番外編
満員電車で七瀬美雪の尻を触りたい。 隣にいるはじめにバレるのが恥ずかしくて声も出せず俯いて我慢する美雪。 俺の手は美雪の豊満な乳房とスカートの中に伸びる…。 (うう…はじめちゃん…気付いて…あん…嫌…助けて…) ホームに立つ金田一と美雪の目の前に急行電車が滑り込んでくる。 その車両が巻き起こした風が美雪の制服のスカートの裾をフワッと持ち上げる。 車内は帰宅するサラリーマンや学生たちでかなり込み合っているようだ。 「ほらぁ、美雪がダラダラ話し込んでたから座れねーじゃねーかよ」 「ダラダラって何よ。私は一生懸命話し合ってただけです!」 不動高校の文化祭を来月に控え、美雪たち生徒会は手分けして他校の生徒会を訪問し、 意見の交換や合同イベントの打ち合わせなどに走り回っていた。 「もうちょっと早く終わってりゃラッシュに巻き込まれなくて済んだんだからな!」 ドアが開き、後ろから押されるように車両に乗り込む二人。 体の向きを変えるのも難しいほどの込み具合である。 「っていうか、どーして生徒会でもない俺がついてこなきゃいけなかったんだよ」 「みんな忙しくて人手が足りないのよ。そんな重い資料ひとりで持って歩けないでしょ」 「なんだよ、じゃあ俺はただの荷物持ちってわけか!!!?」 「はじめちゃん、電車の中でそんな大きな声出さないでよ、恥ずかしいでしょ!」 ドアが閉まり、電車が走り出す。 「ああそうですか。じゃあ静かにしてるよ。まったく…。もし痴漢に狙われたって助けて やらねーからな! まぁ、美雪を狙う痴漢なんて誰もいないと想うけど」 「最低! いいわよ、別に助けてくれなくったって!!」 顔を真っ赤にして金田一から顔をそらす。 これから不動高校の最寄り駅までは急行でひと駅だった。しかし約20分は立ち続けるこ とになる。 (はじめちゃんの馬鹿! 何よ、満員電車くらいで機嫌が悪くなるなんて…) 電車が揺れる度に左右から体を大きく押されるが、吊革にすら掴ることすら出来ない。 「痛い!」 隣の老人が誤って美雪の足を踏んでしまったようだ。 金田一が驚いたように美雪の方を振り返り、二人の目が合う。 気まずそうに窓の方へ視線を逃す金田一。 (何よ…心配してくれたって良いじゃない! …もう!) 謝ってくる優しげな老人に大丈夫ですから、と答えながら、美雪もまた窓の外を眺めた。 (今日はしんどかったな…) 男は、ネクタイを緩めながら今日の仕事を振り返る。 取引先の部長に怒鳴られ、上司の課長に嫌味を言われ、何も良い事がなかった。 電車の到着を告げるアナウンスがホームに響き渡る。 (こんな日はビールでも飲んで、ソープにでも行って憂さ晴らしでもするか…ん?) 男の少し前に並んでいる女子高生の姿が目に止まる。 (可愛い…髪も黒いし、優等生って感じがたまらねーな。それに…) 濃紺のブレザーと白いブラウスの上からでも、かなりの巨乳であることがわかる。 黒いリボンタイや白いハイソックスも少女の清楚な雰囲気とよく似合っていた。 あの制服は私立不動高校だろうか。 (この時間にこの駅で不動高校の生徒なんて珍しいな。隣の男子生徒は彼氏…かな?) あれだけ可愛ければ彼氏がいない方が不思議だろう。 (あんな清純そうな顔して、彼氏とヤリまくってるんだろうか…? けっ、羨ましい) 電車がホームへと滑り込んでくる。 その車両が巻き起こした風が少女の制服のスカートの裾をフワッと持ち上げる。 肉付きの良い白い太腿が男の視線に飛び込んでくる。 (おおっ…!) 下着こそ見えなかったものの、男の劣情をそそるには十分な眺めだった。 (最近は我慢してたんだけどな…あのコなら狙ってみる価値はありそうだ…) 数年前まで、男はよく若いOLや女子学生などを狙って痴漢を楽しんでいた。 女性専用車両が導入されてからはさすがに機会が減ってしまっていたが…。 恥ずかしがって泣き出す女性、睨みつけて抵抗してくる女性、反応は様々だが未だに警察 へ突き出されたことはなかった。いったいあのコはどんな反応をしてくれるだろう? (泣いて嫌がってくれたりしたら最高なんだけどな) 電車のドアが開き、少女が男子生徒とともに車両へと乗り込んでいく。 男もまた少女の側に近づくように体を乗客の中へ割り込ませていく。 (久しぶりだしな…ちょっとドキドキしてきたぞ…) 二人で何か言い争っているようだが…痴話喧嘩でも始めたのだろうか? (ほう、痴漢に狙われても助けてやらないか…ふふ、ありがたいねぇ、その言葉) それに、少女の名前が美雪だということも分かった。 (名前がわかっていると更に興奮するんだよね。美雪ちゃん、安心しなよ。美雪ちゃんの ことを狙ってる痴漢がここにちゃんと居るからね!) (ん…何だろ?) 電車が走り出してから数分後、美雪はお尻のあたりに何か違和感を感じはじめた。 スカートの上からとはいえ、何か手のようなものが美雪のお尻に触れているのがわかる。 手の甲のような気がするのだが、余りに微かな感触なのでよくわからなかった。 (偶然あたってるだけ…よね…。まさか…) 電車の中だけでなく。痴漢という行為をされた経験は美雪には無かった。中学、高校と徒 歩通学だったし、はじめの言葉ではないが自分が狙われると思ったこともなかった。 (でも、少しずつ強くなってる? やっぱり…痴漢!?) 少し密着の度合いを強めたその手が、ゆっくりと上下に動き始める。 美雪の心臓がバクバクと鼓動を速める。学生鞄を握り締める両手に更に力が入る。 (うそ…ど、どうしたらいいの…声なんて出ないよ…) 急速に口の中が乾いていくのが自分でもわかる。体が硬直したように動かない。 (はじめちゃん…) 視線だけを斜め前に走らせる美雪。しかし、先ほど目をそらして窓の方を見たまま、こち らにはまるで興味がないかのようにラッシュに身を委ねている金田一。 ガタン! 電車が大きく揺れると同時に、明らかに手の平が美雪のお尻を捕らえる。 (うう…!!) 両足をぴったりと閉じ合わせ、お尻にも力を入れる。 そんな美雪の緊張を無視するかのように、何者かの手と指が美雪の右のお尻を嫌らしく撫 ではじめた。 (そんな…いったい誰なの…わたし、どうすれば…) 勇気を振り絞って首を左右へと回す。右隣には先ほど足を踏まれてしまった老人。左隣に は大学生だろうか、眼鏡をかけた若い男性が乗っている。 (おじいちゃんでは無さそう…だし…この若い人…かな…それとも、後ろ…?) 美雪が何も出来ないのを良いことに、何者かの手の動きが更に大胆になる。ついにスカー トを少しずつたぐり上げはじめているのが分かる。 (えっ…うそ…いやだ…!! やめさせなきゃ…このままだと…) ゆっくりと鞄から右手を離すと、隣の老人との隙間を滑らせるようにして何とか後方へと まわし、スカートの乱れをなおす。 ふと、その右手がスカートの裾へと掛かっていた何者かの手に触れる。 (きゃっ…!) びっくりして手を戻してしまう美雪。目にうっすらと涙が浮かび始める。 (わたし…こんなに怖がりだったなんて…。はじめちゃん…助けて…) 男は美雪の真後ろに立っていた。電車の中とはいえ綺麗な黒髪から漂う良い香りが男の鼻 をくすぐる。その髪から覗く可愛らしい両耳が真っ赤に染まっているのがよく分かる。 (こんなに体をガチガチにさせて…可愛いな…。痴漢にあうのは初めてなのかな? それ とももしかすると処女だったりして…ひょっとすと有り得るかもしれないな!) 数年前、明らかに性経験の無さそうな女子中学生を痴漢したときの反応とよく似ているの である。それを思い出した瞬間、男の心臓の鼓動がいっきに高まる。 (彼氏も向こうを向いたままだし、もう少し大胆にしても大丈夫かな?) 周囲の乗客は男の行為に全く気付いていない。男は、ゆっくりとスカートを手繰り上げ始 める。と、美雪の右手が急に後方へと伸びる。 (ん、なんだ? 抵抗するのかと思ったらすぐに引っ込めやがった。こりゃ相当びびって るのかもしれんな。ペースをもっとあげてみるか!) 男は右手をサッと美雪のスカートの中へと潜り込ませた。右太腿の裏側に手をねっとりと 這わせる。美雪の体がビクンと更に硬直するのがわかる。 (さっきホームで見た太腿…白くて綺麗だったからな…くく、たまらないな) 下半身に熱い高まりを感じつつ、美雪に更に密着する男。右手を徐々に上へと持ち上げ、 下着の上から美雪のお尻をしつこいように撫で上げる。 (はぁはぁ…この感触は綿のパンティかな…。色を見てみたいけど…清楚な美雪ちゃんの イメージ通りなら純白ってとこかな?) 男は、下着の上からとはいえ、処女かもしれない美少女のアナルを指で犯し続ける。男の 心をドス黒い満足感と高揚感が支配する。 (もう我慢できん…あの巨乳を揉みしだいてやる!!) 男は左手に持っていた鞄をそっと床に落とすと、自由になった左手を美雪の左脇へと潜り 込ませ、ブレザーの裾から腹部へ、腹部から胸部へとブラウスに沿って侵入させた。 同時に、右手はアナルを離れ、太腿を撫でる様にスカートの中を美雪の前方へと回り込ま せ、綿パンティの布地の上から性器の割れ目をゆっくりと撫で上げ始めた。 (はぁはぁ…最高だよ、美雪ちゃん…この胸の感触…大きい!) ブラウスとブラの上からではあるが、男の左手が美雪の左の乳房をいやらしく揉み上げあ る。男の手の中で、88センチのバストが縦に横に大きく歪んでいた。 (いや…いやぁ…!) スカートの中を前方へと移動してきた痴漢の手が、美雪の最も大切な部分を愛撫し始めた のである。更に、体の左側から伸びてきた痴漢の手が美雪のバストを激しく揉み始める。 (怖い…怖いよ…) すぐ顔の下で、痴漢の手が自分の乳房を揉みしだいているのである。指の形から爪の色ま でがはっきりわかる。 (やめて…ほんとにいや…はじめちゃん…はじめちゃん…!) 衣類や下着越しにとはいえ、男性にここまで体を触られるのは生まれて初めてだった。左 右から手を侵入を許し、美雪は痴漢に抱きしめられているような形になる。 (はじめちゃん…) 痴漢の指が時には強く、時には優しく美雪の大切な部分を責めほぐす。しかし、経験の無 い美雪にはただの屈辱と苦痛以外の何者でもなかった。 (声…出さなきゃ…駅まではもう少しだけど…このままじゃ…うう…) 美雪の頬を悔しさと惨めさの涙が流れる。 自分はもっと強い人間だと思っていたのに…。金田一といくつもの危ない事件や場面を経 験してきたはずだったのに…。 (でも…今声を出してこの状態をはじめちゃんに知られてしまったら…) 無理矢理とはいえ、衣類の上からとはいえ、胸と性器を良い様に弄ばれているこの惨めな 姿を、大好きな金田一に見られる…これもまた美雪には耐えられないことだった。 (あっ…?) 急に美雪の胸を揉んでいた痴漢の左手が後方へと引き抜かれる。また、性器を撫でていた 右手も動きを止める。駅に近づいてきた為にもう諦めたのだろうか? その美雪の希望を打ち壊すかのように、痴漢の左手がスカートの中に侵入し、右手ととも に美雪のパンティを引き下げはじめた。 (えっ…いや…ここ電車の中なのに…絶対にいや!!) もうすぐ解放されるはずなのだ。 しかし痴漢の指は巧みに美雪の純白の綿のパンティを少しずつ少しずつ引き下げていく。 お尻の大部分は下着の外に出てしまっているに違いない。 (はじめちゃん…お母さん…助けて!!) と、電車が急速にスピードを落とし始めた。 (駅だ…ドアさえ開いてくれれば…走って逃げて…えっ? ここ…駅!?) 人ごみの隙間から見える窓の外には、ホームが全く見えない。 車内に車掌のアナウンスが流れ始める。 『電気系統の故障の為、急遽点検を行います。しばらくご協力下さい』 と同時に、車両の照明が落ちる。何も見えない。車内中の乗客が騒ぎ始めた。 「なんだよ…もうすぐじゃねぇか! 駅に着いてから点検しろっちゅうの!」 すぐそこで金田一の叫び声が聞こえる。 (うそでしょ…もう、目の前だったのに…!! そんな…) 痴漢の手が、美雪の下着をいっきに太腿まで引き下げた。 急に暗くなった車内に乗客たちのざわめきが広がる。 (天の助けだな…あまりに気持ちよすぎて駅が近づいてきたことすら忘れてたからな) 男は美雪のパンティが太腿までずり下がったのを確認すると、その両手を美雪のお尻や太 腿にねっとりと絡みつかせる。 (柔らかい…さっきまでは緊張でガチガチだったが、車内の照明が消えた怖さで力が抜け たかな? おっ、震えてるのか? 美雪ちゃん、怖いからって電車の中でオシッコ漏らし たりしないでくれよ…) 暗くて誰にも見えないのを良いことに、男は美雪の髪の毛に唇を這わせる。少女の清楚な 髪の匂いが口の中一杯に広がっていく。 (はぁはぁはぁ…たまらんな…。さて、性器を責めるか、アナルを責めるか…ふふ、手は 2本あるんだ、両方同時に責めてやるか…!) 男は右手を性器へ、左手をアナルへとゆっくりと這い進める。同時に、唇を美雪の右耳に 這わせ始めた。美雪の体全体を右斜め後ろから更に深く抱きしめる形となる。 (美雪ちゃん…はぁはぁ…可愛いよ…最高だよ…!) 男の指が遂に美雪の性器とアナルとじかに捉える。パンティの上からのときとは比べ物に ならない征服感が男を支配する。 (直接触れば、いくら処女な美雪ちゃんだって感じてくれるかな…) さすがに嫌だったのか、美雪の右手が男の右手首に添えられる。しかし恐怖の為か力が全 く入っておらず、男の侵入を妨げることは出来なかった。 「あんっ…」 男の耳に美雪の微かな声が聞こえる。痴漢を始めてから初めて聞く美雪の肉声である。そ の声の可愛らしさに男は更に両手の動きを加速させる。 (はぁはぁはぁ…見息ちゃん、感じさせてあげるよ…ほれ、ほれ!) 男の両手の中指が、美雪の膣とアナルを時に優しく、時に力強く犯し進めていく。同時に 右手の親指がクリトリスの周辺をゆっくりと愛撫し始める。 (美雪ちゃんは膣とクリトリスとどっちがお好みなのかな…? それとも清純な顔してア ナルが一番好きだったりしてな…はぁはぁ!!) (うそ…いや、いやだぁ!!!) 男の両手が、美雪の性器とアナルを同時に責め始めた。下着は完全にずり下げられ、太腿 に絡まっている。反射的に右手を痴漢の手に添えたものの、予想だにしていなかった状況 に戸惑い、脅え、それ以上抵抗することが出来なかった。 (電車の中なのに…こんなところ触られるの、初めてなのに…) そんな美雪の気持ちを無視するかのように、痴漢の指が巧みにその奥へと侵入し始める。 胸の前に抱えた鞄を、何もできない美雪の左手がぎゅっと抱きしめる。 (やめて…それ以上はいや…絶対にいや…気持ち悪い…助けて…はじめちゃん…) 金田一が居た場所を見つめるのだが、暗くて誰が金田一なのかよくわからない。乗客から 漏れる不満や不安の声が車両中に響き、辺りは軽いパニック状況に陥っている。 (逃げないと…すぐに逃げないと…私…) しかし恐怖と恥辱にまみれた美雪の体は言うことを聞かない。痴漢のされるがままに膣と クリトリスとアナルを弄ばれるしかないのか…。 (ううう…いや、お尻の穴なんてどうして…くっ!) 痴漢の指が更に深く沈み、美雪の穢れのない膣とアナルをこねくり回す。その度に美雪の 体がビクン、ビクンと震えるのが自分でもわかる。 (きゃあ!) 痴漢の唇が美雪の右耳に押し付けられ、その間から突き出された舌らしきねっとりとした 感触が美雪を戦慄させる。 (うう…私…痴漢に舐められてるの? はじめちゃん…気付いて…助けて・・・おねがい…) 痴漢の好みだろうか、アナルへの責めが最も激しくなる。つい先ほどまで、単なる排泄器 官以外の何者でもなかった穴である。性の対象になることすら意識したことが無かった。 (ああ…もうこんな奥まで入ってる…いや…気持ち悪い…!) 美雪のアナルを穿つ痴漢の中指は、既に第二関節までは沈められている。そしてその先端 が出口を捜し求めるかのようにアナルの中で蠢いているのである。 (そんなに刺激されたら…出ちゃう…出ちゃうよ…) 大粒の脂汗を流しながら必死で我慢する美雪。電車の中でそんなことになったらもう生き ていく自信がない。それも金田一の目の前でなど耐えられるわけがなかった。 しかし、我慢する為にお尻の穴に力を入れれば入れるほど、痴漢の指をしっかりと咥え込 むことになるのである。 (どうして私がこんな目に…いや…いやぁ…!!) (うう、美雪ちゃん…!!) 興奮した男は美雪の耳の穴に舌を抜き差しし耳全体を唾液でベトベトに汚し始める。 (はぁはぁ…このまま美雪ちゃんとディープキスがしてみたいよ…くそ…我慢が…) 男は勃起したペニスを美雪の腰へとこすりつけ始める。 (美雪ちゃん…はぁはぁはぁ…美雪ちゃん!!) アナルへの責めを一段落させると、次にクリトリスへの刺激に力を入れ始める。 (おら、おら、おら…美雪ちゃん、電車の中だからって遠慮しなくていいんだぜ!) 気のせいだろうか、こころなしか美雪の膣全体が湿り気を帯びているような気がする。 (もしかして感じてるのか、美雪ちゃん…) ホームで姿を見かけたときの清楚な美雪の雰囲気が男の脳内に甦る。今自分はあの清純な 女子高生を指で徹底的に虐めているんだ、という嗜虐心が男の興奮を更に助長する。 (いいんだよ、美雪ちゃん…どうせあのアホな彼氏は気付いてないってば) アナルから指を抜き、左手はお尻全体を撫で回し始める。クリトリスだけに刺激を集中し た方が感じてくれるのではないかと考えたのである。 (やっぱり感じてるんだね、美雪ちゃん。さっきよりもネチョネチョして来てるぞ) その時、一瞬だけ車両内に照明が点り、そしてまた消える。男の目に、涙を浮かべて唇を 噛み締めている美雪の横顔が映った。 (泣いてるのかい、美雪ちゃん…可愛いね…もっと泣いてもいいだよ…ほれ、ほれ!) 電気系統の修理がもうすぐ終わるのだろうか、だとすれば余り時間がない。なんとか美雪 が感じ始めるまでは頑張ってみたかった。 (なんてスベスベなんだ、この肌は…最高だよ…美雪ちゃん、美雪ちゃん!) お尻の感触を楽しみつつ、ガチガチに大きくなったペニスを周囲に気付かれない程度に激 しく美雪にこすり付けてていく。 (くそ…このまま美雪ちゃんの処女膜をぶち破ってしまいたい…!!) しかしいくら照明が故障しているからといって満員電車内で挿入するわけにはいかない。 さすがに美雪でもそこまでされれば騒ぎ始めるだろう。 (ゆ、指で処女膜をぶち破ってやろうか…あんな彼氏に破られる前に…はぁはぁ!) 男の指の動きが一段と速まる。満員電車内で出血させるわけにもいかず、清楚な女子高生 処女膜を指で引き裂くという誘惑を何とか抑えつつ、男は責めに専念する。 (すごい…もうこんなにベトベトじゃないか!) 左手をスカートの中からそっと引き抜くと、男は自分のズボンのファスナーを慎重に開き はじめた。そして、膨張し切ったペニスを何とか引き出すと、スカートの下へとその怒張 を侵入させたのである。 (あんん…これ…何!?) クリトリスへの男の激しい責めが続くうち、美雪の体に異変が起こり始める。胸の奥底に じんわりと温かい何かがこみあげ、同時に性器がしっとりと濡れ始めたのが自分でもわか る。オナニーすらほとんどしたことが無い美雪だったが、それがどういうことかくらいは 十分にわかっていた。 (うそ…どういうことなの…私、もしかして…ああっ!) 男がアナルから指を引き抜いたことすら、美雪には認識できていなかった。次から次へと あふれ出てくる愛液をどうすることもできない。 (か…んじてる…の、私?? 痴漢なのよ、相手は見ず知らずの痴漢…) そのとき、一瞬車両の照明が点り、そしてまた消える。 美雪の目に、斜め前に居た金田一の顔が見えた。 (はじめちゃんに…こんな姿見せたくない…電気…まだつかないで…) と、スカートの中に何か熱いものが侵入してくるのがわかる。それが何であるかに気付い た瞬間、美雪の頭の中は真っ白になる。 (いや、いや、いやああ…このままじゃ、満員電車の中で犯される…そんなのいや!) そんな美雪が我に返ったのは、この声が聞こえたからである。 「美雪、どうしたんだ? 泣いてるように見えたけど…怖いのか!?」 乗客たちの向こうから声をかけてきてくれた金田一。 痴漢の指が一瞬止まる。 「そっちに行くから待ってろ! 大丈夫だからな…ちょっとどいてくれ、すぐそこまで移 動したいだけなんだよ、いて、ちょっとどけよ!」 (駄目、はじめちゃん…こっちには来ないで…!) 大好きな金田一に、無理矢理とはいえスカートの中に男性の性器を入れさせている自分の 姿など見せられるわけがない。しかも、性器は溢れんばかりに愛液でベトベトに汚れてい るのである。 動いていないとはいえ、痴漢の指は美雪の最も大切な場所へもぐりこんだままであり、そ の指を伝い、ベトベトの愛液が太腿に絡まる純白の下着にまで垂れ流れていく。 (はじめちゃん…助けて欲しいけど…今は…今は…) 人を押し分けて金田一が近づいてくる気配がわかる。 すぐ側から、その金田一の声が聞こえてくる。 「美雪、怖がらなくてもいいってば。さっきは酷いこと言ってごめんな。側にいてやるか ら泣き止めよ…」 (はじめちゃん、ありがとう…でも…。ん…えっ、うそ!) 痴漢の指がゆっくりと動き始める。金田一が側にいるというのに、その巧みな指の蠢きが 再び美雪を地獄へと連れ戻す。 (いや…はじめちゃん、すぐそこに居るのに…いや…いやぁ!) 近づいてきた彼氏の声に一瞬動きを止める男。 (やばいか…くそ、もうちょっとなんだが…。そろそろ電気もなおりそうだしな…) 潮時だろうか。男は逡巡する。しかし、処女かもしれない清純で可愛いな女子高生を目の 前にして、男の性欲が理性を断ち切る。 (構うもんか…少なくとも照明がつくまではバレやしないさ!) ゆっくりと、美雪の性器の中で動きを止めていた指に力を入れ始める。そして徐々にその 指を上下にスライドさせはじめた。脱力していた美雪の体がビクンと硬直する。 (ほれ、ほれ、ほれどうだ! 彼氏に助けを求めてもいいんだぜ! ほら!) 男は高まる興奮と欲望のままに指を蠢かせ、美雪のお尻の割れ目にペニスをこすりつけ続 ける。腰に手を這わせていた左手をスカートから引き抜き、再び乳房を揉む為に上半身へ と伸ばす。先ほどとは比べ物にならないくらい力強く揉まれる美雪の乳。 (うおっ、やっぱりこの胸もいいな…女子高生とは思えないくらい揉みごたえがある…。 くそ、たまらん! もう我慢できん!) 男は巧みな指さばきで美雪のブラウスのボタンをひとつ、ふたつとはずしていく。さすが に驚いたのか、美雪の手が男の左手首を掴む。 (可愛いね…抵抗してくるのかい? でも悪いのは俺じゃなくて美雪ちゃんのおっきくて 弾力のあるオッパイだからね。恨むならお母さんでも恨んでくれよ!) 美雪の手首を振りほどくようにして、男の左手が美雪のブラウスの中に伸びる。パンティ とお揃いの純白のブラジャーの上へと男の指が走る。 美雪の左側から回された手が、美雪の右の乳房を鷲掴む。必然的により強く抱きしめられ る形となり、男のペニスも更に美雪の尻へと密着する。 (はぁはぁ…なんて気持ち良いんだ…今までの痴漢の中でも最高だよ、美雪ちゃん!) 長引く修理への不満で周囲もざわめき、男の動きや音は誰にも気付かれていない。 (くそ…このままアナルにぶちこめたらどんなに気持ちいいだろうな!) 電車内でアナルに挿入され、黒髪を振り乱しつつ泣き叫んで嫌がる美雪を想像しただけ で、男のペニスに更に大量の血液が集まってくる。 (やっぱり同じ犯すならおまんこの方がいいかな…処女かもしれないしな!) しかし、身長差を考えると美雪の後ろから性器に挿入するのは無理がある。実際はアナル にだって不可能だろう。性器を犯すとすれば、美雪の体をこちらに向けて片足を持ち上げ る必要がある。そこまでの時間は残されていないに違いない。 (惜しいな…最初からもっと大胆に責めておけばあるいは…。くそっ!!) 興奮と悔しさが男の手と腰の動きを一段と加速させる。美雪の性器からは大量の精液が分 泌され続け、太腿とずり下ろされた純白の綿のパンティは既にベトベトに汚れている。そ の一部は美雪の魅力的な足を伝い白いハイソックスまで達しているのである。 (時間があれば…もう少し…) 「いて、いてーよオッサン! ちょっとどいてくれってば!」 (だめ…はじめちゃんがこっちに来ちゃう!) しかし、再び動き始めた男の指に美雪の意識が奪われる。更に、男の左腕が脇から差し込 れ、美雪の乳房をブラウスの上から揉み込み始めた。 (あんん…だめ…胸は…あっ、そっちもだめぇ…あんん!) 男の指が激しくクリトリスを刺激してくる。一瞬意識が飛びそうになる。と、その時、男 の左手の指が美雪のブラウスのボタンをはずしているのが分かり、何とか意識を呼び戻す。 (な、何してるの…電車の中なのに…ああん…やめて、やめてぇ…) 咄嗟に美雪の左腕が男の手首を掴む。が、簡単に振りほどかれてブラウス内への侵入を許 してしまう。 「美雪、やっとここまで来れたか…大丈夫かよ、美雪」 (えっ、はじめちゃん?? こんなときに…嘘…来ないで…来ないではじめちゃん!) もし今ここで照明がつけば、ブラウスをはだけ、男に胸を揉まれている自分をさらす事に なるのである。泣いているとはいえ、声も出せずに男のなすがままになっている自分を…。 (いや…お願い、はじめちゃん…) どうして最初に触られたときに無理にでも逃げなかったのか…。金田一か、誰か他の乗客 にでも助けを求めなかったのか? もし金田一がそのことに疑問を持ったら…?? 「だ、だいじょうぶ…だから…」 振り絞るように声を出す美雪。しかし男は先ほど金田一が声をかけてきたときのように動 きを止めようとはしない。それどころか、左腕を大きく回して美雪の右の乳房を弄び、強 く抱きしめるようにして美雪を辱めて来ている。その左手が、遂にブラジャーの中にまで 及ぶ。 「あっ!」 思わず声をあげる美雪。男の指が乳首に触れたのである。 「どうしたんだ、美雪、どこか痛むのか?」 (どうしよう…はじめちゃんに気付かれる…答えなきゃ…) 「大丈夫…足を少し踏まれただけ…何でも無い!」 (もう少し我慢すれば、照明がなおれば、痴漢だって離してくれるはず…でも、もし今照 明がなおっちゃったら…) もう金田一は目と鼻の先なのである。 「大丈夫だってば! はじめちゃんなんて大嫌い…こっちに来ないで!」 (わたし…なんてこと…) こうするしか思いつかなかった。下半身と胸への刺激が強すぎて頭もよく回転していない。 「…なんだよ、美雪! まだ怒ってるのかよ…! しつこい奴だな。せっかく心配してや ってるのに!」 (ごめん。ごめんね、はじめちゃん…) 男の左手が美雪の豊満な乳房をこれでもか、これでもかと揉み上げる。その乳房に、美雪 の涙が零れ落ちる。 (くくっ、乙女心は可愛いねぇ。彼氏をこの場に近づけたくないってのか!?) そんな美雪の純情な気持ちが、男の嗜虐心に更に火をつける。もっともっと虐めたくて仕 方ない気分にさせてくれるたのである。 (ふふっ、気持ちよくさせるのも楽しいけど、女の子が嫌がることをするのも楽しいんで ね、俺は。