千秋真一×野田恵
![]() あ…オレ、寝ちゃってたのか。 またのだめにこたつと鍋セットを持ち込まれ、ワインとビールをしこたま飲んでしまった。 部屋は…またものだめ部屋状態。 のだめ、いないな。帰ったか…またオレのベッドで寝ているか…ん? なんか変な声が… オレの寝室から…… 「あっ!ああん!」 ええっ!? な、なにやってんだ、あいつ!? 一気に心拍数が上がる。まさか…。 「いっ、イクぅっ!ああっ!」 い、イクって?一人で?……じゃなくて、なんか…この声は違う…? そっと寝室のドアを覗いてみる。 そこには…無修正エロ動画をむさぼるように見ているのだめがいた。 「おまえ……人が寝てる間に変なもん、見てるんじゃねえ!」 のだめをどつく。 「ぎゃぼ!先輩起きましたか!!」 のだめは真っ赤な顔で振り向く。 オレは素早く画面を閉じようとしたが、複数ウインドウが開いていてなかなか閉じられない。 どれもこれも凄い… 「これ全部見たのか?有料サイトか?」 「のだめ、無修正って初めて見ちゃいました…すんごいデスね!先輩は見たことありマスか?」 「うるせー!帰って寝ろ」 のだめの腕をつかむと、酔っぱらったのだめがふらつき、 オレ自身も酔ってたせいかのだめに押し倒されるような形で後ろにあったベッドにダイブした。 のだめが抱きついてくる。なんだ、この体勢… 「帰れって…」 「のだめも、先輩と…こういうことしたいデス」 「ばっ…」 バカ、と言い掛けたオレの唇は、のだめの唇にふさがれた。ヤバい…! 「あふっ」 一瞬の息継ぎの後、また強く唇を押し付けてくるのだめ。舌先をからめようとしてくるが… 「の、のだめ!正気になれ!おまえ、飲み過ぎだ」 「のだめは…いつだって本気デスよ!!先輩が好きデス!ずっと、ビデオみたいなこと、したかったデス!」 ビデオみたいなって…どんなビデオだよ!? とにかく流されるわけにはいかない。断固阻止しなければ… のだめはすごい力でオレの上にのしかかり、オレの両腕を押さえ付けてキスしてくる。男女が逆じゃないか? 久々の唇の感触と、無修正動画の刺激、酔っ払った頭で、考えがまとまらなくなってきた。 なんか…気持ちいいし、こいつに最後までできるわけないし。初めてだろうから。 オレの頬にキスしているのだめにささやく。 「ビデオでは…どんな事してたんだ?」 「先輩?」 オレの両腕を押さえ付けていたのだめの手が離れる。 「やってみろよ」 「いいんデスか?」 きょとんとするのだめ。 「好きにしろ。」 オレはなにを言ってるのか…。 のだめは赤い顔でじいっと見つめてくる。 やがて意を決したように、オレのシャツのボタンをはずした。 上半身裸になったオレはまだのだめに上からのしかかられている。 裸のオレを見てのだめは 「ほわぁ〜、キレイです!芸術です!変な胸毛もありませんっ!」 やたら感心している。 「…ビデオの通りにすんだろ?次は?」 「あ、えーと……初体験はいつですか?とか聞きながら脱がせてくだサイ!」 そりゃまたベタなビデオだな。どんなプレイかと思ったけど…。 「どうせ今が初めてなんだろ。」 言いながらオレは、のだめのワンピースのファスナーを乱暴に下ろした。わざとムードを作らないように…。 ワンピースを肩からはずして脱がせると、上下白で揃えた下着が現れた。パンツ…紐!? 意外に豊かなバストの膨らみと、艶やかな肌に自身が反応してくる。 のだめは「恥ずかしいデス」と言いながらも、まだオレの上に乗っている。 「…それから?」 「男の人が、おっぱいを触ったり舐めたり吸ったりとか…」 「ふーん…」 のだめの背中に手を回してブラのホックをはずす。 「あっ…」 ぷるっと弾けて、飛び出すのだめのバスト。 「こんな感じに?」 のだめの乳首に吸いつきながら、手で逆のバストを下から揉みあげる。 