DASH!ピストン村
シチュエーション


「雪ちゃ〜ん。困ったでぇ困ったでぇ。」

守宮(やもり)は腰掛けたまま、雪の頭を撫でながら口で奉仕させていた。
雪はちゅぽん!と音をたてて、守宮のチュッパチャプスを旨そうに引き出す。

「ジェロくんの・・事ですねぇ?」
「そうやねん。あいつ雪ちゃんのことで味しめおってからに・・・
雪ちゃんの後輩の恵(めぐみ)だったけ?事務職の。すっぽんぽんで
女子便所で襲いおって。」
「ジェロくん可愛そう・・。」
「ほんま魂消たでぇ。住み込みのタコ部屋に逃げてきおって、
前歯全損で顔面血まみれ、何よりも自慢のテポドンが二段ロケットあたりで
ぶち折られとる。」
「慌てて押入れに隠して、そんな日焼けしたパンチパーマはここにおらん言うて
わしが何とか誤魔化してから・・夜中に冷凍コンテナに乗せて脱出させたんや」

「・・・・ジェロく〜ん」

雪が遠い目をして呟く。
雪が何を想い出しているのかは、恥丘を上下する指を見れば明白だった。

「まったく保険も効かんような医者やけん。金がかかってしょうがないわ」
「あら〜ぁ?つるべさんに頼んだんでしょ元獣医の・・知り合いの動物病院
だったらしいじゃない」

通称つるべはチームヤモリの構成メンバーで、動物虐待の容疑で
獣医師免許を剥奪されている。

「あのひとのアフガンハウンドの・・バター犬攻撃凄かったなぁ・・」

雪は瞳を潤ませてため息をつく。良く躾けられた猛獣の舌。疲れを知らぬ
ピストン。雪は獣姦というひとつの被虐の極みを肉に刻まれた。

「いずれにしてもやなぁ・・ジェロが阿保やったとはいえ、このままでは
チームヤモリの沽券に関わるわなぁ・・あの恵とかいう空手小娘」

 守宮はもう一度雪に奉仕を要求し咥えさせ・・呟いた。

ちゅっちゅっちゅっちゅっちゅっ・・ちゅっぽーん
雪は、一休さんが閃くタイミングでチュッパチャプスを引き抜いて、
守宮を見た。

「うん・・うん・・これなら・・いける!閃いたよう守宮さん!」

雪は続けた。

「あの子ねぇ。たしか小学校時代ど田舎で育って・・
その辺りで野生児になったかもしれないけど・・農業が好きで
体験実習があったら行きたいって言ってたのよねぇ」
「そこでね、チームヤモリで田舎の物件借りてぇ・・・ごにょごにょ
つるべさんとMR.マリさんを夫婦にしてぇ・・ごにょごにょ
あとのメンバーは・・フイニッシュは李さんだけどぉ・・ごにょごにょ
中締めは蛸さんでどお?なんたって深夜帯の社員なんて
昼の事務職が会うことないから絶対わからないよ!」
「ふっふっ・・・・ふあっふあっふあっ」水戸黄門のノリで守宮が笑い
「まるで猿蟹合戦やなぁ・・よし多少投資が必要じゃが、ジェロの仇と
チームヤモリのプライドがかかっとるけんな」
「あの小生意気な空手娘に快楽地獄を味合わせてやるわ!」
守宮はジェロを追いかけてきた恵の切れ長の瞳に、人が・・特に男が
馬鹿に見える気位の高さを見逃さなかった。
加えて踵を返して去っていく恵の無駄のない肢体、特に形のよい尻に
暫し目を奪われたことを思い出しニタついた。
「なんですぅ?守宮さん・・こーしてやるっ

」再び咥えた雪は目を閉じて
ごにょごにょ口を動かし何か呪文を鼻息とともに唱えた。

「あっひーっ!ゆ・雪ちゃんそれは・・」

尿道を紅い蟻が這い回る。
李に教わったようだが・・何と筋のよい・・やはり雪もチームヤモリ
の一員なのだ、と嬉しくも思い守宮は、雪の喉にドッと堰を切ったように
生臭い男汁を放出した。

十日後、雪は守宮から準備万端整ったことを聞き、恵の業務終了である夕刻、
食堂で待ち伏せしていた。

「あら恵ちゃんお久しぶりぃ・・」
「あっ雪さん・・どうもお久しぶりです。深夜出勤なのに早いですね」
「ちょっと研修があってね・・それより恵ちゃん。耳寄りな話があってね。
 前話した農業研修なんだけど・・割と近場であったのよね」
「えっ覚えてらしたんですか・・」