こういうときはアナルを徹底的に責めるに限るからな) 男は乳房から左手を離すと再びスカートの中へと腕を戻し、いきなり中指をほぼ全て美雪 のアナルへと突っ込んでいく。愛液で多少濡れているとはいえ、突然の侵入に美雪から声 がこぼれる。 「ううううっっ!」 「みゆ…」 金田一が声を途中でかみ殺す。先ほど美雪に告げられた言葉がショックだったのか、怒り に変ったのか。美雪の心配はするまいと決めたらしい。 (あはは。彼氏を遠ざけることには成功したみたいだよ、美雪ちゃん。ほれ、ほれ、アナ ルの奥まで指を突っ込まれる気分はどうだい? ほれ、ほれ、ほれ、ほれ!!) リズムをつけて更にアナルの奥へと指を侵入させる。少しずつ、少しずつ、アナルへの責 めから逃れようと美雪の体が右へ右へと回転する。 (逃げやしないってば、美雪ちゃん…。彼氏が大好きなんだね。やっぱりもう処女はあげ ちゃってるのかな? はぁはぁ…でも、そんな美雪ちゃんをもっと虐めたい…) 男の左手の人差し指が美雪のアナルへと侵入しはじめる。既に中指は奥まで入っているの である。その衝撃に美雪が更に体をよじる。 (よし、入ったよ…どうだい、美雪ちゃん、電車の中でアナルに指を2本も入れられた気 分は…気持ち悪いかい? 辛いかい?) 男は美雪のアナルの中で中指と人差し指を激しく動かし始める。押し、開き、ほじくり、 こねくりまわし…。その度に美雪の口元から小さな声が漏れる…。 「うん…んぐ…」 (あんまり大きな声は出さないでくれよ…。まぁ我慢しすぎてアナルの奥のものを噴出さ れても困るけどね。いや、それはそれで楽しいかな。ふふふ) 照明がつき、満員電車のまっただなかで汚物を車内に撒き散らして涙する制服姿の可憐な 少女…そんな妄想が更に男の興奮を助長する。 (そっち方面の趣味はあんまり無かったんだがな…この清純な美雪ちゃんのなら見てみた い気もするな…) 男のペニスが更に力強く美雪の尻や腰へとこすりつけられる。もういつ射精してもおかし くないくらいに膨張している。 (ハァハァハァハァ…もう時間もないだろうし、そろそろかな?) (またお尻の穴を…やめて…そこはいや…えっ、うぐぐぐぐぐっ!!!) 男の左手の中指が根本までアナルにつきたてられる。激痛が美雪を襲う。先ほど触られて いたときとは比較にならない力でアナルを責められる。 (何…痛い…やめて、やめて…うううっ…やめて下さい…あぁ) ついで、男の人差し指までが美雪のアナルを襲う。 (うあああっ…うぐ…痛い…2本も…無理…やめて…痛い…!) 更に、美雪の下腹部に妙な感覚が生まれる。 (えっ…これ、まさか、いや、いやぁ…!) 直腸の奥にたまっているものが、男のアナルへの刺激により下へ下へとおりてくるのが美 雪にもわかるのである。 (うそ…そんな…電車の中なのに…電車の中なのに…) このままアナルを責められ続ければ、最後まで我慢できる自信はない。 (だめ…もしそんなことになったら、私…あぁ、はじめちゃんに見られたら…!) 必死でアナルを締める。しかし、そのせいで男の指を2本とも強く咥え込んでしまう。 (あああっ…いや…こんなの…これ以上されたら…ああ!) 美雪は渾身の力を出して体を更に右へ回転させる。その勢いに負けて男の左手の指が2本 ともアナルから、性器で蠢いていた右手の指も抜けてしまう。 (ふぅ、ふぅ…えっ、だけど、この向きって…) 夢中で体を動かした為に気付かなかったが、美雪の体は痴漢と正対する形になってしまっ いる。スカートの前に、痴漢の怒張がまっすぐ縦に伸びているのがうっすらと見える。 (うそ…いや、いやああ!!) 両手を前へ出し、必死で逃れようとする美雪の腰を男の両手ががっちりと固定する。その あまりの力強さに恐怖を感じ、美雪は動きを止めた。 すぐ目の前に痴漢がいる恐怖。男の力をまざまざと見せ付けられ、これ以上抵抗すること も声を出すこともできない…。 (サラリーマン? 笑ってる??? 怖い!) その男の右腕が、突然美雪の首筋へと伸びる。殺されるのかという恐怖が美雪を襲う。男 の腕は美雪の黒髪をがっちりと掴む。そして… (んぐ、んぐぐぐ!) 男の唇が美雪の唇を奪う。あまりの突然のことにどうしていいかわからない美雪。 (え…何これ…まさか…キス??? うそ、うそ、わたし…はじめてなのに!!) 金田一にすら許したことのないファーストキスを、電車の中で、それも見知らぬ痴漢に捧 げることになろうとは… (いや、いや、いやぁぁぁ!!!!!!) その隙をついて、男の舌が美雪の口内へと侵入した。 (ハァハァハァハァ!! 女子高生の唇! たまらん!) 美雪が体を振りほどいたおかげで、美雪の清楚な顔がすぐ正面に位置した。暗がりではっ きりとはしないものの、フォームで見たあの清純な表情が脳裏にやきついている。男は本 能的に黒髪を鷲掴んで頭を固定すると、美雪の唇に襲い掛かっていた。 (おおおおっ、なんて良い匂いなんだ!) 無理矢理唇を割り開いて舌をねじ込む。噛まれるのではという恐怖はまったくなかった。 むさぼるように美雪の舌を自分の舌で絡めとる。 (最高だよ、美雪ちゃん…) 髪を掴む右手に更に力が入る。左手はスカートの中の尻をがっちりと掴み、体を完全に密 着させていく。 (ハァハァハァ…ハァハァ!!!!) もし今この瞬間照明がつけば、下半身を露出し、女子高生の唇を奪っているこの男に弁解 の余地はなくなるだろう。しかし、そんなことはどうでもいいほどに男は興奮し、隆起し たペニスをスカートの上から美雪の下腹部へとこすりつける。 (おうっ!!!!!) ドクドク、ドクドクドク!!!!!! 大量の精液が美雪のスカートの中、下腹部へと放出される。これでもか、これでもかとい うほどに何度も何度も…。 (ふう…。ハァハァハァ…最高だったよ、美雪ちゃん…) 急激にしぼんでいく男の性器。最後にゆっくり美雪の口の中を舐めまわした後、ゆっくり と唇を離すと、美雪の体から手を離した。 (さすがに挿入はできなかったけどな…唇を奪えたのは満足だよ) そのとき、車内にアナウンスが流れる。 『大変長らくお待たせ致しました。間もなく、電気系統の修理が終わります。回復次第発 車致します。大変申し訳ございませんでした』 (あぶなかったな…) しぼんだ性器をズボンの中にしまいこみ、床に落としていた鞄を拾う。身支度を整えつつ 美雪の体から少しずつ少しずつ距離をおく…。 (不動高校の美雪ちゃんか…) もぞもぞと動いている美雪のシルエットに視線を這わせる。 ブラウスや下着を調えているんだろうか? (くっくっく、ぶちまけた精液を拭い取る時間はないだろう…。どうやって彼氏をごまか すのかな? しかし、これでさよならするのは惜しいな。あんなに愛液を垂れ流してたん だ。責めようによってはあるいは…。まぁ今日は退散しよう。名前と校名がわかってるん だ。調べようと思えば調べられるはずだしな) 照明が車内を照らし、電車が動き始める。 (終わった…の…?) 男が離れたあと、呆然としつつも、車内放送によると時間がないことを何とか頭の片隅で 聞き取り、急いで衣類を整える。 膝までずり下げられていたパンティを履き、ブラウスのボタンを締め、ブレザーを整え、 乱れた髪をなおす。パンティに染み込んだ大量の愛液が冷たい…。 ファーストキスを奪われたショックから、スカートに精液がべっとりとついていることに はまだ気がつかない。 口の中にはまだ痴漢の汚らしい舌の感覚と、生暖かい唾液が残されている。 (わたし…ファーストキスははじめちゃんに…って思ってたのに…) 自然と涙がこぼれる。 照明が車内を照らし、電車が動き始める。 恐る恐る痴漢がいた方向を盗み見るが、それらしい人物はいない。少し離れた場所にはサ ラリーマン風の男が数名立っている。誰なのかはまったく分からなかった。 しかし、かわったところで警察に突き出す気もおこらない。今すぐこの場から逃げ出した かった。 ふと足元を見ると鞄を落としていることに気付く。と、スカートの全面がべっとりと汚れ ていることに気がついた。 (えっ、これ…まさか!?) とっさに拾った鞄でスカートの前を隠す。ぎゅっと押し付けた為に、鞄にも痴漢の精液が 付着してしまった。 「よう、美雪…」 肩越しに金田一から声がかけられる。振り向く美雪。 「な、泣いてるのか?」 「え、ううん。大丈夫」 「着いたぞ、駅」 「うん。あの、はじめちゃん先にうちに帰ってて」 ホームに降りながら、金田一の顔を見ずに寂しそうに告げる美雪。 手にした鞄でスカートの汚れをしっかりと隠している。 「まだ怒ってるのかよ…謝るからさ。ごめん…」 「怒ってないってば…。わたし、学校でまだ生徒会の仕事があるから…」 背後で電車が発車する。その車両の窓から美雪を見つめる妖しい視線には誰も気づかない。。 「ちょっと待てよ…どうしたんだよ…」 金田一の声を背中に聞きながら、美雪は駆け出す。 (はじめちゃん、ごめんね…) しかし、美雪の悲劇はまだはじまったばかりだった…。 SS一覧に戻る メインページに戻る |