誘う注文者 涼子
シチュエーション


「いらっしゃい、待ったわよ・・ふふ」
「は、はい・・お待たせしました、ピザリングスです」
「ネーム見せて・・岩間サトシ君ね、覚えとこっかな・・ふふ冗談よ」

岩間サトシはピザのボックスを差し出す。

美人だった。
大学入学後すぐはじめた宅配ピザのバイト。
玄関先では老若男女、様々な人にあってきた。
目の前の注文者はその中でもトップクラスの美人である。
年は20後半だろうか。
切れ長の冷ややかな瞳
パーツの小さい小動物のような顔立ち
よく通った鼻、厚く艶やかな唇、白く透き通る肌。
そして張りのある胸。
デザインTシャツの大きな膨らみには、ぽっちり浮かぶものがあった。

「では、マルゲリータとツナコーンのダブルデラックスを1枚
サラダ1つとマフィン2つ・・・合計2800円頂きます」
「はーい、待ってね・・はい」

手渡されたのは5000円。サトシがお釣りを渡そうとすると・・。

「いいのよ、おこづかい、おこづかい」

女性は悪戯っぽく笑った。

「えっと、いや困ります」
「いいの、いいの・・・ほら急がないと今日は忙しいんでしょ?」
「はい・・でも」

「ふふ・・今日は何時にあがるの?」
「えっと22時です。この便で締めです」
「そう・・ふーん・・いいわね。私なんて今からよ」
「えっ?お仕事ですか?」
「違うわよ、今から長ーい独り飲みを始めるの。」
「そうなんですか・・」

女性は笑みを浮かべてまま少し顔を接近させる。
フレグランスの濃厚な香り、そして寄せ上げられた胸の谷間。
サトシは思わずつばを飲み込んだ。

「良かったら一緒にいかが?」
「えっと・・・はい・・はい・・大丈夫です・・」

無意識に答えてしまう。

「了解。じゃあ待ってるわね。ふふ・・ウチは覚えたでしょ?」
「えっ・・はい・・」

顔を上気させ、サトシはデーターリーダーに目をやる。

(佐々木涼子様−ササキリョウコサマ)

この女性の名前である。

「どんどん飲みましょ。大学生?じゃあお酒はOKね」
「はい・・ごちです。」

サトシは注がれたビールを口にする。
キッチンからは涼子が暖めなおしたピザを持ってくる。
内気なサトシにとって女性のマンションは新鮮だった。
暖色のお洒落な壁紙。アンティークの家具。
ラックに積まれたファッション雑誌。
そこはかとなく漂うアロマの香り
光度を抑え薄暗い部屋にサトシの胸は高鳴った。

「ふふ・・よく誘われるでしょ?私みたいなさびしい女に」
「いえ・・初めてです、いやマジで」

これは本当であった。事実、サトシには彼女もいない。
こんな美人に誘わて酒を飲む。夢のようだった。

「正直ね・・実は私も初めて、ナンパするなんて」
「えっ・・そうだったんですか」
「そう、だってサトシ君、純朴そうだったから
だから私もドキドキよ。ふふ・・ひょっとしてあなたも?」

いつの間にか隣に涼子がいた。

「はい・・えっと・・ハハ・・そうです。安心しました。
あの佐々木さんはOLさんですか?」
「ふふ・・さぁて何でしょ?びっくりするわよ・・実は女優なの」
「えっ、マジですか!すげぇ」
「でしょ?でしょ?もっとも・・AVの方でけど」

「えーっと・・はぁ」

サトシは目を丸くした。涼子は髪をかきあげる。

「まぁ色んな名前で出てるからね。セル中心だから、知らないかも。
でも・・ギャラ安いわよ。だからメインのお仕事はお風呂かな」
「お風呂って?」
「もぉ・・知ってるくせに。ソープよ、行ったことあるでしょ?」
「いえ・・ないです」

サトシはうつむく。顔が赤いのはアルコールのためだけではない。
心臓の爆音が耳に響く。

「んー、そうよね。だいたい高いし。うちのところで2時間総額7,8万いくんじゃない?
あん・・あれはほとんど内装代。ところで・・ねぇ・・サトシくん・・」

サトシは顔をあげる。涼子は手を重ねた。

「緊張することないわよ。
ふふ・・分かったでしょ?私はただのHなおばさんだから。
でも結構さびしがりやなの。」

サトシは唾を飲み込んだ。息のかかる距離である。

サトシは誤解の可能性を恐れつつも、涼子の肩を抱く。
無言で涼子は身を寄せた。
サトシのブレーキが外れた。

壁にうつる2つの影が激しくからみあう。
サトシに騎乗位で跨った涼子。激しく腰を振った。
サトシは必死に揺れる乳房をつかむ。まるで別の生き物ようだ。
ペニスの締め付けがすごい。カリがこすれ絞りとられそうだ。

