世代を超えて
シチュエーション


「それで、どうなったんだよ」

三上哲也は、煙草に火をつけると興奮したように聞き返した。
185センチの身長と体格に似合わない老けた顔は、
学生服を着ていなければとても高校生に見えない。

「いや、それで、次の日の生徒会の準備が終わったのが、夜7時。
で、緑川女史と二人きりになったわけ」

皆川ケンは、コップに入ったビールをグイッと飲み干しながら話を続けた。
哲也とは対照的に、160センチに足りるか足りないかの身長と童顔のケンは、
これまた学生服を着ていないと、地元の中学生にもからまれるぐらいの男だった。
入学式の出席番号の前後だったことで、二人は知り合った。
まったく好対照の二人だったが、なぜだか馬が合い。
たまにこうして、互いの家で不良のまねごとしながら語り合うまでの中になった。

「へえ、羨ましいね。生徒会副会長さんと夜の7時に二人きりと…」
「茶化さないでくれよ。やばい状況なんだから…」

ケンはマジな顔になって怒ると、哲也も姿勢を正すようなしぐさをした。

「要領を得ないんだが、何がヤバイのマジで」
「全生徒の憧れの緑川と二人きりだぜ。
いや、興奮して訳がわかんなくなった俺は、思わず抱きしめてキスしちまったんだ」

ケンは思い出したかのように興奮しながら、そう捲くし立てた。

「うん、うん」
「一瞬、頭の中が真っ白になったんだ」
「ほう、やるねえ」
「でもね、思いっきり平手で張り倒されたんだよ。
それで、思わず俺もカーッときて会議机の上に緑川を押し倒し倒したんだ」
「うん、うん、で、で」
「そうすると緑川のやつ、下から冷めた目でじっと俺を見つめながら
『これ以上何かするつもりなら、先生に報告するわよ』といってきたんだ。
キャーとか叫んで抵抗されたなら、俺もどうなってたかわかんないけど、
こう冷めた感じで落ち着かれると、こっちの方も冷めて思わず床に土下座して謝ったんだ」
「おうおう、情けない。そんなもん強姦して口封じしちゃえばよかったのに…」
「ちらっとは考えたさ。
でも、彼女の落ち着いた顔見てたら、とてもじゃないがそんな気起こらなかった」
「それで、そんなに焦っているんだ。彼女にちくられたらどうしようって」
「ま、まあ、そういうこと」
「まあ、二人っきりだったんだし、証拠もないから大丈夫だって」
「そうなんだけど、先生たちからの信任厚い緑川女史だぜ。
そうでなくても、こんなことがあって今度から彼女の顔まともに見れないよ。
これからずっと卒業するまで、彼女の顔色をうかがいびくびくしながら過さないといけないなんて…」

「そいつはヤバイ。特にお前は悪ぶっていても、根はまじめだからな。
これが小説なら、ストーカー殺人に発展しても驚かない」
「なんとかして、彼女の口を封じたいんだ。
しかし、彼女の性格からして強姦されたくらいじゃ泣きねいらないような気がする」
「だったら強姦以上の傷をつけてやればいい」
えっ? というように、びっくりした表情でケンが哲也の顔をのぞきこんだ。
「ただし、悪魔に魂を売るだけの根性がいるけどな」
「……」
「それとも、卒業するまでいやへたすると死ぬまで一生びくびくしながらすごすかだ。
まあ案外、ちくったりしないと思うけどね。後は、お前の決断次第だ」
「悪魔にたましい…。ど、どういうことだよ…」
「聞きたいかい? でも聞いたら後には引けなくなるぜ。
決断がついたらいってよ。説明するから」

ケンは返答に窮した。哲也の口調からして犯罪を犯すことは間違いないだろう。
それも、高校生の悪戯とか若気の至りで済まされないような。
そういえば、今年入学した1年女子ナンバー1美少女だった井上さやかが、
最近学校を休みがちなことに哲也がかかわっているって噂もあったし…。
そういえば、俺は普段の哲也の何も知らない
ケンは月一ペースで遊んでいる目の前の親友に対して底知れぬ恐ろしさを感じた。
だが、その時のケンは酔った勢いもあり、告げ口を恐れるあまりノイローゼ気味だったこともあり、
このモヤモヤもとした気分から一気に抜け出してしまいたい衝動に駆られた。

「わ、わかった。悪魔に魂を売るよ…」
「いや、簡単なことさ。緑川の身辺を調べて弱みを握って脅す。実にシンプルな話さ」

ケンは呆けたような目で哲也を見つめた。

「そんなことはわかってるさ。でも、あの緑川だぜ、生徒会副会長の緑川女史だぜ。
たとえ強姦…ヌード写真をばら撒くって脅しても、屈しないような気がする」
「ははは、まあまあ落ち着け。俺もそんな脅迫で口が封じれるとは考えていないよ」
「じゃあ、どうすればいいのさ」

ケンは興奮しがら哲也に詰め寄った。

「なあに、強姦やヌード写真をばら撒かれるより辛いことをすればいい。
緑川に想像を絶する負荷をかけてやるさ、死ぬ方がましだって思えるくらいの。
まあ、そっちの方はまかしてもらって、お前に頼みたいことがある」
「なに…」

