ちっちゃな魔王、外道勇者と仲良くなる?
シチュエーション

「ち、近寄るなァッ!」
「うぉッ…よッ…はッ」
「よ、避けるなばかぁッ! うぁぁぁ来るなッ! 来るなッ! 来るなッ! 来るなァァァッ!」

真っ白な城のある一室。素朴な木の机、大きなベッド、金の額縁に入った美しい草原の絵。
……飛び交う枕、吹き飛ぶ書類、壊れる棚。
神よ、私が何をしたッ!?
というわけで、始まります。
主演はこの俺、アルファ・セイクレッド。女優は魔王、ルナ・エプシロン。
ええぶい? ちげーよ心暖まるラヴストーリーだ……

『ちっちゃな魔王、外道勇者と仲良くなる?』

ところで、何故こんな事になっているのか、知りたいだろう?
魔王との戦いを終えた主人を待っていた俺の部屋は無残にも羽毛と木片が飛び交い、第二次戦争が起きている。
思い出せ。あれはほんの数分前――――

「ここ……どこ……?」
「俺の部屋だ。ぶどう酒飲むか?」

ベッドの上、目覚めた眠り姫に果実酒の注がれたグラスを手渡し、俺はその隣にそっと座る。
それを飲み干すのを見届け、話を始める。

「目も覚めただろ。さ、城の案内でもしてやろう。まだ準備中だろうしな」
「……処刑の前に外が見たい……もう一度……」

相変わらず何もない一点を見つめ続けるルナちゃんの曲がった角をそっと撫でる。
俺も驚く位自然に笑みが溢れる。あぁ……そうか……

「処刑なんかするワケないじゃん」
「……は?」

勘違いしてんのか。
そりゃ魔王は畏怖の対象だし、種族で言えば敵同士。だけど……

「こんな可愛い子、殺しちゃったら世界の損害じゃん」
「だ、だって今キミ準備中だって……」
「結婚式のな?」

……五秒。未だ時間は止まっている。
……十秒。未だ時間は止まっている。
……十五秒。未だ……

「誰の?」
「俺とルナちゃんの」

……二十秒。未だ時間は

「ボ、ボクから離れろッ!」
「いてっ」

痛つッ……蹴落とされちった。
全く乱暴な……。
皇太子妃になるんだからもちょっと淑やかさってのを持って貰わなくちゃな。

「なッ……何が淑やかさだッ!? 一回じゃ飽きたらずこれからもずっと束縛し続ける気かッ!? 冗談じゃないッ! あ……あんな事までしておいて……」
「ほうほうほうッ!? あんな事とはどんな事かなッ!? 俺じゃ解らんな、言ってくれないとまたしてしまいそうだ」
「だッ……だから……その……」

くうぅー……可愛いッ! ますます苛めたくなってくるねェッ!
解ってないのかねこの子は……こういうのが俺はとっても大好きだって事にッ!

「と、ともかくボクは絶対嫌だからなッ! ……結婚なんてしたら何されるか……」
「ナニするんです」

決まってる。何をこの子は……。
国家の繁栄は子作りにあり、ってのを知らんのかね。たった今考えた言葉だが。

「……あんまり聞き分けが無いコには『お仕置き』しちゃおうかなぁ」

その言葉が耳に入ったのか、一瞬体をビクッと震わせ、動きを止める。
……結構あれ傷付いたのかも……(『ちっちゃな魔王と外道勇者の初交渉』参照)

き、傷付いたなんてモンじゃない。痛いし、恥ずかしいし……お父様にだってあんなことされたことない……」

……え? 俺の外道度魔王以上?
あぁ、現魔王を組み敷いた位だからそんなもんか。

「と、兎に角! これ以上ボクに近寄るな。城ごと魔法で潰されたくなければな」
「へぇ……やってみれば?」

ちょうどいい機会だ。あれがどれ程強いか調べてみよう。

「よし。じゃあ、ルナちゃんが勝ったら、逃してあげようか」
「その言葉……忘れるなッ!」
指を天高く掲げ、呪文を唱える。そして、指が振り下ろされる。
……さぁ、どうなる?

「彗星ッ!」

……………………

「……彗星ッ!」

………………………………

「…………彗星ッ!」
「うん。流石に国のトップスリーが協力して作った魔法抑制装置は魔王にも効くみたいだな」

首輪型なのがチャームポインツだぜ。
帰ってきてから徹夜で作らせたのさッ!
因みにどれ程首が太くなっても大きさは調節可能、更に必要とあらば鎖まで付けられる優れものなのだッ!

「ひっ……ちっ……」

ケケケ、そろそろ観念して貰おうかな?
ルナちゃんは後退りにベッドへ、俺はそれを追って少しずつ歩みを進める。

「ち、近寄るなァッ!」

□□□□□□□□□□□□□□

以上。あぁ、俺は悪くなかったか。
まぁ、掃除するのは女中だし、構わないんだけどさ。
問題なのは……
最後と思われる枕を避け、一気に間合いを詰め、押し倒す。

「離れろッ……離れろォ……」
「別に構わないけどさぁ」

あの時のままの黒いローブの下から手を突っ込む。
身長が違うって事は、リーチも違う。
楽々と最深部、足の合流地点まで辿り着く。
ぴたりと、動きが止まる。

「明日にはもう、夫婦だぜ? ちょっとくらいは……」

小さな豆を、軽く摘まむ。

「ひ……あ……」
「仲良さげな雰囲気じゃないと……なぁ?」

震える尻尾を無理矢理捕まえ、そっと耳打ちする。

「別に泣きながら皆の前で神に誓うって言うのも……一向に構わないんだぜ、俺は」

出来るだけ、暗く、そして脅すように。

「手段は選ばんがな」

……震えながら首を縦に振る。
どうやら解ってくれた様だな。
手を抜いて、ベッドの横に立ち上がり、声をかける。

「さ、俺『達』の城を見に行こうぜ。催事場と食堂、王の間位は知ってた方がいいだろう?」

…………返事は無い。

「こ……」

「腰抜けちゃって……」

……本当に可愛い奴だ。

□□□□□□□□□□□□□□

「……でココが催事場。今は準備中だけどな。多分数日後には、人が一杯来て俺とルナちゃんは神に永久の愛を誓うことになるだろうね」
「…………どうしても?」

むぅ。まだ若干拒否ってるか。
そんな嫌われる覚えは無いんだが。

「あ、そういやずっと寝てたんだったな。この先に王族専用の湯浴み場があるが、どうする?」
「……行きたい」

……あれ、結構思い付きだったんだけど食い付いてくる物だな。
やっぱそういうの気にすんのかね?

「ふーん。ま、中に入ったら女中が一杯居るから多分全部やってくれる。未だ昼だから、多分他の奴は居ないだろ。迎えに来てやるから行ってこい」
「……アリガト」

……初めて感謝された気がする。いやー、漸く心を開いてくれてきたかな!?
そろそろ部屋も片付いてんだろ。戻るか……。そう考えた。
嬉しそうに駆けていくルナちゃんの背中を見たとき迄は。

「…………」

いや、でも……イケるか?

そんな風に思ってても、心の中では勿論思っていた。
やっちゃおう、って。


□□□□□□□□□□□□□□

「……広ぉい」

思わず声が漏れた。
目の前には何か良い匂いのする薬草を入れた木製の湯船に、小さな木の椅子。
アイツの言った通り、入った瞬間「お召し物をお預かりしますね」って女の人がやって来てスグに裸にされちゃって、追われる様にこの部屋に通されちゃったけど……。
アイツの部屋にあったベッド位の大きさの湯船に軽く手を入れて、温度を確かめる。
……丁度良いくらいかな。
迷わず、飛び込んだ。

「……気持ちいいな」

あれから災難続きだった。
突然軍隊がやって来て、毎日○○がやられました、△△の砦が落ちました。
政務に追われて一息つこうとケーキを食べたら何だか眠くなって。
……いろいろあって此処に居る。
アイツは勇者だから嫌い。でも……。

「はぁ」

頭の角を撫でる。
上がったらきちんと嫌だって言おう。
だってボクは魔王。皆を守らなきゃいけない。
でもいつか仲良くなれたら……いいな。
突然扉が開いて、さっきの人と同じ服を着た女の人が入ってくる。

「お体お流しします」

……まぁ、いいよね。女の子だし。お風呂くらい。借りても。

「……ありがとう」

自然と、笑顔になれた。


□□□□□□□□□□□□□□

「お体お流しします」

バレてねーかな。
出来る限り高い声を出したんだが……。
え? 誰かって? 俺だよ。アルファ・セイクレッド様だよ。
違う? 何処に居るのかって?
風呂係の女中の服を剥ぎ取って、今、変装して侵入中ですが何か?

「……ありがとう」

んはッ!? 見ました? 今の自然な笑顔。初めて見ましたよ。はい。
くッ……抑えろ、俺ッ! 今もっこりしたらバレてしまうじゃないかッ!?
石鹸を泡立て、此方に向けられた背中を洗っていく。
抑えろ……抑えろ……ッ!

「……おっきな手……」
「そッ! そうですかッ!ありがとうございますッ!」

うぉぉッ! 焦るだろッ!
バレたかと思ったぞ今ッ!