「すごいわ・・さっき出したのに・・あん・・ギンギン」

挿入までにサトシは2度、射精をしている。
一度目は涼子のフェラチオのとき
裏筋から肛門まで舐め上げたあと、深々としゃぶりつくのだ。
手馴れたものだった。
サトシは尿道から突き上げるような快感に
堪らず射精してしまった。
二度目はコンドームをつけるときであった。
それでも一向に勃起はおさまらない。
涼子の絹のような火照った柔肌と艶やかな吐息がたまらなかった。

「あああ・・ああああ・・イク・・突いて・・突き上げて」

喘ぎながら覆い被さる涼子。
言われるままサトシは夢中で腰を突き上げた。目を充血させている。
涼子の固くなった乳首にむしゃぶりつく。
次の瞬間、ペニスに引き付けるような締め付けが襲う。

「ああ・・あっ!」

先に射精したのはサトシだった。

次に会ったのは1週間後だった。
交換したメアドにお誘いメールが来たのだ。
サトシは浮き足だった。

指定された時間は前回と同じだった。
サトシはマンションの入り口のインターフォンで名乗る。
しばらくして甘い涼子の声がした。

「はーい、待ってたわよ、ピザ屋さん。」

入り口の自動ドアが開く。

「ふふ・・それから・・今シャワー中なの。早く来ればいいもの見られるかも」

サトシの体が一気に熱くなった。

エレベーターの進みがもどかしい。
8階の2番室。
サトシは息を切らして呼び鈴を鳴らす。

「いらっしゃい、さっ、早く締めて・・恥ずかしい」

そこにはバスタオル姿の涼子がいた。
白い肌から湯気がたっている。シャンプーの芳しい香り。
ロングの濡れ髪にサトシは唾をのみこんだ。

「もう・・ホントに急いできたのね。ふふ・・慌てないの。
どうせ裸にするんでしょ?・・今夜も」
「はい・・ぜひ」

股間の締め付けが痛くなる。

「すごい・・これ何かしら?」

机に広げられたのはLサイズのピザ2枚、ナゲット、サラダに数本のドリンク。

「ええ・・店から持ってきたんですよ。その余りものなんで」
「いいの?お金払ってないでしょ?結構高いんじゃない?」
「ええ・・でもそのへん曖昧なんですよ、うちの店」

サトシの笑顔とは対照的に涼子の顔はどことなく真剣だった。
サトシは笑うのをやめる。

「あの・・すいません。後で払っときます。やっぱまずいっすよね」

涼子は溜息をついた。しかし怒っている風ではなかった。

「うんうん、なんか・・あなたに悪いと思って
こんなチャレンジャーな真似してもらっちゃって
私のためよね、これ。」
「そうですけど・・でも俺も楽しむためですから、全然気にしないでください」

涼子は少し微笑むとキッチンに消えた。

少し食事をした後であった。
長めに席を外した涼子がおもむろにリビングに現れた。

「ジャーン!」
「うわっ・・何ですか、それ」
「マットよ、ほらソープで使う奴。
本当はお風呂でしたほうがいいけど、狭いもんね、うちのは」

サトシがテーブルをどけるとそこに銀色のマットが敷かれた。

「ふふ・・ご安心を。これも余りものよ。お互い様ね」

マットで仰向けになったサトシ。
胸から腹へなにやら熱い液体が塗り込められる。
なまぬるい湯で溶かしたローションだった。
見上げると涼子の裸体があった。
すらっと伸びた脚、薄く1つまみほどの陰毛、質感のある乳房
このアングルから一層プロポーションの良さが見て取れた。
彼女の体もローションが塗り込められ、光沢を帯びている。

想像を絶する快感だった。
涼子が全身を使い奉仕するのだ。
ローションでヌメった乳房をサトシの体にこすりつける。
脚に、太ももに、ペニスに、腹に、胸板に、二の腕に。
サトシは呻きながらたちまち精を放った。

涼子は豊満なヒップをサトシの顔前に差し出した。
69状態である。サトシはむしゃぶりついた。
すでにとろみを帯びている涼子の女陰に舌を這わす。
唾液をすすりわざと音を立てた。すぼんだサクラ色の肛門にも舌をのばした。
体をのけぞらせ涼子は喘いだ。

