eraSQF夏の小ネタ
シチュエーション


※百合・レズ・ふたなり


「ねぇ、いいでしょお〜?」

バタバタとベッドの上で暴れる美女を、四対八つの目が見つめる。
美女とは言ったものの、彼女は人間ではない。
夢魔、俗に言うサキュバスの一人だ。

「ダメだよ、僕はもう妻も愛人もいるし、立派な貴族に返り咲いたんだ。調教はしないよ」
「あら、御立派ね、アナタ♪」
「そうですね。週に三日は温泉に連れて行っては私とドライアド様を散々にイカせてくれる立派な旦那様です」
「あらあら、羨ましいわね。私もルシフェルちゃんとクズノハちゃんを連れていこうかしら♪」

調教師、その妻ドライアド、調教師の専属メイドにして愛人のマリーカ、そして調教師の悪友たる存在の皇帝――否、女帝の四人は、サキュバスが駄々をこねる様を眺めている。
調教師と女帝は、世にも珍しい両性具有、つまりふたなりである。
本来は女性としての面が圧倒的に強く、夢魔と結ばれるのは同性と結ばれることとして、酷く混乱を呼んだ。
だが、この破天荒な女帝は、自らの立場を利用し、とんでもないルールを決めたのだ――同性との恋愛、婚姻の自由を。
しばらくの間、街は混乱に包まれたが、しかし直に混乱は治まり、代わりに同性愛を隠さずに済むと歓喜の声が道々に響きわたるようになった。

「皇帝陛下、彼女を調教してやったらどうです?民の願いを聞き届けるのも国を統べる者の仕事ですよ」
「あら、私にはルシフェルちゃんとクズノハちゃんがいるもの。最初は良がってただけなのに、最近は夜討ち朝駆け、私が搾られてるぐらいよ?」
「ご主人様、皇帝陛下、ドライアド奥様、紅茶のお代わりは如何しますか?」
「あ、私は戴くわ」
「私も頂戴?」
「私もね」
「無視しないでよぉ〜。調教して欲しいの、調教〜。他のヘタレ調教師じゃ楽しくも気持ち良くもないのぉ〜!」

サキュバスがベッドで駄々をこね続けるのを、四人は呆れながら見つめ続ける。
やがてこのサキュバスが、調教師の家に住むことになるとは誰も知らず、四人はのんびりと紅茶を楽しみ続けるのだった。


たゆんたゆんと胸を揺らし、美女が歓喜の悲鳴を上げる。
ヴヴヴと鈍い音を立てているのは、彼女のヴァギナとアナルに突き刺さる極太のバイブ一本ずつ、合わせて二本。
但し、彼女は敷き布団の上でもがくのみである。
両手両足を拘束されている上、目隠しまでされているからだ。

「狂っちゃう、狂っちゃう、狂っちゃうぅぅ〜♪」

自らの唾液と聖水と愛液、薬で無理矢理生やされたぺニスから噴水のように噴き出し続ける精子、同じく薬で出るようになった母乳の混ざりものの海で、美女はただ良がり続けていた。


「本当に懐かしいですね、あの調教♪」
「ドライアドを調教した時も、最初はあぁだったからね」
「私も最初は狂いそうなぐらいにイキ続けて、時々褒められたりキスされたりするのが助けになってましたものね」
「最初は反発してばかりだったからね、みんなそうなんだけど」
「・・それは、言わないで欲しいです・・・」

源泉かけ流しの温泉に浸かりながら、良がり続ける美女――夢魔を見守る夫婦。
ドライアドと調教師は、夫婦となってから滅多に交わることはしなくなった。
交わらなくとも、傍に愛する人がいれば満たされていられるから。
子を成すことも出来るが、子を成そうとは思わなかった。
愛する人と、その愛を理解してくれる仲間がいればそれで良いのだから。
人生とは、それだけで満たされるのだと分かっているから。

調教師とドライアドが温泉をたっぷり堪能し、サキュバスの痴態に触発されてしっぽり交わるころ、サキュバスは既に陥落しきっていた。
しかし、それは無理もない。
サキュバスが言っていた、『他のヘタレ調教師の調教では満足出来ない』。
そのヘタレ調教師の下手くそな調教のおかげでサキュバスはアナルやらヴァギナを調教されることに抵抗がなくなっていたのも事実である。

