生徒会室の午後
シチュエーション


!!百合警報!!

あたしが昼ごはんがわりのバナナを生徒会室で食べていると、中等部2年生の後輩が駆
け込んできた。つい先月、執行部員になった子だ。

「センパイッ!ご相談よろしいでしょうかッ!」

水泳部のエースだけあって、彼女はいつもキビキビハキハキした体育会系だ。ちょっと
ばかりぶっ飛んだところがあるけど、そこも含めてかわいい後輩と言っていいだろう。

「なーに?状況にもよるけど、純粋に総当りで計算すると2ペンチャンよりはリャンカ
ン残したほうがいいっていうわよー?」
「なななななんの話ですかッ」
「なんだ、違うんだ。何、相談って?」
「あのッ!そのッ!」

あたしは顔を真っ赤にして、まごまごしながら視線をあらぬ方向に漂わせる後輩をじっ
と見つめる。バナナをひとかじり。

「なによ」。モグモグ。

「そのッ……あああああああのッ、えっちでイクってどんななんですか……ッ」

バナナ吹いた。

あたしはむせながら眼鏡をかけなおし、机という名前のカオスな空間で量子化していた
トイレットペーパーを1ロール手にとって、床に落ちたバナナの残骸を拭き取る。

「あんた、ねえ。そーいうのは実地でカレシに教えてもらいなさいよ。せっかく、あんた
の憧れの生徒会長紹介してやったんだから」
「せせせせせ先輩には、感謝してますッ。でも、その、あの、でも、あの」
「まだヤってないの?ってか、あんた処女だっけ」
「そそそそそそその、せせせせ先週の、どど土曜日に、プールのシャワー室で、その」

新しいバナナを食べ始める前でよかった。

「なんという鬼畜。これは確実にスク水フェチ」
「すくみずふぇち?」
「なんでもない。いっぺんシメとくから。で、どうだった?彼は上手だった?」
「ええええと、あの、痛くて、痛くて、その……ででででも、すごく嬉しかったですッ!
本当に嬉しかったですッ!」
「フーン。ごちそうさま」
「ああああの、でも、その、終わってボーっとなってたら、会長が『どう?イッた?』
って。あたし、よくわかんなくて、とりあえず、なんか頷いたら、会長とっても喜んで、
それでそれからあと2回ほど」
「……あとで会長シメとくね。てか、ちゃんとゴムつきだった?」
「ゴム?」
「シメとくね」
「ななななにか、大変なことだったんでしょうかッ。あたし、なんか、しちゃいけないこ
ととかしちゃったんでしょうかッ。その、あの、準備体操みたいなのとかッ」
「いいからあんたはちゃんと授業を受けろ。朝練で疲れてるからって、授業中に寝るな。
これだから最近の若いモンは……これがゆとりか……」
「先輩が中等部にいた頃と、いまの中等部で、カリキュラムは同じはずですがッ」
「天然乙。ったくー」

ぶつぶつ言いながら、あたしは会長――あたしの元彼――のことを思い出していた。着
衣立ちバックでの生姦が大好きなクズ野郎で、それが原因であたしたちは別れたと言って
もいい。どんなに性格や能力(や体の相性)に好感を抱いているといっても、そんなリス
クは負えない。
それと同時に、なにやら説明しにくいモヤモヤが心の奥からわきあがった。文学的に言
うと、嫉妬というやつだ。あたしは、自分がそんな感情を抱くことにびっくりして、ちょ
っと笑ってしまった。

でも、ときにはそんな野卑な感情に身を任せるのもいいかもしれない。

「わかった。ちょっとこっちにおいで。いろいろ教えてあげるから」。

あたしはそう言って、生徒会室の扉の内鍵をかけた。

机の上のエントロピーを僅かに低下させてから、あたしは後輩に机に腰掛けるように言
う。彼女は微妙に戸惑っていたが、さすがは体育会仕込み、いそいそと命令に従う。

「よし、じゃあまずオナニーしてみようか」。

無茶振りしてみる。

「……へ?」。

うん、まあ、さすがにここで「ハイッ!」とかキビキビと自慰を始められ
たら、頭がおかしいとしか言えない。

「オナニー、したことない?」
「…………へ?」
「自分で自分のアソコを触って、気持ちよくなるやつ。早い子なら初等部の3年生くらい
で初体験かな。中等部の子で、オナニー知らないってのは相当ウブだね」
「あ、あ、あの、その、あたし、その」
「知らない?」

後輩は顔を真っ赤にしてこくんと頷く。あたしはあきれ返ってため息をついた。自慰も
知らない子をいきなりヤったのか、あの鬼畜は。

「しゃーないなあ。じゃ、机の上に両足をあげて。体を両手で支える」
「え、え、ええええと」
「言われたらちゃっちゃとする!」
「ははははははいッ!」

なんだこのノリ。でもあたしの勢いに負けたのか、彼女は両足を机に乗せ、倒れそうに
なる体を片手で支えた。片手はスカートを押さえて、ショーツ……いやあ、これはむしろ
『ぱんつ』だな……を隠そうとしている。

「今日は、着替えは持ってきてる?」
「は、はい」。

水泳部だから当然っちゃ当然だろう。

「じゃあちょうどいいね」。

あたしは彼女の股のあいだに顔をうずめると、クンクンと匂いをかいだ。汗と、僅かに
それとは違う何かの匂いがする。後輩は「きゃっ」と言って、あたしの頭を両手で押し戻
そうとするが、あたしは構わず彼女のスカートの内側を観察した。

「せ、せ、せん、ぱい、その、あの」
「なによ、教えて欲しくないの?」
「でででででもッ」

声が半泣きだ。あたしはおおげさにため息をついてみせる。

「いい?エッチをするときは、ちゃんと準備をしないと、痛いばっかりなの。それって
とても危険なのよ?何の準備運動もせずに、寒中水泳するようなものよ。自殺行為だわ」。

適当なことを言ってみる。

「そ、そそ、そうなんですかッ?」。

彼女が息を呑む。あんた、振り込め詐欺とか余裕で
カモになるだろ。

「あたしを誰だと思ってんのよ。それとも、自己流で頑張ってみる?あたしはそれでも
いいけど。あんたが痛い思いをするだけだからねー。あいつ、きっとまたあんたとエッチ
したがるよ。3回だけで済んだなんて、一応あいつもあんたの体を気遣ったのかな。あい
つ、その気になったら半日で6連戦とか平気でヤるからね」
「ろ、ろくれんせん、って……アレを……6回ですかッ」
「そ。あんたにそれ、我慢できる?あくまで半日だから、一日つきあったらその倍とか
だね」。

いや、それは計算がおかしいだろjk、と内心で自己突っ込み。

「無理ですッ……そんなの……無理ッ」。

彼女の鼻がグズグズいいだした。

「でしょ。でもあいつはきっとあんたを欲しがるよー。あんた、可愛いからね。
だからさ、ちゃんと正しい方法でヤることを覚えないと。イクってのはね、正しい準備、
正しいフォームでエッチしたときに感じる、すごく気持ちいい状態のことなんだからね」。

言いながら、必死で笑いを堪える。

「き、気持ちがいいんですかッ?あ、あれがッ?」
「そそ。だからみんなハマってるんじゃない」
「ううッ……。……わかりましたッ。あたしッ、覚悟、決めましたッ。先輩、よろしくご
指導、お願いしますッ。どんな練習にも、ついていく覚悟でありますッ」。
「ふふ、いい子ね」。

なんだこのノリ。

「う、ああン、あ、あ、ああッ」

30分もすると、だいぶ彼女も調子を上げてきた。最初はあたしがショーツの上から指
でさすったり、口で愛撫したりするだけだったが、あたしが生徒会長愛用の鉛筆を持って
きて、それで彼女の秘密の亀裂をショーツの上からなぞったら、突然ビクリと体を震わせ
始めたのだ。そこから先は早かった。今では自分の指でショーツをまさぐっている。

「いいね。その調子。そろそろ、その可愛いぱんつを脱いでみようか」

彼女の体液で染みができたそれを、あたしはくいくいと引っ張る。局部を見られる羞恥
に、さすがにためらいがあるのか、彼女は微妙に抵抗した。あたしは彼女を机の上に押し
倒すと、彼女の両足を肩に乗せ、高く掲げる。経験上、この姿勢になると、本気で抵抗し
ない限りは何もできない。
ぐっしょりと湿ったショーツを、ゆっくり引き剥がす。淫らな花園が空気に晒された。
彼女が息を呑むのがわかる。構わず、そのまま足首のあたりまでショーツを引きおろすと、
右足だけ引き抜き、左足首にショーツを引っ掛けた。
あたしは、こんなふうに犯されてたのか――。初体験の遠い記憶が蘇ったが、あたしは
頭を振ってそれを追いやった。

