐め始めた。

「あ!」

冴夜の喘ぎ声を聞きながら、優也は自身の舌を太腿から上に移動させていく。
その舌はすぐに、彼女の泉に到達した。

「うああ!うああ!」

冴夜の声が少しずつ、獣のものに近くなっていき、それに合わせるかのように、
蜜は更に溢れていく。
優也はその蜜をすすった。

「はあ・・・はあ・・・」

膝が笑い始めた。
そんな冴夜を優也は嬉しそうに見つめた。
彼は口の周りの愛液を舐めている。

「優也・・・おいしいの?それ」

冴夜は小さい声で聞いた。

「うん」

優也は簡潔に答えた。
冴夜はおぼろげな頭の中で、そうなんだ、とだけ思った

優也の指が再び、泉の中に入っていく。

「うあ!」

快感が走る。
それは数日前、冴夜では発見できなかった、女の壷であるGスポットだ。

「うう・・・ここよ・・・」

聞き取れるかどうかの声で冴夜は言った。

「ここ、いじってよ」

そこを優也にいじってもらいたかった。
恥ずかしい結果が待ってるのは分かっているが、あの快感を味わいたかった。
潮吹きによる絶頂を。

「うん・・・」

優也は一言、呟くと、指を抜いた。

「え・・・なんで、抜くの?」
「これを入れるんだよ・・・」

そう言うと優也は振動を続けているローターを、左手の人差し指と中指と共に
ヴァギナに入れた。

「!?」

冴夜の体が一瞬、鉄の様に硬くなった。

「うああああああぁぁぁぁぁ!!」

絶叫が風呂場を木霊し、性器からは蜜が飛び散る。
口から涎が舞い散り、涙が溢れ出す。
優也はローターをGスポットに当て、右手は親指でクリトリスを刺激しながら、
他の指でローターの本体を持っていた。

