望み
葵×藤ノ宮千歳


新田舎ノ中学校。ここでは今、ある問題が持ち上がっていた・・。
教育委員会が天真爛漫少女・わぴこを特殊学級に入れるかどうか検討をはじめたのである。
ふってわいたこの騒動に生徒にして理事長である藤ノ宮千歳は猛反発。
千歳は亡き父の残したすべての財産、権力・コネを使って
「わぴこ特殊学級編入計画」を阻止すべく動くのだった。
今、新田舎ノ中学校で何が起きようとしているのか。


鳥が唄う午後のひととき。
サングラスをかけた少年が校庭の大きな木の下でつかの間の休息をとっていた。
外は陽気で風がおだやかだった。
少年にとってこの場所はもっとも安らげる場所である。
そのとき女の声がした。

「葵〜」

その声に少年は緩やかな睡眠から呼び起こされた。
草を踏みしめる音が近くなりまた声がする。

「葵ったらまたこんなとこで寝てる。探したじゃないの」

少年はさっきまで閉じていた瞼を持ち上げてサングラスの向こうから
声の主の足元をちらりと見上げる。
ローファーを履いた足元。
制服姿で金髪の少女。この中学の生徒だ。
藤ノ宮千歳。14歳。スレンダーで髪の毛も長く男子生徒には隠れファンも多く
結構な人気がある。

ただ、彼女はこの中学の生徒ではあるが「ある役職」にもついていた・・。
そのため多くの男子生徒は彼女に告白しようとしても
千歳においそれとは近ずけなかった。
彼女の役職とはこの学校の理事長なのである。
まさに高嶺の花。

「あー?なんか用か?」

あくびの入り混じった声。葵と呼ばれた少年は
めんどくさそうに立ちあがってジーンズのポケットに手を突っ込む。
相手が「理事長」でもかしこまるどころかマイペース。
これが少年の性格だった。

「あ、・・えーと、ちょっと手伝ってほしいのよ・・」
「ああん?もうちょい寝かせてくれよ。メシ食った後は眠いんだぜ?」
「あんまり寝てばっかいると牛になるわよ」
「上等。俺には動物さんたちのほうが向いてるかもな」

へへっと笑うと葵は千歳を見上げる。
千歳は「牛・・」と言いかけて言うのをやめた。
目の前を牛が通ったからだ。
ため息をつくと千歳はちょっとつまらなさそうに押し黙ってしまった。

・・牛が普通に授業を受けるこの学校で特殊学級なんてばかげてる・・
千歳は思った。そして理事長である自分を差し置いて
教育委員会があれやこれや決めるのが癪に障る。
何やらブツブツ言う千歳を見かねた葵が会話を再び切り出す。

「で、何を手伝えって?」
「実は新しいクラスを作ることになったの」
「教室?転校生がいっぱい来るのか?」
「特殊学級よ」
「ああ?トクシュ学級?なんだそりゃ?」
「特殊な学級よ。ちょっと人と違う子の専用クラス」
「人と違う子って・・まさかわぴこ?」

千歳はうなずく。

「教育委員会がわぴこは普通の生徒じゃないから特殊学級に入れろって言うの」
「おいおい、わぴこはそりゃあ、頭はワリいし廊下はすぐ走るし・・
 けど・・俺らと変わらないぜ」
「私だってそう思ってるわよ」
「そこでお願いがあるのよ。わぴこが私たちとかわらないことを
 みんなで証明したいの」
「どうやって?」
「わぴこの能力を いえ、わぴこに私たち以上の能力があるってことを
 見せ付けてやるのよ」

千歳の真剣なまなざし。
葵は了承せざるを得なかった。

「ん・・じゃ、まあやってみるか。でも、ただってのは、ないよなあ?理事長」

葵はニヤリと笑う。

「な、何が望み?ヤキソバパン?」
「フッ・・まあ、そうだな。千歳、オメーと・・」
「わ、私・・!?」
「学校一の美少女とデキる男子生徒なんてのはそうそういないからな」
「・・!?」
「すべての男子生徒のあこがれ、高嶺の花・藤ノ宮千歳とのセックス」

葵の言葉。「セックス」という言葉を一瞬、千歳は理解できなかった。
しかしすぐに千歳は言葉を飲み込み、かあーっと顔が赤くなる。

「あ・お・い〜!ふざけないでよ・・!」
「ふざけてないぜ?俺にはわぴこも千歳も大切な仲間だ」

葵はズイっと千歳の顔に自らの顔を寄せて言った。
葵の吐息が千歳の鼻をくすぐる距離だ。

「・・うぐう・・・」

千歳は声にならない声しか出せず
ただ葵をキツイ眼差しで見つめるしかできなかった。
千歳は葵の口から「セックス」という言葉が出てきたことで
下腹部が下着の中で疼いた。言い表せないような疼きだった。
葵は千歳の困った表情を楽しむように見つめる。
14才という年齢もあるが葵も性行為の経験はさほど多くはない。
体験人数は片手で足りる。