「て、手を上げて頂きますかッ!?」
「あぁ……はい」

顔に布巻いてるから何とかバレてないけど今の俺はかなり興奮してるッ!
横から見て、まっ平らな中の二つの突起がしっかり尖ってて、シルエットがこう……限りなく良いッ!

「んッ……」


そ、そんな声を出すなッ! 今でさえ当たらないように腰を引かして洗ってるのにまた愚息が反応すんだろッ!

「は、反対側を……」
「はい」

……いつになく従順だな。あ、女だと思ってるからか。
これ……もっとイケるんじゃ無いか?
まぁいいか。バレたら押し倒せば。

「……股を少し開けていただけますか?」
「えェッ!?」
「お願いします」
「は……はぁ……」

イケるだけいってやる。
そう考えて、そーっと開かれた秘所へ手を伸ばし、つるつるの其処を撫でる様に『洗う』。

「ん……は…ぁ…ッ!」

小さい豆の様な其処を軽く摘まむ。
でも……達するまではやらない。

「はい」
「……はぇ?」

ケケケ……辛そうだな。
まだまだまだまだ……ッ!(大分キテる)

「四つん這いになって頂けますか?」
「い、意味はッ!?」
「何故って……お尻の方を洗わせて頂きます」
「いッいいですッ! じ、自分で……」
「それでは私が怒られてしまいますッ!」

嘘だ。こんなこと誰もしないし、しなくても怒らん。
ただ……やりたいじゃん。

「……は、早くお願いしますね。恥ずかしいから……」

……俺は嬉しい。あんな生意気なルナちゃんがこんな体制になって。
女中の服が濡れても問題ないように厚手なのが幸いです。ビンビンです。
差し出されたちっちゃくて可愛らしいお尻を揉みしだく様に洗い、綺麗な桃色のその穴を表に出す。
……俺ここで発狂してもいい。
前後の穴を同時に眺め、真っ赤な顔をこちらに向けている。
絶、景、です。

「ふぅッ!?」

まだだッ!
穴によーく泡をすりこみ、勢い良く中指を突き立てる。
根元に感じる圧迫感がまた心地好い。

「ほ、ホントにこんな事ッ……いつもッ!?」
「ええ。前後の穴は最も汚くなる所の一つですから」
「う……ああぁ……ッ」

爆発寸前です。こんな可愛い声が出せるのかッ!
ますます妻にしたくなってくるッ!

「ふにゃあぁァッ!」

あ……やりすぎた?
体が痙攣してるよ。意識は……あるみたいだけど。
どうしよう。謝るべき?

「……お流ししますね」

ま、いっか。
お湯を汲み上げ、ざぱーって体に着いたお湯を流す。
赤みが差したその幼い身体が、どうしようもなく愛しい。

「お……前……」
「どうされましたか?」

傍にしゃがみこんでさすってやる。胸とか、腰とか、足とか。

「その……気持ち悪い裏声を……止めろッ!」
「……あらら、戻っちゃったよ。可愛かったのに」

バレちゃった。じゃあこの息苦しいマスクとか服とかいらね。
すぐさま全裸になり、軽く屈伸をする。

「何の……つもりで……」
「ははは、良いじゃん。ほら、もっとやってあげるから」

力の抜けた体を引き寄せ、貪る様な口付け。舌を吸い、歯を舐め、唾を送る。

「……ん……く……ぷはっ……あまぁくておぃしい唇だねぇ」
「下衆め……ッ地獄に堕ちろッ!」

ははは……ホントに地獄に堕ちるだろうな。このままじゃ。
全く、魔王に言われちゃお終いだ。

「じゃあ、堕ちないように精一杯悦ばせてやるよ。そうすればプラマイゼロだろう?」
「何がプラマイゼロだッ!?」

無視無視。
体を持ち上げて、なだらかな前を撫でる。途中のコリッという感触が気持ちいい。

「そういえば、こんなにちっさくて赤ちゃんが出来た時は大丈夫なのかな? よし。試してみよう」
「ふッふざけるなぁァァァッ!」

口の中で飴のように転がし、前歯で軽く噛む。
片手で秘所を弄りながら。

「ッそんなぁ…いやらしい赤ちゃんがッ……いてたまるかぁぁ……」
「じゃあこうか」

今度は本当に思いっきり、吸う。

「ふぁぁァッ!?」
「んー。いいイキっぷりだぜ。ところでさ」

手を蛇の様に伸ばし、お尻を抱き抱える。

「ここ弄られた後でも達したよねぇ? いろいろ敏感なんだぁ」
「だッ……誰がッ!?」

……生意気な。認めれば非常に可愛いのに。
もうそろそろな気がするんだけどねー。

「可愛かったなー。たしか」
「……何がしたい……おいッ…止めろッ……」

遅い。

「こんな風に挿したんだったかなッ!?」
「○×△αθζομ〜!?」

……何語? それ? しかしあの生意気なルナちゃんが悶絶するなんてなー。
何よその顔? そんな屈辱的?