雪は物件の写真を取り出し、もっともらしく説明する。

「富士山が見えてね〜きっと、とってもいいところよ」

土日祝日を利用した二泊三日の研修を、恵は興味をもって了解した。

金曜日深夜、ピストン輸送社から真っ黒に目張りしたワンボックスカーがチームヤモリを乗せ出動しようとしていた。

「頑張ってね〜留守番はまかしといて守宮さん!」

雪の見送りに、窓が開き

「ユキハン・・ガンハッテハタキウチシマーフ」

と歯の無いジェロが笑い、

「えっ!ジェロくん、もう大丈夫なの?」
「いやー試運転や。こいつ真っ直ぐするために開発中で無認可の
イボイボつき人工骨埋めこんだんや」

守宮が言う。

「えーアタシがまだ知らないのにぃ!!」

むくれた雪を残し、一同ピストン村へ。



恵は土曜日の昼過ぎ、電車で山あいの駅に着き、迎えに来ていたつるべ
の軽トラに乗り、1時間かけて雰囲気たっぷりの藁葺きの民家についた。

「いらつしゃい、大変だけど頑張ってね。」

マリは農家のおかみさん然として恵を迎えた。

「よろしくお願いします。」

背も高くて綺麗な人・・とても(つるべと)こんな
田舎に暮らすおかみさんには見えなかったが、気さくな印象で恵は安心した。

「じゃあ田んぼの草取りお願いしますわ」

作業着に着替えた後、つるべは目の前の田んぼに案内しふたりで草取りを始めた。
炎天下の中つるべはすぐに馬脚を現し、1時間でへばってしまった。

「ごめんなさいねぇ。私たち脱サラ1年目で・・ウチの人もだらしないわねぇ」
「はぁ」

最初あったぎこちなさや違和感もそのためかと、かえって恵は得心した。
青い空のもと、富士山がくっきりと見える。恵はこの景色だけでも来て
良かったと思い、雪に感謝した。
 若く空手で鍛えた恵はテキパキと仕事をこなした。
ほぼ草取りの終わった頃、つるべが恵を呼んだ。

「今から牛の種付けがあるんだけど手伝ってくれないか?」
「はい」恵には何の動揺も無い。

ここからはつるべの得意分野なわけだが、守宮の仕込んだ四・五人
の若者がすでに牛舎に待機していた。
雌牛を押さえ、雄牛が覆いかぶさる。四・五人がニ匹の牛を押さえ、
つるべが陰茎をしごく、そこに恵は巨大な注射器で採精する。
恵は自分が試されていると思った。恥じらいを見せることが屈辱に思えた。
ヨーグルトのような大量な白い精液がブバッと放出されているのを
上手く吸引すると、かえってドヤ顔をする恵に、男たちは

「すげえ」

と口々に呟いた。

恵はへとへとになったが、温泉の引いてある風呂に浸かり、浴衣を着て、
マリの作った美味な夕食をとる頃には生き返った気分になった。
すると先ほどの男たちが、やはり浴衣で近所からどやどやとやって来て、
いろいろと世間話を始めた。ビールを飲み始め猥談も恵にふってくるが、

「わかりません」

を連発し、ぴしゃりと男たちの悪乗りを窘めた。
そのうち、トランプでもするかという話になり、神経衰弱をはじめたが、
これが東南アジアで仕入れたような男女の局部が交接する写真でデザイン
されたもの。

恵は「はぁ〜」ため息をつきながら、トランプの三分の二を取り続けると
さすがの男たちも、諦めて早々に退散した。

「ごめんなさいねぇ。このへんじゃ恵さんみたいに若い女性が珍しくて」

マリが申し訳なさそうにいうと、恵は

「いいんです楽しかったです。それじゃおやすみなさい」

と答え、寝間へ立とうとした。

「待って、お詫びにお婆ちゃんにマッサージしてもらうといいわ」
「え・・っ。そんな、気にしないで下さい」

恵は断ったが、マリによるとお婆ちゃんは昔皇族や富豪の専属だったという
素晴らしい経歴の持ち主と聞いて、結局受けてみることにした。

(凄い・・気持ちいい・・)

全身の筋肉が緩んでる。恵はほどなく
微かな寝息を立て始めた。

つるべは「動物用の睡眠薬使えば早いのに」と言ったが、マリは

「それじゃあ深層心理にたどりつけないわよ」

と取り合わなかった。

「にしても・・相変わらず凄いわね。蛸さん」

マリが振り向くと、背骨が曲がった皺くちゃなお婆ちゃんは、ストレッチを始めバキバキと
間接を鳴らし・・あっという間に普通のおっさんになっていた。
恐るべし闇の整体師、蛸Q太郎である。

