明智健悟×醍醐真紀
金田一一と剣持警部は明智警視の誘いで一緒に珍しく男同士で居酒屋で食事をすることになる。 いざ、話の内容がはじめも剣持警部も一緒にいる女の愚痴をこぼす事ばかりで正直に呆れる明智警視であった。 「大体さ〜、女って奴はこうも煩いんだろうな。美雪にしろ、綾花にしろ、しつこいったらありゃしない!」 「全くだ。俺の女房もお前の女共と同じだぞ。」 すっかり出来上がっている二人に比べると全くお酒を飲んでいない明智警視を見て釈然としない。 はじめがとんでもない質問をする。 「そう言えば、明智さんってセックスしたことあるの?俺なんてあいつらにしょっちゅうセックスを求められているんだぜ?」 「俺もだよ。で…警視…したのでありますか?」 変な質問で水が気管に詰まり、咳き込んでしまう明智警視をよそ目に興味津々な顔で二人は迫る。 どうせ、この二人には誤魔化しが聞かないだろうと思い、素直に話す。 「ええ…しましたよ。ある女性と…」 誰なのか興味を持ってしまったはじめは誰なのか質問をする。 「明智さん…ひょっとして、アメリカにいた時のパートナーじゃないの?」 はじめの質問に淡々とした表情で明智警視の答えを出す。 「いいえ。私とパトリシアは仕事だけの関係ですよ。それに君達が知らない人です。」 そう言いながら明智警視のかばんの中に写真が入っていたので、二人に見せる。 すると、二人は驚いて信じられない顔をする。 「明智さん…あんたのセンスがよく解らないよ。」 「自分も同じです。まさかこの女と付き合っているとは…」 完全に勘違いをしている二人に、明智警視は誤解を解くように説明する。 「良いですか?彼女は本物で、怪盗紳士の方ではありませんよ。」 そう、怪盗紳士の偽者の醍醐真紀の方でなく、本物の醍醐真紀だったのだ。 それを聞いて二人は安心したのかホッとため息をついた。 本物の醍醐真紀がどんな人物なのか知らないので、二人共、興味を湧いてしまう 「明智さん、本物の醍醐さんってどんな人なの?」 「まさか、怪盗紳士と同じ性格じゃ…」 明智警視は平然と答える。 「まさか…偽者ほど下品じゃありませんよ。それに…私が怪我をした時も心配してくれて優しい人ですよ。」 意外な答えに驚く二人であったが、明智警視は更に爆弾発言をする。 「実は彼女とは婚約中でして、来年の夏には結婚する予定なんです。」 衝撃的な発言により、はじめがとんでもない質問をする。 「もしかして…出来ちゃったんじゃ…」 馬鹿な質問をするはじめに明智警視は見下す答えを出す。 「いいえ。君とは違いますから、ちゃんとした交際を経ての結婚ですよ。」 羨ましく思う二人は愚痴をこぼす。 「良いよな。明智警視は鬼みたいな女房じゃなさそうだし…」 「全くだぜ。俺なんて肉食獣が二人もいるんだしさ。」 「その肉食獣って誰のことかしら?はじめちゃん!」 はじめの後ろには黒いオーラを発した美雪と綾花がいた。 「金田一君のせいじゃないの?あたしをこんなに淫乱にさせた本人が何言ってるのよ!」 剣持警部も嫌な予感をしたので後ろを見ると女房がいた。 「あなた、鬼嫁って言いたいのかしら!」 楽しそうなイベントに呼ばなかった恨みで美雪たちは明智警視にお願いする。 「明智警視、あたしたちも入って良いですか?金田一君たちだけでズルいですよ。」 「ええ構いませんよ。今までの支払いは私がしますが、残りの支払いは金田一君と剣持君払いで。」 大喜びをする女性陣と落胆する男二人。 結局、人生の勝ち組と負け組とはこんなものだ。 余談だが、女性陣が頼んだ金額は男性陣の金額の二倍の支払いだったという。 財布の懐が寂しくなる二人であった SS一覧に戻る メインページに戻る |