(涼子さんが欲しい)

獣のような目でサトシは涼子をむさぼった・・。

濃厚な性交は2時間近く続いた。
最後はマットをはみ出し求め合った。
涼子は今、サトシの胸に寄り添い寝息を立てている。
サトシは深い満足感に浸っていた。
まぶたが重い。あれから何度射精したか分からない。
体がだるい。浮遊感を感じる。サトシは涼子と唇を合わせた。
そして眠りに落ちた。

「おはよー。今6時よ。起きた方がいいわ」

サトシはうっすら目を開く。まぶしい。朝だ。

「先にシャワーしたから、お次にどうぞ」

朝日が涼子の体から立ち上る湯気を照らす。

「すみません、一晩お世話になったみたいで」

シャワーを浴び、目を覚ましたサトシは、キッチンを覗く。

「!」

目玉焼きを手際よく作る涼子。
彼女はほぼ裸体だった。
ただ、淡いピンク色のエプロンを掛けているだけである。
滑らかな白い背中、豊満なヒップが露わになっている。

「いいのよ・・あの後じゃあ電車ないもんね。
第一、動きたくないでしょ、あんだけ激しくやっちゃったら」

背中越しに涼子の気さくな声がする。
そして振り返る。

「ごめん、今油使ってるの。ちょっと我慢してね、ふふ」

それは朝食後のことだった。

涼子は頬杖をしながら、サトシの話を聞いた。
胸元はエプロンがはだけピンク色の乳首がのぞいている。
しかし隠そうともしていない。
サトシの戸惑いがちな視線を受け止めている。

話は宅配システムのことだった。
といっても大げさなものではない。

「今はナビがあるんですよ。道なんてあんまり覚えてないっすよ」
「へぇー、だから最初にしっかり住所とか聞くのね。
まぁ、そこはネットで画面入力してもらったほうが楽よね、間違いないし。
じゃあ・・もうデータベースってすごい量でしょ?」
「そっすね。俺らの担当地区だけでも5000はいきますから。
店のPCで見られる全国版だと・・・どうなんすかね?」
「ふーん・・・」
「涼子さん、こういう話好きなんですか?」
「うん、好きよ。お店のお客さんとかよくおしゃべりするけど
仕事の話が一番面白いわ・・・んん・・そうだ・・そうだわね」

ふいに、涼子は目をそらす。髪を指にからませほどくしぐさをする。

「ねぇ・・サトシくん。ちょっといい話があるのがあるの・・」

涼子が話した内容はこうだ。
涼子には月に一度ほど指名を頂く常連客がいる。
彼は刺青こそないもののカタギではなかった。
しかし強面でありながら、気さくで話好き。
その日もプレイ後、「名簿屋稼業」について滔滔と語ったという。

名簿屋とは、個人の氏名・住所等のデータが記された名簿を売買する業者である。
営業にとって、リストは命。
量と質を兼ね備えた名簿はどこの会社も欲しい。
個人情報保護法施行後も、こうした実態は変わっていないのだ。

そして彼はいくつか美味しいリストを持つ会社をあげた。
その中にサトシの勤務する「ピザリングス」の名前もあった。
「ピザリングス」は創業以来、誕生日・記念日プレゼントを続けている。
かなりのクオリティで大人気のイベントである。
しかしこのキャンペーンのため、客は家族構成と年齢、それにある程度の嗜好を
会社側に伝えねばならないのだ。
この情報量こそ名簿屋には大いなる魅力なのである。

「そうやらそのお客さんも関係者みたいなの。
もしそういう名簿があったら俺が色つけて買うからって。
ふふ・・・ちなみに「ピザリングス」の全国版リストだと安くて100万からですって
いかが?」

「えっ・・俺がですか?いや・・でもどうやって」
「はは・・その言い方は興味はあるようね。
もちろん全部紙媒体じゃないわ。データでいいんだって。
もっといえばデータベースにアクセスできる認証パスが知りたいそうよ」
「はぁ・・・・」
「ごめん、聞いたままはしゃべっているから私も分けわかんないわ。でも・・ふふ」

悪戯っぽい目のまま涼子はテーブルの下に潜り込む。
そのままサトシの股を割って、猫のように顔を出す。

「もしあなたが認証パスを取ってきて、私が彼に報告するでしょ。
それで100万よ、100万。そのあと山分けね。
もちろん半分ずつじゃなくてもいいわ。
あなたのほうがずっと大変な仕事ですものね」

