変態淑女紳士への道
村上草太×七瀬美雪


「草太君…」

美雪は草太の横に腰を降ろすと艶かしい笑顔を浮かべながら彼の首に手を回した。

「美雪…ッ」

草太は覆いかぶさるように美雪の唇に己の唇を重ねた。美雪の唇を割って草太の舌が進入し、彼女の口内を蹂躙し始めた。

「ん…ふ…はあ…!」

二人は軽い呻きをあげながら互いの唇を吸い舌を絡めあった。

「ん…美雪じゃなくて、七瀬さんって呼んで。」
「でも恋人になったんだし…。」

もはや親密な仲になったというのに苗字で呼ぶなどということは果たして相応であろうか。

「だって…変な感じがするわ。それに」
「それに?」
「…はじめちゃんみたいよ?」

美雪が挑発するかのような笑みを浮かべる。

「…ッ!七瀬、さんッ。」

草太が再び美雪の唇を貪り始めた

「んはあッ」

美雪の体が小さくうねり、さらけ出された乳房が草太の胸板に押し付けられた。
草太は唇を重ねたまま乳房をまさぐった。
美雪の形の良い乳房が草太の手の中で形を変え、踊った。

「ん…はう。」

美雪は唇を離し上気した顔を草太に向けた。
艶美な表情を浮かべ舐めるように草太の顔を見つめる。
その表情に草太はこらえきれずに美雪を押し倒した。

「あ、ちょ…きゃッ」

そのまま美雪の乳房をまさぐりながら色の好い乳首を吸った。

「はあ…あ。」
濃密な快感が美雪を刺激する。

草太は執拗に胸を愛撫し続け、乳首を舌で転がし乳房をもみしだいた。

「ねえ…下も。」

美雪は自ら足を開き、草太の手を女の密部へと導こうとした。
草太はうなずくと胸を愛撫するのをやめ、顔を美雪のまたぐらへと滑り込ませた。
薄い控え目な陰毛に囲まれた美雪の女陰は綺麗な色をしていた。
むっちりとしたクレバスの真ん中には割れ目の線が縦に走っている。
草太の指が線をなぞった。

「はあ…んふうう。」

美雪は間断なくあえぎ声を上げ続けた。
鋭い快感が体の奥をしびれさせ、快楽中枢を刺激する。
草太は唇を女陰に押し付け、舌を入れ、嘗め回した。

「はあ…ああ…」

局部の深みから甘い女の匂いが漂ってきた。
草太は舌の先で上端の包皮に包まれた隆起を舐めた。

「ン…アアアア」

草太は美雪の反応を見つつ包皮の深みの院核を指で露出させた。
小さな肉の芽が飛び出し草太はそれを唇でついばんだ。

「ひいッ!?アアッ!?」

美雪は不意をつかれたかのように激しく声を上げ体をのけぞらせた。
草太は陰核を指で躍らせつつ指で美雪の女を刺激した。
肉の芽を激しく吸い上げる。
美雪の女陰は妖しく蠢き草太を迎え入れる準備を整えつつあった

「ひいいッああっ」

激しい快感が美雪を襲い続けた。

そして―

「アアッー!」

達した。

美雪の女の部分の歓喜が舌を通し、指を通して草太に伝わった。

草太は美雪が達したのを確認すると己の陰茎を取り出した。
ボクサーパンツを脱ぎ去ると撥ねる様にそれは飛び出した。
しばし放心状態にあった美雪はそれに気付くと、誘うように足を広げた。

「きて…早く。」

草太は女の割れ目に怒張した陰茎を押し付けた。
潤った割れ目がさらにその淫猥さを増す。
腰をゆっくりと突き入れながら美雪の唇を貪る。
潤った女の部分は阻害することなく草太の陰茎を受け入れた。

