七罪のトイズ
シチュエーション


――光あるところに影は生ずる。互いに嵩めば嵩むほど得るも失うも積み重なりて。
僅か一時、幻で惑わせば方やその幻の中で只管と増長し、いつのときか陰陽逆さまに。
どちらが呑まれ、どちらが生き存えるのか…




今宵もひとり、陰陽の崖淵に立たされた美しき怪盗の姿を現わす
これから幕を開ける惨劇を知らずして、自身の持てるべき全てを過信し
殺風景な石塀の吹き抜け回廊にて不敵に微笑む
彼女の名は怪盗アルセーヌ。幻惑のトイズの使い手で怪盗帝国の女首領
今まで幾度と無く探偵も警察も彼女の幻惑の前に力及ばず捕らえることは適わなかった

しかし、今宵はいつもと状況が異なっていた
そう。彼女は捕らえられたのだ…
探偵でも警察でもない狩人どもの下に

狩人たちは己らを『怪盗狩り』と名乗った。
風のうわさに聞くところ、趣味快楽を主として怪盗や罪人を捕らえ
散々弄び食い散らかした後に残骸のごとく変貌させたのちお上へ引き渡すのがやり方である
そんな噂話も当然ながらアルセーヌは小耳に挟むぐらいはしていた

アルセーヌが石塀の部屋を見飽き始める頃、一人の男が口を聞き始める
怪盗狩りのリーダーの男である

「ご気分いかがかな?怪盗アルセーヌさん」
「そのベタなご挨拶を併せて”最高”に”最悪”ですわ」

互いに感情を抑えながら口元は不敵さを象徴しやり取りを始めようとする

「おやおや、そのご返答も随分と没個性でいらっしゃいますよ
折角、素敵な幻惑を使えるのですから存分に活かしたらよろしいではありませんか?」

正直言って今この状況下ではイーブンでないことを悟った
相手は自分の名前も能力も知り得ているのに対してこっちは組織の概要以外詳細知れずで
トイズは愚か名前すら分からないのだから…

「あなた少々しゃべり過ぎでなくて?自己紹介も無しに世間話をはじめるおつもりかしら」
「おっと失礼したね。当方は七罪のトイズの使い手で名前は杭と申します。お見知りおきを」

――七罪のトイズ、初めて聞いた。一体どの様な能力だと言うのだろうか

「身をもって知ってもらった方が良さそうだね、当方のトイズの味を。」
「それはこちらの台詞ですわ『幻惑のトイズ』」

アルセーヌ自身ちゃんと理解していた。今の自分が焦燥感を抱いていることを。
その瞬間改めて部下の三人の姿が見えないことに気が付いた
いつもは自身に忠実に従う三人の姿が見当たらない…

そのときだった

「七罪のトイズ…うちの一つ『怠惰のトイズ』…私は怠けながら高みの見学をさせてもらいますよ
後は他の六つの罪を纏ったものたちが貴方をお出迎えしてくれる筈です」

怠惰により相手のトイズに掛かることすら怠ると杭と名乗る男は早々に退場してしまった

「美学がありませんのね、途中退場なんてなさるなんて」

口調は余裕を浮かべるが内心困惑していた。怠け怠るということがまさか盾となるなんて
予想しないトイズに不安を抑えきれないでいた。
間髪入れず更なる不安因子が彼女を襲う――

ギギィと思い扉を開ける音を耳にし振り返るとそこには見慣れた三人の姿があった
アルセーヌは、ほんの一瞬安堵を取り戻してしまった

「?貴方たち!?一体どこで捕まっていたというの…あれほど慎重にと申しておりましたのに」

本調子に戻りかけた彼女に黒髪を結い上げた男が詰め寄り、
突然彼女の腹部目掛けて殴りかかる

「――っ!!?ごほっ…す、ストーンリバー?貴方一体何を!?」
「最初に捕まった貴方に言われたくありません、アルセーヌ様。
正直いまの自分は貴方に対しての『憤怒』を拭い去れないですよ」

部下の内の一人の男のまさかの行動にやっとのことで理性を取り戻すと
傍らにいた少年に無邪気に話しかけられる

「ねーねーアルセーヌ様〜!!早く筆卸ってのやってよぉ俺もう待ちきれないってば!
何せ、今の俺は『強欲』状態で待つのが大っ嫌いなんだからさー。トゥエンティも楽しみでしょ?」

状況の整理すらできぬ間に最後の追い討ちが

「勿論だよぅラット!それにしてもこの状況下でもより美しさが増すとは正直『嫉妬』
しますよ〜アルセーヌ様〜!」

――部下のストーンリバー、ラット、トゥエンティ…彼らも杭と名乗る男に捕まっていたのだ
…どうやら彼らこそ七罪のトイズに囚われた実験体のようだった

ここでやっと『七罪のトイズ』の全容が分かった
負の感情を七つに特化して洗脳したり自身を暗示し防護壁を作るものであったのだ
せめてもう少し早く気が付いていれば…
一縷の望みを託して部下たちに幻惑のトイズをかけて隙を作り体制を整えようと試みるが

「貴方たち目を覚ましなさい!『幻惑のトイズ』」

一部始終を高みの見物する男が呟く

「やれやれ。まだ墓穴を掘ることをやめないなんて意外と学習能力が無いようだね」

もはや底なしの泥沼というべき状況、負の感情で精神を乗っ取られた三人に
幻を用いて惑わせようとする行為は感情を逆なでするも同然
三人は一層と目つきを鋭く、息遣いを荒くし彼らの首領であった筈の雌体を取り囲み始める
止め様にも止まらない激情が防波堤を突破するのも時間の問題であった

