巨大な足
シチュエーション


昔々、とある旗本が知り合いから鬼が出ると曰く付きの屋敷を買い取ったそうな。
庭が気に入っていた旗本は買い取ったその日から屋敷に住むつもりだったが、家族や使用人達は恐ろしがっ
て敷居はおろか門にすら近付こうとしない。
仕方なく一人で屋敷に泊まった旗本が真夜中にふと目を覚ますと、自分の手足が鎖に絡め取られた様にぴく
りとも動かなくなっておった。
さてはこれが鬼の出てくる前触れかと旗本が部屋の天井に目を向けると、そこには巨大な足がいつの間にや
ら現れていたそうな。その足は確かに巨大ではあったが、色白で肌理の細かい、まるで女子(おなご)の足の様
じゃった。

巨大な女子の足は、そのままゆっくりと下りてきて、旗本を踏み潰そうとする。手足が動かず逃げられぬと悟っ
た旗本は、己が股間の槍をぐいとその足の裏へ向けて突き出しおった。槍は狙い違わず巨大な足の土踏まずに
命中したのじゃが、その肌の柔らかさと言い、すべすべとした触り心地と言い、この世のものとも思えなんだそう
な。

旗本は余りの気持ち良さに槍を引いては突き、突いては擦りを繰り返した揚げ句、とうとう槍の穂先から噴き上
げて足の裏に引っ掛けてしもうた。
すると足はえらい勢いで引っ込んで、旗本の手足も自由に動くようになったそうな。
それ以来、この屋敷には夜な夜な巨大な足が現れて、「足を洗え」と喚くようになったんだと。

どっとはらい。






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