「アア…来る…来る。」

一気に奥深くへと押し込んだ。

「んひいッ!あうッ!」

快感が美雪を襲う。
眉に縦皺がより一瞬苦悶の表情を浮かべる

「ハアア…んはあ。」

草太はしばらくそのままの態勢で美雪に膣内の感触を味わうとゆっくりとピストンを開始した。
パンッパンッと肉の打ち合う音が部屋に響いた。

「ひいいッはうっ…あああ…!!!」

美雪が獣のような叫び声をあげる。
ぬちょッぐちゅッ…淫靡な音を立てながら陰茎が美雪の女を犯し、快感を与え続ける。
ゆっくりと抜き出したかと思うと素早く突き入れる

「アアアッいやあッ!」

唇を貪り口内を蹂躙する。

「ふ…んうああうッ!」

しばらくの間草太は美雪の唇を、膣を存分に味わい続けた。
淫靡なハーモニーを奏でる陰茎と女陰は度し難い快楽を二人に与え続ける。
やがて、美雪は快楽の頂点に上り詰め…

「イクゥッ!!」

破裂した。
同時に草太も達し膣の粘膜に包まれた陰茎の先から精を美雪の膣内へと放った。
男根の先端から精が奔流のように流れ出す。

「あ、あああああああああああ…!!!」

爆発的な絶頂感覚に美雪は体を痙攣させた。
白目をむいて叫び声をあげる。
二人はしばらく抱き合ったまま肩を上下させていたが、やがて草太は陰茎を抜き去った。
こぽり…小さなと音をたてて精が流れ出した。

幾許かの時がたった。
草太は既に服を着て、変える準備をしていた。

「じゃあ、帰るよ。み、…七瀬さん。」

未だベッドに横たわったままの美雪に対して草太は呼びかけた。

「ええ…よかったわ。じゃあさようなら。」

美雪は微笑みながら応えた。

行為を終えたらすぐに別れる。
これが数週間前からの二人の慣習であった。

―もう少しぐらい抱きしめていてもいいだろうに…―

草太にとってその点が大いに不満であった。
勿論美雪との行為は濃密であり彼の彼女に対する愛情と欲情を満たすものではあった。

―どうも、これじゃあまるでセックスだけが目的みたいじゃないか―

彼が望んでいるのは愛を語らうことであった。恋人なのだ。行為の後にそれぐらいはあってもよいのではいか?自分が純すぎるのだろうか、それとも―
「帰らないの?」

美雪が不意に尋ねた

「え?ああ、うん帰るよ。じゃあね。」

草太は慌てて思考を中止し、部屋を出た。

―まあこれから考えればいいか

出て行った。
窓から外を覗いてみる。
先ほどまで自分の体をむさぼっていた男は彼女に家に背を向け歩き出していた。

―ふうっ…終わった。それにしても…

「美雪…?」

冗談じゃない

「調子に乗らないでよね。」

その名前で私のことを呼んでいい男は一人だけ。
いや、父親を含めれば二人であろうか。
しかし、どちらにせよ―

「あなたにはそんな風に呼ばれたくないわね。」

美雪は1人ごちると再び大きなため息をついた。

―体、洗いたいな

体中に草太の体液がついており、ましてや膣内には彼の子種が入っているのだ。
想像し、吐き気を催しかけた。

―ゴム、つけなさいよね

美雪は苛立たしげに鼻を鳴らすと、ベッドから起き上がった。

―気持ち悪い…

嫌悪、それが今の彼女の感情の全てだった
しかし同時に

―ちょっとは気持ちいいのも確かなのよね

その嫌悪の原因に快感を与えられていたのも事実だった。
それに気付くと嫌悪の対象は自分へと変わる。
彼女は深いため息をつくと風呂場へと向かった。

所変わって美雪の家よりわずかに離れたこの金田一邸では我らが金田一少年が待ち人の来訪に今か今かと心をはやらせていた。

「はじめちゃーん」

来た。

「ああ、入ってこいよ。」

窓から顔を覗かせ応じる。

顔を引っ込める。そしてここ数週間そうしてきたように人一倍優れた想像力を働かせる
ああ、彼女は今日もあの男に抱かれてきたのだろうか。
彼女はあの男に快楽を与えられ身悶えていたのだろうか?
そして、彼女は自分よりあいつを愛するのだろうか?

