金田一×蓮沼綾花
あたしの名前は蓮沼綾花です。今は東京で恋人になった金田一君の家に居候って形になっているの。 金田一君の計らいでこっちに来ないかと誘われた時、両親にちゃんと事情を話したら家族に迷惑さえかけなければという条件ですんなり引き受けてくれたわ。 仲間の都や立石君や魚住君はかなり寂しそうだったけど、あの事件から立ち直らせたい金田一君の気持ちを把握してくれたのが素直に嬉しかったの。こっちに編入する試験は意外と簡単だったので金田一君の学校に通っていることになったわ。 実際に東京に住んでみて解った事は金田一君が警察との仕事があまりにも多かったって事に驚いた。殺人事件が余りにも多かったって事も気がかりだったしね。 そのおかげで嬉しいことなのか悲しいことなのかあたしも逞しくなったんだけどね。だけど、本当の話で金田一君って見かけによらず精神力はあまり強くないのよね。 過去のミスでピアニストの常葉さんを荒木君との誤解で犯人にしてしまった邪宗館の事件は今でも心に傷が残っているし、その荒木君の形見である恋愛小説はあたしに読むように薦めるし、まあ読んでみて面白かったんだけどね。 それがきっかけで邪宗館の仲間であった井沢君の事がだいぶ心配していたようだったのよね。金田一君は黒魔術の犯人となった井沢君の事を追い詰めるのはかなり辛かったのはあたしでも解るわ。幼馴染が地獄の傀儡子の高遠の操り人形にされたんだから… 雪影村の犯人の島津君とは明らかに目的意識が違っていたのも理解出来たわ。家族と金を失った過去の傷はどうしても治せないし、家族の形であった邪宗館でもあんな事件があったわけだしね。 でも金田一君は無茶をし過ぎだよ。井沢君にサバイバルナイフで刺されたって美雪ちゃんから聞いたとき急いで部活の最中なのに病院に駆けつけたんだからさ。涙を流しているあたしの姿を見て金田一君はあたしをジーっと眺めながら質問する。 「なあ、綾花…お前、俺を刺した研太郎を恨むか?」 あたしは即座に首を横に振り、金田一君の質問に答える。 「いいえ、そんな事をしても金田一君は喜ばないってあたしは良く解っているし、彼自身泣いていたって美雪ちゃんから聞いているから全然そんな気持ちにならないわよ。」 一度、殺されかけそうになったあたしを助けてくれた金田一君はあたしにとってヒーローだもん。そんな事は一度も考えた事は無かったわ。でも、無茶だけは絶対に許さないからね。 あたしは心配そうに金田一君の顔を見てしまう。もしかしたら、今度はこんな怪我じゃ済まないじゃないかってとても嫌な予感がしたから…あたしは金田一君と一緒にご同行する決意を固めた。 「今度からは美雪ちゃんだけでなくあたしも一緒に行かせてもらいます!そうしないとあなた、こんなものじゃ済まないわよ。」 頭を抱えながら悩んでいる金田一君はあたしを事件に巻き込みたくなかったようだったらしく、あたしに覚悟を聞き出した。 「本気か?見なくても良い世界に入ってしまうぞ。高遠にもマークされるかもしれないのに…」 そんな事ではあたしは心が折れなかった。だから、その証拠に金田一君の手を握って語り始める。 「そんなんじゃ金田一君の恋人なんて務まらないわ。あたしにも役立てることはあるはずでしょ。」 あたしの決意に負けたのか、金田一君も腹を決めたようだわ。 「俺もお前も絶対に無理はしない事。それがじょうけんだ。」 あたしは嬉しさの余り、金田一君の唇にキスをしちゃった。 一度も井沢君を見たことが無いから面会してみたかったの。どういう人物像かは金田一君から一応は聞いているんだけどね。 特徴としては美少年で長身の人で頭も良くて性格も真面目で優しいって聞いているから余計知りたくなったわ。って金田一君、あたしを何か睨んでない?嫉妬して誤解を解くために金田一君に本音を説明する。 「勘違いしないでよね。あたしの彼氏は金田一君だけよ。あたしが聞きたいのは金田一君の言いたい事を伝えたいだけよ。」 あたしの必死に説得にようやく納得したのか金田一君は事情を全部、あたしに話した。 面会すると、すごい美少年でこんな彼が殺人を犯してしまったのにあたしは信じられなかった。