ほむら発破
番外編


迂闊だった。巴マミの能力を見くびり、行動予測を誤ったのが今回のミスを生んだ……。
暁美ほむらは動けない。魔法によって生み出されたリボン――を模した鎖が彼女を宙に縛り付けている。
出来ることならばどんな手を使ってでもこの枷から脱出する。が、変身前の彼女が使える限りある能力ではこの魔力の鎖を断ち切るのは不可能だった。
何も出来ずに、ただ成り行きを眺めるだけ……。
それはほむらにとって不本意なことだ。

「今回の魔女は強い」

彼女は巴マミに忠告した。損得勘定なしに真心から出たものだ。
巴マミは守らなくてはならない。
自分の願いを。
巴マミが守らなくてはならない。
愚かなふたりを。
彼女が動けない現在、手助けなしで巴マミは強敵を前にふたつのことをしなければならない。
せめて素直に忠告を思い返して、最大限警戒してほしい。ほむらはそう願うばかりだった。

(最近魔女は狡猾な手を使う――無事ならいいけれど)

ここで一旦、ほむらは思考を中断した。

(――誰?)

誰かが自分を見ている。視線をほむらは感じたのだ。視線は複数、と魔法少女の勘は告げていた。
視線はクッキーの陰、砂糖菓子の裏、板チョコの下から向けられていた。そこに、何かが潜んでいる。
ほむらの背が冷たくなった。

「○△□@▽=※」

十分警戒して、めいめいの隠れ家から現れたのは一つ目の使い魔だった。黒い胴体に直接、眼と脚と触角(腕?)がくっついている。

(まずい……!)

ほむらは久しぶりに焦燥を感じた。
変身さえしていれば使い魔如きの攻撃、幾らでも耐えられる。
が、現在は「身体能力の高い普通の女の子」。異形のものに対する防御力は、ない。

「×△○△□?」
「※@※=○△>¥」

使い魔たちは何か話し合いながら、ほむらの足下に近づいていく。
会話の内容は、

「大丈夫かな?」
「動けないみたいだよ」

といったところだろうか?

ほむらはこのまま終わる気はなかったが、どうしようもない。身動きすらとれないのだから。

「○□¥※@!」

彼らは何かを叫ぶと額に数本ついている触腕を伸ばした。どうやら伸縮が利くらしい。

(1、2――7体。)

今すぐ戒めから逃れることが出来たとしても、生身で応戦するのは厳しい。
一本の触腕が足下から脚、腹、を素通りして彼女の左胸の前まで上ってきた。

(一気に心臓を刺し貫く……)

自分ならそうするだろう。絶好の好餌。いま殺らなければ、次の瞬間変身されるかもしれない。
彼女は眼を閉じた。

が、使い魔たちにそんな気は毛頭なかった。

(……!)

ほむらは驚愕から眼を見開いた。
触腕は制服の合間に入り込み、下着へ潜り込もうとしている。
嫌悪感はあるがともかく助かった、と彼女は思った。
彼らは愚かにも、弄って遊ぶ気なのだ。

(巴マミが魔女を倒せば、すぐ反g)

「っ!」

いつの間にか触腕の一本はストッキングを破って侵入していたらしい。内股を這うように攻めあがっていく。予想外、突然の感覚に声が出てしまう。

「くっ」

衣服の下に入り込む触腕の数はどんどん増えていく。直径1、2センチのそれは動き回る上では、リボンの鎖も衣服も障害にはならない。
そしていたずらをはじめた。

「ひ……ぃっ」

洩れる声を躍起になって押し殺すほむら。触腕たちは秘裂をなぞり、陰核を探り当てた。それをほむらは感覚だけで知る。
左胸に忍び込んだ触腕はあたりを撫で回しはじめた。乳頭に触腕が触れたときに彼女はくぐもった声を上げる。

「……」

が、ほむらは平静を装うために深呼吸する。

「○×※¥@!」

一匹の使い魔が笑った。嘲笑のようにほむらには聞こえた。「素直になりなよ」とでも言わんとしているのか。周囲の使い魔も同調して笑う。

(何か企んでる)

ほむらは顔色をまったく変えない。
彼女の目の見えないところ――股下では触腕たちが毛玉状に寄り集まっていた。それが彼女の陰唇に押しつけられた。

(何か押しつけられ……)

「あぁああぁぁあ!」

衝撃が彼女の脳みそまで駆け上がる。
小刻みに震えだした毛玉。それは強く彼女の性感を刺激した。突然の衝撃にほむらは声を上げ、先程までの努力を忘れてしまっていた。
何とか口を塞がんとするが、一度開かれた口は無意識に喘ぎ声を洩らす。