ここで一度思考を中断する。

―何をバカなことを

はじめは己の思考に苦笑せざるを得なかった

―仕向けてるのは俺なんだもんなあ…ここ数日しらけてきたな。

仕向けた―それは当然対先ほどまで美雪の部屋で繰り広げられていた狂態のことである。

―そうだ…美雪はあいつと…

必死にその情景を想像しようとする。それは彼に黒い情欲を湧き起こしこの後の美雪との行為にスパイスとなるはずだった。
しかし

―麻痺しちまったのか?

望むような興奮を得られないことにはじめは失望した。

「よう、美雪。どうだった?」

はじめはまるで朝食のメニューでも聞くかのように軽く尋ねるた。

「どうって…どうもこうもないわよ。」

美雪はムスッとした表情のまま応えた。
表情をそのままに素早く衣服を脱ぐとはじめに迫った。

「早く抱いて。」
「せっかちだなあ…ん?」

はじめはいぶかしげに美雪の体を眺めた。
―妙に綺麗な体をしてるな

「おい、美雪。体洗っただろう?」

はじめは咎めるような口調で聞いた。

「だって…。」
「あれほど洗うなって言ったのに…。お前だってそっちの興奮するだろう?」

それは事実だった少なくともこの間までは

「もう、嫌よ。汚いんだもん!草太君にあんなことされて!」
「汚いとか酷いこと言うなよ…って美雪!」

美雪は強引にはじめの服を脱がしにかかった。

―まったくしょうがないなあ

はじめはゆっくりと愛撫の準備を始めた

話は数週間前に遡る。
この一風変わったこの性交渉は、つい数週間前美雪が草太に無理矢理唇を奪われたことから始まった。
端的に言えば草太少年が実力行使に出たのである。
勿論美雪を手に入れるために、だ。
彼は美雪に強引に迫り唇を奪った。
美雪も元々それなりに好意もあり、また相手がはじめの級友とあって無下にはできなかった。
そして、受け入れるようなポーズを示してしまったのだ。
だが、間の悪いことにそれを彼女の想い人が見てしまった。
彼は悲嘆に暮れ、美雪は彼に必死に謝罪を繰り返した。
そして、美雪の「何でもするから許して」との言葉に彼は「ならあいつに抱かれて来い」そうのたまったであった。
何を馬鹿なことを、そう思われるかもしれないが、美雪と草太の逢引シーンは彼にある官能を掘り起こさせた。
いわゆるNTRとか鬱勃起とか言われるそれである。
故に彼は美雪が横恋慕男と関係を持つことを望んだのだ。
彼女が性交渉になれるまで若干の時間はかかったものの計画はすぐに実行された。
美雪は草太に偽りの好意を伝え偽りの関係を結んだ。
そして行為の後にはじめに抱かれに行った。
果たして効果は素晴らしかった。嫉妬に狂ったはじめは美雪を激しく求め、又美雪も彼に抱かれることで体を浄化しようとしたのだ。
この行為は彼らの快楽中枢を刺激し、完全に性の快楽に溺れさせた。
誰でもよいわけではない。「はじめと美雪」+αこの関係あってこその快楽であった。
そして2回三回と重ねて今日に至るのである。

「なんかこれ、飽きてきたな・・・。」

情事の後美雪を抱きしめながら一がぽつりと呟いた。

「これ」というのは勿論先程美雪が草太と為していた情事のことに他ならない。

「本当?もうやめてもいいの?」

はじめは頷くと

「ああ、なんか美雪が草太とああいうことしてたのもどうでもよくなった。」
「ハア!?それどういう意味よ!」
「違うって!気にしなくなったってこと。それに美雪が俺のこと好きなのは分かったしさ。」

美雪が若干顔を赤らめる。

「でも、本当に辞めていいのかいいのか?」

はじめは似つかわしくない若干下卑た笑みを浮かべた

「嫌って言っても美雪だって楽しんでただろ?」

そう。それは事実だった。いくら嫌悪を感じようとも快楽に溺れたのは事実。

「美雪。草太のこと好きだって言ってたし。」

美雪が目をむいた。

「はじめちゃんがしてる時にそう言えって言ったんでしょ!」
「え?そうだっけ?」
「なに?はじめちゃんより草太君のほうがいいって言えばいいの?」
「おい!?そうなのか?」
「違うわよ!だから…はじめちゃんが…ああもう!」

