金田一×蓮沼綾花
蓮沼綾花にとって、恋人となった金田一一は最も大事な人である。 雪影村の事件以降、金田一の家に居候してからは、綾花は別人のように逞しくなった。 一の周りには余りにも事件が多すぎた事を知る。 学校内でも最近では多間木匠が爆発によって焼死する怪事件が起こったのを綾花は現場で見てしまう。 被害者の多間木に関しては、綾花が最も嫌いなタイプの人間だった。 その理由は、こっそり3年前の事件の資料を見た一がおとなしくしろと注意した途端、いきなり殴る蹴るのリンチを加えただけで飽き足らず、以前の事件について全く反省してなかったからだ。 こんな最低な男に頭にきた綾花が文句を言うと、多間木は殺された十神まりなのように蹂躙してやろうかと脅しをかけてくる。 一が多間木のせいで怪我しながらも多間木の前に立ちふさがると、情けない彼氏に感謝しろと綾花に皮肉を言われたのが相当悔しかった。 綾花が涙を流しながらも多間木を睨んでいるその数十秒後に事件は起きた。 綾花は誰が仕掛けたか知らないが、焼死させた犯人をそこまでやる必要は無かったと思う。 「でもこれって完全に多真木君を狙っていった事になるわ…」 一も綾花と同じ考えで頭を頷く事しか出来なかった。 どうやら相当酷くやられたようで、一のアバラにヒビが入っているのかうずくまっていた。 今の綾花は真っ先に一の怪我の治療をする事に決めて一緒に病院へ急ぐ事にした。 病院の診断によるとアバラはヒビも折れてもなく一もホッとしていた。 今、ここで入院すると絶対に綾花に毎日看病されるのがオチになる。 はじめにとって、それは嬉しい事なんだが事件が解決してないので踏ん切りがつかなかった。 心をドキドキした綾花は一と今夜、何故か一緒にセックスをしたい気分になっていた。 「金田一君、今日、あたしとエッチしない?安全日だし久しぶりに貴方とやりたいの。」 いつもは一の方からやりたがるのに、真っ赤な顔をした綾花の方から求める事自体、珍しい事である。 綾花は部活で忙しかったせいかしばらく一としてないので、愛情が物足りなくなっていたのだ。 一は嬉しそうな顔でやると答えると、感謝のあまり、喜んで一の唇にキスを始める。 二人は早速、はじめの部屋に戻ると互いにキスの感触を楽しみながら抱き合う。 今の綾花の心境は、怪我しているにも関わらずはじめが自分の盾になってくれた事を素直に感謝していた。 綾花も実は三年前の多間木の事件の資料をこっそり見ていて、多真木に脅された時、今度は自分が被害者になる可能性が充分あったからこそ不安でしょうがなかった。 そんなはじめにお詫びとお礼を伝える。 「ごめんね。あたしがでしゃばったせいで金田一君に無理させちゃって…それに、素直にありがとう。」 一は顔を赤くして照れながらも、素直にお詫びを言う。 「謝らなきゃいけないのは俺の方だよ。最近の俺ってお前に迷惑掛けてばかりだしさ…」 ここしばらく、高遠絡みの事件で一にとって災難の方が多かった。 一もその事に関しては認識はしていたのだ。 綾花は一が無理しないように一緒にいるし、実は本人に自覚は無いが推理センスや直感能力は美雪よりも優れていたりする。 そんな事、考えているうちに綾花は一のズボンのチャックを開け、下着の中にあるモノを取り出した。 「金田一君、おちんちんが以前より大きくなってない?」 不思議そうな顔をする綾花に一は慌てた顔で答える。 「久しぶりに綾花に奉仕されるとこうなるんだよ。」 内心は、毎晩綾花の水着姿や裸姿を想像して自慰行為に走る一が綾花の顔を見るたびに興奮してくる。 綾花もそれに感付いたらしく、素直に嬉しそうな表情で一の金玉の部分から丁寧に舐めていく。 「どうやら、毎晩あたしの恥ずかしい姿でも想像して見てるんでしょ?今だから許せるけどね。」 一のムスコがどんどん大きくなっていくのが見えると綾花も一も互いに浮気しない確信が持てた為、ホッと安心している。 綾花にとって一は何よりもかけがえの無い人間である。 雪影村の事件以降、自分が立ち直れたのは一のお陰でもあり、何よりも自分をここまで愛してくれたのは一だけだった。 一が幼馴染の井沢研太郎に腹を刺された時は、涙が止まらずに一晩中徹夜して一の看病までしたエピソードもある。 綾花の舌の舐め方が上手いせいか一のムスコは限界に近づいてしまうと綾花の顔に射精をしてしまう。 一の白く濁った精液が綾花の顔だけでなく制服まで掛かってしまうと、慌てた顔で彼女に謝る。 「悪い、俺の精液でこんなグショグショに…」 呆れた顔をしながらも目元は完全に笑っている綾花は一が可愛い為にからかう仕草を見せる。 「久しぶりに浴びたんだけど、これで終わりじゃないでしょうね?