「さて、怪盗のお嬢さん特と召し上がれ七罪のトイズ――『色欲』」


七つの大罪の内の一つ『色欲』を付け加えられもはや彼らには理性という文字は無かった
忠実な部下であった男たちは飢餓寸前の獣のごとく身体に喰らい付いてくる

「!!?っ離しなさい!!言うことが聞けないの?!」
「喧しいですよアルセーヌ様。こうなった以上我々に陥落するほか助からないと存じますが」
「そーですよー!今日だけ、ていうか今日から俺たちが主導権握っちゃうもんねー」
「OH!!ご安心下さいね〜それなりに可愛がって差し上げるつもりですから〜」

――嫌悪、不安、恐怖。もう一切の勝算すら見いだせない。
ちゃんと【様】をつけて己の名前を呼びかけて来る三人だが
その声色は詰りや嘲笑といったニュアンスしか聞き取れない
考えても見たら今始めて自分の部下を怖いと感じている
男というものを怖いと感じている
そんな自分自身が酷く脆弱で情けなく感じている…

そんな心境に立つアルセーヌを追い込むようにストーンリバーが持っていた刀を抜き
彼女の衣服の胸紐をわざとらしく焦らしながら切り落としてゆく

「あは〜☆ストーンリバーにしてはナイスでビューリホーな演出ですね〜」

咄嗟に胸元を隠そうとする腕を許すものは居なかった

「NONO!いけませんよ〜抵抗できないように僕が作った手錠で拘束しま〜す★勿論僕しか外せません」
「手錠つけて動けなくするだなんてやるじゃん!トゥエンティ!逃げたり隠したりされるとかったりーもんな〜」

恐怖に駆られながらも自分の弱さを認めたくないアルセーヌは
自分の口から三人に許しを乞うような真似はできなかった

「いい加減になさいっ!!今はこの通りですが帰ったらどうなるかお分かりなの!?」
「何を言うんですか?そんな震えたお声で…さて肩紐で最後です」

「ひゃっ!」
小さな悲鳴と同時に豊満で形の良い乳房が露になる

「いい格好ですよ。これからもっと淫靡にさせて頂きますので覚悟して下さい」

手錠で繋がれた手をガチャっと動かしなんとか抵抗しようとするが

「往生際が悪いですね。我々に犯されるほか助かる手立ては無いと先程から申しているのに
あまりにも聞き分けが無いので少しだけ痛みつけるほか無いでしょう!!」

アルセーヌが避けるよりも速くストーンリバーは彼女の足を掴み上げ徐に
左足の間接を刀の鞘で突き捻挫させてしまった
『色欲』と『憤怒』入れ混じる負の感情は留まるところを知らない

「――っ!!!!!んぁぁぁ」
「ありゃりゃー大声で叫んじゃって、らしくないっすね〜
まあ仕方ないよ。言われたとおりにしないアルセーヌ様が悪いんだもん
てなわけで早速筆卸してもらおうっと!」
「はあ……ラット、貴方意味分かっておっしゃってるの…?」
「おいおい俺を何歳だと思ってるの?知ってるに決まってるじゃん!
それにそんな痛いの我慢して身体震えてる人に上から目線されたくありませーん」
「AHAHA〜童貞卒業だねぇ、おめでとう!ラットぅ★
そのあいだ僕は暇を持て余してるからアルセーヌ様のバスとを堪能しているよ〜」
「貴様!混ぜろ!独り占めするなっ」

身体は憔悴しきっているのに対して意識の片隅に今だ反抗心が宿っている

「……。貴方たちで勝手なこと決めないで下さらない?…」

突然乳房を強く鷲づかみされた。方やもう片方の乳頭を強く吸い付かれた

「きぁぁんっ!!」
「何度も申し上げます。大人しく従ってくださいね。今度は捻挫が骨折に格上げされますよ」
「あはっ★アルセーヌ様今の叫び声かわい〜。もう堕ち始めてるってやつだよね?
…ストーンリバー、服の股のとこ切っちゃってよ〜挿入できないじゃん!」
「そうだったな。危ないので暴れないで頂きますよ」

さすがに抵抗するには危険極まりない箇所だった
抗いたい気持ちとそうできない状況の葛藤に不気味に冷たい刃の感触が太ももから秘所に掛けて這い回る

「やったー丸見え〜。すごくえっちな格好ですよ〜」

悔しさと絶望、何より不甲斐ない自分に対しての苛立ちに表情が曇る

「丁度良い、この鞘を再利用するがいい」

ストーンリバーはそういうとアルセーヌの膝を曲げそこに鞘を忍ばせた
こうすることにより脚で隠すことができなくなり秘所は一層卑猥に露呈するというわけだ

「嫉妬するほどビューリホーだけど淫猥すぎてちょっと哀れになりますね〜」

アルセーヌの乳頭を詰りながらトゥエンティは感想を述べる

「変なこと言わないで頂戴!!」

ここで今まで表情をあまり変えなかった彼女が赤面し始める
三人はその心情を見過ごすことは無かった。もちろん高みの見物をしてる男もだ

「さてっそれじゃ一発行ってみよ〜!これで俺も大人の仲間入りって奴か〜」

勢い任せの若い肉棒がむき出しのそこに突き進んでくる。
色欲と強欲に駆られた若さは激しさを増して行くばかりだった

「ハアハアハア…最高に気持ちいい〜★もっと一杯出ちゃいそうだーー」
「ちょっと!ラット…そんなに何度も膣内に出さないで下さらない?!!!」

こう何度も若い精気を体内に注ぎ込まれては心配になるのも無理も無かった

「大丈夫ですよアルセーヌ様。他二名もじっくり膣内に射精する予定なので相殺しあいますから」
「ボクは別に身篭ってもOKだよぅ!身篭ったお姿もきっとお美しいだろうな〜★」






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