サトシの下腹部の盛り上がりを撫ではじめる。
そしておもむろにチャックを下ろす。

「あなたに8割くらいあげるわ。あん・・それとも・・
そのお金でパーっと一緒に遊ぶのもいいわね。旅行とか。
私のお友達も誘っていい?ふふ・・大丈夫。
みんな女の子よ。仕事仲間・・AVとかソープの」

サトシは体に震えを感じた。
興奮で頭が熱くなる。
得られる報酬の甘美さに文字通り打ち震えた。
言葉が出ない。

いつのまにか、涼子はペニスに舌這わせていた。
エプロンからこぼれた乳房を押し当て刺激する。
たまらず、サトシは涼子にのしかかった。
朝日の差し込む部屋に男女の喘ぎ声が響く。

翌日、サトシは計画を実行した。

その日、サトシは店舗の閉めまで手伝った。
店に施錠をし、店長と2人で帰途につく。
駅まで来てサトシは引き返した。
忘れ物をしたというのが口実だ。
なんなく鍵を渡され、店舗に入る。
しかし時間はない。店長を駅で待たせている。

PCの起動にいらつきながらも作業を開始した。
店舗責任者用のログインパスワード。
これは店長の誕生日そのままであった。
メニュー画面から店舗管理データベースへ。
一番左にあるのが顧客データベースだ。
クリックするとすぐ認証パスの入力画面が表示される。

認証パスには2種類ある。
ひとつが店舗ごとの専用認証パスだ。
もうひとつが緊急時の共通型のマスターキーである。
必要とされるのは後者だ。
サトシにはひとつ目星があった。
画面をデスクトップに戻す。
すぐ目立つ場所に「メモストック」というフォルダがあった。
ポストイット大好きのメモ魔の店長のことだ。
重要なメモはここにあるはず。
フォルダの中には無数のメモがあった。

予想以上に時間がかかっている。
今日だめであれば次のチャンスは分からない。
少なくとも今日と同じ手は使えない。
サトシは目を血走らせた。

(重要なお知らせ管理者様緊急用PASS)

見つけるや否やサトシはクリックする。
だが・・・・

「パスワードを入力してください」

無情なメッセージが出る。
サトシは息を荒くした。焦りで胸が高鳴る。
賭けだった。入力したのは店長の誕生日そのもの。
一瞬のブレイクのあと、メモが展開された。
面倒でなんでも同じ数字にしているのだろう。
おそらくは口座の暗証番号も。
認証パスワードは16文字の難解なものだった。
サトシは写メで撮影する。

仕事はそれで終りでない。
再びデータベース画面を開く。
片手にハンディビデオを持ちその様を撮影する。
実際にデータベースにアクセスできることを証明するのだ。
データベースはフリーズを疑うほど重かった。
だが確実にアクセスができた。

そのとき、携帯が鳴る。
サトシは驚き飛びのいた。

「ああ・・店長・・すんません・・忘れ物はありました。
ええ・・すぐ行きます。はい、しっかり施錠確認しますから」

「サトシくん、最高!マジでやったのね。
今度の16日に例の客の予約が入ったの。
そのとき渡すわ。ふふ・・最高。これで100万円・・んん」

しきりに涼子はサトシにキスをする。

2日後の夜のことである。
場所はラブホテルの1室。
たまには場所を変えてという涼子の希望である。

サトシは憮然とした表情をしていた。
興奮と混乱。ここ数日で自分は全く違う世界にいる気がする。
一体自分は何をしているのか。
自分はだいそれたことをしたのではないか。
情報媒体の窃盗、不正アクセス。
大規模な情報流出が発覚すれば当然徹底した調査がされるだろう。
サトシの店も同様だ。
少なくともサトシはあの晩確実に店長には怪しまれている。
学業にも身が入らなくなった。バイトもそうだ。みなの目線が気になってしかたない。
想像は悪い方にしか進まなかった。

サトシはやけになりビールを一気に飲んだ。
その時、チャイムが鳴った。

「警察だったりして、ふふ。」

涼子の冗談にサトシは少し身震いをする。

ソファーの上でサトシは全裸でふんぞりかえっている。
先ほど違いテンションが異常に高い。別人のようだ。

彼の周りには3人の全裸の女性がかしずいている。
一人はおなじみの涼子。白濁の液がしたたるペニスを胸にはさみ奉仕している。
もう一人は茶髪・小麦肌の美少女である。子顔でリスのような風貌だ。あまりに若い。
乳首は木苺のように小粒で赤い。乳房にはまだ硬さがある。
ソファーの上で白く細身な体をくねらせ悶えている。
その陰部にサトシはめりこませるように指を出し入れしているのだ。
もう一人は彫の深い色白のハーフの美女である。長身で腰の位置が高い。
張りのある巨乳にサトシは顔をこすりつけている。
喘ぎながら彼女は自らのクリトリスを愛撫している。毛は薄くパイパン同様だ。