「んっ…んんっ…」 「声も出してたんだ」 「勝手に出ちゃうん…デスっ!」 「次は、どうしてた?」 「下も脱いで…触ったり舐めたりとか…」 のだめの下着の両サイドの紐をほどく。 一枚の布きれになった下着を見ると、じんわり濡れていた。 「いやらしいビデオ見たせい?」 「これは…先輩が…」 体勢を逆にしてのだめを組み敷く。 のだめの両足を開いて、そこへ手を伸ばすと、すでに蜜が溢れていた。 指でくちゅくちゅとこねまわすと、 「あっ、いやんっ…恥ずかしいデスっ…ああんっ」 と体をよじらせながら、いい反応をしている。 「いや?もうやめとく?」 今ならやめられるけど…。 自身は半分くらいの反応をしているが…。どうせ最初から、ヤルつもりはなかったし。 「……全然イヤじゃありません!」 急に真顔になったのだめは起き上がってオレのズボンに手をかけてベルトを外し、脱がせる。 「おいっ!」 「次は、こうしてました」 まさか… 下着を脱がされ、ゆるく立ち上がったオレ自身を見たのだめは、 「おっきくてキレイですね〜」 と竿を握った。 触られて、半立ちだった自身がみるみる硬くなる。 自分の手の中で反り返っていくそれを見てのだめは目を丸くしている。 「……そろそろやめるか…」 「先輩…?」 「悪いイタズラした。…もう、やめておこう。オレ達付き合ってないんだし…」 「でも先輩を気持ち良くしてあげたいデス!」 のだめがパクっと一気に自身を加えこんだ。 舌先でつっーっと下から上に竿を舐め、根元を手で固定して亀頭を舐め… 「これもビデオのテクニック……か?」 息が荒くなる。 「思いついたことしてるだけデスよ…」 だからもう…ヤバい。オレが止められなくなるんだよ。 「先輩っ…あそこがじんじんしマスっ…」 のだめもかなり辛くなっている頃だろう。 のだめのそこへ指を伸ばすとさっきよりまた一段と潤っている。 「あぁあ、きもちいいですっ。やめないでくだサイ。」 のだめの脚を大きく開き、舌で襞をかきわけ、クリトリスにたどりつく。 「ビデオではどういう風に舐めていた?」 「はぁんっ…わかんないデスっ…あっあっ…」 舌先でかき回すように舐めるとのだめは悲鳴を上げた。 「指、入れてただろ」 「そ…そうかもしれません」 「力、抜いて。息吐いて」 ゆっくりと中指を挿入する。キツいが、温かい中に…。 のだめは息を吐きながら腰をモゾモゾさせている。 「痛い?」 「痛くはないデス…。なんか変な感じデス…。」 中指を出し入れする。 「あっ!あっ、あっ!あっ…」 中から中からどんどん蜜が溢れてくる。このままだともう、止まらない…オレが…。 「先輩……のだめ、したいデス…」 「それは……やめておく」 最後の理性を振り絞って言う。 「付き合ってないのにおかしいだろ。 ビデオの真似、したかったんだろ? こんな感じだよ。あとはとっとけ!」 「のだめは先輩が大好きデス! いつか絶対先輩としたかったんデス。ビデオの真似だって… 先輩とだからエッチしたいんですよ!」 のだめが目に涙を溜めて抱きついてくる。 「先輩、大好き…」 その目に吸いこまれるように……… オレはのだめにキスした。 最初のキスと違う。 ただの唇の触れ合いではなくて、のだめの気持ちが伝わってくるような…。 そしてのだめが愛しいと思ってしまう自分の気持ちも…。 「のだめ……好きだ…」 「…!!」 のだめが驚いた顔で見つめる。 「好き……だよ」 「ウソ…ですよね?」 「好きじゃねえ女とエロビデオの真似事するかよ…」 のだめの頬を両手で包み、キスする。 唇に、頬に、耳たぶに。 のだめは涙を流してほほえんでいる。 「嬉しいデス…」 言いながら気付いた。 好きじゃない女とならビデオの真似事なんて、たとえ押し倒されたってキスすらしたくはない。 「ごめんな…こんな風にして。」 「嬉しいデス。