「貴女の主人はアリエル様よ、覚えなさいね」
「あ、ありえるしゃまが、ごしゅじんしゃま・・・」
「アリエル様に使えるメイド兼奴隷になるのならば、アリエル様に預けられたメニューの次の段階に移行してあげます」
「なりましゅ、どれいになりましゅからぁ、もっとちょうきょうしてぇ♪」
「・・・・(堕ちた、わね)」

サキュバスの傍らで彼女を視姦し続けているのは、調教師――アリエルの筆頭メイドであるマリーカである。
真面目で優秀な彼女は、主人であるアリエルの調教計画書を預かった後、単独でサキュバスを調教していた。
即ち、冒頭で行った苛烈極まる調教も、アリエルの計画の元、マリーカが実行したのである。
確かにマリーカにも複雑なものはあったにせよ、主人たるアリエルよりの全幅の信頼と、優しいセックス二回、キス十回を味わったのだ、文句などあろうはずがない。


「次の調教は・・・」

アリエルがニコリと微笑む。
と同時に、サキュバスのペニスにオナホールを着ける。

「ひぃぃぃぃっ♪おちんぽぉ♪イボイボきもちぃの、でりゅ、でりゅ、びゅうびゅうしちゃうぅ♪」
「あら、我慢の効かない子ね。そんないけない子にはお仕置きが必要かしら?」
「らって、らってぇぇ♪びゅるびゅるとまらにゃいの、おちんぽきもちぃのだいしゅきぃ♪」
「なら、これはどうかしら?」

嬌声を絶えず紡ぐサキュバスの口に、マリーカは自分のペニスをくわえさせる。
マリーカもアリエルにふたなりにさせられてはいるが、同時に具現の力も与えられている――つまり自由に出したり消したり出来る、非常に便利な男性具というわけだ。

オナホールから漏れるサキュバスのふたなりミルクを舌で舐めながら、マリーカもサキュバスの喉を犯しては白濁を飲ませる。
嬌声を出すことも適わず、しかしその白濁を飲み込む度に、自身がミルクを噴き出す度に、サキュバスは身を震わせて喜んだ。


「マリーカも流石は筆頭メイドと言ったところだね、見事に調教しているよ」
「もう、マリーカ様やサキュバスちゃんも構わないけれど、その・・もっと私も見て欲しいです・・・」

温泉の二人は、マリーカの調教の様をのんびりと見ていた。
ビデオに撮って見ることはあっても、こういう形で他人が夢魔を調教する様は滅多に見られないのだ。
アリエルとしても稀有な体験だし、ドライアドも過激な調教に触発されてか、自分のパイパンにされた丘を濡らしてアリエルに甘えていたりする。

そんなこんなで、サキュバス調教の名目のもと、アリエルとドライアド、マリーカ、サキュバスが幾度か温泉を訪れては同じようなことを繰り返した結果。


馬車が宮廷の前に止まり、その中からは美しい衣装に身を包んだサキュバスと、サキュバスの主人たるアリエルが現れる。
そのサキュバスの美貌に、道行く者は全て振り向き、一様に心を奪われていたことは、アリエルとサキュバスの知らぬことだったりするのだが。

「ほう、私に夢魔を一晩預けようと言うのね。それがどういうことか、理解はしているのよね?」
「当然ですとも。このサキュバス、私とマリーカの調教の苛烈さに何とか耐えるだけの逸材だったので、皇帝にも是非賞味して戴きたく連れて参りました」
「うむ、相分かった。ならば、明日にまた馬車でそちらの屋敷に送り届けようぞ」
「委細承知致しました。では私は之にて失礼致します」

幾ら悪友とて宮廷での礼儀は心得ているとばかりに、アリエルはウインクを投げる。
それに気付いた女帝も、同じくウインクで答える。
そそくさとアリエルが退場したのを確認すると、女帝はサキュバスを自分の寝室へと連れて行ったのだった。

「あぁ・・サキュバス。お前とこうして愛し合えるとは、夢のようだぞ」
「陛下ぁ・・・♪」
「お前のような愛らしい娘に陛下と呼ばれるのはくすぐったいな・・良ければお姉さんと呼んでくれないか?」
「お、お姉様ぁ・・・♪」
「あぁ、サキュバスよ・・・♪」