彼が犯罪の道に辿らなければ親友の冬美が死んでなければくっつけさせたかったのに… 『何考えているのよ!馬鹿綾花!あたしが生きていたらって勝手に知らない人とあたしをつき合わせるんじゃないわよ!』 気のせいかな?何処かで変な声が聞こえたような…井沢君が変な目であたしを見てる!?どうしよう… 「蓮沼さん、ボーっとして何かあったの?」 「何か声が聞こえませんでしたか?井沢君?」 「いいえ。」 井沢君に変人だと思われてしまい慌てたあたしは、金田一君の言いたい事を全て伝えた。 「あなたの家族を2度失った辛い気持ちは解ります。だから、金田一君も余計辛かったと思うんですよ。責任を感じて…」 いつの間にかあたしの目から涙が出てしまっていた。その理由として居場所を失った井沢君に金田一君も高遠に出会って無ければと後悔していたのは事実だしね。 井沢君は金田一君の心を察したらしく、あたしに本音を告げる。 「金田一に伝えてくれないかな。こんな俺を心配してくれてありがとうと。蓮沼さん、君なら金田一を任せられるよ。良いカップルだと思う。」 素直に嬉しくて顔が赤面してしまうあたしは井沢君に感謝を言う。 「井沢君、ありがとう。冬美が生きていたら井沢君と付き合わせたかったですけどね…」 『だから、勝手にあたしを無理やりつき合わせるんじゃないわよ!島津君の替わりなんて虫が良すぎるわよ!」 今度はあたしだけでなく井沢君にも聞こえたようね。その証拠に蒼ざめた表情で震えが来ているわ。 「俺に何か変な女の声が来たんだけど?ひょっとして幽霊か?」 何と言ったら答えるべきか言いづらいがあたしは素直に答える。 「それ…あたしも聞こえたんですけど…それ…あたしの親友の冬美の幽霊かもしれませんね…」 井沢君もあたしの事情を金田一君から聞いたらしく、間違いなく幽霊だと確信する。でもどうせ悪い霊とは思ってないらしく冷静に対応した。 井沢君は目を瞑って何か祈っているようだった。まるで冬美に頼んでいるかのように…まあ、大体は予想がつくけどね。 「(俺の家族や比呂に出逢ったら、俺の事は心配しなくて良いと伝えといてくれ)」 『解ったわ。一応井沢君の家族と荒木君に出逢ったら伝えとく…』 井沢君の祈りが終わると、丁度、面会終了の時間になったわ。ちょっと互いに寂しい顔をしてしまったけどね… 「蓮沼さん、金田一にも伝えといてくれ。たまには俺に会いに来てくれと!」 あたしも笑顔で井沢君に伝える。 「解りました。金田一君も喜んで来ると思いますよ。」 本当にこの二人は仲が良いんだなとつくづくあたしは思ってしまうわ。何故かちょっと妬けちゃうし… 面会後、あたしは金田一君をジト目で見てしまう。浮気じゃないのに同性同士とはいえ独占掲示欲が出てしまったのかな?不思議そうな顔であたしを見つめる。 「なんでそんな目で俺を睨むんだよ。研太郎と何かあったのか?」 空気の読めない金田一君はなぜあたしがイライラしてるか理由を答える。本音はからかっている事も知らずに… 「ええ…余りにも金田一君と井沢君が仲が良すぎて妬いてるの!もしかして金田一君ってホモの気があるんじゃないかと思ってね?」 慌てた顔をした金田一君はあたしに優しく抱擁する。そして、嬉しくて真っ赤な顔をするあたしに金田一君は本音を語る。 「馬鹿だな。俺と研太郎は友達なだけで俺の恋人はお前だけだよ。」 そんな甘美な世界にはまってイチャイチャしてるとどこからとも無く冬美の霊の声が聞こえたような。 『あんたたち、いい加減にしなさいよ!うっとおしくて見てられないわ!せめて場所ぐらいわきまえなさい!』 冬美はあたし達のバカップルぶりに堪忍袋の尾が切れたらしく、説教を始める。あたしも金田一君も冬美の声が聞こえたので急いで金田一君の家に直行した。 金田一君は幽霊となった冬美に変な質問をする。それがあたしと言った事が同じだと知らずに… 「なあ冬美、お前もし死んでなければ、研太郎と付き合うべきだったと…」 今の冬美に焼け石に水とはこの事ね。余計怒りを買うというのに… 『だから、なんであんたたちは揃いも揃って思考回路が同じなの?あたしと井沢君じゃ何も接点が無いじゃないの!無理やりつき合わせるんじゃないわよ!」 あたしは怒りまくっている冬美をなんとか必死の説得で落ち着かせようとした。