二人の距離(非エロ)
黒木泰則×ターニャ


Trrrr....Trrrr....

「アロー」
「アロー、ターニャ。…こんな時間にごめん。」
「ヤス!ど、どうしたの?電話なんて初めてだけど」
「うん。いきなり変な話で悪いんだけど
ターニャ料理上手だって聞いて、しょうゆと岩のりだけで出来る
何か美味しいレシピって、何か知ってるかな…」

「はぁ?!何いってんの!ソイソースと、何よ?
それだけで料理作るつもり?」
「うん。いや、今それしかなくてさ…ハハ」
「ばっかねー、授業もオケもあるんだから、栄養つけなきゃダメじゃない…
今から食材持って、ヤスん家へ作りに行ってあげるわよ」
「え、いいよ悪いよ。そこまでやってもらわなくても」
「や…やるわよ!わたしがやるって言ったんだから!」

意外な展開に慌てつつ、急いで部屋を片付けて
近くまで迎えに行くくろきん。
トートバッグに食材をいっぱい詰め込んで現れたターニャ。

初の女性来客、黒木の部屋。
お互いちょっと落ち着かないながらも
出て来たターニャの手料理はとても美味しく
自然と会話も和み、いい時間を過ごす二人。
ターニャの家庭的な一面を知ってしまい
思わず意識して、こっそり見つめてしまう黒木だった。

もちろん帰りはアパルトマンまで送ってあげる黒木。
二人の距離が少し縮まった一夜だった。






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