篝ちゃんは、お兄ちゃんのことが嫌いなの?
佐橋皆人×焔


とある日のことだった。
いつも通りにみんなで出雲荘で食事をしているときだった。
NO108こと草野はいきなり言った。

草野「篝ちゃんは、お兄ちゃんのことが嫌いなの?」

空気が死んだ・・・
月海はこの空気を何とか変えようとして、草野に聞いた

月海「草野、いきなり何言っておるのじゃ。今は食事中じゃ。後でもよいではないか。」

しかし、草野はさらに言った。それもさっきよりもでかい声で

草野「だってゥお兄ちゃんが気にしてたもゥ」
月海「皆人が?」
草野「うん!」

草野の意見に結も同意した結「そういえば、皆人さん、篝さんに嫌われているって言ってましたね。そうですよね、皆人さん?」
突然、話を振られ、動揺する皆人。しかし、そこは男の意地で動揺を悟られないように冷静に対処しようとした。

皆人「えっ?どうしたの。結ちゃんにくーちゃん、そんなことはいいから、早く食べよう。」

セリフだけは冷静だが、行動まではそうはいかなかった。

松「皆たん、ご飯こぼれまくってますけど、しかも、箸の向き逆ですよャ全然冷静になってないですよ〜。皆たん。」
皆人「何言ってるんですかャ松さん。俺は超冷静ですよ。」
松「皆たんャ普段、超、何て言わないですよね?あからさまに動揺しまくりです〜ふふ。促
皆人「篝さん、俺、冷静ですよね?」

何故か、聞かれた当事者である篝に話を振る皆人。この時点でもう1%の冷静さのない皆人。

篝「何言ってるの?僕、食べるのに集中してるから、邪魔しないでくれるハ」

冷静に振るまっている様に見える篝だが、実際は皆人以上に動揺しまくっている顔は真っ赤。箸は逆。身体は震えて、食べようにも進まない。

月海「焔?汝何やっておるのじゃ?全然冷静に振るまってないぞ。」
篝「どこが?僕、分からない。」
月海「大丈夫かャ?さっきから、皆人の方を見ようともしないではないか?」
篝「佐橋なんて見ようと思えば、いつでも見れるから、今見る必要は僕にはないよ。」
風花「目を瞑って言ったって説得力ないしャ顔を真っ赤にしながら言うセリフじゃないわよ。焔ちゃん。」

篝「うるさいなー////そもそも何でこんなことになったんだよゥ

佐橋ゥ何とかしろゥ」
皆人「えっャ俺ですかャャくーちゃん何で、篝さんにそんなこと聞いたの?下手すると俺死ぬかも劵
草野「だって!篝ちゃんの態度がおかしいんだもゥ」皆人「どうしてかな〜ャ答えによっては、俺まじで、やばいよャ」
動揺する2人を尻目に草野は爆弾発言を言った。

草野「だって!お兄ちゃんが篝ちゃんを見ると篝ちゃんはそっぽ向くし、隣にお兄ちゃんが座ると席を変えるもゥ」
篝「別にいいでしょ/////
僕の勝手だよ。」
草野「よくないもゥむーちゃんやまーちゃんやみんなが隣のときは変わらないもゥ」
松「篝たんャ皆たんが隣に座るとき、恥ずかしいからって、席を変えるのは、良くないですよ。」
草野「それだけじゃないもゥ くーが夜中トイレ行くとき、篝ちゃんの部屋から、お兄ちゃんに対して何か叫んでるもゥ」

(((((まさかャ)))))

草野の爆弾発言。それは、篝が夜中に皆人の名を叫んでいるということ。
出雲荘の住人は、一瞬で気付いた(結は気付いてない)まぁ簡単に言うと・・・
俺の文才の無さに呆れるが答えは自慰行為である。
篝が皆人の隣に居られないのも、目を見れないの、そのせいである。
そして、皆人は心の中で叫んだ。

皆人「(くーちゃん咬咬咬ゥそれは言っちゃいけねぇーゥ。爆弾発言どころじゃねぇよォォォ
俺にとっちゃ、死の宣告だよゥやべーォ
どうしょう。凾あ〜今日は俺の命日か
母ちゃん。ごめんォ
俺・・・大学合格できないわ
だって、その前に殺されます。八つ当たりで促

皆人の心の叫びはともかく。このままだと、確実に死者が出てしまう。
間違いなく、その死者は皆人である。
それを止めるために出雲荘の面々は考えた・・・

「(どうしましょ〜。このままだと、篝たんの自慰行為を聞いた罪で皆たん、お陀仏ですよ〜。皆たんは、悪くないのに〜。美哉たんどうします?)」
「(仕方ありませんよ。だって、乙女の秘密を知ってしまったんですもの。まぁ、どんまい、どんまい。)」
「(美哉たん〜〜〜どんまいじゃないですよ。このままだと、皆たん、本当に死にますよ〜〜。)」

松の隣に居た風花も松に続けて言った。

「(そうね。確かにこのままだと、皆人君、死ぬわね。だって今にも、焔ちゃん、皆人君に対して、炎出そうとしてるわよ。)」

それを聞いた月海は

「(NO、3!冷静に言ってる場合では、無かろう!

