似たり寄ったり
井沢研太郎×蓮沼綾花


邪宗館の事件の後、井沢研太郎は軽井沢から秋田の地方の会社のクライアントとの取引を終え、帰宅しようとバス停で待っていた。
時刻表を見て、明らかに予定の時間から40分以上経っていたので少し苛立ちを感じ始める。幾らなんでも遅すぎると思った研太郎は近くに歩いていた少女に声を掛けた。

「すいません。バスが来ないんですけど?」

少女は笑顔で丁寧に答えを教えた。

「これ…前の時刻表で今日はもう来ないですよ。」

研太郎は愕然とし、頭を抱える。留まる所も無いし、渋々バス停で寝泊りでもするかと溜め息をつく。
少女は研太郎の事が気になったのか、このままだと雪が降る可能性があるから凍死しかねないので誘おうとする。

「ここにいたら貴方凍死しますよ。あたしの家に来て見ませんか?」

少女の誘いに動揺して躊躇する研太郎…見ず知らずの人間を家に誘われるとは予想も出来なかったので質問する。

「良いのですか?俺みたいなまるっきり知らない人間を誘うのは?」

少女は胸を張って、堂々とここの地域の人情を語る。

「ここの付近の人間は困っている人を放っておく訳にはいかないですよ。それに貴方ここの人間には見えませんよ。」

研太郎は申し訳無さそうにその誘いに乗り自己紹介をする。

「俺の名前は井沢研太郎です。長野から来たもんで…君は?」

丁寧に自己紹介をされたので少女も自己紹介をする。

「あたしの名前は蓮沼綾花です。長野からって井沢君は旅行でも無いみたいですけど?」

研太郎はアハハっと自分がここに来た目的を内密にしながら心の胸に閉まっとく方が言いと思った。
自分と同じくらいの歳の人間が仕事の為にここに来たなんて聞いたらビックリするだろう予想も出来るからだ。

綾花の家に辿り着くと恥ずかしそうな顔で案内する。

「あたしの家なんですけどね。井沢君は家族がいるんですか?」

家族の文字に研太郎は神妙に深く暗く落ち込んだ表情をする。もはや家族と言う形でさえなくなりつつあるのに。

「俺の家族は10年前に一酸化炭素中毒でみんな死んだんだ。俺一人しか残っていない。」

余計な事を言って後悔した綾花はすぐさま涙を流しながら必死に謝る。

「ごめんなさい。余計な事を言って…」
「良いよ。昔の事だし今の俺はそんな事を気にしてる余裕なんて無いし。」

綾花は研太郎って人物像が何処となく読めた気がする。自分たちと同じくらいの人間なのに性格が大人で優しい人間だと…
研太郎は上を見上げてある男の名前を呟く。

「金田一は今頃どうしてるんだろうか?あいつも俺の事を心配していたからな…」

意外な名前を聞き綾花は耳をピクっと動き興味津々な顔で研太郎に迫ってくる。

「もしかして金田一一君の事?貴方、金田一君の友達なの?」

綾花が金田一を知っているとビックリした研太郎も質問する。

「俺の幼馴染だけど…蓮沼さんも金田一の事を良く知っているのか?」
「ええ…彼ってただのスケベな友達にしか考えてなかったけど?」
「あいつはある意味天才だよ。事件を解決する名探偵だよ。」

綾花は研太郎の話によると金田一が探偵をしてるなんて驚いてしまう。

金田一がそんな潜在能力を持っていた事に綾花は思いもよらず、研太郎の顔をジーっと良く見つめる。もしかしたらこの人間も何か特殊な能力を持っているのかもしれないと女の勘が冴える。

「もしかして貴方も何か凄そうね。もしかしてここに来たのって仕事か何かしら?」

図星だった研太郎は綾花に誤魔化しは効かないなと思い真実を述べる。

「俺はここにクライアントの仕事でここに来たんだけど、何でそう思ったの?」

不思議そうに見る研太郎を何となく好奇心で本音を語る。

「何となくそう思っただけ。わざわざこんな田舎に来るなんて相当忙しそうね。」

互いに相手を見て自分の好みかもしれないと時めいてしまう。綾花は今の段階では好意を持っていた島津匠よりも興味を示しだしてしまう。
研太郎の方から大胆な告白をしてしまう。