「ぁ……ぁっ」

そんな様子を見て使い魔たちはくすくす笑った。最初の警戒心はどこへやら完全に楽しんでいる。

(……変身さえ出来れば)

自分のソウルジェムにさえ触れることが出来れば、と彼女は途切れ途切れになりがちな思考のなかで思った。

「ひっ……ぁ」

裏腹に力は抜けていく。おそらく現在、地面に下ろされても立ち上がることは出来ないだろう。

「○!※+¥」

使い魔が何事か言うと毛玉の振動が一段と激しくなる。

「いゃ……ああぁああ!」

頬を紅潮させ、嬌声をあげる彼女。ポーカーフェイスは吹き飛んでいた。
ほむらは自らのそれを見ることは出来ないが、既にそこからは愛液が溢れ出していた。

「やめぇ……めてぇええぇ!」

彼女は大きく背を反らして叫んだ。
当然使い魔たちが止めるわけがない。それどころか毛玉に加わっていない触腕たちは別の部位を責めだした。
立ち上がった乳首を弄り、充血した陰核を弄り、秘裂のなかに忍び込もうとする。
そして一気に彼女は絶頂まで追いつめられた。

「ひいぃいぁああぁあ!」

彼女の嬌声に使い魔たちは満足げに笑った。彼らの頭には次は何をするかしかなかった。

そんな彼らの思考を遮るガチャン、という音が響いた。

(……!)

ほむらを拘束していたリボンの鎖が瞬く間に劣化して千切れ、彼女は解放された。
瞬く間に立場が逆転した。
冷徹な思考が舞い戻った。ほむらの双眼に光が灯り、使い魔たちを睨みつける。
使い魔たちが慌てたときにはもう彼らは死んでいた。ほむらの変身後の能力の前では、使い魔たちは攻撃を認知することすら出来ない。

「まさか」

ほむらは鎖の一端を手にとった。胸騒ぎがしていた。先程までのことはもう頭になかった。


差し替えver

(……!)

ほむらは驚愕から眼を見開いた。
触腕は制服の合間に入り込み、下着へ潜り込もうとしている。
嫌悪感はあるがともかく助かった、と彼女は思った。
彼らは愚かにも、弄って遊ぶ気なのだ。

(巴マミが魔女を倒せば、解放されr)

「っ!」

いつの間にか触腕の一本はタイツを破って侵入していたらしい。内股を這うように攻めあがっていく。予想外、突然の感覚に声が出てしまう。

「くっ」

衣服の下に入り込む触腕の数はどんどん増えていく。
直径1、2センチのそれは動き回る上では、リボンの鎖も衣服も障害にはならない。素肌の上に沿って動き回る触腕は彼女の触覚を刺激し、普段眠っている感覚を呼び起こしていく。
そしていたずらをはじめた。

「ひ……ぃっ」

洩れる声を躍起になって押し殺すほむら。触腕たちは秘裂をなぞり、陰核を探り当てた。それをほむらは感覚だけで知る。
左胸に忍び込んだ触腕はあたりを撫で回しはじめる。乳頭に触腕が触れたときに彼女はくぐもった声を上げた。

(……まずい)

ほむらは平静を取り戻す(装う)ために深呼吸する。
起死回生の機会はないか。

(何かあるはず……何か……)

が、その思考は触腕のせいで上手くいかない。触腕たちは彼女の性感帯を撫で回し、充血した突起にまとわりつく。

「っ……」

ほむらは唇を噛み締めた。そうしなければ冷静でいられない。

「○×※¥@!」

一匹の使い魔が笑った。嘲笑のようにほむらには聞こえた。

「素直になりなよ」とでも言わんとしているのか。周囲の使い魔も同調して笑う。彼らの黒い眼がほむらに集まる。

(何か企んでる)

嫌な予感はしたが、ほむらは顔色をまったく変えない。
彼女の目の見えないところ――股下では触腕たちが毛玉状に寄り集まっていた。それが彼女の陰唇に押しつけられた。

(何か押しつけられ……)

「あぁああぁぁあ!」

衝撃が彼女の脳みそまで駆け上がる。
電気あんまの要領で小刻みに震えだした毛玉。それは強く彼女の性感を刺激した。突然の衝撃にほむらは声を上げ、先程までの努力を忘れてしまっていた。
何とか口を塞がんとするが、一度開かれた口は無意識に喘ぎ声を洩らす。