「いやーっ離しなさいよー!」

葵は片手をジーンズのポケットに突っ込み
もう片手であまりの驚きに二頭身化してしまったデフォルメ千歳の腕を引く。

「へいへい。さっさと来いっての」

そう言いながら葵は千歳を引きずる。
牛やら何やらをサングラス越しの視界の端に留めるがさしてそれらは気にもとめない。
金魚が空を飛んでいたかもしれないが、それは今たいした問題じゃない。
千歳のぎゃあぎゃあというわめき声は
穏やかな初夏の風が草や木々を揺らす光景の中では
少しばかりうざったいが、これも日常だ。
しばらく歩いてグラウンドと校舎の端にある体育用具倉庫まで来る。
あたりには人気は全くない。倉庫の重たい鉄のドアを引くと湿った匂いが鼻につく。
葵は手を離してぽいっと千歳をそこへ放り込んだ。
放り込まれた二頭身の千歳はずべっと転んだ。

「あーん!ちょっとお、なにすんのよ!」
「決まってんだろ……」

ガチャンという音。葵は扉を閉めた。
一瞬で、場はシリアスモードに入り千歳は元の頭身へ戻った。
倉庫の中には陸上部の練習に使うハードルやら棒高跳びのバーなどが
納められている。じりじりと葵が千歳に近ずいてゆく。
中は光が差し込む小さな窓が一つしかなく中に光はほとんどない。
倉庫の外では生徒たちが快晴の下、元気に遊びまわっている日常。
葵と千歳、二人以外はのどやかな昼休み。

歩み寄る葵。千歳は心臓が高鳴る。
目の前の男子生徒と今からセックスすることを考えると
恥ずかしくて泣き出してしまいそうになる。
葵はもう目の前に迫っていた。

「こ、こんなとこ嫌よ。ロマンティックじゃないし、だいたい……」

言いかけた千歳の唇に葵はキスをして塞いだ。

「んんっ・・ん・・」

千歳の口中に葵の舌が強引に入ってくる。
千歳は拒否しようにも葵にがっちりと押さえこまれて離れることはできない。
なおも葵は千歳の唾液を吸うように舌を差し入れてくる。
葵のサングラスのフレームが千歳の頬に当たる。
葵は千歳をがっちりと抱きかかえて離さなかった。
その強引な行為に千歳は観念し、身を任せはじめた。
千歳は自らも舌を葵の舌に絡めた。

クチュッ…グチュ…。生暖かい感触に頭がぼーっとしてくる。

14歳の少年と少女がお互いの唾液を飲みあう。
二人はキスで繋がりながら体育用のマットに腰を下ろした。
少しばかり長いキスが終わると二人はようやく唇を離す。
千歳の吐息が薄暗い倉庫内に小さく響く。

「キスのお味はどうです?理事長。」

葵はサングラスのフレームを人差し指で跳ね上げて言った。
普段あまり見ることのできない葵の瞳。サングラスの向こう側。

「なにいってんのよ・・」

千歳は葵の目から自らの視線を逸らして顔を赤らめながら答えた。
フッと笑うと葵は千歳の胸に手を伸ばす。

「胸、結構デカイんじゃねーのか?」

葵に胸をつかまれると千歳は小さな悲鳴を上げた。

「きゃうっ…!」

古い体育用マットは僅かにカビ臭かった。
少年の細い指が千歳の長く綺麗な髪の毛を優しくかきあげる。
男に髪の毛を撫でられるとたとえようのない安心感に包まれる。

「脱げよ、千歳」

葵は言って自分も服を脱ぎ始める。
特徴的なデザインで作られた制服。
千歳はブラウスの胸元、赤いリボンタイをはずしゆく。
スカートを脱ぎ捨てソックスも脱いだ。
下着とヘアバンドを残して裸足でマットの上にあがる。
白い下着がかすかに入り込む光で照らされる。