女帝の唇とサキュバスの唇が触れ合い、互いの舌が絡み、互いの唾液が互いの喉を犯し合う。
二人は真昼間から生まれた姿のままで交わりあったのだった。


一方、馬車に乗って屋敷に帰ってきたアリエルは、エプロン姿のドライアドとメイド服のマリーカに出迎えられていた。

「お帰りなさい、ご主人様」
「お帰りなさいませ、アリエル様」
「うん、ただいま二人とも。僕は少し眠るよ」
「・・・その前に、一つお願いしたいことがありまして」

なんとも言いにくそうなマリーカに怪訝な顔をしつつ、アリエルは首だけで発言を促した。
マリーカも心得たもので、こくんと首を小さく縦に振ると、ぽつりぽつりと言葉を漏らしはじめた。

「あの、ですね。アリエル様に命じられてサキュバスの娘を調教していた時からですが。アリエルの、その・・・ふたなりペニスで愛されたくて、堪らなくなりまして」
「私も、旦那様のおちんぽミルクを下のお口に戴きたいなぁって思うの」

マリーカとドライアドが、揃って下着を着けていない下半身を見せ付けるべく、服を摘んで持ち上げて見せる。

『私たちを、久しぶりに調教して戴けませんか?』

見事に声を揃えた二人に、アリエルは苦笑する。
そういえば、三人で交わり合うことは今まで無かったと覚えている。
それに、可愛い妻とメイドの懇願を無下にするほど女を捨てたわけでもない。

「いけない娘たちね・・・。また僕がたっぷりと、百合とふたなりの良さを教えてあげる・・・♪」

アリエルの笑みに、マリーカとドライアドが胸を鳴らし、来たる快楽と愛に充ちた時間への期待に、二人ともが股間を愛液で濡らしてしまう。
屋敷に歓喜の悲鳴が鳴り響くのは、すぐのことだった。


「すぅ・・・すぅ・・」
「全く無防備ねぇ。私に馬乗りになって腰を振ってた娘とは思えないぐらい無垢なんだから・・」

白濁と母乳にまみれた姿で眠るサキュバスを眺めながら、女帝は呟く。
二人の妻――ルシフェルのように悪戯好きでも無ければ、クズノハのように凜としているわけでもない。
ただ自らの性、淫乱さを見せていただけの彼女を、酷く愛おしく思う自分がいることに気付いた。

「浮気性なのも考え物よね・・。それもこれも、あの娘がこんなに可愛く調教するのが悪いんだけど、ね」
「むにゃ・・・すぅ・・すぅ・・」
「今日はこの娘と一緒に寝ちゃおうかしら」

サキュバスの隣に寝そべると、女帝はそのまま眠りにつく。
こうして、サキュバスが女帝に預けられた一夜は終わりを迎えたのだった。


「……っと、こんな話が流布してるんだけど、あなた、いつのまに私以外の『お嬢さま』にお仕えしていたの?」

プリントアウトされたSSを手に、フレイがマリーカを問い詰める。

「それはですね…」

マリーカは紙片に視線を落としつつ、かすかに口元を歪めた。

「……私はいつも、あらゆる『お嬢さま』の心の中にいます」
「……なんとなく納得しそうになっちゃったけど、意味わかんない」
「それはそうと…先ほどから、お尻に何か固いものが当たっているのですが」
「マリーカが腰かけている場所はどこかしら?」
「お嬢さまのお腰の上です」
「…じゃあコレが何か、分かるわよね?」

固いものをマリーカのお尻に押し当てつつ、フレイがメイドの耳に唇を寄せる。

「はい……お嬢さまの………です……」

マリーカは耳まで赤く染め、そのものの名称を口にした。

「マリーカの読み方が色っぽかったから、思わずもよおしちゃった♪」
フレイはマリーカを自らの腰の上に腰かけさせながら、彼女に自らの登場するSSを読ませていたのだった。
「あなたがサキュバスを調教するくだりは、なかなか興奮したわ。……マリーカに具現の能力か……」
「お嬢さま、あの…何かよからぬことを考えてませんか?」
「さぁーてね……♪さ、マリーカ……いいでしょ?」

股間のものをピクリと脈打たせ、フレイが促す。
マリーカも心得たもので、それだけで主人の意図を察し、フレイの腰から離れるとスカートをたくしあげ、自ら下着を下ろした。

「お嬢さま……このはしたないマリーカに、どうぞお仕置きを……あァッ♪」

マリーカが言い終わらぬうちに、メイドと女主人の腰が溶けあう。
フレイは巧みにマリーカの弱いところを小突きながら、メイドの耳元で囁いた。

「後でブランカも呼んであげましょ……♪ね?3Pしよ、3P♪」
「お嬢さま、それではビデオの撮影が……あぁッ♪」

今日も今日とて、灰色館の夜は更けてゆく……。






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