「うあ!うあ!」

冴夜な体がガクガクし始めた。
優也は冴夜のクリトリスを舐めようと、彼女の股間に、顔を近づけた。
その優也の顔に、強力な水鉄砲が襲った。

「うぷ!」

その潮は、優也の顔を直撃し、開けていた口の中にも大量に注がれた。
それでも優也は吐き出したりせず、途中から口を冴夜のヴァギナにつけ、直接、
潮を飲み始めた。

「んぐ、んぐ・・・おいしい・・・」

飲み続ける優也の上ではまだ、冴夜が叫んでいた。

「最初はビューッで次にビュウ、ビュウって感じで出続けるんだ・・・」

口を離し、段々弱ってく潮の勢いを見ながら、優也が口の中で受けた感想を呟
き、指とローターを抜いた。
その顔は潮にまみれていた。

「おまんちんが開いてひくひくしてる…」

優也は顔にかかった潮を舐めながら呟いた。
冴夜は潮を吹き終えると、壁伝いにずるずると床に沈みこんだ。

「大丈夫?」
「はあ、はあ・・・うん、大丈夫よ・・・息が止まりかけたけど・・・」

そう言い、優也にもたれかかった。

「ローター禁止よ・・・」
「ええっ」
「他の道具とかもよ・・・」

そう言うと、涙を浮かべた目で優也を見た。

「だって、あなたの指やちんちんでイかされたいの」

そう言うと、キスをしてきた。
優也は嬉しさで涙をこぼした。

冴夜は自室のベッドに腰を降ろしていた。
すぐにグラスに水を入れてきた優也が入ってきた。

「あれ、物、減ってない?」

部屋は以前来たよりも、物が少なくなっている。

「あ、うん、移動したの。あ、ありがと」

冴夜は優也が持ってきた水を受け取った。

「そうなんだ」

優也は冴夜の隣に座る。
ベッドの感触が違う。
そう思いながら、水を飲み干した。

「感触違うけど、何か、入ってるの?」

そう聞くと、冴夜は少し恥ずかしそうにしながら、

「ビーニールシートよ」

と答えた。
そして、

「潮の対策よ・・・部屋の物を移動したのもそう・・・」

ますます顔を赤くしながら言った。

「ああ、この間のラブホテル、凄いことになってたもんね」

優也がグラスをベッド脇の台に置きながら、笑顔で言う。

「ばか!もう・・・」

冴夜が恥ずかしさを紛らわすかのように、グラスの水を一気にあおる。

「もう、容赦しないわよ」

そう言い、グラスを台の上に置いた後、優也を押し倒し、そのまま、ぺニスを
口に含んだ。

「あ!ちょっと待ってよ!冴夜」
「んーん」

優也の抗議に耳を貸さず、口と舌を動かし続ける。

「恥ずかしいよ・・・」

優也はフェラをされるのは好きではあるが、凄く恥ずかしく感じていた。
そんな優也を上目づかいで、嬉しそうに冴夜は見る。

口の中の物が少し、波打つのを感じた。
恥ずかしがりながらも、自分で感じてくれる優也がとても可愛く思えた。
顔も声も性格も、小振りなペニスも・・・とにかく優也の全てが可愛くて、とても
好きなのだ。
だから、そんな優也に痴態を晒されるまで愛されたのが、とても嬉しく、少し
悔しかった。
だから、彼のペニスを丁寧に口と舌で愛した。

「うあ!」

短い叫びと共に、優也は冴夜の口の中に精を放った。冴夜はそれを躊躇うこと
なく、飲んだ。

「美味しい・・・」

冴夜はそう呟いた。

少しぐったりしていた優也だが、起き上がると、冴夜の肩に手をかけ、静かに
仰向けにさせた。
冴夜もそれに抵抗することなく、優也に身を任せた。
指がヴァギナの中に再び入っていく。

「あ・・・」

声が自然に出る。
気持ち良いのだ。
優也の指の動きに合わせるかのように、声が出てしまう。

「あ・・・もう、焦らさないでよ・・・あう!」

優也はまだGスポットを刺激してなかった。
それでも、愛液が溢れ出てくる。

「お願い・・・あそこ・・・Gスポット・・・いじって・・・」

切なそうな冴夜の顔が優也を更に興奮させる。

「うん・・・」

と頷くと、静かに指を動かして、冴夜の希望の箇所を探り始める。

「あ!うあ!」

冴夜が声を上げる。
でも、他のところをいじった時とは、少し反応が違う。

「ここ?」
「うん!多分・・・おあ!」

反応を見てるとそうみたいだ。
優也はそう感じ、そこを動かす。

「ここが、冴夜のGスポットだよね」
「あ!うああ!」

冴夜は喘ぎ声でその問いに答える。
膣内の変化を指で感じながら、優也は少し激しく動かす。

「あうう!うあっ!」

冴夜の口から涎が飛び散る。
愛液も飛び散り、膣内が少しづつ締まってくる。

「あああ!!くるくるくる!!で、でそう!!」
「潮吹きそうなの?」
「う!う!うん!!で、でそう!!でるでる!!」

冴夜が体をえびぞりにする。
優也は冴夜の顔を見た。
涙と涎を流しながら喘いでいる。
その様を見て、ペニスに更に力が行くのが分かる。
その時、ふと視界に先程水を飲むときに使ったグラスが入った。
冴夜を更に辱めようと、優也は思った。

