【 通信教育 】 鈴音 〜羞恥・露出編・その2〜
シチュエーション


前回のノルマ達成から1ヶ月
鈴音が2回目の露出に出かけることはなかった
目的地の駅に着くまでの間、イッた回数は8回
今までにない快感と、新しい自分の発見に夢見心地のまま達成したノルマ
しかし、翌日冷静になった鈴音は、自制のきかない自分自身に恐怖していた

1ヶ月の間、例のゴスロリ衣装をベースとした、さらに露出度を上げるアイテムが何度も届いた
ストッキングはなま脚を見せつけるショートソックスに
胸元の開いたシャツは、へそ出しの短いブラウスに
髪飾りもさらに人目を引くように奇抜なものへ
それら全てが箱に入ったまま、開けられることもなく放置されていた



「ねーねー、鈴音最近スカート短かくしたー?」
「え、あ、う、うん、ちょっとだけね」
「えー、なんでなんでー?」
「いやぁ、なんていうか、最近みんなこのくらい普通じゃない?」
「う〜ん、そうだけどさぁ。鈴音ってそういうカンジじゃなかったし」
「へ、変かなぁ?」
「そんなことないよ!なんか女っぽくなった感じ!」
「えへへ……」
鈴音は照れながらも視線を男子の方へチラリと滑らせた



あの日から変わったことが一つ
鈴音の体は一人エッチでイけなくなっていた
駅のトイレでオナニーした時と同じように、どうしても一人ではイけない
「そんなはずはない」「私は変態じゃない」と否定し続けて1ヶ月
毎晩のように疲れるほどオナニーに挑戦していたが、それは鈴音の悶々を募らせるだけだった

(イきたい……、イきたいよう……)

今日もベットの中でアソコを押さえながら悶える

「鈴音ー!荷物よー!」

タイミングを見計らったように届いた小包に、1ヶ月溜まりに溜まった欲望はついに理性を打ち負かした

久しぶりに開封する小包はやけに大きかった
それは初回にゴスロリ衣装一式が入っていた箱と同じもの

「新しい……、衣装だ……」

鈴音はあふれる欲望を抑えながら、一つ一つ丁寧に取り出していった

説明書
メイク道具
小物一式
衣装、らしき赤い布

「少ない……」

思わず口から漏れる体積の小ささ
フリルなどの装飾品で覆われた、もこもこのゴスロリ衣装に比べると、今回の衣装はバスタオル程度しかない
明らかな露出の激しさに鈴音は思わず背中を震わせた

◆嬢王編◆
夜の蝶
あなたはもっと自由なはず
さあ、街の明かりの中へ……

説明書の1ページ目に書かれたアオリ文
説明を読み終えた鈴音は荷物をバックに詰め込むと、その文章のままに家を飛び出した

「鈴音ー、こんな時間にどこいくのー?」
「ちょっと友達の家ーーー!!」

答えになってないセリフを残して鈴音は駆け足で駅へと向かった
繁華街までは電車で4駅
そわそわしながらたどり着いた繁華街の駅は、大きいだけあってトイレのスペースも広く、変身には持ってこいだった

鈴音は服が破れんばかりの勢いで着替えをすませ
age嬢のごとく盛られた髪型の大型のエクステを頭に装着した
メイクパレットを開くとそこにはラメの効いた青や緑のシャドウ
ほとんど白黒だったゴスロリのときに比べると眩しいほど輝かしい
電車の中で何度も読み返したメイク方法を鏡に向かって実践していく
普段化粧なんてしないだけに、上手くは動かない手をもどかしく思いながら強引に仕上げていく

それでも30分程度だろうか、盛りに盛ったつけまつげを最後に変身は完了した

「私じゃない……。これは私じゃない……」

鏡の中にいる新しい自分を見つめながらつぶやく
鈴音はこの自分を普段の自分と切り離して考えようと、暗示をかけるように念じていた

(私じゃない……
そう、これは私じゃない
ヤリマンの、薄汚い性悪女……
どうしようもないビッチで……、下品で……
見られて……、感じる……
ヘンタイ……)