ようやく落ち着くと冬美も冷静になる。そして、金田一君は冬美にあたしを守ってくれと頼みを入れると冬美は素直に了承した。 一旦、金田一君の部屋で落ち着くと自分に深呼吸したあたしの姿を見て、何かを考えている金田一君はあたしに質問をしてきた。 「なあ今日はお前、危険日か?それとも、安全日なのか?」 まあどうせ危険日でも安全日でもあたしにとってはたいした事じゃないんだけどね。初めて金田一君とやった時は安全日だったから良かったんだけど…金田一君は気を利かせてコンドームを所持してるのよね。 でも、今回はあたしも大胆に胸を張って言うことにした。 「本当は危険日なんだけどね…でもあたしは金田一君のセックスをするのに生の方が好き。だから、今日は生でしたいの。」 あたしの大胆な発言に金田一君はギョっと驚く。そりゃそうよね。もし危険日に膣内に中だしでもして妊娠したら洒落にもならないだろうし。 金田一君は念の為、あたしに確認をする。 「なあ本当に生で良いのか?下手すると俺の射精で妊娠するぞ。それでも…」 あたしは本気だということ証明するかのように、金田一君の目の前で瞳が潤む。金田一君に覚悟を解ってもらう為に… 「本当にあたしの事が好きなら生でして…お願い!あたし…金田一君の子供出来ても構わないから…」 あたしは金田一君の唇にキスをした。自分たちだけの甘い世界にどっぷり浸かったようで、ようやく金田一君も観念したらしくあたしの舌と金田一君の舌が混じりあって互いの唾液を飲み込んでしまう。 そして、互いに服を脱いで下着姿になってみると金田一君のナイフで刺された傷跡をあたしは気にする。 「ねぇ、今回はあたしが動いたほうが良いようね。そんな傷跡があるんだし無理に動いちゃ駄目よ。」 金田一君もその事に対しては全然反対しなかった。何しろあたしとやることに意義があるようだし…でも最近、あたしのおっぱいを見るいやらしい目は何とかしてもらいたいわ。 美雪ちゃんほど大きくないけど、金田一君は手馴れた感じであたしのおっぱいを手で優しく揉みながらブラジャーのホックを外しに掛かる。そして、あたしの乳首を指でクリクリと弄る。 「やっぱり、綾花ってスケベだな。乳首がすぐに勃起しちゃってるぞ。」 恥ずかしくて真っ赤になるあたしを見ていかにも楽しむなんて…あたしも負けずに金田一君のムスコを手に触れる。すると案の定、硬くなっていることに気が付いた。ジト目で金田一君に軽く文句を言う。 「金田一君のあそこだってしっかり反応してるじゃないの!人の事をいえる立場?」 金田一君は何と言ってもあたしに甘く、素直に答えを出す。あたしも律儀に人の事は言えないけどさ。 「ごめん。やっぱり俺、お前の事が大好きで仕方ないんだよ。許してくれよ。」 まあ、こんな必死に謝る金田一君が可愛くてたまらないのよね。金田一君はそれをあたしに誘っているのも計算に入れ込んでの作戦だけど…完全にバレているのに気が付かないなんて鈍すぎだわ。あたしが引っ掛かっているフリをしてるからっていい気になってんじゃないわよ。 一応は許すんだけど、後でお仕置きも考えておこうっと…今度は、金田一君はあたしのパンティーを脱がしあたしの性器を覗くと嬉しそうな顔をする。予想どうり濡れていたからってそんないやらしい目で見ないでよ。 金田一君は指であたしの性器を拡げ、舌であたしが敏感に感じるところを徹底的に狙い撃ちをする。だからってあたしのクリストスまで摘まないで、余計に感じちゃう。 「やはり、お前も気持ちよさそうな所を舐める俺の舌は最高だろ?」 確かに気持ち良いんだけどあたしも我慢できずに限界が来てビクビクッとイッてしまう。金田一君がそろそろ焦れてきたらしくあたしに頼みを入れる。 だけど、今回はいきなりあたしから自分の秘所に金田一君のモノを入れ込んだ。そうすると金田一君は明らかに動揺したみたい。あたしのほうからやること自体が珍しいからね。 「なあ、急に入れるなよ。俺もビックリするだろうが!」 ちょっと照れ隠しに舌を出して笑ってしまうあたしを見てさすがの金田一君も呆れてしまう。ごめんね、あたしなりに気を利かせたつもりなんだけどね。 