一旦指を抜き、グラスを取る。
冴夜は息を荒くしながらも、なんで止めるの、と呟いていた。

「止めないよ」

と言い、優也は再び指を入れ、即座にGスポットを刺激する。

「うああ!!」

体を仰け反らせる。
Gスポットだけでなく、クリトリスも舌で刺激する。

「うああ!いく!いく!いく!でる!でるぅ!!」

冴夜の絶叫が響く。
その絶叫が一瞬止まったかと思うと、一際大きな声を上げ、冴夜の性器から潮
が吹き上がった。

「おうああああぁぁぁ!!!」

潮柱が上がり、続けて、威力の強い水鉄砲の様に断続的に吹き続ける。
冴夜の潮の吹き方はそうであった。

「おあ!おあ!うあ!ううあっ!!」

冴夜の潮を顔中に再び浴びながら、優也はグラスを潮を噴出してる場所に当て
る。
なかなか、上手く受け止めることは出来なかったが、潮はグラスの半分ほど、
溜めることが出来た。
冴夜は舌を出して、激しく息をしていた。
目も焦点が合ってなく、どうやら失神しかけてるようだ。
潮吹くのってこんなに気持ち良いんだ。
優也はそう思った。

「冴夜、起きて」

優也は軽く冴夜を揺さぶり、意識を引き戻した。

「優也・・・」

息が荒く、目も焦点が合ってない。
舌も出たままだ。

「気持ち良かったわ・・・」

20秒くらいして、少し落ち着いた冴夜が、率直な感想を述べた。

「ありがとう…」

優也が答えた。

「ねえ、見て」

優也がグラスを冴夜の目の前に持ってくる。

「え・・・?」
「冴夜の潮だよ」
「え・・・え?」

何がどうなってるのか分からない。
冴夜は混乱してた。
なんで、自分の潮がグラスに入っていて、それが自分の顔の前にあるのか。
そう思ってると、優也が冴夜の半開きの口に、グラスを押し付け、中身を入れ
てきた。

「ん、んん、んんー!!」

自分の潮が口に注ぎ込まれ、冴夜はパニックに陥っていた。吐き出そうとして
も、優也がキスで口を塞いできたため、出来なかった。
結局潮を味わい、飲み込むことになった。
味はよく分からなかった。
苦いのか、塩辛いのか、生臭いのか・・・。
色々な味がしたような感じがしたが、判別できなかった。

「ゴホッゴホッ!!」

むせ返る。
口からこぼれた潮は、優也が舐めてふき取った。

「おいしいよ・・・」

優也が恍惚とした表情で言う。
多分、本当に美味しいと思っているのだろう。
嬉しかったが同時に恥ずかしかった。

「ううー」

顔を赤く膨らましながら、冴夜は自分の味を思い出していた。
思い出していたら、とても恥ずかしくなったので、誤魔化すかの様に、優也の
体を引き込み、抱きしめた。
そして、彼のペニスを軽く握り、しごく。
空いてる手で台の上のコンドームを手にした。