ごくりと唾を飲む
鈴音はグッと力を込めて背筋を伸ばした
そして踵を返すと、まっすぐな瞳で外へと踏み出していった

夜の街を一人のage嬢が歩いていく
ふんわりと盛られた茶色い髪はくるくるとカールしたまま胸元まで伸び
寒色で鋭く、冷ややかに研ぎ澄まされた視線は夜の街の喧騒を切り裂く
高いヒールはコツコツと足音を鳴らしてその存在感を誇示し、威圧的な彼女に周囲の視線を集めた

乱暴な運転の改造車にドレスがはためく
人目を引きつけて離さないそのドレスは、サイドに特徴的なスリットが入っていた
ふくらはぎから始まり、太もも、腰にまでいたる深いスリット
それだけではない
腰に巻かれた帯を越えると、脇腹、脇、肩までが一直線に露出している
このドレスは穴の開いた長い布を頭からかぶる作りで、元々サイド部分など存在しなかった
この姿に魅せられた者はやがてある事実に気付いて、さらに釘付けとなる
露出したサイドには、パンツのゴムも、ブラの紐も見当たらないという事実

ただ、右太ももには今夜の衣装とは不釣合いな、フリル付きのレッグバンドが止められていた
釣り合わないのも当然、それは前回のゴスロリ衣装用のもの
ローターのコントローラーを止めていたレッグバンドだ
しかしそれは、見られながらのオナニーに目覚めた鈴音にとってもはや外すことのできないアイテム
前回とは打って変わって、危険な夜の街での露出
そこまでが今回のノルマだったのだが、鈴音はさらにその先に進んでしまっていた

「ァ……、ハァ!」

大きな吐息と共に鈴音の足が止まった
気丈に見える顔がいつの間にか紅潮し、涙を貯めた目が切なげに揺れている
大股で歩いていた脚も今はもじもじとした内股になっていた
膣内にうずめられた一つのローターは徐々に鈴音の体を支配していく

(あぁ……、見られてる……、どの人も、ギラギラした目……
でも……、もっと見られたい……
もっと見せたい……
あと、たった布1枚なのに……)

歩くこともままならなくなった鈴音は、もういつイッてもおかしくない状況にあった
あとは何かきっかけさえあればいつでも昇天できる
鈴音はそのきっかけを、できるだけ刺激的なきっかけを探していた

(……!?)

少し先にあるタクシー乗り場
その脇でだべっていた二人組みの女の子のスカートが、ぶわっとめくりあがったのを鈴音は目撃した
キャーキャー言いながら逃げる女の子たち
そこにあったのはマリリンモンローでお馴染みの地下鉄の排気口だった

(コレだ……)

鈴音は迷うことなくそこへ向かった
さっきの女の子たちと同じようにガードレールにもたれかかり一息つく
あとは地下鉄が通るのを待つだけ

この先を想像するだけでイッてしまいそうだと感じた鈴音はできるだけ静かにその時を待った

(どうせなら、激しく見られたい、そして、激しくイきたい……
はは……、だめだ……、私……、ヘンタイだ……)

真下から、地下鉄の近づく音が聞こえてきた
音は一切の遠慮なくどんどんと大ききくなっていく
鈴音はローターのダイヤルをいっぱいに回した
そして、股を少しだけ開いてその瞬間を迎えた

ゴアアアァァァァァァァァァァッッッッ……

ドレスのすそが天を突くほど高く巻き上げられた
そのすそがひらりと舞いながら地面へと落ちたとき、周囲の視線は全て鈴音に集まっていた

(だめ……、イ……クッ……、……ッッ!!)

「ああああぁぁッッ!!」


「私もスカート短くしてみよっかなー」
「あ、いいんじゃない」
「えーでも恥ずかしくない?」
「あはは、こんなの全然だよ。全然っ」
「そっかなー、ていうか、鈴音変わったねー」
逃げるようにタクシーに乗り込んだあの夜
そこから鈴音は内なる自分を認めつつあった

(全然だよ……、ホント……)






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