タクシー
シチュエーション


その時、俺はかなりイライラしていた。それはそうだろう。一生懸命働いて、挙句給金どころか罰金を取られるんだぜ。
しかも怒りをぶつける相手はいなくなってると来た日には、イライラも積もり積もってくってもんだ。
何の話かって、そりゃ仕事の話に決まってる。俺はタクシードライバー。客を運んで、金をもらうのが仕事だ。

ところがどっこい、ここ三日ほど、運んだ客から金をとりっぱぐれて困ってる。おかしな話さ。
タクシーってのは、お客さんの希望の場所についたら、降ろす前に金をもらうものさ。
そうすれば、普通とりっぱぐれる心配はない。普通はな。だから、この三日は普通じゃないのさ。
陰気な顔して乗ってきた女が、蚊の鳴くような声で「○○霊園まで」とつぶやくんだよ。
客商売だから、薄気味悪いのをぐっとこらえて愛想よく返事して、車を走らせて○○墓地に着くだろ。

「お客さん、お勘定・・・」

と後ろを振り向くと、ドアを開けた形跡はないのにお客さんいないんだよ。
お客さんが座ってたところは、ぐっしょり濡れててさ。長い髪の毛とか残ってたりして。気味悪いったらないさ。

ところで、最近のタクシーにはカーナビやGPSもついてるのさ。あんた知ってたかい?
本社のスタッフには、俺の車がいつどこでどんなふうに客を乗せたか、一目でわかるようになってる。
だから客を乗せて走らせたのは本社に筒抜け、売上金が合わなかったら横領になっちまう。
幽霊が墓地まで無賃乗車した分は、俺が代わりに建て替えなきゃならないわけさ。返してくれるあてはないけどね。
そんなのが三日連続だぜ?俺のイライラ、わかってくれるだろ?幽霊ども、よっぽど俺のタクシーが気に入ったのかね。

今日も霊園まで無賃乗車の幽霊を乗っけてきて、俺は建て替える金額と今月の小遣いと引き算して、頭を抱えてた。
そんなときだ。真夏だってのに厚手のコートを着た髪の長い女が、霊園の脇に停めてあるタクシーの窓を叩いてきたのさ。
女子大生ってとこかな、大人しそうな女だった。でもよ、こんな格好で霊園から乗ってくる女だぜ?まともな人間じゃない。
俺が窓を開けると、女は蚊の鳴くような声でいいやがったのさ。

「○町の○番地までお願いします」

もともとイライラしてたのも、もちろんあるさ。でもよ、流石に幽霊さんども、調子に乗ってるだろ、これ?
カッとなった俺は後部座席のドアを開けると、車を降りて女子大生を後部座席に突き飛ばしたのさ。
人気の少ない霊園のわきの、人通りの少ない小道。おまけに車内ともなれば、女が悲鳴を上げたって誰も来ないさ。
それに幽霊だぜ?これまでも散々ただ乗りさせてきたんだぜ?少しは返してもらわないと、割が合わないってもんさ。
もちろん、お代は身体でいただくつもりだぜ?

俺は女子大生の口を手でふさぐと、もう一方の手でコートの前を強引にあけた。紫のセーターを着こんでやがる。
今は8月だぜ?ますます人間じゃない。まあ、間違いなく幽霊だろう。
セーターとその下のシャツをたくし上げると、白いレースのブラが出てきた。
着やせするタイプだったのか、やせ気味の身体の割になかなかの巨乳。
俺は生唾を飲み込み、ブラを上にずりあげた。柔らかく大きな胸がぷるんと零れ落ちる。
乳輪はピンク色で、遊んでいない様子がうかがえる。乳首は小さいほうだろう。
もちろんこの間、女は抵抗している。しかし狭い車内で、思い切った動きが取れるわけじゃない。
声を上げようと首を動かす程度。両腕は俺を押しのけようと頑張ってるが、女の細腕じゃとてもとても。

しかし腕の動きがうっとうしくなってきた俺は、セーターをそのまま上にあげ頭を抜き、両腕を拘束するように縛り上げた。
続いておもむろにスカートの中に手を突っ込むと、女に抵抗させる間もなく勢いよくパンツを引き抜いた。
膝くらいまでパンツを抜いたところで女は事態に気がつき、足をバタバタさせて抵抗するが、もう後の祭り。
片足ずつ引き抜いたパンツを、女の口の中に突っ込んだ。ふう、これで両手が空いたな。