「おいおい、下着つけたままヤルつもりかよ」

葵は言う。葵はすでにすべて脱ぎ捨てていた。サングラス以外は。
千歳は全裸の葵を恥ずかしそうに見る。どうしても股間のモノに目が行く。

「ほら、早くしろってばよ」

葵に急かされる。千歳は後ろを向くとブラをはずし
最後のパンティに手をかけて恐る恐る脱ぎ捨てた。

「こ・・これで全部よ。あんたこそサングラス取りなさいよっ・・」
「へいへい」

葵はサングラスをはずして上着のポケットにしまった。
ついに裸になった14才の少年と少女。
震える千歳を葵は静かに抱きしめた。

「千歳・・すっげ、いい匂い」
「あん・・・」

首筋をなぞるように葵の舌が蠢く。
千歳は恐る恐る葵の腕に抱かれながらまだ震えている。

「大丈夫か・・・?千歳」
「う、うん・・・」

普段は高飛車な物言いをする千歳も
このときばかりは葵の言葉にいつものお嬢様節で答えることはできなかった。

中学生の少女。
要点をぼかした保健体育の教科書を読んだところで
性の知識など身につくはずなかった。
書店で売っているティーン向けの少女雑誌では
たびたびセックス特集が組まれていて千歳もそういう雑誌には
目を通すので少しばかりの知識はあった。
しかし、実際のセックスがどのように行われるのかなんて想像もできない。
ペニスを膣内へ挿入し、やがてペニスから精子が放出される・・。
そんな漠然としたセックスしか思い描いたことはなかった。
どのようにすればペニスから精液が射精されるのかもわからない。
目の前に差しだされた14歳のペニス。
千歳は充分に勃起したそれをまじまじと恥ずかしそうに見つめている。
ペニスと葵の顔を交互に真っ赤にした顔で。
言葉が出ない。何を言って良いのかわからない。
千歳は心の中で必死に言葉を探した。

「触ってみな・・千歳・・」

葵の言葉。その一言でようやくペニスに触れる踏ん切りがついた。
勇気を出してゆっくりと葵に近よって、その股間のペニスに手を伸ばす。
どんな力の具合で触ればいいのか戸惑いながらも恐る恐る千歳は葵の肉茎に触れた。
瞬間、千歳の手のひらに葵の脈動が伝わる。
葵は小さく吐息を漏らして千歳に自身の大切な部分をまかせた。

「か・・硬い。オチ×チンってこんなに硬いの・・」

千歳は手のひらで上から下へなぞるようにペニスに触れる。
反り返るほど屹立した葵の肉茎。
はじめて男子のペニスに手を触れた千歳にとって
それは保健体育の授業では見ることのできない「生の性教材」だった。

千歳の中からさっきまでの恐怖心が薄れていって
今は楽しいペッティング行為に夢中だった。

「……千歳、どうだ?触ってみた感想は」
「ん……。結構、硬いのね…」

葵のペニスからはわずかにアンモニアの匂いが感じられた。

『葵ったら、さっきオシッコしたのかな…』

千歳はそう思いながら指先でぎゅっと亀頭をつまむ。
茎の部分に比べると先端の亀頭は柔らかい。
ぷにぷにとした肉感が心地よい。
千歳はさらに親指と人差し指で輪を作りペニスを通して
亀頭を包む皮を上げたり下ろしたりする。

「きゃっ。なにこれっ。皮がムケるーっ」

千歳ははしゃぎながら葵のペニスをいじりまわす。

「うふふっ。おもしろーい」

葵のペニスは大きさこそ14才のそれではあったが健康的で
弾力と硬度も平均以上でセックスを行うのに申し分はない。

「えいえいっ」

千歳は夢中でペニスを弄ぶ。

「っつ・・」
「あ、ごめんっ・・痛かった?」
「いや、そうじゃない。気持ちよすぎて出そうに・・」
「どうすると気持ちいいの?」
「上と下に手を動かすんだ、こう・・」
「こう?」
「そう・・いい感じだぜ」

薄暗い倉庫の中。少年と少女の隠微な行為。
隠微な吐息だけが微かに聞こえる。

「千歳、気持ち良いよ・・・」

葵の肉茎先端からは透明な粘液が潤み始めていた。

「葵、何か出てきてるよ…」

千歳は透明な液をひとさし指と親指の先につける。

『おしっこじゃないみたい・・・』

ぬめっとした粘液の感触。
ペニスをしごくと亀頭の割れ目から液が少しずつ潤んでくる。

「ちょっとだけ舐めてみろよ・・・千歳」

葵の言葉に少し戸惑った。
千歳はびくっびくっと脈動する肉茎の根元に手を添えて
ペニスの皮を根元側に引っ張った。

「くっ…」

葵が小さく快楽の吐息を漏らす。
葵の肉茎は亀頭が完全に露出し、くっきりとペニス本来のシルエットになった。
エラの張った逞しい葵の亀頭は先ほどよりも充血し固くなっている。
千歳は真っ赤にした顔を葵のペニスに近ずける。
亀頭に舌を伸ばす。粘液が千歳の舌先に触れる。
びくっと葵は反応する。
千歳は舌を数回、亀頭の先で往復させる。
汗に似たしょっぱい味が舌を刺激する。

「・・・ねえ、葵。これ・・・精子?」






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