美雪はそっぽをむくと毛布を頭から被った。
はじめが背後から「怒るなよ」と声をかけたが彼女は振り向かなかった。

美雪にとって草太との性行為自体はさほど意味のあるものではなかった。
むしろ当初は嫌悪以外何も感じなかった。
しかし、しばらくするとその行為によって喚起される一に対する罪悪感が彼女を溺れさせた。
草太に抱かれ、行為に溺れることで彼女は一への愛を確認し、同時に草太との行為で熟れた体を一に差し出すことができることに喜びを感じた。
だが、何度も繰り返していくうちにそういった快感も薄れ、今となっては嫌悪しか感じなかった。

―もう終わりにするべきね。草太君にも悪いし。でも何か引っかかるのよね。
 はじめちゃん、どうして私にこんなことさせたのかしら。…いえ、それは分かっているのよね。私が草太君としているところを想像すると興奮するんだとかなんとか―

最愛の人が自分以外の人間と絡み合い求め合う…そんな絶望的な光景。
それは一にとって一時的にせよ想像を絶する快楽をもたらした。
そして一と美雪は草太をダシにしてここ数週間はかつて(当然ではあるが)経験したことの無いほどの淫靡な日々を送っていたのだ。

―どんな気分なのかしら。はじめちゃんが他の女の子と…―

そう考えた瞬間ズキリと胸が痛んだ。最愛の彼が他の女を抱く。
許し難い、信じ難い、そんな光景。

―嫌、嫌よそんなの…でも。―

その先には快楽が待っているのだろうか。一が溺れ、狂ったように自分を求めてきたように。

―私、どうなるのかしら…?嫉妬するわねきっと…凄く嫉妬する。はじめちゃんもその女も…あ?―

美雪は自分の陰部が熱を帯びていることに気がついた。

―濡れてる…?

想像される行為は嫌悪感と恐怖のみならず彼女の官能をも掘り起こした。
それははじめが草太と彼女の逢引を目撃した時のそれに酷似していた。

―ほんとに怒らせちゃったか…

はじめは後悔しつつどうやって機嫌をとろうかと頭を働かせていた
その時、美雪がふいにはじめの方をを向いた

「ねえ、はじめちゃん・・・?私が本当に草太君になびいちゃったらどうするつもりだったの?」

はじめは暫く目を泳がせたが、やがて

「その時はその時…かな?」

美雪は深くため息をついたが更に言葉を続けた。

「はじめちゃんは大丈夫よね?」
「何が?」

それには応えずに美雪は更に言葉を続ける。

「ねえ、はじめちゃん…お願いがあるんだけど。」

美雪が熱っぽく呼びかける。
潤いを帯びた目ではじめの顔を見つめる。

「なんだよ?」

いぶかしげな声ではじめが応じる
美雪は顔を赤らめつつ、恥じらいながら、しかし艶美な表情を浮かべて―

「私、はじめちゃんが他の女の子とシテるところ見たいなあ…。」

突拍子もない提案であった。

―何を言っているんだ?

いや、自分が言えた義理ではない。しかし―

「何を言ってるんだよ。美雪?」
「だから、はじめちゃんが他の女の子としてるとこが見たいの。」

早い話が美雪の目の前で他の女の子を抱けと言っているのだ。

「できるわけないだろ。」

はじめは断固とした口調で拒絶した。

「どうして?」
「俺は、美雪以外とそういうことをするつもりはない。」

はっきりとした口調で、よどみなく言い切った。
一瞬美雪の胸に熱いものがこみあげた。

―はじめちゃんったら…目移りするところはあっても妙に殊勝なのよねえ…でも

「私は、はじめちゃんの言うとおりにしたわよ?」

む…とはじめが息を詰まらせる

―ねえ、だからはじめちゃん

「してみましょうよ。」

―きっともっと気持ちよくなれるわよ…






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