「俺の彼女になって欲しいんだが、君みたいな面倒見の良い優しい子が俺好みなんだけどダメかな?」

素直に嬉しくて赤面してしまう綾花だったが即座に「良いわよ。」と答える。互いに何故か惹かれる要素がこれだけある人間も珍しいからだ。
いきなり研太郎は綾花の唇にキスをしたら、綾花も嬉しかったようで貪るようにキスを続ける。実はファーストキスが互いに初めてだったので益々刺激が強くなる。

「後で食事が終わったら、俺と本当の意味の契約を交わしたいんだ。」

綾花は喜んで首を縦に振る。島津との失恋後に意外な形で恋の誘いが来るとは願ったりかなったりだったりする。
研太郎もいざ会社を立ち上げたのはいいが仕事以外で心が安らぐパートナーが欲しかったのだ。
食事をし終わった後に勝負下着の姿になる綾花。互いにテンションが高くなり研太郎は綾花のブラジャーのホックを外す。
研太郎は綾花の胸のサイズを確認するおそらくバストは85ぐらいって所か思ったよりも大きいと実感しながら触れてみる。綾花には相当刺激が強かったらしく催促してしまう。

「ああん…井沢君の手が温かくて気持ち良いわ。火照って来ちゃうからあたしの乳首を吸って。」

その誘いに乗り、チューチュー吸う研太郎流石に母乳こそ出ないが良い刺激になっている。

綾花に気を遣って、パンティーを脱がして痛くしない様に股間を優しく触る研太郎…手慣らしで緊張して堅くなっていた綾花も徐々解れていく。

「あたしのオマンコは結構いやらしい音してない?スケベな女だと思わないでね。」

研太郎は綾花の愛くるしい顔が自分から見れば余計可愛らしくなって見える。正直な綾花に思わずストレートに喋ってしまう。

「俺はそんな事を気にしないな。蓮沼さん、そろそろしても良い?」

素直に首を縦に振る綾花も研太郎のモノが欲しがっているのだ。自分から性器を拡げ入れて欲しいような眼差しになる。

「あたしも痛くしない様に緊張しないようにするわ。だから欲しいの井沢君のちんちんが!」

ゆっくり綾花の膣口から研太郎のペニスを挿入すると処女膜が破れてダラダラと出血しているのがよく解かる。
破瓜の証で異物を入れたせいで締め付けが苦しくて涙をポロポロ流す綾花を心配する研太郎は痛みを紛らわすために乳首を優しくチューチュー音を立てて啜る。

「井沢君、痛みを紛らわせてくれるのはありがたいんだけど、勃起した乳首を吸われると感じちゃうわ。」

性感帯を刺激され綾花のテンションがどんどん上がっていく…研太郎も綾花の生殖器同士の擦り合いが刺激を求めていくのが解かる。
ジュブジュブと波音を立てていくうちに互いに相性は良かったようで、この絶頂間がなんとも堪らなくなってしまう。
そして、両者とも限界がきてしまいそうなので互いに確認をとる。

「蓮沼さん…俺…もう限界だ。出しても良いかな?」
「呼ぶのは綾花で良いわ。あたしも研太郎君で呼ぶから出してちょうだい。」
「俺は呼び捨ては出来ないから、綾花さんにするよ。ダメだもう出ちゃう!」
「それで良いわ。あたしの子宮の中に入れて!」

研太郎の熱い精液が綾花の子宮を火傷するような勢いでたくさんあふれ出た。もしかしたら妊娠するかもしれないので一応謝る研太郎。

「ごめん。もし妊娠したら絶対に責任を取るから嫁に来てくれないかな?綾花さんを不幸にはしたくないし。」

ストレートな告白に思わず耳まで赤面する綾花もその告白に答える。

「あたしも研太郎君なら断る理由は無いわ。貴方も家族が欲しいんじゃないの?」

綾花も研太郎の心境が痛いほどよく解かり、これは決して研太郎への同情でなく愛情になっているのを自分で確認する。
互いに優しく抱擁するして一晩を過ごす羽目になる。

ー翌日の朝、綾花の親友でもある社冬美が綾花の家に訪問してきた。どうやら、島津の事で恋人の波多野春菜に嫉妬してからかおうとしている話だが今の綾花はとてもそんな心境で無く嫌そうな顔をする。