「おい・・みんな今日は旅行の打ち合わせのために集まったんだろ?どうしたいんだ!」

サトシは酔いながら大声をあげる。頭の芯が燃えている。

「え〜と、海がいいなぁ。」
「もちろん温泉付よね」
「ふふ・・でも後2人来るのよね。だったら国内で2泊3日くらいが限度よ。」
「そぉか・・そうだよな。その分、濃厚にするから覚悟しておけ!はは」

サトシはほえる。3人の女性は負けじと甘い声で返した。

浜辺と5人の美女のビキニ姿、湯煙に浮かぶ5人の柔肌、
そして一晩中繰り広げられうだろう1対5の大乱交・・・・・・
あまりに淫靡な想像にサトシは頭の芯がとろけるのを感じた。

サトシの震えるグラスに茶髪の美少女がビールをつぐ。

「こら・・こぼしてるぞ。」
「ごめんなぁさぁい・・でもサトシさんが指を出してくれないんだもん」
「言い訳はいい。お仕置きだ・・みんな前に並べ・・まんぐりがえしだ」

自分のどこからこんな声が出るのか。サトシには考えられない怒声であった。
3人の女性はおずおずとそれに従う。
色も形も濡れ具合も・・三者三様の女陰がサトシの前に並ぶ。
サトシはそこになみなみとビールを注いだ。

「もっと開けよ。そこはグラスなんだぜ・・ほら!片っ端からのんでやる!」

悲鳴のような喘ぎ声が部屋に響く。

「もしもし・・経過はどうなの?」
「ああ・・あのサトシか?
あいつはまだ青い顔して震えてるよ。
そりゃあそうだろ。
目が覚めたら俺達みたいなヤクザもんに囲まれてんだからな」
「ふふ・・根が弱そうだもんね、あの坊やは」

「いや毎度のことながら涼子さんには感謝だ。
これで岩間グループへ食い込めるってもんよ」
「ふふ・・これが仕事だもの。やってることはいつも一緒。
ありえない待遇を次々に与えて、混乱と興奮を繰り返させるの。
アドレナナリン上位の男性にはこれが1番。
ふーん、でもあの坊やが岩間グループの御曹司ね」

「おうよ。あのガキのじいさんが現会長様だ。
まぁ、岩間さんはK県では悪い噂のない超優良企業だ。
それだけじゃねえ。
奴さんの個人所有地が2,3年以内に市街化開発区域に指定されるって話だ。」
「そういうの好きそうね、あなた達は。」

「はは、それが生業でしてな。
しかし岩間の会長さんも可哀想に。
可愛い孫を社会体験させてみれば、女のホラ話に騙され不正アクセス・窃盗をする、
泥酔してAV嬢や風俗嬢と4Pをする、しかも相手の1人は未成年者ときてやがる。
はは・・ここまで計画通リにいくとはな」

「ふふ・・とんだ親不孝ね。
でもああいう勘違い坊やは扱いやすいわ。
ピザリングスの認証パスの件だってそう、
あんな話を信じてスパイごっこしちゃうんだから。
本当に情報網が欲しければ本社を狙うわよ。
まぁいい社会勉強になったんじゃない。
で、これからどうするおつもり?私の仕事はここまでだけど」

「ああ・・まず最初の一派がサトシをダシに会長さんに脅しをかける。
清廉潔白・質実剛健な地場産業も身内の不祥事、身から出たさびだ。
無視できんだろう。
そこをもう一派がお助けすると。
俺達みたいなもんの使い方を知ってもらって、
せいぜい末永くお付き合いするつもりさ」
「怖いわね、相変わらず。」

「いやいや涼子さんこそ、うちの男衆が束になっても叶いませんよ」
「ふふ・・おやめなさいって。じゃあ、切るわ。次のお仕事だから」

涼子の家にチャイムが響く。
鏡で髪を整え、胸の谷間を寄せ上げ確認。
次にリビングに視線を移す。
窓際には洗濯物がかかっている。
色とりどりのいやらしいパンティだ。
これみよがしに内干しされている。

(ふふ・・次はこの手ね。準備は万端。)

涼子は艶やかな微笑みを浮かべる。

「はーい、いらっしゃい。クーラーの点検お願いしたのよね。ふふ・・じゃあリビングへ」






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