俺は狭い車内で女の腰を持ち上げ、女にまんぐり返しの体勢を取らせた。女は涙を流して嫌がっている。
目の前には女の秘裂。あまりお手入れが行き届いていないのか、毛は生えっぱなしでこんもり茂っている。
しかしおまんこ自体は乳首同様使い込んでおらず、色素が定着していないきれいなピンク色だ。
毛だらけのマンコを、俺は無遠慮にべろべろと舐め渡す。割と臭いがきつめで、マンカスも結構残っていた。

「ちっ、くせえマンコだな。きちんと洗ってんのか?」

俺が女に言うと、女はまたみじめに泣き始めた。泣きながらも、舌を入れただけで腰がビクビク反応する感度のよさ。
顔もスタイルもいいし、臭いさえ我慢すれば、まあ上玉と言えるだろう。
ある程度マンコが潤ってきたところで、俺は肉棒を取り出すと、まんぐり返しの女の上に覆いかぶさるように突き入れた。
何の断りもない突然の挿入に、女は目を剥いて声にならない悲鳴をあげる。

「んぐぅぅぅぅうううう!んんんん!!んうううううう!!!」

目からをぼろぼろと涙をこぼす。幽霊のくせにレイプされて泣くとは、軟弱者め。どうせ痛みもないだろうに。
そう思った俺は、ためらうことなく腰をぐいぐいと動かしていく。
女の膣は奥がざらざらとして亀頭を責め、また途中は二か所でぐいぐいと締め付ける。うん、かなりの名器だな。
せっかくの生セックスだし、相手はどうせ幽霊で孕む心配もないし、俺はナマ中出しに挑戦することにした。
せっせと腰を振り、射幸感を煽っていく。
女も徐々に感じ始めてきたのか、俺の亀頭が奥をこすりあげるたびに切なそうに呻くようになってきた。
うめき声に合わせて膣が肉棒をしぼりあげるように蠢き、ますます射精へと駆り立てる。
女の子宮口が俺の鈴口とぴったり合わさり、吸い付くように開いたとき、俺は絶頂に達した。
そのまま子宮内へ届けとばかりに、どくどくと精子を吐き出す。

女の膣内にたっぷり出したにもかかわらず俺の肉棒はなお衰えることはなく、そのまま車内で二回戦、三回戦を楽しんだ。

5回ほど射精をし、ふと我に返った俺。目の前には顔を横にむけ溜めた涙でシートを濡らす女がいた。
・・・・・・おかしい。普段だったら、シートを濡らして消えているはず・・・・・・。俺は徐々に背中が寒くなるのを感じた。
俺は恐る恐る、女に尋ねた。

「お客さん・・・・・・幽霊とかじゃあ・・・・・・ないですかね?」

口にくわえていた自分のパンツを吐き出し、女は答えた。

「おっしゃる意味がわかりません・・・・・・○町の○番地までお願いします・・・・・・」

どうやら幽霊ではなく、本当に人間のようだ。俺はなんてことをしてしまったんだ。
焦りに焦った俺は車から飛び出し、地面で女に土下座、いや土下寝で謝る。
女は持っていたカバンからティッシュを取り出すと、股間から溢れる精液や愛液をふき取った。その間、俺土下寝。
自分の唾でべとべとのパンツを嫌そうに履き、居ずまいを正して俺のほうを向き直る。その間、俺土下寝。
そしてついに、女は言った。

「もういいので、早く○町の○番地までお願いします」
「ハイ!喜んで!」

サイレン灯を鳴らした白バイもかくやというスピードで、俺は女の指定した家にたどり着いた。
女はにっこり笑うと、代金はしばらく待ってくださいと言い残し、家の中に入って行った。
それから30分待った。正直言うと、警察を呼ばれるのでは、と気が気ではなかった。
恐る恐る家の呼び鈴を鳴らすと、母親と思われる年齢の女性が現れた。
レイプのことは隠し、娘さんをタクシーでお送りいたしましたと伝えると、母親はさもありなんといった様子で言った。

「うちの娘は、3年前の冬に亡くなったんです。お盆のたびにタクシーでこうして帰ってくるんですよ」

せっかくなので線香でも、と家に上がると、確かに仏壇には先ほどの女性の写真が。
母親に促されるままに線香をあげ鐘をならすと、ふと母親が声を上げた。

「あら?何かしら、このティッシュ・・・さっきまでこんなものなかったのに・・・」

彼女の愛液と俺の精子がしみこんだそのティッシュは、母親から譲り受け今でも大切に仕舞ってある。
代金はしばらく待ってて、と女は確かに言った。また俺のタクシーに乗る気があるのだろうか。
あれから、盆のたびに○○霊園の周りを走らせるが、彼女に出遭ったことは残念ながらまだない。






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