ノエミとフランク
番外編


「のだめはチアキと仲いいし、ターニャも最近はヤスとよく出かけている・・・。」

フランクは木枯しの吹く12月の町を歩いていた。

「さむっ!」

こんな日はフィギュア屋に行って最新作を探してこよう・・・。
フランクは肩をすぼめコートの襟を立てた。

店にはアメリカンコミックのヒーローフィギュアや日本の漫画
プリゴロタの人形などが置いてあった。
フランクはアメリカンコミックのヒーローフィギュアをてにした。

「かっこいい・・・。」

それは赤い巻き毛のセクシーなボディースーツを着た女性のフィギュアだった。

「じゃあココにポスターおいておくわ」

フランクにはそういう言葉が聞こえたようだった
振り返りざまの彼女とぶつかってしまった。

「!!」

「いったあ・・・。」

床に尻餅をつく2人。

フィギュアとアメリカンコミックの販売促進用のポスターが散らばる。

「あああっ僕のフィギュア!!」

「ちょっと、あんた私よりフィギュアの方が大事!?」

普段はクールに毒を吐くノエミがこの時はカッとしてしまった。
その時フランクは彼が持っていたフィギュアとノエミを見比べてしまう

「・・・・。」

ノエミもそれに気がつくと顔を真っ赤にして店を出て行ってしまった。

「オタク!最低!」

フランクは部屋に戻るとフィギュアを持ちながらじっと見つめていた。

「胸は、こっちの方が大きいな・・・。」

後日

「フランク!この人形ノエミにそっくり!」

先週見逃したプリゴロタのVTRを借りに来たのだめがそういった。

「ノエミ?」

「マルレ・オケの人デス」

「その人って赤毛で髪の長い女のひとかい?」

「そうデス!このフィギュアにそっくり!でもセクシー・・・ハッ!、フランクはおかずにしてませんよね・・・?」

フランクは目を真っ白にしてしまった。

マルレ・オケでは

「そう・・・ノダメの知り合いだったのね・・・。」

のだめはノエミにフランクのことを話し、
ノエミの顔をじっと見つめている。
彼女には分かっていた。あのキャラクターと比べられている事が。
過去に一度ポスターデザインをしたキャラクターだった。
あまりの似すぎで仕事仲間に笑われたのを今でも覚えている。
だからあのキャラクターはもう思い出したくなかったのだ。
それを見ず知らずの男がいやらしそうな妄想で持っていると
もう自分を触られた気がして我慢ができなかった。

思い知らさねば気が治まらない・・・。ノエミはそう考えていた。

「ノダメ、そいつの部屋教えてくれない?」

ピンポーン

フランクの部屋の呼び鈴がなる

「ハイ!」
「のだめです〜」

玄関を開けるとセクシーなボーディースーツを着たノエミがたっていた。
手には玩具のマシンガンがあった。そして
後ろにはのだめがこっそり隠れていた。

「しね!!!!」

ズガガガガガガガガガガ!!!

ノエミはフランクの背中に思いっきりエアガンを連射した!

ノエミは自分に似たキャラクターの格好をしてフランクに悪戯をすれば
このキャラクターのフィギュアを手放してくれるだろうと考えていたのだった。

「ギャー!!」

部屋に逃げるフランク

ノエミはフランクの部屋に入るとそこら中にフィギュアやポスターが並んでいた。
噂には聞いたオタクの部屋・・・。
しかし実際目にするとかなりの迫力があった。
ノエミは中腰でマシンガンを構えながらあっけに取られていた。

「すごい・・・。」

中には自分が仕事で手がけた作品もあった。

「なんでフィギュアのヒーローが!!」

フランクはそういうとデジカメを取り出す

「感激だ!!デジカメに収めていい!?」

返事を待たずにフランクはノエミのコスプレ写真を激写しまくる。

「ちょ・・ちょっと・・・」

あっけに取られているノエミはもうフランクのペースにはまってしまった。

「そこもうちょっと!」

一人前に指示を出すフランクと完全に乗せられているノエミ。

「こ・・こう?」
「そうそう!凄い綺麗だよ!!」
「////」

のだめは二人の世界を感じ取って黙って部屋をでていく。

数時間後、フランクとノエミは仲良く2人でアニメのビデオを見始めていた。
フランクのディープなアニメの話。しかし、仕事柄内容が良く理解できてしまうノエミは
自分がフランクに引き込まれていくのを感じていた。

「こういうのもいいかな。」

夕暮れになりテレビの明かりだけが部屋を照らしだすと
自然に二人の顔が近づいて唇を重ね合わせた。






SS一覧に戻る
メインページに戻る

各作品の著作権は執筆者に属します。
エロパロ&文章創作板まとめモバイル
花よりエロパロ