ケンは恐ろしことをさらりという自分の親友にうすら寒いものを感じながらも、
自分自身がもうかえることのできない一線を越えてしまったのを実感した。

「とりあえず、緑川のことを調べてきてくれ。
家族構成、付合っている奴、友達、その他どんなことでもだ。
犯罪まがいのことはしなくていいから、できる範囲で詳しく」
「わかった」

ケンは拍子抜けした感じでそう答えた。
哲也の話している内容と雰囲気にあまりにギャップがあったからだ。

「おう、俺たちは運命共同体だ。
お前もとりあえず忘れて、パーッと楽しもう」
「もう、飲んでいるよ。今晩はお前宅に泊まるっていってきてあるからとことん付き合うぜ」
「高校生の分際でアルコールとは生意気だ。
ちょっと待ってろ、正しい高校生の遊び方ってのを教えてやる」

哲也はそういうと携帯をとって、部屋から出て行った。

「関係ないっていってるだろ。お前の都合なんか。
とりあえず30分待ってやる。親に適当に言い訳してこい。来なけりゃ…」

ケンが3杯目のビールをコップに注いでいると、ドアの向こうからそんなどなり声が聞こえた。
どなり声がやむとすぐに哲也は部屋に戻ってきた。

「悪い悪い。しばらく一人で飲んどいて、ちょっと出かけるから」

それだけいうと、哲也は2階にある自分の部屋の窓から縄梯子を垂らしそこから部屋を出て行った。

…30分後

「お待たせ…」

縄梯子を上ってきた哲也の後ろにもう一つ人影があることに気がついた。

「だ、誰…。仲間…」
「ジャジャーン」

ふざけた様にファンファーレのまねをすると、
哲也は人影の手首を乱暴にとり、部屋に投げ込むように招き入れた。

「井上…さやか…さん…」

驚きのあまりケンはまたしても呆けたようにつぶやいてしまった。

「おう、今年度我が学園ナンバー1美少女、井上さやかさんだ…。高校生らしく徹夜で遊ぶぜ、ケン」
「……」

あまりのことにあっけにとられながらケンは立ちつくした。

「おう、さやか、ケンに挨拶があるんじゃねえか。さっき教えたようにちゃんといえよ」

哲也はさやかの顔を軽く叩いてそう命令した。

「こ、こんばんは、皆川先輩。哲也様の…ど、奴隷の…井上さやかでございます。
今日は哲也様の…友情の証として…哲也様になり代わり…私めが先輩の…
お、お相手をさせていただきます」
「ど、どういうこと?」
「どうもこうもない。そういうこと。
じゃあ、さやか、ベッドの上に立ってストリップショーしな」

哲也は顔色一つ変えずにさやかにそう命じた。

……

「…っ」

うつむいたまま躊躇しているさやかのみぞうちを哲也は手加減することなく蹴りあげた。

「…ご…な…い。……さい」

床に転がり悶えながら、呼吸困難の鯉のように口をパクパクさせ何度もさやかはあやまり続けた。
さやかはなんとか立ち上がり、ベッドの上に乗ると今度は観念したようにブラウスのボタンに手をかけた。
美しい…16歳の美少女のストリップショーをケンは口を開けたまま見つめ続けた。
下着姿になったさやかが、ブラジャーのストラップに手をかけると

「そこまででいいや。さやか下着姿のままケンのチ○ポを舐めてやりな」

哲也は相変わらず抑揚のない声で彼女にそう命じた。

「は…い…。皆川先輩…どうか、さやかに先輩のチ○ポを舐めさせてください」

事前に覚えさせられていたのであろう。
恐怖に支配された彼女は今度は躊躇なく辱めのセリフを言い、ケンの前にひざまずくとジャージのズボンとパンツを一気にひき下ろし、ケンのあそこを躊躇うことなく舐めはじめた。

コク、コク、コク…う、うまい、これが悪魔に魂を売るってことなのか。

ケンは16歳の美少女の超絶テクニックに翻弄されながらも冷静になっていく自分を感じた。
今更ながらに哲也の悪魔に魂を売るって言葉に恐怖を覚えたのだ。

「目を見れば気が弱いのはわかったからな。
こいつは取りあえず夏休み前に無理やり校舎裏で犯してやったのさ」

哲也はケンのあそこを舐める美少女の下半身をつまらなさそうに弄りながら、
仮の自慢でもするかのごとくケンにそうつぶやいた。

「ママ、ママ。助けてってな。はははは」

男のいち物を咥えさせられている美少女は抵抗することもできずに、目から涙をこぼし続けた。

「それから、夏休みじゅう家に呼び出し犯し続けてやったのさ」
「……」
「まあ、緑川は一筋縄じゃいかないだろうな。でも絶対に奴隷にしてやる」

哲也はケンに聞こえないような声でそう呟いた。
最も哲也に調教されたさやかのテクニックに翻弄されているケンには聞こえようもなかたが…。

「俺がいたら、集中できないだろう。
さやかは大丈夫、今日は友達の家に泊まることになっているから。
そうだ友情の証にこいつの処女をやるよ。
最もお尻の方だがな。ははは。
ずっと鍛えてきたからそろそろ大丈夫だと思う。
じゃあ、俺は行くから緑川のことちゃんと調べておけよ」

それだけいうと、哲也は梯子をつたって部屋を立ち去った。
裸の美少女と二人のこされたケンは、涙を流し許しをこう少女の言葉を無視するかのように上にのしかかって行った。
まるで緑川明日香の冷たい目にひるんだ自分自身を奮い立たせるかのように…。






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