でも、金田一君は脂汗を掻いて苦悶の表情をするあたしが痛がらないように膣肉の締め付けをゆっくり動かしてくれるし痛みを紛らわせるようにおっぱいを揉んで乳首を吸ったりするし唇にキスをする。そこがあなたの優しさって事なんだけどね。でも、素直に嬉しいわ。 意外と思うかもしれないけど、金田一君って荒っぽいセックスはしないのよね。それだけあたしの事が大事にしてるって事も解るの。だから、偶にあたしの方が激しいのを求めたりするのよね。逆に金田一君が心配することが余りにも多いの。 ズンズン動かしていく度に互いに限界が来たようね。 甘美の世界にはまったあたしは潤んだ瞳で今からでも出そうできつそうな顔をする金田一君にお願いをする。 「あたしの中に金田一君のが欲しいの!だから外に出さないでお願い!」 金田一君もその気にだったので、これでもかと言わんばかりにあたしの子宮の奥まで沢山射精をしてしまった。子宮が火傷をしそうなほど濃くてあたしの性器からはみ出してしまうほどの量だった。 沢山の量を出しまくったせいで辛かったと思い込んだ金田一君は手を合わせて必死に謝ろうとする。あたしは全然怒ってないのに… 「予想以上に沢山出して悪かった。でも、俺にはお前しかいないんだ…」 あたしは優しく金田一君の体に抱擁する。そして、あたしの本音を語る。 「あたしも金田一君しかいないの。だから、射精したのは本当に嬉しかったわ。あたしはあなたと出逢えて幸せよ。」 あたしの本音を聞いて照れた顔をした金田一君も嬉しかったみたい。絆が改めて強くなったって事に… あたしも金田一君もまたしたくなったようで三回連続したら冬美のお説教が来たのは言うまでも無かったわ。 『あんたたち、いつまでもイチャついてんじゃないわよ!このバカップル!』 その後、冬美に必死に謝るあたしたちだったわ。 オマケ あたしなりに金田一君が執着してる地獄の傀儡子の高遠遥一という人物像を洗いざらい金田一君に話してもらう事に決めたわ。 「ねぇ金田一君、高遠ってどういう人物か教えてくれる?なぜ、あなたがそこまで執拗に狙うのか知りたいの。」 悩んでいたみたいだったけど金田一君はあたしに念を押すように逆に質問した。 「お前が知りたいなら教えるけど、お前が無理に知る必要は無いんだぞ。お前にもしもの事があれば…」 それでも、あたしの心は折れる所かさらに決意が固くなった。それを察知したらしく淡々と高遠の存在を洗いざらい語った。 あたしは金田一君から聞いた高遠の人物像をよく理解したわ。金田一君が必死に捕まえようとしてるのも痛いほど伝わる。今まで出会ったことの無いタイプであたしにとっても嫌いな人間あった。 だからこそ、あたしは余計に金田一君の事が心配で手伝おうという決心がついたの。あなたが無茶したら許さないからね。 「ねぇ、今度はあたしが金田一君を護るからね。あなたを見ていると心配だから!」 結局、あなたのお陰であたしも強くなれたんだし…金田一君もあたしをジーっと眺めている。 「なんか最近、お前…強くなったな。それに俺がお前を護りたいんだし…」 それは美雪ちゃんの影響もあるかもしれないわね。でも、恋人なんだからそれぐらいするわよ。 「金田一君、アンタ…あんまり綾花に心配させるんじゃないのよ。怪我なんてしたらあんたの世話を誰がすると思っているの!」 冬美…そんなに金田一君を追い詰めちゃ駄目!また金田一君が落ち込んじゃった無いの!それにあたしだけでなく美雪ちゃんだっているんだから大丈夫よ。 落ち込んで金田一君を復活させるためにあたしは金田一君の体に優しく抱擁して、本音を優しく語る。 「あたしもあなたも絶対死なないように心掛けるし、あたしだって金田一君の子供が沢山欲しいの。最低でも10人ほど…」 あたしのその言葉に驚いたのか金田一君は急に復活し、いきなり興奮状態になってしまっている。ちょっと刺激が強かったのかな? 金田一君もしかして今したいの?でもエッチをしたいのはあたしなんだからね。あたしは金田一君を押し倒してまたすることになる… 「この肉食綾花!そうやって金田一君を誘惑してその気にさせちゃ駄目よ!全く!」 相変わらずあたしたち三人の関係はこのままです。 SS一覧に戻る メインページに戻る |