秋山脳内閣僚会議3
秋山深一


A「えー、それでは第……あれ、今回何回目だっけ?」
B「知らん。四十二回くらいじゃないのか?」
A「あ、じゃあそれでいいか。
では、第四十二回【直タンが俺の肩に寄りかかって寝ちゃって、股間のヘルスティンガーを彼女にばれずにどうするか】会議を始めたいと思いまッす」
B「よろしく。ていうか長いな」
C「よろしくですねー。ていうか長いですねー」
D「よろしくおねがいしま長いですね」
A「いいだろ別に! というか状況説明!」
C「了解ですねー。えー、現在直ちゃんと二人でテレビを見ていたら、彼女が肩に寄りかかってきたという状態ですねー」
B「に、匂い! 匂いを! くんくんすべきじゃないのか!」
C「いやまぁ確かにそうですけどねー。むしろもうほのかにシャンプーのいい匂いが漂ってきてますねー」
A「ちょ、これ俺が! 俺がこのシャンプー選んだんだぞ! もっと俺を尊べ!」
C「ワーリーダースゴイデスネー。で、どうします?」
B「どうもこうもあるか。ベットに連れ込んでインザハウス一択だろ」
C「なんというか身も蓋も無いですねー。ていうかテレビつけっぱなしですねー」
A「ん? あ、懐かしいなー失楽園じゃん」
B「お、懐かしいな。うーむ、この女優の色香がたまらん」
C「あーすごいブームになりましたよねー」
D「……」
A「……」
B「……」
C「……」
A「……いやいや! 真剣に見入ってる場合じゃないだろ!」
C「あーつい懐かしんじゃいましたねー。で、何の話してたんでしたっけねー?」
A「いや、だからほら、直タンの匂いでつい生理反応でおっきしちゃったモノをどうするかって話じゃん!」
B「リーダーが言うと変態臭がしてかなわん」
A「ヒデェ!」
C「んー、ていうか別にナニをどうしなくても、普通に起せば」
A「バカ! このオバカ! こんなイベント逃す手はないだろ!」
B「リーダーにバカって言われるくらいならヨコヤの靴舐めた方がマシだな」
A「どんだけ!?」
C「あーでも、直ちゃんの寝顔可愛いですねー。ギスギスした世界に咲く一輪の可憐な花ですねー」
A「あ、カメラカメラ」
B「あ、おいリーダーずるいぞ!」
A「うるせー! 俺のオカズファイル作成作業の邪魔すんな!」
C「しかし、直ちゃんの肌って白くて綺麗ですよねー。それにすごい柔かそうですねー」
A「縄とか似合いそうだな!」
B「死ね」
C「五秒で死ね」
A「……すいません」
B「しかしあれじゃないか? イッツジョンイント! は無理だとしてもキスくらい許されるんじゃないのか?」
C「どうですかねー。気まずくなる可能性も否定できませんからねー」
B「男がグチグチ悩んでどうする! ガバッと行けガバッと!」
A「おいおいキスなんかしたらそれこそ股間が暴発しちゃうだろ」
C「あーそう言えば今回の議題はあくまでもナニをどうするかって話ですもんねー」
Bだからヤっちまえよ!」
C「いや、一応男女には段取というものがですねー」
D「なら」
C「はい?」
D「彼女の手でナニをコスッてやればいいと思う」
A「それだ!」

「ん……あれ、秋山さん?」
「ん?」
「あれ、私……寝ちゃってました?」
「ああ。俺の肩は枕じゃないんだけど」
「あ、ご、ごめんなさい! その、私、えと」
「いいよ。気にしてないから」
「ごめんなさい……あ」
「何?」
「手……握っちゃってました?」
「……ああ、これ? 寒かったから」
「あ、そ、そうですか! そ、その秋山さんの手が暖まるんなら、私の手くらい好きなだけ使っちゃってください!」
「……じゃあ、今度は使わせてもらうよ」
「はい!……て、今度、は?」






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