勝負
シチュエーション


とある夏の日の昼下がり。ある家の一室、室内には三人の姿があった。


一人はベッドの上で両手と両足を拘束された少年、残る二人は同じ顔をした少女達である


「ぷw。兄貴、ガキになんか興味ないんじゃなかった?触ってもいないのに何でおっきくなってんの?ガキ二人がパンツとおっぱい見せただけでビンビンじゃんwww。」

そう言って少女は少年を嘲笑する。
言葉の通り、少年の顔は真っ赤に染まり股間は大きく膨らんでいる。

(うう…。恥ずかしすぎる。仕方ないとはいえこんな勝負、受けるんじゃなかった…。)

嘲笑されながら少年は意味のない後悔をしていた。

少年の名は春樹、少女達の名は夏美と秋穂である。どうして少年はこのような辱めを受けているのだろうか?

話は今日の朝に遡る。


「きゃあっ!」

甲高い叫び声が家中に響き渡った。

夏美が朝シャンを終えて着替えている所に寝ぼけた春樹がうっかり脱衣所に入ってしまったのである。春樹は一瞬で覚醒し、その場を立ち去った。そして、夏美と再度顔を合わせた瞬間に土下座せんばかりの勢いで謝罪した。

「本当にすま」

「馬鹿兄貴!変態兄貴!痴漢兄貴!私の裸が見たかったんでしょ?このエロ兄貴!」

「違う!だから、ごめ」

「うるさい!この出歯亀!お風呂覗かれたってお母さんにもお父さんにも言い付けてやる!」

だが、夏美の怒りはおさまらない。謝罪している間にも親の敵のごとく春樹を罵り続けた。最初は心から謝っていた春樹だが、度重なる罵倒は我慢に我慢の限界を超えたのか

「しつこい!大体、お前みたいなガキの裸なんて見て何になるんだよ?どんだけ自分に自信あるんだよ?むしろ変なもん見せ付けられたこっちが謝ってほしいくらいだわ!」

と、つい口答えしてしまった。

(あ…)

言った後で後悔した。

(まずい。これ以上怒らせて本当に父さんと母さんに言い付けられたら…)

そんな心配をよそに、夏美はさっきまでの怒りが嘘のように不気味な笑みを浮かべた。

「へえ…。そう…。じゃあ、賭けしよっか?それで私が負けたら許してあげるし、裸を見せたことも謝ってあげる。でも、もしも兄貴が負けたらお父さんとお母さんだけじゃなく、兄貴の友達にもこのこと言うから。」

「なっ!?そんなの乗れるわけが…」

春樹は当然拒絶する。

しかし

「あ、断ってもお父さんとお母さんには言い付けるから。」

夏美のこの一言により勝負を受けざるをえなくなってしまった。

そして夏美の部屋へと移動する。

「で、夏美。あなたとお兄ちゃんの賭けにどうして私が付き合わなきゃいけないのよ?」

夏美に呼び付けられた秋穂はいかにも面倒くさそうに言う。

「そんなこと言わないで。アキ。これ終わったら欲しがってたあの服買ってあげるから。」

夏美が言う。

「まったく。仕方ないわね…。で、何するの?」

渋々といった具合に引き受けながら秋穂が尋ねる。

「えっとね、これから10分以内に兄貴を勃起させるの。勃ったら私達の勝ち、勃たなかったら兄貴の勝ちね。」

「はあ!?」

春樹と秋穂が全く同じタイミングで素っ頓狂な声をあげる。

「嫌よ!そんなの!」

秋穂が拒否する。何が嬉しくて実の兄を誘惑しなければならないのか。

夏美は内心で(やっぱりか…)と思いつつも、

「一生のお願い!服だけじゃなく欲しいものなんでも買ってあげるから!」

と説得にかかる。

「う…!仕方ないなあ…。でも、絶対に直接触ったりするのは嫌だからね!」

物欲には勝てず、秋穂はOKする。

「もちろん!」

折れてくれたことに安堵しながら夏美は返す。そこに

「ちょっと待て!俺だってそんなの嫌だぞ!やっぱり賭けは止める!」

今度は春樹が口を挟んだ。妹に勃起させられるなど冗談ではない。怒って部屋から立ち去ろうとするが、夏美の発した言葉に足を止める。

「へえ。そういうこと言うんだ…。それなら私もお父さんとお母さんに言い付けよ。あることないこと付け加えてやるから。」

やってみろとでも言いたげな笑みで夏美が言い放った言葉を聞き

「ちくしょう!やれば良いんだろ!」

春樹は観念した。


「じゃあ、ルールを説明するね。」

夏美が説明を始める。

「ルールは簡単。私達が色々するから、10分以内に勃起したら兄貴の負け、しなかったら兄貴の勝ち。直接アソコに触るのは無し。故意に目をつぶったり顔背けたりしたら兄貴の反則負け。勃起を隠せないように兄貴の手足は縛る。OK?」

「縛るのかよ…。まあ、OK。」

春樹は内心で勝利を確信しながら答えた。

(夏美の奴、馬鹿だな。お前たちみたいなガキが触らないで10分以内に俺を勃起させることなんて出来るはずないだろ…。)

そんなことを考えながら春樹は夏美のベッドの上で縛られていく。縛り終えると、夏美は「作戦会議」と言い残し秋穂と共に部屋の外に出ていき、しばらくして嫌そうな顔をした秋穂と共に戻ってきた。

そして

「じゃあ、始めるね。」

夏美の一言で勝負は始まった。

夏美は、春樹ににじり寄ると、春樹に馬乗りになり顔を両手で挟んでじっくりと春樹の顔を見つめた。

「な、何すんだよ…!こんなことで勃起なんてするわけ…」

(夏美の奴、意外と可愛い顔して…て、実の妹に何考えてんだ俺は。)

こんなことを考え、鼓動を早目ながら春樹は尋ねるが、返ってきた答えは予想外のものだった。

「そうだろうねー。」

「え?」

春樹は思わず聞き返した。

「私だって流石に兄貴がこんなので勃起するなんて思ってないよ。」

と、夏美はあっさりと返す。意図が理解出来ない様子の春樹に構わず夏美は続ける。

「ところで兄貴、目線下げてみw?」

戸惑っている所に言われ、深く考えずに何気なく視線を下げた春樹の目に飛び込んできたもの。それは

「ぶっ!?」

夏美の胸であった。まだ中学生なため大人の女性ほどではないが、しっかりとふくらんでいる。

(な、夏美の胸…。朝は一瞬しか見えなかったけどじっくり見ると意外に大きいな…。うちのクラスの女子と同じくらい…乳首も綺麗なピンクだし………馬鹿!何を見とれてるんだ!)

まだまだ子供だと思っていた妹が「女」になりかけていることを思い知り、変な気分になる春樹。

すると

(ま、まずい。アソコが大きく…!)

実の妹とはいえ予想外に成長した育ちかけの女性の乳房を凝視してしまったのだ。高校生の局部が反応してしまうのも無理もないだろう。

(静まれ!静まれ!)

春樹は脳裏に焼き付く先ほどの光景を打ち払い、自分の分身に必死に念を送る。

(ふう…。やっと止まった。ちょっと大きくなってるが、これならズボン越しにはわからないだろ)

そう思い春樹は安堵する。

一方、これで勝負を決めるはずだった夏美は意外そうな表情をする。

「うーん。奇襲攻撃失敗かー。仕方ない。アキ、次の作戦いくよ。」

そう言ってベッドから下りる。


(今のを耐えたんだからもう大丈夫だろ…。大丈夫!勝てる!)そんな自己暗示にも似たことを考えていると

「兄貴ー。こっちむいてー!」

夏美が呼ぶ声が聞こえた。首だけで声のする方を向くと、そこには

「見て見てーw」

はしゃぎながらスカートを臍が見えるくらいにたくし上げ、純白のショーツを晒す夏美と

「…」

顔を赤らめながら無言で同じくスカートをたくし上げ、薄いグリーンのショーツを晒す秋穂の姿があった。

「……………」

この光景に我を忘れ、魅惑のデルタゾーンと肉がつきはじめムッチリとし始めた太ももにしばし見とれる春樹。

そして

「夏美、お兄ちゃんのあそこ…」

秋穂が何かに気づいたように言う。

「うん。わかってる。」

夏美も嬉しそうに答える。


二人の視線の先、春樹の股間には見事なテントが出来ていた。

そして話は冒頭に戻る。

「じゃ、約束通り、お父さんとお母さん、私が連絡先知ってる兄貴の友達全員に兄貴にお風呂覗かれたって言うからw」

春樹にとっては死刑宣告にも等しい言葉を夏美は嬉々として発する。

「やめろ。やめてくれ!何でもするから!」

春樹は必死に懇願する。そんなことを言い触らされたら自分は変態の烙印を押されてしまう。

すると

「本当にw?」

夏美は意外にあっさりとOKした。

「じゃあ、これで勘弁してあげる」

そう言うと夏美は春樹の未だに立派なテントが立っているズボンのファスナーを開けはじめた。

「え!?おい!?何するんだ!」

動転する春樹。無視して手を突っ込む夏美。

「兄貴の勃起した写真撮らせてもらうよ」

そう言いながらそそり立つ春樹のブツを取り出すと、春樹の制止も聞かずにケータイのカメラで撮影する。

「さて、兄貴。こればらまかれたくなかったら、どうすれば良いかわかってるよね?」 ――――

この日から数日の間で春樹のこの月のバイト代は全て吹っ飛んだ。

夏美の出した要求、それは自分と秋穂の欲しいものを買える限り買えというものであった。

あれから半年たった今もあの写真は夏美のケータイに保存してある。

あれから写真をタネに脅されたことは一度もないが、ばらまかれる危険があるため春樹は夏美に迂闊に逆らえない。

春樹にとってはケータイが壊れることばかりを願う毎日が続いているのである。






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