「ぁ……ぁっ」

そんな様子を見て使い魔たちはくすくす笑った。最初の警戒心はどこへやら完全に楽しんでいる。

「いゃ、はあぁっ」

先程まで強情にも口を閉じていた子が、いまはよがって声をあげているのだ。使い魔からすればここまで嬉しいことはないだろう。
変身しなければただの女の子。ただの玩具だ。

(変身さえ……出来れば)

自分のソウルジェムにさえ触れることが出来れば、と彼女は途切れ途切れになりがちな思考のなかで思った。

「ひっ……ぁ」

裏腹に力は抜けていく。おそらく現在、地面に下ろされても立ち上がることは出来ないだろう。

「○!※+¥」

使い魔が何事か言うと毛玉の振動が一段と激しくなる。それに比例して彼女の息は乱れ、嬌声が大きくなった。

「いゃ……ああぁああ!」

頬を紅潮させ、嬌声をあげる彼女。ポーカーフェイスは吹き飛んでいた。
ほむらは自らのそれを見ることは出来ないが、既にそこからは愛液が溢れ出していた。雫が彼女の下着と腿を濡らしていく。

「やめぇ……めてぇええぇ!」

彼女は大きく背を反らして叫んだ。
当然使い魔たちが止めるわけがない。それどころか毛玉に加わっていない触腕たちは別の部位を責めだした。
立ち上がった乳首を弄り、充血した陰核を弄り、秘裂を押し広げて忍び込もうとする。
そうして一気に彼女は絶頂まで追いつめられた。

「ひいぃいぁああぁあ!」

彼女の嬌声に使い魔たちは満足げに笑った。
絶頂のあとの余韻がほむらを襲っていた。認めたくない快感、達してしまったという嫌悪感が頭のなかを渦巻く。

「はぁ……ぁっ……くっぅ」

ほむらが達したからといって、使い魔たちが興味を失った訳ではない。むしろその逆。彼らは執拗な責めを加え続けていた。

「ひっ……はぁあっ」

(もう……だめ)

この状態では起死回生策など出てくる訳がない。ほむらは頭の片隅で祈った。巴マミ、はやく魔女を倒してくれ、と。

「○□?※¥!」

「いっ、いぎぁあぁああ」

他よりも一回り細い触腕が淫豆に巻き付いてそれを引っ張った。痛覚が走り、それが疼痛と快感に変わる。
が、すぐにそれらの感覚は失せた。

「っ……んはぁ」

触腕たちが朱く染まった肌から離れ、服の外に出て行く。
振動していた毛玉は数本の触腕に解かれ、それまで他の場所を責めていた触腕とともに彼女から離れた。

「はぁっ……は……ぁっ」

(……なにが)

呼吸を整えながら、ほむらは使い魔たちの思考を読み取ろうとした。次に何をしようというのだろうか。
触腕たちは今度はほむらの眼前に集まっていた。
そしてそれは寄り合わさって、一本の槍のようになる。穂先は鋭くはないが、直径が数センチある。

(飽きたから、殺すつもり?)

頭を貫かれるのか、それとも紐のように使って絞め殺すのか。ほむらは覚悟を決めた。
結論からすればどちらでもなかった。その槍はそのままほむらの眼前から消えた。
リボンの鎖をかいくぐり、スカートの一部を破いて、その槍は彼女の股下に進出した。

(うそ)

槍は男性器を模したつもりだったのだろう。つまりその目的は……。

「ひぎいぃ……っあぁあっ」

ほむらは仰け反りながら、この時ばかりは抵抗した。が、巴マミの施した拘束は彼女を逃がさない。
槍は先端を差し入れると陰唇を押し広げるようにしながら、ゆっくりと中に押し入ろうとする。ほむらの意志とは関係なく、彼女のそれは受け入れる準備が出来てしまっている。

「……!」

もうほむらに発音する余裕もない。いままさに破瓜しようとしている。痛覚と快感が彼女を襲っていた。
そんな時、突然場違いな音が響き渡った。ガチャン、という金属音が響き渡る。
使い魔たちは驚いて触腕たちを引っ込めた。

(……!)

ほむらを拘束していたリボンの鎖が瞬く間に劣化して千切れ、彼女は解放された。
瞬く間に立場が逆転した。ほむらは解き放たれ、既に魔法少女の暁美ほむらに変貌していた。
ほむらの双眼に光が灯り、使い魔たちを睨みつける。
使い魔たちは慌てた。
が、もう遅い。彼らは攻撃する間もなく風船のように膨張し、破裂していく。ほむらの変身後の能力の前では、使い魔たちは無力だ。

「まさか」

ほむらは鎖の一端を手にとった。胸騒ぎがしていた。先程までのことはもう頭になかった。






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