「ま・・明日が楽しみだで・・ここからはMR.マリさんの腕の見せ所だがね」

「そーね・・じゃ始めましょう」

蛸の整体によって絶妙なバランスを保たれた恵の身体は、必然的に
究極のリラックス状態にあり、精神のフイルターは透明化されていく。


恵は夢を見ていた。

恵は小学二年生。腕白でいつも男の子と遊んでいた。
ある時同級生の男の子を泣かせてしまったが、泣かせたことに
得意になって家に帰った。すると母は電話で泣かした子の親と話しをしていた。

「全くもーうちの恵は・・こんなことなら男に生まれれば良かったのに」

恵は衝撃を受けた。(私だって好きで女に生まれたんじゃない!
女の私じゃ駄目なの? )そのまま部屋に閉じこもった。
恵には一つ下の弟がいた。「オネーチャン。遊んで」と部屋に入ってきた弟を、
発作的に押し倒しパンツを脱がせた。

「これよこれ!どうしてアンタにあって私に無いのよ!」

恵は弟のチンコをしごいた。

「どうしてよ!」
「わーん。お姉ちゃん痛いよ・・怖いよ」

叫び声を聞いて母親が駆けつけ、こっぴどく叱られた。
その日から恵は男とは「一緒に遊ぶ」相手から、勝つ相手であり、
屈服させてやることに執着し始めた。

MR.マリが指を鳴らす・・パチン。


恵は夢を見ていた。

恵は小学二年生。腕白でいつも男の子と遊んでいた。
ある時同級生の男の子に泣かされてしまう。泣かされてかえると、
母は電話で「うちの恵みは女なんですから・・」と同級生の親に抗議していた。
恵はそのまま部屋に閉じこもった。
恵には一つ下の弟がいた。

「オネーチャン。遊んで」

と部屋に入ってきた弟を、
発作的に押し倒しパンツを脱がせた。

「どうしてお前にはチンチンが生えてるの?」

やさしくしごいてやると少し大きくなった。弟は静かにしていた。

「おねーちゃん。気持ちいい」

といったので、

「これ伝染らないかなぁ」

と、恵もパンツを脱いでチンチンを割れ目につけてこすった。

「あっ・・」(弟が気持ちいいのが伝染ってきた!)
「オネーチャンも気持ちいいよ・・・」

続けていると私にもチンチンが生えてくるのかなぁ。
その日から男は一緒に遊ぶ相手から、男とは気持ちいいことが伝染る相手であり、
繰り返すとチンチンが生えて、恵も男になれると硬く信じた。

MR.マリはペニスを軽く恵の淫裂をなぞった。恵は「あっ・・」と声をあげた。
マリはニューハーフでまだ切り取ってはいない。両刀使いである。
あだ名のとおりマジシャンであり催眠術のスペシャリストである。
ただ、メイクしていないとただの髪の長い兄ちゃんであるが・・。


恵は夢を見ていた。

小学三年生で始めて上級生を泣かす。

パチン!

恵は夢を見ていた。
小学三年生で始めて上級生と弟と同じことをする。
マリは恵の淫裂にしっとりと粘り気のある汁がでてきたのを感じた。

パチン!パチン!パチン!・・・およそ20人の武勇伝を悉く男との逢瀬に変え、
中学一年生の恵は始めてマリに挿入された。さらに最後のジェロでは
初めてのエクスタシーを覚えたと設定した。

そして全ては形而下に閉じ込め・・すなわち忘れたこととした。
記憶のアンカーとしてペニスを見ると発動し、濃厚な接触をするほど
性本能に歯止めはかからなくなる。


翌朝、長年の憑き物が落ちたように恵の顔には険が無かった。
が同時にひどく自分自身が頼り無く何かにすがりたい感覚があった。

(私どうしちゃったんだろ?)

「おはようさん。今日も暑いけど頼むよ」

つるべは恵に声をかけた。

「はぁい〜。よろしくお願いしますぅ」
つるべは、昨日とはうって変って恵に前面にでる槍のような強気がなく、
代わりに妖艶で男を吸い寄せる気配が漂っていることを見逃さなかった。

(一晩で女武者が花魁になっちゃったぜ・・)

二日目は畑できゅうりの収穫である。
以前の恵であればテキパキとむしり取って早々と終わっていたろう。 
だが、今日はきゅうりの一本一本が何かを訴えかけてくるような感覚に恵は戸惑い、
ちくちくした手に残るきゅうりの表皮さえ、もやもやしたものを胸残すのだ。

(何?わたしきゅうりに恋してるみたい・・)