産毛のような、ほんのりした翳りを楽しみながら、彼女の秘所にキスをする。びくり、
と体が震えた。だいぶ仕上がっている。

「さあ、体を起こして。続きをやりなさい」

彼女は呆然としながらあたしの指示に従い、上体を起こすと、その細い指を熟れた裂け
目に這わせる。布越しでは得られなかった悦びが、彼女の脊髄を打ち砕いた。

「ほら、いいでしょう……?よく感じる体をもってるのね。うらやましい」

返事をする余裕もなく、彼女は未知の快楽に浸っている。あたしは苦笑すると、彼女の
指が蠢く秘所に顔を埋めた。

「その指をどけて」。

躊躇いがちに、指が引き抜かれる。
あたしは彼女の秘所に唇をあてがい、強く吸った。ずずずっと卑猥な水音をたてて、彼
女の体液を吸い取る。突然の快感に、彼女は無言で天を仰ぐと、全身を引きつらせた。

「せ、せ、せん、ぱいッ……」。

息も絶え絶えだ。

「なあに?やめてほしい?」
「ちが、ちがい、ま、す、あ、ああああっ」
「あなた、こんないい声で鳴くのねぇ。そりゃあ3回もヤっちゃうわけだ」。

あたしはもう一度、強く彼女を吸う。彼女の体がピンと引きつる。解剖したカエルの筋肉に電極をつ
ないだときのようだ。面白い。

「せ、ん、ぱいッ……ああッ、せん、ぱいッ!」
「イキそう?」。

あたしはチロチロと舌で彼女を責める。

「せ、せ、ん、ぱいッ……あたしッ……すごいッ。こんなのッ。こんなッ」

彼女の足が細かく痙攣し始めた。このまま責めれば、彼女は始めてのアクメに達するだ
ろう。でも、あたしにはそのつもりはない。彼女の秘所から、ゆっくりと頭を起こす。
快楽が途絶えたことに困惑して、彼女はあたしにすがるような視線を向ける。これは…
…グッくる。あたしが男なら、理性の箍なんてすっとぶだろう。いやいや、今だって理性
的とはとうてい言えないことをしてるけど。

「まだ、ダメよ。本当にイクのは、やっぱり彼とのセックスで初めて、ってのがいいでし
ょう?」

彼女がイヤイヤと首を振る。あらら、ここまで目覚めてしまったか。

「だーめ。でも困ったわね。クリトリスの愛し方を教えてあげようと思ったんだけど……。
いまのあなたじゃ、息をふきかけただけで達しちゃいそうね」
「くりとりす……?」
「ん、また教えてあげるわよ。水泳だって、一日で全部できるようになるなんて無理でし
ょう?だから、今日はここまで」
「せんぱいッ……そんなッ……」。

うーん、確かにこれはちょっと酷かもしれない。とい
うか、正直言うとあたしの体のほうもかなり限界だ。自分でも、下腹部のあたりが熱くな
っているのを感じる。

「やる気がありすぎるのも問題ねー。いいわ、じゃああとひとつ、やってみましょう?」

彼女の顔がぱっと明るくなった。

「はいッ!よろしくお願いしますッ!」。

エロかった雰囲気が胡散霧消する。なんだこのノリ。

あたしは自分のカバンを漁って、コンドームの箱を掘りあてる。諸般の事情によりXLサ
イズのやつだ。

「これが、コンドーム。ゴムとも言うね。男の人とエッチするときは、男のペニスにこれ
を装着すること。性病防止も大事だし、妊娠しちゃったら大変なことになる」

彼女はしげしげと銀色の包みを見て、いぶかしげな表情をした。

こいつ……このまま使うと思ってるな……教育してやらねば。
昼ごはんがわりのバナナを手に取って、皮をむく。

「いい?これって、おちんちんに似てるでしょ?で、コンドームは、こんな感じで個
別包装になってる」。

あたしは袋をやぶって、ぬるりとした避妊具を取り出す。

「上下があるから気をつけて。袋に書いてあるからね」
「はいッ。注意しますッ」
「それで、と。ちょっとバナナ持って。そう、それくらいの高さ」

あたしは舌の上にコンドームを乗せると、ゆっくりとバナナをほおばっていく。一杯一
杯まで含むと、口から出した。まだ熟成しきっていないバナナが、イボのついた避妊具で
カバーされている。シュールだ。

「おおおおッ!すごいですッ!手品みたいですッ!先輩すごいッ!」。

頼むから、こんなことで褒めないで。

「あたしもッ!今日から練習しますッ!きっと先輩みたい
にできるようになってみせますッ!」。

いやどうかなそれは。その熱意は、たぶん別の方
向にむけたほうが。水泳とか。勉強とか。まあ、いいけど。

「さ、じゃあ、続きをしようか」。

お腹を減らした子猫に、ミルクをちらつかせているよ
うな気分だ。自然と、笑みが漏れる。

「え……?続き……は、はいッ!お願いしますッ!」。

やる気マンマン。

あたしはもう一度彼女を机の上に押し倒すと、添い寝するような体勢になって、指で彼
女を責めはじめた。秘所だけではなく、まだあまり膨らんでいない胸も一緒に、わざと強
く責める。彼女の顔が痛みに歪むのを見るのが、こんなに楽しいなんて。

「せ、せんぱ、いッ、いた、痛いッ、いたいで、すッ!」
「ん、じゃあやめる?」。

猛然と彼女は首を横に振る。可愛い。
しばらく彼女をもてあそんだ後、体を起こす。彼女はゼイゼイいっている。あたしは、
ゴムをかぶせたバナナを手にとった。

「さて、やってみようか」
「え?」

バナナを彼女の秘所に押し当て、一気に貫く。彼女が机の上で大きくのたうった。

「あ、あああ、ああッ!っつ、せ、せんぱ、そ、それ、ちが、ちが、うッ!」
「何が違うの?だってあたしは女なんだから、ペニスはついてないもの。代わりのもの
で練習するしかないでしょ?それとも、痛い?」
「いた、痛いッ、痛いですッ、あ、ああ、あッ、痛いッ!」

彼女の声を楽しみながら、あたしは片手で彼女の腰を押さえつけて、ゆっくりとバナナ
を動かす。あんまり強くやりすぎると、バナナが折れてしまう。

じっくりと出し入れを続けるうちに、すこしずつ、彼女の声が艶っぽさを増してきた。
ぐしょり、ぬぷり、ぼすりと、淫猥な水音が聞こえ始める。

「あ、ああっ、あ、あ、あう、あ、っく、ああ、あ、あ」
「痛いのは最初だけだから。これだけ準備しておけば、もう痛くないでしょ?」。

あたしの呼びかけに、彼女はもう答えられない。うわごとにように「ああ」と「あ」を繰り返す。
だんだん、彼女の呼吸が速くなってきた。達しようとしているのだ。鍛えられた腹筋が
痙攣し、すらりと伸びた足がガクガクと震え始める。ぎゅっと、足の指が虚空を掴んだ。
が、次の瞬間、高みに達しようとしていた彼女は、呆然とした表情になる。膣圧が上が
りすぎて、バナナがひしゃげたのだ。体の奥をつきあげる異物が硬さを失い、彼女は必死
で快楽の続きを得ようと、腰を振った。無駄無駄。
あたしは彼女のなかからバナナを引き抜く。「あうっ」と、低いうめき声が聞こえる。
しばらくの間、彼女は荒い息をついていた。うらめしそうな目が、あたしを見る。うっ
すらと涙が浮かんでいる。可愛い。可愛すぎる。

昼休みの終わりを告げるベルが鳴った。構うものか。午後の講義はフケよう。6時間目
が終わればここにも人が集まってくるが、逆に言えばそれまでは誰も来ない。
あたしは満面の笑みを浮かべると、彼女の目の前に愛液でドロドロになったゴムつきバ
ナナを置いた。やかんのようにカアッと赤面する彼女を観察しつつ、新しいバナナを剥く。
大丈夫。幸い、ダイエットブームのおかげで、バナナにはまだまだストックがある……






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