「ああ・・・」

優也が喘ぎ、彼のペニスは元気さを増した。

「ねえ、優也」

彼のペニスにコンドームをつけながら、

「早く、入れてよ・・・」

切なそうに言った。
自分の方は愛液が止まらない状態で、とても欲しがっていた。
このまま、終わるのは無理だ。

「うん・・・入れるよ・・・」

優也はペニスをヴァギナの入り口に当てた。
冴夜は左手で、門を更に開いた。

優也は冴夜の中に入ると、強い締まりを感じた。

「うあ!キュウってなる!」

その気持ち良さに耐え切れず、声を上げてしまった。

「私も気持ち良いわよ・・・」

潤んだ目で見つめてくる優也を冴夜は抱きしめた。

「優也・・・愛してるわ・・・」

冴夜が涙をこぼす。

「僕もだよ冴夜・・・」

優也も冴夜を抱きしめ、涙をこぼした。
そして、そのまま、優也は腰を動かした。

「あ!あ!」

冴夜が喘ぎ声を上げる。
優也は冴夜の反応を確かめるように腰を動かす。

「冴夜、ここ、気持ち良い!?」
「あ!あ!、うん!でも、さっきのところの方が・・・」
「ここ!?」
「ああ!う!うん!」

冴夜の口から涎が飛び散り、それは激しく感じてきた証拠を示していた。

「うあああ!ああ!ああ!」

叫び声と共に締まりが強まり、冴夜が一瞬硬直した。
硬直はすぐに解け、冴夜は舌を犬のように出しながら、激しく息をし始めた。

「冴夜、イったの?」
「・・・うん・・・」

冴夜はそう言うのが、精一杯だった。
優也は嬉しそうな顔をした。
それを見て、冴夜は、ばか、と呟いた。

「次は僕のイク番だよ」

そう言い、優也は冴夜にキスし、体位を正常位から冴夜の腰を浮かせる様な形
に変化させ、腰を動かし始める。

「あ!ちょっと、まだ、ああ!ああ!」

冴夜の抗議に耳を貸さず、腰を動かし続ける。
もう、二回射精しているので、イクのに時間がかかっていた。
そのために色々、気持ち良い場所を探すかのように、腰を動かしていた。

「うああ!」

急に冴夜が声を張り上げた。

「え?」
「はあ、はあ、今、きた・・・」
「ここ」

今の場所に合わせるように腰を動かす。

「ああ!そこ!そこ、た、多分・・・」
「多分?」
「じ・・・Gスポット・・・」

何度かそこを刺激され、潮を吹いた為に、場所はもう覚えていた。

「そこなんだね!?」

優也は興奮して、そこを狙うように腰を動かす。

「うああ!うあああ!」

冴夜が涙を流す。
ペニスも興奮と快感の為に硬さと大きさが増していくようだった。

「壊れちゃう!おまんこ、壊れちゃう!!」
「冴夜、冴夜!」

二人は叫び続ける。

「Gスポット!気持ち良いの!うあああ!吹く!吹く!」

ペニスを包む感触が強まり、冴夜の叫び声が大きくなっていく。

「良いよ!冴夜!気持ち良くなって!!吹いて!思いっきり、吹いてよ!!」
「おあああ!!うあ!うあ!うあああああ!!」

叫び声を上げ、潮柱が立ち、それに続き、何度も水鉄砲のように、潮が飛び散
る。

「うああ!うああ!うああ!でてるでてる!!うあああ!うあ!」

潮は優也の顔や体だけでなく、冴夜のも濡らしていた。

「冴夜、エロいよ!!冴夜!冴夜!」

優也はもう射精体勢に入っており、舌を出して叫ぶ冴夜の舌を絡めるように、
キスをしたまま、腰を動かす。

「んんう!んう!んう!ん!ん!!」
「んんんうう!!」

体を密着させたまま、潮を浴びながら精を放つ。
二人は口を離した後、潮まみれの体をそのままにして、気を失った。

先に気を取り戻したのは、冴夜の方だった。
まだ、月は空にあり、朝には早かった。
それでも、何か清々しい気分に溢れていた。
優也はまだ静かに寝息を立てており、その頬に触れてみたが、小さく声を上げ
ただけで、目覚める様子は無かった。

「可愛い子・・・」

目を覚まさないように、そっとキスをした。
その後、ベッドの様子を見た。
案の定、シーツは潮で地図が出来、床にも洪水の跡があった。

「これじゃあ、鯨よね・・・」

自分で言い出したのに、恥ずかしくなる。
頭を振り、喉の渇きを癒すために、裸のままグラスを持って、台所に向かう。
途中、そのグラスに潮を入れられ、飲まされた事を思い出して、恥ずかしくな
り、別のを出して冷やしていた緑茶を飲んだ。
寝室に戻ると、優也はまだ寝ていた。
部屋の惨状と、呑気に寝ている優也を見比べた。

「全く、あんな恥ずかしい事をして・・・」

そう言い、優也に静かに覆いかぶさった。

「でも、凄く気持ち良かったわ・・・」

優也の唇に自身の唇を近づける。

「愛してるわ、優也。また、してね・・・」

キスをした。
そして、優也を抱きしめながら、再び眠った。
月が二人を照らしていた。






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