何か手は無いのか?)」

月海に言われ、風花は、すかさず、

「(今、考えてるところよ。あれ?草野ちゃん?焔ちゃんになにを言うつもりかしら?)」

出雲荘の面々が試行錯誤している間に、草野は焔の隣に座り、またトンデモ発言をしてしまった。

「やっぱり、篝ちゃんは、お兄ちゃんのことが嫌いなんだ・・・。夜中にお兄ちゃんの名前言うぐらいだも・・・。」
「(くーちゃん〜〜〜。それ以上言っちゃいけません。お願い、純粋な瞳でトンデモ無いことを言うのは、、や〜め〜て〜。俺まじで命日にしたくないから。)」 皆人が逃げようとするが、腰が抜けて、思うように動けない。やはり、ヘタレである・・・

そんな皆人を余所に顔を真っ赤にした篝が草野の問いに、

「そうだよ////。僕は佐橋のこと何か好きでもないよ////。」
「好きでも無いって、好きか嫌いかどっちかはっきりしても〜。それじゃ、わ〜か〜ら〜な〜い。」

子供の草野には、やはり、直線的な表現でないと分からないらしいが、出雲荘の面々は、はっきりと分かった。

(((((この、隠れツンデレめ・・・)))))

顔を真っ赤にして、しかも、目に涙を溜めて、さらに極めつけは、相手に対して、「嫌い」と言えない乙女思考。これで好意を持ってなかったら、相当策士か性悪である。
とにかく、草野のおかげ?で死者は出なくなったが、問題は、どうしたら、この隠れツンデレ乙女思考男女の好意を草野に分からせるかである。

この状況を打破するために、北の般若こと、浅間美哉は、こう言った。

「ふぅ〜仕方ありませんねぇ〜。このままだと、埒があきませんので、いっそのこと、今日は篝さんは佐橋さんの部屋で寝てください(笑)」

この瞬間。出雲荘は激震した!

「「「「「「えぇ〜〜〜〜!!!!」」」」」」

般若の一言に出雲荘の面々は、当然ブーイングの嵐である。

「ちょっと待て!大家殿!何故そのような結論になるのじゃ!?
吾は認めぬぞ!!」
「そうよ!あまりにも極論過ぎるわ!!」
「どうして、篝たんだけ、そんな美味しいシチュエーションにするんですか〜!?」
「どこが、美味しいシチュエーションだ!////
エロ魔人!
美哉!何でそんな結論になるんだよ!!////」
「何でって・・・、
それが一番手っ取り早いからですけど。なにか問題でも?」

一同のブーイングを、般若オーラで黙らす美哉。
やはり、NO1は伊達ではない・・・。

「それに皆さん〜。何回も佐橋さんの部屋に寝てますよね〜。知らないと思ったら、大間違いですよ〜。夜中にあんな大きな声を出したら、聞こえますよ(笑)」
「「「「ギクッ」」」」

般若の問いに冷や汗を掻く、結、月海、松、風花の4人。

「確か・・・、出雲荘では、不純異性交遊は禁止ですよ〜。今度私の許可なく、そういうことしたら分かりますよねぇ〜(笑)」

4人はあっさり従った。ここで逆らったら、確実に殺される。誰もが感じた・・・

「とにかく、今日は、くーちゃんに免じて、篝さんは佐橋さんの部屋で寝ろなのであります(笑)。むしろ、ウフフ展開にしなさい。」

美哉の結論に渋々と言うか無理やりだが、納得するしかないが、皆人はなにか言いたそうだ。

「どうしました?佐橋さん?何か文句でも(笑)」
「文句じゃなくて、いいんですか?そんなことをして////
篝さんの意思をまるっきり無視ですよ〜。」
「何言ってるんですか?佐橋さん。好きな相手なら、篝さんも納得するでしょうし、」
「僕は、好きなんて、一言も言ってない////!」
「とにかく、分かりましたね。くーちゃん。これで佐橋さんと篝さんは仲良くなれますよ。」

その問いに、草野は、満面の笑みで言った。

「うん!ありがとう!まっちゃん!」

やりきれない気持ちからか、篝は佐橋に対し、

「佐橋!!」
「ひぃ〜何ですか?」
「今日、僕の部屋に来たら、殺すからな////」
「佐橋さ〜ん、それは、部屋に来て欲しいという篝の振りですよ〜。」
「美哉////!」