「あれ……入んねーや。捩じ込んでみようか」
「も…やだッ…止めて…抜いてェ…ッ!」
「俺の妻になる事を認める?」「認めるッ! 認めるからァッ! そんなのッ…入んないよォ……」

愛しい妻の言葉なら仕方無い。
すぐに抜いてあげる。
優しいからな。根が。
そして囁く。

「選ばせてあげる。前か後ろか、どっちがいいか。せっかく一生懸命洗ったしね」
「お、お尻はッ……やだァッ!」
「じゃ前だ。つまんないの」

仰向けで喘いでるルナちゃんをうつ伏せに組み替え、腰を持ち上げてぴたりと付ける。

「ちょ…こんなカッコで…」
「まぁまぁ、気持ちいいから」

一蹴。

「い……ぎぃぃぃッ!」
「もうちょっと可愛い声出しなさいよ。初めてじゃ無いんだから。ほら、動くぞ」

ゆっくり、ゆっくり前後に動かす。
こんな俺でもちゃんと相手の事を考えてるのよ。
偉いっしょ?

「ふッ……ひンッ……は…ぁ……あァッ!」
「そうそう。出来るじゃない」

いいねー。ノってくるよ。
サクサク行こーか。サクサク。

「んッ……胸とか…弄るなぁぁ……」
「やだ」

接続部から感じる熱が心地好い。
前回とは違う、ルナちゃんの心の底からの熱さ。

「嬉しいねー。感じてくれてるんだ」
「うッ…うるぅ…さいィ…あ゛あッ!?」
「嘘はイケないよー。はい。言ってごらん?」

再び空いている穴に中指わ突っ込む。
捩じ入れる度に前が締まり、可愛い胸の突起が揺れる。
涎を垂らして喘ぐ小さなルナちゃんが……不思議と人徳に反した感覚をもたらす。新たな発見。
俺って……サディストだったのかッ!?(今や常識である)

「はい、言ってみよう。ボクは夫の指と性器に掻き回されて今までにない気持ち良さを感じています。はい」
「…抜け……抜けえぇェ……ひゃあああァッ!」
「強情なのも惚れたポイントの一つだけど、あんまし耐えると壊れちゃうよ? はい。言ってごらん?」
「わ、解ったッ! 言うッ言うからッ! ボ、ボクはお前ので気持ち良くなってますッ! ほらッ! お尻ッ…抜いてぇェ……」
「お前じゃない。夫だ。お・っ・と。はいもう一回」
「ボ、ボクはッ夫のモノでッ! ぐちゃぐちゃにされてッ……」

脳内のラストバトル。
さて、どっちを選ぶ? 誇りか、それとも逃避か。

「き…気持ち良くッ……なってますゥ……ッ!」

俺の勝ちだッ! 遂に誇りを折ってやったッ!
これで恐らく結婚式にも抵抗はしても逃げはしないだろう。
逃げても自分への嫌悪感ですぐに戻ってくる。
万々歳だッ……!。

「お疲れ様。さて、ラストだッ……しっかりなッ……!」
「うッ……あァッ! く…ふ……うぅゥッ!」

まだ……まだ……まだ……最後はッ……ルナが達した後だッ!

「うッ…ふ…ぅ……アルファあぁァッ!」
「くッ……うッ……ルナ……」

そして小さな体に分身を放ち、崩れ落ちるように床に二人で倒れ込んだ。

「……な。最後イク時俺の名前呼んでくれたろ。嬉しいなー。遂に落ちたかな?」
「ば、ばっかじゃないの。耳おかしいんだろ……ボクがそんなの言うわけ……」
「言った」
「言ってないッ!」
「そんなムキになって否定するって事は憶えてんだろー」
「憶えてないッ!」

……少しは仲良く……なれたかな?
まぁいい。
問題はこれからだし、俺は百まで生きるつもりだからなッ!

「とりあえず体また洗おうか」
「……お前は出てけッ! ボクはボクで洗うッ!」
「そんなー、アルファ、だろう? ルーナーちゃん?」
「うるさいッ!」

二人はこの後どうなるのでしょう?
仲良くやって、いけたのでしょうか。
それはまた別のお話。
『ちっちゃな魔王、外道勇者と仲良くなる?』糸冬






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