無意識に浮かぶもの
番外編


「じゃ、今日の締めに、いつものいってみよー!!!」
「俺達天才!ジークジオン!!お前ら仲良くやれよ〜〜〜〜〜〜」

今日はうつぼ八でSオケの飲み会だ。(練習後、無理やりつれてこられた)
なんでも桜とコンバスの男以来二組目のSオケ内カップルが誕生し、その祝いらしい。
相変わらず、峰のあほはうるせぇ。
宴会中、もじゃもじゃ、鈴木姉妹、チェロにバイオリンに・・・
まあ色々な女(一部乙男含む)に抱きつかれ本当に疲れた。
そんな喧騒からやっと逃れて静かな家に帰れ・・・

「ちあきせんぱ〜〜〜い。待ってくださいよぉ。妻を置いていくなんてひどい夫デス!」

酔った頭でとりとめも無く今日一日を振り返りながら家路に着こうとしていると
叫び声とともに、腕に慣れた重みがしがみついてきた。
―そういや、のだめも宴会来てたんだっけ。

「・・・誰が妻だよ・・・重い、剥がれろ・・・」
「えー、いいじゃないですか。のだめ酔っ払っちゃってぇ〜。」
「はぁーーー」

最近では、すっかりのだめを剥がすのも面倒になってしまった。
引き剥がす労力よりも、ぶら下げている方が、まだ苦労は少ない。
諦めてのだめをひっつけたまま家路を急ぐ。

「うわっ」

急に重しが無くなり、バランスを崩した。やっぱ酔ってんのかな、オレ。

「せんぱ〜い、アイス買って帰りましょう。」

振り返るとのだめは煌々と明かりのともるコンビニのドア前で手を振っている。

「ふざけんな!勝手に行けよ。オレはいらん!!」
「そんな〜。飲んだ後にアイスはすっきりしていいですよ。今日は結構暑いし〜〜」

のだめはそのままオレが行くのも待たずにコンビニに吸い込まれていった。
ばかばかしい、さっさと帰ろう。

数分後・・・オレは嬉しそうにミルクキャンディーを咥えたのだめと一緒に家路をたどっていた。

別に、のだめを待っていたわけではない!まして迎えにいったりなんて断じてしていない。
ただ、オレもコーヒー飲みたくなったから・・・

「はぅん、やっぱり飲んだ後はカズオキャンディですよね!
濃厚なミルク味がたまりません。
先輩も一口いりますか〜?」
「ふざけんな!それ買ったのはオレだろ。」
「じゃ、一口。あ〜〜〜〜〜ん」
「いらん!」
「え〜、おいしいのに、のだめ全部食べちゃいますよ?」
「さっさと食えよ。ほら、脇から溶けて垂れてんぞ」
「あわわ・・・もったいない」

のだめは慌てて、キャンディーの側面から垂れてきている滴を下から上へ舐めとった。
そのまま、またミルクアイスを咥えてぺろぺろ舐めだす。
お世辞にも綺麗な食べ方をしないのだめは、口の周りをミルクでべとべとにしていた。
街灯の灯りに反射してきらきら光るのだめの口元・・・

――― なんか、これって ・・・

よった頭がおかしな妄想を掻き立てる。
チロっと出てくる紅い舌、すぼめた唇、淡い街灯の下、いつもと同じのだめのはずなのに、
なんだか別人に見える・・・

のだめは、棒に残った最後のアイスを吸い上げるように舐め取ると、
アホ面で満足げに笑いながら、唇を舐めている。

「先輩、どうしたんですか?」

いつの間にか足を止めてしまっていたオレにアイスを食い終わったのだめが呼びかけた。

「なんでもねぇ!」

オレはのだめを怒鳴りつけると、持っていた缶コーヒーを一気に飲み干した。

「あー、せんぱーい、待って下さいよ〜。もう。」
「じゃあな、おやすみ」

ちょうど、アパートの入り口までたどり着いていたので、そのままのだめを見ずに部屋に入って鍵を掛けた。

玄関の鍵をもう一度確認し、そのまま風呂場へ直行する。
シャワーを浴びながら、取りあえず火照った体を冷やしてみる。

あー、オレ、やっぱり相当酔っているな。
今日も萌や薫とかにさんざん抱きつかれたしな、うん。
やっぱでかい胸は柔らかくて、布越しとはいえ、気持ちいいしな。
今のこの状態は、決してミルクキャンディーのせいではない。
双子のマシュマロのせいだ。

酔って普段であれば、絶対に出てこない単語が頭の中を飛び交っている。
幸い今日はおかずにも困らない。
シャワーでは収まりそうに無い昂ぶりに、そっと手を伸ばした。



『千秋様・・・』

前からは薫が、後ろから萌がぎゅっと抱き着いてくる。
今日の薫の服はオフショルダーのニットワンピースの上にカーディガンのため、
大きく開いた胸元から、ばっちり谷間が見える。
Gカップの胸に前後から挟まれていると、それだけで昂ぶってくるのがわかった。

『千秋様・・・もうこんなに・・・萌、嬉しい』

囁きながら、萌が後ろからそっと手を伸ばしてきた。
既に立ち上がったオレに手を這わせ、ゆっくりと前後に擦り上げてくる。

「うっ・・・」

後ろに居た萌は、オレ自身を擦りながら腕に胸を押し付けるように前に回ってきた。
萌はシャツタイプのワンピースのボタンを上から二つだけ外しているため、
ここからでは、胸が見えそうで見えない。
―このくらい隠れているほうが、オレの好みかな・・・
萌に扱かれながら、そんな事を考えていると、傍らの薫から拗ねた声がかかる。

『千秋様・・・薫も・・・きっと千秋様に気に入って頂けると思いますから・・・』

そういうと、薫はひざまずき、萌の手の隙間からオレにそっと口付けた。

「あっ!」
『千秋様!薫幸せです』

そう言いながら、薫はオレの脇を舐め上げていく。

「はぁっ」

急に先端が柔らかな感触に包まれる。
棹は萌の手に任せ、薫が先端に口付けていた。
舌先でちろちろと舐められると、どうしようもなく快感が走る。
先と幹を同時に攻められ、堪えられない・・・

「っ、はっ・・・」

紅い舌はちろちろと容赦無く舐め続け、
溢れた先走りを一滴残らず溢さないように下から上へと舐め上げる。
唾液と先走りでべたべたになった口の周りがバスルームの明かりに反射してきらきらしている。
最後にきゅっと吸い上げ・・・

「うっ、あ・・・・・・ なっ!!!」

溢れ出てきたミルクで汚れた唇を、満足げに紅い舌で舐めながら、ふわっと微笑む
脳裏に浮かんだ影に、射精の快感は急速に影を潜めた。


なっ、なんで!
いや、今日はやっぱり酔っている。酔っているんだ。
だから可笑しな幻覚を見たんだ。

―――――――――――――――――――――――――


風呂上りに冷えたエビアンを一気に飲み干し、オレは寝室に入っていった。
本当に!今日は疲れてたんだよな。
早く寝よ・・・






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