こうして、痴話喧嘩みたいな食事は終わり、みんな自分の部屋に戻った・・・ (続く)

佐橋皆人は、悩んでいた・・・。それはもう、ありえないくらいに。

「どうしよう・・・。篝さんの部屋の前に来たけど、これからどうすればいいんだよ・・・」

皆人の悩み、それは、篝についてだった・・・。その原因になったのは食事中に、起こった珍事だった。
それは草野が篝に聞いた一言と爆弾発言である。

「篝ちゃんは、お兄ちゃんが嫌いなの?」「夜中に、お兄ちゃんの名前を叫んでたも!」

こんなことを言われたら、聞いた本人も言われた当事者も気まずくなるのは必然である。
しかも、篝がはっきりしないから、大家である浅間美哉が一緒に寝ろとまで言ってきたから、さらに混乱してしまった。

「篝さん、かなり怒ってたからな〜。良くて全身火傷・・・。悪くて・・・火葬だな〜。やっぱ篝さんは俺のこと、嫌いなんだよな〜。」

皆人はそういうが、実際は全くの逆である。篝が皆人に怒ったのは、恥ずかしさから生ずる照れ隠し及び八つ当たりである。
同じく皆人と以上に悩んでいる人物がいた・・・。篝である。

「僕は、どうすればいいんだ////。だいたいこんなことになったのも全部、佐橋のせいだ////。何で佐橋と一緒に寝なきゃいけないんだよ////!下手をすると、佐橋と・・・、はっ!僕は、何を考えてるんだ。ただ、佐橋と寝るだけじゃないか。
佐橋とSEXなんてありえない///!」

確かに一緒に寝ろとは言ったが、誰も情事をしろとは言ってはいない。まぁ、若い男女が一緒に寝るとなると、そう意識するのは、無理は無い。

「くっそ、美哉の奴、絶対にこうなることを予想して、佐橋と寝ろっていったんだ////!」

今にも、般若の笑い声が聞こえてきそうである。そんな篝の考えを遮るかのように、ノックの音が聞こえてきた・・・。

「誰(怒)?入るなら、さっさと入りなよ////」

恥ずかしいからか、つい口調がきつくなってしまう篝

「(って佐橋に怒ってもしょうがないじゃないか。これじゃ、ただの八つ当たりだよ・・・。
いつもみたいに振舞えばいいじゃないか。クールになれ僕)」
「(やっべ〜、やっぱり怒ってるか〜。これは火葬コースかな?母ちゃん・・・俺は、あなたの知り合いに
殺されそうです)入りますよ〜篝さん。」

そして、篝の部屋に入った皆人。この後、バカップル並みの展開なろうとは、まだ、2人は知るよしもない・・・。

し〜〜〜〜〜〜〜ん・・・。沈黙が痛い・・・。

篝の部屋に入ったのはいいが、問題は、その後のことである。
皆人は、ある程度、脳内で、シミュレーションができていたが、部屋に入ったら、全てがおじゃんとなってしまった。
やはり・・・ヘタレである。

「(やばいよ〜。緊張し過ぎて、しゃべれねぇ〜〜!、篝さんなんて、俺の方を見ようともしないよ〜(涙))」
「(どうしょう////。何て話をしたらいいか、わからないよ〜。ホスト時代にも、こんなことなかったのに〜。
とにかく、この沈黙を破らないと。)」

意を決して、篝は、佐橋に声を掛けた。

「あ・あのさ・・・佐橋////」
「な・な・なんですか、篝さん、どうしました////?」
「さっきの食事のときなんだけどさ・・・。」
「さっきのことですか?もしかして・・・、くーちゃんの言ったことですか・・・(涙)」
「うん////。ほんとなの?佐橋が、僕に嫌われてるって気にしてたの////。」

展開が少しおかしくなっていることに皆人は気づいた。篝の顔を見てみると、明らかに頬を染め、
しかも、皆人の見る目が、いつもと違う。その目は、相手を欲している目である。

「(いかん、いかん、見とれている場合じゃない。それよりも篝さんの問いに
答えなきゃ・・・。)まぁ、そうですねぇ〜。好きな人に嫌われるのは、嫌ですからねぇ。」
「えっ////、さ・佐橋?」
「あ・・・」

皆人は、言ってしまった・・・。それも、草野以上の爆弾発言を・・・。
今、はっきりと皆人は篝に好きと言ってしまった。

「(うお〜〜〜〜!!!俺、何言っちゃてんの??、馬鹿なのか、俺は、確実に死んだわ〜〜。
正直に言ったのに、死ぬなんてやだ〜〜〜!!しかも、好きな人に殺されるなんて、どうしたらいいんだ〜〜。」






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