「ごめんね。もうあたしは島津君の事はどうでもいいの。冬美も諦めた方が良いわ。」

意外な言葉に目が点になり、固まってしまう冬美…以前なら一緒にしようって言う筈なのにこの変わりようにショックが隠せない。
綾花は冬美に申し訳無さそうに更に事情を説明する。

「あたしね…島津君よりも好きな男の人が出来たの。冬美は全く知らないけどタイプの違う格好良い男の人が出来たから研太郎君、来て!」
「どうしたの綾花さん?そちらの美人さんは?モデルか何かやってんの?」

軽く会釈する研太郎を見て、こんな美少年を一体何処で拾ったんだと不思議に思う冬美。島津をスポーツ系だとすれば研太郎はインテリ系に例えやすい。

「初めまして、井沢研太郎です。よろしく…」

優しい笑顔で手を差し出して握手を求める研太郎に緊張のあまりガチガチに握手に応える冬美。

「社冬美です。貴方一体何者ですか?綾花もいきなり彼氏なんて連れてくるんじゃないわよ。」

呆れて怒る気もしない冬美のルックスを見て研太郎は思わず口に出してしまう。

「もしかして社さんってモデルか何かしてるんですか?友達の純也がモデルの女性を捜していたんですけど?」

純也の名前で気がついた綾花はもしかしてあの有名な人物じゃないかと質問する。

「もしかして絵馬純也さんなの?」

研太郎は「そうだけど。」と即答すると、綾花は早速冬美に誘いを掛ける。

「島津君の事は忘れて、冬美も絵馬さんのモデルになったら?一枚何十万もするかもしれないんだし。」

綾花の誘いに躊躇する冬美に研太郎も無理強いをさせるのは気の毒かと思い、綾花に注意をする。

「綾花さん、無理やり薦めない方が良いよ。それを決めるのは社さんだから…」

冷静に冬美は考え込む。研太郎自分のステップアップの為には絶好の機会かもしれないが今の状況では島津への想いを捨てきれないので迷ってしまう。
綾花はそんな冬美に更なる誘惑をかけてしまう。

「金持ちのセレブになれるチャンスなのに勿体無い。今の生活よりも裕福になるわよ。」

流石に一般の金額を聞くと冬美も黙っているわけが無い。

「じゃあ早速良く準備を整えなければ、早速、待っててください。」

その後、冬美と純也が出来ちゃった婚をするのは別の話になる。
綾花も研太郎と一緒に軽井沢に向かおうとちゃっかりと準備を進めている。流石に驚く研太郎。

「綾花さん…何で俺が軽井沢に帰るのに身支度までするのかな?」
「近いうちにうちの学校も廃校になるから研太郎君の付近の学校に転校しようと思っているの。」

用意周到な綾花を見て研太郎は呆れてしまう。どうやら親には迷惑さえかけなれば良いと話し合ったのは研太郎は知る由も無い。
研太郎は今は学校に行ってないが今の仕事では綾花ぐらいは充分養えるだろうから平気だったりする。

「互いに頑張ろう。あたしもテニスを頑張るから社長業もしっかりね。」

相性としては人生のパートナーになる事にカウントダウンが始まったばかりだ。
ー軽井沢に招待した金田一は羨ましそうに研太郎と綾花を見る。

「お前等がこんな形で付き合うなんて夢にも思わなかったぜ…良いな綾花は鬼嫁じゃないし!」

余計な事を言った金田一に幼馴染の七瀬美雪が怒りを露にして金田一の頬を思いっきり引っ張る。

「悪かったわね。あたしが鬼嫁で!」

美雪に完全に尻を敷かれている金田一…綾花は思わずクスクス笑ってしまう。

「それだけ七瀬さんだって金田一君の事が好きなのよ。諦めなさい。」

明らかに動揺して慌てる美雪…だが顔は満更でもないのがみえみえだったりする。金田一も同じ顔をしてるので研太郎は思わず突っ込む。

「俺から見れば、お前たちも似たり寄ったりだと思うぞ。素直になれよ。」

研太郎の突っ込みに二人は完全に沈黙してしまうのを楽しんでしまう綾花である。






SS一覧に戻る
メインページに戻る

各作品の著作権は執筆者に属します。
エロパロ&文章創作板まとめモバイル
花よりエロパロ