休憩時スイカを差し入れたマリは

「どうしたの?恵さん。主人が元気がないみたいと言ってたけど。きついことさせちゃったかしら」
「いえ!大丈夫です」

と恵はかぶりを振った。

(どうしちゃったのかな、私マリさんの顔が見れないよ・・)

「心配かけてすいません・・」と消え入りそうな声で言った。

午後は牛の種付けである。
恵は昨日の採精シーンを思い出すだけで、かぁっと顔が紅くなった。

(どうして平気であんなことできちやったの?信じられない・・)

スタンバイしている男たちは、また恵が平気の平左でドヤ顔することを
予想して萎えた顔をしていた。が・・なかなか牛舎に入ってこない恵に
怪訝な顔を付き合わせた。

「おお〜い恵ちゃん。早くおいで!」

つるべが声をかけた。
戸口で俯いて顔を紅くし、両手で頬を挟み、時折腰をくねくねさせている恵。

「は?」

男たちは恵の変貌振りに驚いた。男たちの視線が集まったことで
ますます恵の顔が紅くなる。

「こっちこっち。早くしないと床に精液ぶち撒いちゃうよ」

つるべは平然として、恵の手を引いて招きいれた。

「今日はペニスをしごいてくれるかな?」
「えっ?・・・」

つるべのひと言ひと言が、ぐわ〜んと耳鳴りのように響く。
恵の血圧も心拍も急激に上昇しつつあった。だんだんと視覚も狭まってくる。

「はいこうしてペニスの薄皮をしごいて」

恵の片手をとって触らせるつるべ。

「ほら恵ちゃん、ちゃんとペニスを見て・・。」

顔を背けたり目を閉じたりしている恵を軽くたしなめつつ、
つるべはだんだんと嗜虐心を募らせた。

「そうだねぇ、軍手じゃだめだよ、素手じゃないとアオは感じないから。」

つるべはさっさと恵の軍手を取り、アオという雄牛の横に跪かせた。

「ほらちゃんと見なさい!下から両手でしごくんだ」

観念して目を開けた恵は、竿にまで黒毛がびっしりと生えたアオの巨大な陰茎を見た。
亀頭は紫がかった濃い赤で槍のように尖っていた。
震える両手で真下から前後にしごく。何かが恵の中で弾けた。
毛が素手をちくちくさす。熱い熱い血がいっぱい流れてる。
どくどくするアオの鼓動・・何だか強い野生の漲る力を目の当たりにしている恵。
アオがだんだんと愛おしくなってくる・・。ペニスにまとわりつく強い尿
の匂いがもっと嗅ぎたくなってきた・・恵の顔は自然とペニスに近づく。

「モぉぉぉぉ〜」

アオがひと際大きくいな啼くと巨体がかしぎ、
睾丸がしゅるしゅるっと腹部に引き込まれ、しごいていた肉棒が倍近く
大きくなったように恵に思えた。
かしいだ反動でつるべの支えていた採精器がはずれ、
ドバっと恵の顔に精液が注がれた。

「きやっ!」

叫んだ口にも遠慮なく注がれ、髪にもドロリと垂れ下がった。

牛の精液まみれになった恵は、恥ずかしさで顔から火の出るショックが昂じ、
失神して母屋に運ばれた。男たちに運ばれながら薄まる意識の中、

(恥ずかしいって・・こんな気持ち?なんだか癖になりそう・・)

ぎらつく男たちの視線が恵の嗜虐のツボを刺激する・・そんなことを考えていた。
思えばこれまで「恥ずかしい」という心情とは無縁の恵であった。
試される場面には、徹底的に準備を怠らず、周囲の期待の
常に全て上をゆく恵であった。
恥ずかしい?・・今までの恵は思い通りにいかないときは「口惜しい」としか
思わず、それはさらに自分をかき立てていくための肥やしにすぎない。
恥ずかしい・・その感覚は新鮮でゾクゾクするものだった。
心臓と秘芽が繋がったような・・心臓に秘芽が生えたようなえもいわれぬ陶酔。

(この子の肌・・透き通るように白い・・)

意識を回復した恵を温泉に連れ、体を洗いながらマリは嘆息した。

(もったいないわ・・ジェロなんかに陵辱させるなんて・・
なんせあたしがこの子の初めてのオトコだってのに・・)

「気にしないでね・・」
「は・・ぃ」
「一本20万のアオの精子を台無しにしたってことは」

(はっ?そっちい?)

「ふふ・・っ冗談よ・・」

マリは優しく恵の耳たぶにキスした。

「はぁぁぁぁっ・・」

びくんと体を震わせ小さくなる恵。
すばやく、マリは石鹸のつく乳首を指先でころがした。
小ぶりな恵の乳房は忽ち先端がこりこりと固くなり、
ツンと天を向いてちょうど形が整う。「あっ・・・いいっ」
マリは、自分の役割を忘れそうなほど昂まって、恵の唇を吸った。
恵もマリに一生懸命応えようと舌を絡める。

「あっ・・ごめんなさい。あなたみたいに可愛い人・・我慢できなくて」
「いいっ・・いいんです・・わたしもマリさん大好きですから・・」

(愛しい・愛しいわぁ恵・・あなたにチャンスをあげるわ・・
でも、こっちの世界に来てほしいけど・・そして私のものに・・) 

またぞろ夕食には、種付けスタッフが集まり宴会が始まった。
恵の恥態を鑑賞した男どもは、意気揚々と山海の珍味を持ち寄り、
特に今夕収獲したばかりの若鮎のため、囲炉裏に火も起こされた。
ただ、昨日と違い中国とベネズエラからの農業研修生が新たに加わっていた。
好奇の目を向け、口々に慰めとも励ましともつかない言葉をかけ、
顔を紅潮させ消え入りそうな恵の反応を魚に、杯を上げていく。

「!・・・」

そのうち悪乗りしてきた男の一人が、立膝した浴衣の股間の
隙間からわざと一物を覘かせた。

「おいおい、そんな飛び道具反則やぞ!」

以前の恵であればここでモグラ叩きごとく、踵落としを見舞ったはずだが、
全身が桜色となり俯いて「え・・困りますぅ」としどけなく顔赤らめ、
頬を両手で挟み隙間から見た。

(昼間のきゅうりみたい・・いやナスかなぁ)

恵みの反応を確かめつつ男たちがトランプやろうと切り出す。
昨日よりさらにどぎついデザインである。たぶん持っているだけで
犯罪となるのではないかとさえ恵は思った。

「神経衰弱なんだけど・・この村独自ルールでねぇ。王様神経衰弱っていうんだが」

ルールは簡単である、順番にペアを取り続け、最高のペア数と最低のペア数の順位がついた瞬間に最高位が王様で最低が奴隷。あとは普通の王様ゲームだ。

「じゃあ最初は王様が奴隷にキスできるってことで・・」

恵に昨日の冴えは全く無かった。一人の女性が三人の男に犯されるデザイン・・
時折股間をしごく男もいれば、中でもサングラスにマスクのベネズエラ人研修生は
胡坐をかいて座りながら浴衣の腹帯の上、鳩尾の近くに亀頭が覘いている!
たちまち恵は取り残され、男の一人に唇を吸われる。

「ここのルールでね・・やられちゃった事に感謝する言葉と
懺悔の言葉を言わなくちゃならないんだ」
「ぇっ・・?」説明を受けて(なんて・・ルールなの?)呟く恵。

「恵にキスしていただいてありがとうございますぅ。
こんないけない恵でごめんなさい。ゆるして下さい・・」

ゲームは続き同数の男が勝ち抜くたび、容赦ない命令が実行される。

「乳を揉んで頂いて・・」
「チンコに触らせていただいて・・」
「まんこを見ていただいて・・」

(ああっ・・言うだけで変になっちゃう・・
・・もっと過激な命令して!)

「女体盛をしていただいて・・」

男共は争って刺身を恵の淫汁を付けて食べようとした。
ピンクのクリトリス突起に箸でぐるぐる刺身を擦りつけると、
ぬちょぬちょと膣口から溢れ出る。塩味だった。

「あっあっ!クリトリスを刺身で擦っていただき・・」
「わかめ酒を飲んでいただいて・・」

四つん這いにして日本酒の徳利を差し込んで腰をゆさゆさ揺さぶる。男はタンブラーみたいなガラスのストローで膣酒をちゅうチュウと吸う。最も零れないでエキスを吸える方法かもしれない。

「鮎を・・はぁっはぁっ・・突っ込んでいただいて・・」

生きのいい鮎が半身を蜜壷に突っ込まれ、びちびちと激しく尾びれを振る。

「あ〜ん・・」

恵自身が若鮎のようにぴくぴくと身を捩る。

「ゆるしてぇ!ゆるしてぇ・・」

酸味がかつたチーズ臭が違和感なく若鮎の香に溶け合う。

「うんぐ・・うっチンコ咥えさせていただいて・・」

もう神経衰弱にもなっていなかった・・次々と命令が下され、男たちが恵に群がり苛み、
恵は空ろな目に涙をため、鼻汁やヨダレとともにうわ言のように

「ありがとうございますぅ・・ゆるしてぇ・・ごめんなさい」を繰り返す。

ついにベネズエラ人研修生が・・ジェロが仇を討つときがきた。
浴衣を脱ぎ捨てたとき、男共から「おおっ!」という声がもれた。
正上位で恵を押し倒し、股を開き肉弾頭を潤った膣口にあてがった。
改造された魁偉な肉竿は人ではなく昆虫・・巨大なカブトムシの生殖器に見えた。
いきり立った皮下からゴツゴツとしたイボがクッションの
プチプチのように浮き出ている。

「メグミヒャーン・・イキマシュゥ・・ヒヒヒ」

雪の時とは違い、ジェロは一気に打ち抜くつもりだった。

そのとき・・囲炉裏で何かが弾けた。

パッチーン!!

猿蟹合戦でいえば栗が弾けた音だろう。禅宗であれば悟りの瞬間かもしれない。

マリが呟く・・「デリートする・・」

もうもうと灰が舞い上がる中、恵は小生意気な空手娘に戻っていた。

「ギャア!!」

ジェロの蘇ったテポドンは・・再び二段目三段目部分をへし折られた。
人工骨の粉砕骨折。

「てめぇら!何者んだぁ。許さねぇ。一人残らずぶっコロス!!」

恵に群がっていた男たちは、的確に最短距離で人体の急所を破壊されていく。

パッパパッ・・

しかし恵の正拳・手刀・猿臂・裏拳・膝・・眼にも止まらぬ
連続攻撃を全て叩き落す男が現れた。

「優秀的南拳技術」
「糸東流よ・・確かに大陸の南派少林拳の流れを汲むけど・・」

恵は大技の少ない常に最短距離を選択する沖縄空手が好きだった。

「じゃこんなのはどう?」

飛び上がり様に竜巻のように回転、上空から男・・李のコメカミを狙う。北派の旋風脚である。
恵の白い裸体は美しく飛翔する鶴を思わせる。
李は大きくお辞儀をしたかと思うと、縦回転の水車脚で応える。
脚と脚がカウンターとなって、体重に不利な恵はバランスを崩した。
その時・・、ふらふらとお婆ちゃんが着地点に飛び込んできた。

(ええっ・・!お婆ちゃん危ない・・)

恵は着地と同時にお婆ちゃんを抱え、転がりながら退避するつもりだった。
ところがお婆ちゃんも恵を抱えようとしたため、二人は抱擁し合いながら
転がり退避する。

「お婆ちゃん・・大丈夫?」

声をかけながら恵は愕然とした。立てない・・。

お婆ちゃんは・・闇の整体師蛸は恵との組際、回りながら
肩関節・腰関節を痛みもなく外したのだ。
そして離れ際、手足顎の関節もスルスルと外し、まさに恵は蛸のように
ぐにゃぐにゃにされ、のたうつしかない。
格闘家に戻った恵にとって、この無防備さは否応なく恐怖を覚えるものだった。

「あぅ・・ぐぅ」

恵の白い裸体は皮肉にも冷や汗で一気にキラキラと輝きだす。

 今罠にかかった鶴が、美しい白い翼をばたつかせ哀しそうに抵抗している。
昔話なら親切な猟師が現れるところだが、真逆なキャラが現れた。

「さてと・・ようもやってくれたわ。恵君・・。」

満を持して守宮の登場である。

別室のモニタールームから一部始終を把握していた守宮は、崩れるシナリオを
苦虫を噛み潰すように見ていた。

「掟どおり・・裏切り者は処断せねばならん・・」 

(しかし変化も取り入れながらシナリオは新たに作り変える・・)

ニャリと笑い守宮は席をたった。

守宮はかろうじて生き残った男共に命じ、部屋を生贄を捧げる祭壇の如く整え、
恵を横たえさせた。

「覚えているかな・・労務部の守宮だ」

蝋燭を灯しながら言う。
顎を外され言葉にならない恵は、切れ上がる瞳に驚きを宿し守宮の質問に
表情で応えた。

「どうかな・・ガリバーになった気分だろう?その意味は・・
李が直に分からせてくれる。ひひひ」
「その前にだ・・蛸やれ!」

普通のおっさんに戻っていた蛸は、
逆手を取ってMR.マリを組み伏せ、忽ち肉体から骨格を奪った。

「ああっ!な・・何をするのよ・・」

男共はマリを手早く素っ裸に剥いた。
男にしては白い肌、ホルモン投与であろう膨らんだ胸、しかし股間の肉竿は
凛々しく男を主張してやまない。

「何をするぅ?マリ!お前が恵君に呆けてシナリオを台無しにしたのは
ばればれなんじゃ!可愛そうにジェロはまた動物病院送りやでぇ・・」
「アメリカ留学仕込みの技術でホストクラブのショーやってた
までは良かったが・・ヤクザ店長の女やら上客、果てはホストまで
両刀でめった切りして、組に追われとるお前やないか!」
「あれは店長が給料ケチるからよ。・・わたしは、一晩だけホールの客と
スタッフ全員の人格を弄っただけ。めった切りは自分たちでしたことよ」
「お願いだから・・そんなこと恵ちゃんに聞かせないで・・」

切なそうに懇願するマリを、守宮は革ベルトで打ち据えた。

バシィィィィィ!

「ぎゃああああぁぁぁ!」一発でマリのホルモン投与で膨らんだ胸に
紅い蚯蚓腫れを刻み、すぐに痛々しく紫に変化した。
「お前のせいでぇ・・えらい出費やぁ!裏切ったらこうじゃあ!!」

バシィ!バシィ!バシィ!

「ひいぃぃぃ〜」
「マリぃ、お前だけ・・ええ思いしやがってぇ・・!」

バシィ!バシィ!・・

「裏切り者は死をもって償うぅ・・それがチームヤモリの掟じゃあ!
東京湾に沈めたるぅ〜!」

百回も憎憎しげに毒づきながらマリを打ち据えただろうか・・
マリの全身に紫の痣ができ、ところどころ紅い血が滲み、流れ始めていた。
マリの眼は空ろとなり、はぁはぁと守宮は息を荒くしていた。
守宮の悪鬼の仕打ちを眼にしながら・・恵は・・泣いていた。
小さく嗚咽しながら頬を伝う涙が止まらない。

(どうして?・・マリって人は私を騙した守宮の仲間。なのに・・
なのにどうしてこんなに哀しいの?マリさんは私のために裏切ったから・・?
否・・それだけじゃない・・本当は私もマリさんのこと・・)

「うぁぁぁうぐぅ・・・」

かぶりを振る恵を眼にして守宮が言う。

「おやぁ?どうした恵君、何か言いたいのかぁ?おい蛸!」

蛸は軽く顎に触れ、恵が喋れるようにした。

「お願いです。守宮さん・・マリさんを許して。もう許して下さい。」
「ほぉ・・恵君・・マリを庇うのか。ふふふっ・・。
まぁ原点に戻ろう。何でここまでして君を嵌めたのか・・。
君は我々の仲間であるジェロをぼろ雑巾みたいにしおった。
ジェロがアホなのは仕方ないが、仲間としたら仇を討たねばならない。」
「そして君はこのままではチームヤモリを白日のもとに晒す可能性があった。
口封じのために決して口外できない秘密を共有せねばならない。
官能・快楽・悦楽・喜悦・絶頂・・・君がまだかつて体に刻んだことのないものを
与えるだろう手練手管・・、我々はそれについてチームの存在をかけて・・
絶対のプライドを持っている。」

「・・・・」

「だから恵くん、マリを助けたかったら・・我々の全身全霊の性技の数々を
受けてもらいたい」
「・・・」
「だめよぉ・・恵ちゃん!」

マリが声を振り絞って叫ぶ。

「私はどうなってもいいから・・守宮さん。彼女は解放して・・」
「あたりまえじゃ!恵君が職場に帰らなかったらどの道我々は疑われる。
お前が東京湾に沈んでも、誰も探す者はおらん!問題はお前が死ぬか生きるか
それだけじゃわい!」
「わかりました・・マリさん心配しないで・・」
「ああ〜っ恵ちゃん・・ごめんなさい。許して・・」

「マリ、恵君に感謝するんやなぁ。武士の情けや二人きりにしたるわ」

蛸は手早く恵の間接をジョイントする。吸い付くような肌の感触に嘆息した。

(はぁ〜ホンとに肌の綺麗な子だて・・)

チームは引き上げ・・蝋燭の微かな灯りに二人は対峙していた。

「ごめんなさい・・あなたを騙して」
「何も言わないでマリさん・・」

恵は自らマリの口を塞いだ。
マリは差し込まれた恵の舌を愛しそうに絡め、口蓋から歯茎まで
貪るように探りあった。二羽の鶴が首を絡めて愛し合うかのように・・。
マリは湯船で見た恵の小ぶりだか形の良い円錐に舌を移し、
白桃のような尻をやさしくなでる。

「ああっ・・」

恵はマリの長い髪を指にからませ、吸われる乳首にを反らせて反応する。
指を背中に移したとき、マリは「痛い!・・」と小さく呻いた。

「あっ・・マリさん」その無数に付けられた傷跡を目にした恵は
ぽろぽろと真珠のような涙をこぼした。

(ああ・・こんなにもマリさんが愛しいなんて・・)

「ぐっへっへへ・・もおええじゃろう」

待ちきれず下卑た笑みを浮かべ
守宮が再び現れた。マリを押しのけ、恵を組み伏せた。

「そりゃ李くん頼むわ」
「我超絶性技展開・・白蟻神降臨!」鼻腔から吻!と息を抜き

気を丹田に集める李。
やがて組んだ両手から白光が漏れ出し、ブゥンと波動が空気を揺らす。
守宮のぷらんとしたチュッパチャプスのような陰茎がドクン!と
大きく波打ったと思うと、倍近く怒張した。

「おうおうチンコに蟻が充満するぅ・・へへへ」

白蟻は恵にも迫る・・淫裂に這わせピンクの肉芽を甘噛みさせようとした瞬間、
李は恵と目があった。哀しげだが強い意思を持つ恵の視線に李は釘付けになった。

(涙線的光輝・・美的哉・・)

「ありゃりゃりゃりゃ〜」

しおしおと守宮の陰茎が萎れた。

「蟻が逃げおるぞぉぉ・・どうしたんや李くん」
「我闘争的邂逅恵女史。我拳士的矜持共有」
「だからどしたんやぁ」
「拳士的同志嗜虐不可。我去也」
「なな何を・・」

李に睨まれると守宮も強くは言えない。
ヘタすると瞬殺されるだろう。守宮は背を向けて立ち去る李を
どうすることもできない。

「くっそおおおっ」

怒りをマリに向けるべく、革ベルトを振り上げた。

「グルルルゥゥゥゥ」

黒い影が突然現れ、野太い咆哮と共にベルトを咥えて、
守宮に迫った。

「どうどう・・・カイザー」

つるべが巨体をさする。
アフガンハウンドのカイザーである。つるべが獣姦用に連れてきたのだ。
カイザーはマリの傷と、恵の涙に濡れた頬を交互に舐める。
つるべが言う。

「もう駄目だよ守宮さん・・カイザーは元々マリが大好きだしね。
なんだか恵ちゃんもとっても気に入ったみたいだよ。全く不思議な娘だねぇ。
それ以上は噛み殺されるよ」

蛸も続ける「この辺りが引き際だなや守宮さん。この二人見てたらなあゃ・
なんか芸術だでよ。俺まで泣けてきたよ・・」ぐすっと鼻を鳴らした。

「う〜む・・・」

守宮は唸った。

「分かったわい。マリは不問にする・・恵君、そのかわり我々のことも
口外せんことを誓えるかな?」
「はい・・」

カイザーに舐められながら恵は答えた。

「それじゃ・・もう二・三日会社は休むといい。労務部のわしが言えば
何の心配もない。ここでマリを介抱したってくれ」

チームヤモリは二人を残し、黒く目張りしたバンで立ち去った。

帰りのバンで守宮はMR.マリのシナリオ崩しの申し出を回想していた。

「私のことを思うなら・・思いっきり叩いてね。遠慮しちゃだめよ」

全くマリのシナリオどおりに展開したわけだが、そのことを知らない
チームの連中の反応は、やはり恵が只者ではない・・超上玉であったが故であることは否定できない。

守宮は「李くん・・先っぽだけでも・・なぁ」
「守宮主任有問題的未練」
「バゥ!」カイザーもたしなめた様に吠え、一同に笑いを誘った。

ジェロは一人動物用の麻酔で深い眠りについていたが・・。

そして恵とマリは、何度も愛を確かめ合う。
恵は白磁器のようなつややかな肌を惜しげもなくマリに捧げ、
褥を濡らしては果てる。
蛸の言うとおり・・二人の女が睦み合う・・芸術。いや神話の世界。

「マリさんに逢えて・・私分かったの・・今までの自分が見落としてきた
大事なこと。太陽、月や星、緑の大地、動物、植物、私を取り巻く全てのものが、
こんなに語りかけてくれていたなんて・・」
「他人に・・特に男に負けたくないって・・早いとか勝つこと・そんなことばかり
考えて・・」
「恵は・・私に長年の答えを見たのかもね・・男性性と女性性をシンボリックに統合した私に。
私も恵に長年求めていたものを見つけた・・あなたの中の否定されていた女性性よ」

ふたりは絆を深く深く求めて・・・。

守宮はホクホク顔だった。数台のカメラを駆使した力作を編集し売り出した、

「恵の農業研修〜トランスベスタイトな夜」がミリオンセラーを記録し
伝説のDVDとして一躍脚光を浴び、多大な印税を手にしたからだ。
だがそれも束の間・・面が割れ・昼間会社に入れなくなった恵は、マリと共に
チームヤモリに合流し、持ち前のカリスマ性でたちまち守宮を追い落とし、ボスに納まる。

「今日からチームメグミだよ!あんたはただのスカウトマン」
「そんなぁ・・」






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