制服を汚した罰として、もっとあたしを満足させなさい!」 綾花が本気で怒っているわけじゃないのを何処と無く安心した一であった。 二人共全裸になると、綾花が一を押し倒しながらキスをする。 一が綾花の甘い吐息に吸い寄せられると、綾花がいきなり自分の秘所に一のムスコを挿入させる。 綾花が一の上に乗りかかっている。 「どう?あたしの中の感触は気持ち良い?」 「ああ、綾花のオマンコは最高だぜ。」 自分から動かすのが初めての綾花は最初は緊張して苦悶の表情しかあげることしか出来なかったが、徐々に慣れていき、自分の方から上下に挿排を激しく動かす。 嬉しそうな顔をする綾花を見て、汗が凄く出ているのを一は心配してしまう。 「大丈夫か?こんなに汗が出ていて…」 潤んだ瞳で綾花は両手で一の腕を?み、自分の胸に当ててお願いをする。 「大丈夫よ。それよりもあたしのおっぱいを揉んで欲しいの。乳首も摘んでいいから…」 途中で止めるよりも続けて欲しいという綾花の願いを聞き、一も綾花の乳首をコロコロ動かす。 互いに気持ち良くなるとキスで互いに舌で口の中に何かを探すように舐め合わせていく度に限界が来てしまったようだ。 「俺、そろそろ限界が来ちゃう。」 「あたしも…」 一のムスコが綾花の子宮の奥までドクドクと音を立てて射精してしまう。 安全日だからといって妊娠しないかといえば嘘になるが、そんな事は綾花にとってはたいしたことは無かった。 「久しぶりに金田一君とセックスするけど、激しすぎよ。でも、気持ち良かった。」 「俺もこの日をどんなに待ちわびたか…」 互いの事が理解してるからこそ、待ち遠しかったと言える。 丁度、その時、一の携帯電話からメール音が鳴り、綾花の方も携帯電話からメールが鳴る。 「俺の方は明智警視からだ・・・」 「あたしの方は美雪ちゃんからよ…」 両者のメールの内容は至急、現場に来て欲しいとの事である。 うかつにもメールが来たのは四回くらいメールが来ていた。 「いけねぇ、行くぞ綾花!」 「待って!金田一君」 うっかりしていた二人は急いで私服に着替えて、明智警視のいる現場に向かった。 現場に辿り着くと呆れ果てた明智警視に皮肉を言われ、激怒した美雪のお説教が待っていた。 頭をペコペコ下げて謝る一と綾花だったが、本音は可笑しくて笑っていた。 不謹慎だが、事件解決も決して出来ないわけでない事を確信する。 エピローグ 結局犯人は毒島であったが、携帯電話で一番怪しんでいたのは一では無く、綾花だった。 録音した台詞の中にあいつらって言葉が気掛かりだったのである。 「あれ?なんでこの人、一緒にいたわけじゃないのに多真木君が死んだの知ってたのかしら?」 一度、殺人事件が起こってその事を早く知るのは目撃者の自分達と警察の人達しか解らない筈なのに知っていたことに疑問を感じた。 それに剣持警部みたいな正義感の強い人間が犯人のわけがないのも、一から良く聞いており、そんな事はありえないと信じていたからだ。 一が少し出番を取られたのは悔しくないのかと思いきや、むしろ嬉しがっていた。 一の負担を少しでも和らげようと綾花なりに色々と勉強や努力をしていたのだ。 その健気な姿に一も流石に俺の恋人だと感心してしまう。 トリックのネタは一が説明し解き明かした。 毒島に犯行をそそのかし、剣持警部をはめた黒幕の正体も綾花は地獄の傀儡子の高遠遥一だと推理してしまう。 「綾花…実は俺も高遠が黒幕だと思っていたんだが何故?」 そこまで推理が出来るとは一も明智警視も予想を出来なくて驚いてしまう。 「だって、金田一君や剣持警部や明智警視を陥れる人間はあの人しかいないじゃない!」 どうやら、今までの事件の傾向として、高遠と因縁のある人間ばかりを弄ぶのに綾花も我慢できなかったのだ。。 推理力の凄い綾花を見て、明智警視が一に笑みを浮かべながら耳打ちする。 「金田一君、そのうち彼女が君を追い抜いたりしますよ。」 しかし、一と綾花にとってはそんな事は大した事無かった。 うつつをぬかしている二人に剣持警部がコホンと咳を立てる。 「イチャイチャするのは構わんがもっと場所を選べ!それに俺を最後まで信用してくれてありがとよ。」 剣持警部が犯人にならずに皆、安心していたのだ。 義理と正義感の厚い剣持警部だからこそ、よく知っている人間は絶対にそんな事をしないと信じていた。 その後、剣持警部は奥さんに説教を喰らう羽目になる。 目撃した一も綾花の尻に敷かれるのだろうなと溜息をつきながら確信すると、照れた表情をする綾花はそんな事しないと言うが、結婚した後、やはり尻に敷かれる一であった。 SS一覧に戻る メインページに戻る |