…のだめ、最後までしたいデス…」 「こんな…勢いみたいな形でいいのか?」 「今がいいんデス…」 のだめは譲らない。 オレも…やはり止められない。 引き出しから避妊具を出して装着する。 「ほわぁ〜、そうやって使うんデスね!」 また色気ないリアクションだが…。 「痛かったら、途中でやめるから言えよ」 先端を潤ったのだめのそこへあてがう。 くちゅくちゅと襞にあてて蜜をいきわたらせるようにすると、のだめが甘い声をあげはじめた。 「んっ、それ、きもちいいデス、あっ、あん…」 続けてやりたいが…そろそろ限界。 「入れるぞ。息、吐いて。力抜いて…」 のだめにキスしながら腰を進める。 数センチくらいの入ったところで悲鳴が上がる。 「いっ…先輩!!」 「痛いなら無理すんな…抜くか」 「だ、大丈夫デス…。進めてください」 ゆっくり、ゆっくりと…のだめの脚を両腕の肘にかけ、徐々に深く挿入していく。 「んん…ん…んん」 のだめが声を押し殺している。 「全部入ったぞ…」 「は、はい…これが、先輩の…感触なんデスね…」 中から熱くキツく締め付けられて、動かさずに入れているのは…つらい。 「動いていい?ゆっくりするから。」 動かすと、のだめの中が収縮しているのがわかる。気持ちよすぎる! 「あっ、あっ、あっ…先輩、先輩…はぁっ、なんかヘンですっ…」 のだめの手を取って、可愛い声にだんだん理性がなくなり、早く強く突きはじめる。 「痛いか…?」 「はっ、あっ、痛くないデス…中が…先輩のでいっぱいで…きもちいいし、嬉しいです…あっ、ああんっ」 「オレも…」 のだめの温かさに締め付けられて、すごく気持ちいい。 オレは夢中でのだめを揺さぶり、突いた。 初めての女にこれは…と思いつつも止まらない。 「先輩っ!き、きもちいいデス!のだめ、なんかもう…あっ、やぁんっ…」 突きをゆるくすると、きゅうぅうっと中が収縮して、のだめはイッたようだ。 「はあ、はああ…」 初めてイッたのだめは放心状態で肩で息をする。 オレは入れたままのだめの中の感触を味わって、またそっと動かした。 「オレも、もういっちゃいそう」 「先輩、きて…」 また強く、激しく突くと、ほどなく放出した。 のだめに埋めたまま、膜ごしに放出される感覚を楽しんだ。 「びくん、びくんしてマスね」 「出てるからな」 「はぅう…」 のだめの中から抜き、事後処理をする。 のだめはよほど良かったのかずっと放心している。 見ると、シーツにうっすらと赤いものが…。 「す、すみまセン…!」 なぜか恥ずかしそうなのだめ。 「オレのせいだろ…」 シーツをパパッと取り替えてのだめを寝かせる。 腕枕をせがまれ、包み込んでやる。 「なんか一気に…ごめん。大変だったろ」 「嬉しかったデスよ。……すごくきもち良かったデスし!」 「オレも…」 「先輩…大好き。」 「オレも、好きだよ。」 次のセックスは、じっくりゆっくりムードを作ってやろう。 遠退く意識の中、オレは思った。 「…先輩?」 のだめの呼びかけで目が覚めると、オレはこたつで服のまま寝ていた。 部屋はのだめ部屋状態。 のだめは昨日見た服を着ている。 「あれ?オレ…」 さっきまでのだめと、してたんじゃ…? 「おまえ…エロサイト見てなかった?」 「ムッキー!寝起きになんてこと言うんですか!見てませんヨ! 先輩、この間もう見られないようにしてたじゃないデスか!?」 「……そうだよな。」 どこから見ても、やった形跡も感覚もないよな。 夢だったんだ…。 「オレ、変な寝言、言ってないよな…?」 「いえ?特に聞こえませんでしたけど?」 きょとんとするのだめ。 「ならいいんだ。」 ホッとするかたわら、なぜか残念な気持ちがするのはどうしてなんだ? 「まずは掃除だな!」 「ぎゃぼん…」 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |