村上草太×七瀬美雪
「いよっしゃー!エトー!!」 「うわーーーー!」 優勝を争うゲームの終了間際にシュートを決められて はじめは叫んでいた。 そのまま試合は終了して、はじめは二位に終わった。 「んだよー、ロナウジーニョは止められねぇよ!」 勝った友人でも、シュートを決めたキャラでもなく そのアシストをしたキャラに毒づきながらはじめは 小便をしにトイレに向かった。 そんな時、ふと先程の美雪の様子を思い出し、 メールを打った。 「♪♪♪」 薄暗い部屋にメールを着信音が鳴り響くと その部屋に白く浮かび上がる 二つの裸体が少しビクッっとなる 二人は行為を終えた後のまどろみの中にいた。 メールの音で少し思考能力を取り戻した美雪は (何?メール?) と、少し周りを見渡し視線をそのまま 自分の周囲を確認する。 (草太くんのもの、あたしの中に入ったままだ。) そんな風に考えている間も、草太の遺伝子の元は 美雪の中を泳ぎまわっているというのに 美雪は抜こうという気持ちはあまりなかった。 はじめを想う気持ち 草太の想ってくれる気持ち 美雪自身の草太への気持ち が絡みつき、その瞬間美雪の心は麻痺していた。 考える事を止めていた。 ふと、草太くんを見ると、すまなそうな顔をしている。 「どうしたの?」 「ごめん。」 「何が?」 「俺、いつも考えずに中に出しちゃって。」 そうか、男の子もそういうの気にするんだ。 「いいの。今は私が上だから私も悪いし」 「大丈夫?大丈夫な日なの?」 「うーーん。気にしないで・・・」 美雪は曖昧な笑顔で答える。 (危険な日だったのかな?) 草太はその反応が少し引っかかったが、 欲望はそれ以上に草太を支配している。 草太の心も痺れていた。 むしろ赤ん坊ができてもいいとくらい思った。 好きな女を孕ませる。 後先の判断できない若さが、 危機意識というブレーキを壊した分、 欲望だけがふくれあがり、 その思いに興奮した。 草太は美雪の腰に手を回すと美雪を引き寄せた。 草太の肉棒はすっかりまた固さを取り戻してる。 「・・・え?」 美雪は不安な目で草太を見つめる。 「美雪ちゃん、約束したよね一日中抱くって。もう一回。」 熱さと硬さを体の奥に感じ、美雪は 「…だめ、まだ無理だよ…」 「でも美雪ちゃん、じっとしてても締め付けてくるよ。ごめん我慢できないよ。」 草太はさらに美雪を抱き寄せる。 「だめだよ、ん、もうちょっと休ませ…あぁ…」 そのままの態勢で再び草太は腰を動かし始めた。 くちゅ、くちゅ、くちゅ 二人の接続部からはまた音が漏れ始めた。 「あぁ…、ぁ、ん…、はぁ、んん、ぁ…、ぁっ。あん。」 草太のまだ静かな一突きごとに反応して、美雪は声を漏らす。 草太はそんな美雪を見つめると、 あごを指でクイッと上げ、美雪の唇を塞いだ。 少し離れたところから見れば、 動きの激しくない二人の姿は 一個の物体が微動しているように見えるだろう。 しかしながら、二人は確かに快感を生み出していた。 「…、…、ん…。ぁ…、…」 下腹部から生み出される快感を 草太の口の中に声にならない呻きと共に吐き出していく。 「…、ぁ…。… … …、んん! …ん。」 そこの部分からも快感が生み出され、 もう快感のスパイラルである。 「…ん、 …んん、…ぁ。」 二人はその状態に酔った。 体位を変えることもなく ただひたすら互いの口をむさぼり、 腰をうごめかせた。 しばらく、繰り返していると、 次第に高まりは限界に近くなっていく。 そんな時、 「♪♪♪ ♪♪♪」 携帯の音が鳴った。 (またメール?) そう思ったが、着信音は鳴り止まない。 「♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪」 (メールじゃない、電話だ。) そう思った二人は目を合わせた。 と、同時になぜか思った。 (はじめだ・・・) さっきのメールもはじめだったんじゃないか? 返事が無いことに心配してかけてきてるのではないか? 「♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪」 なかなか鳴り止まない着信音が正解を告げているようだった。 「…んん! …ん、ぁ…、んんん…」 しかし、二人の高まりは一向に冷めようとはしなかった。 むしろ、その音とリンクし はじめへの背徳感でさらに高まっていった。 「♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪」 「…ん …、ぁ…、ん…」 はじめの顔が浮かぶ。 「♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪」 「…ん! ぁ…、…ん、」 メールを打っている姿が見える。 「♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪」 「…ぁ! …ん、ぁ…、んんん…」 心配して電話をかける姿に変わる。 「♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪」 「…ぁぁ、ん…、ん…、ん…ん…、」 そのままの体制で草太は腰を強く押し上げる。 腰に手を回し強く抱きしめる。 美雪は草太の頭に手を回し抱き寄せる。 「…んん!んんん…、んん!、んんんんー」 声を草太の口の中に押し込めながら 美雪はイッタ。 声を漏らすと、まるで、はじめに聞こえるとでも 思ったかのように。 ドクッ ビュッビュッ ドクドク 美雪の最奥に再度、草太は子種を放った。 今回は明白な意思を持ちながら。 (はじめ、お前がもたもたしてるからだぞ・・・) 「♪♪♪ ♪♪・・・」 と、同時に着信音が鳴り止んだ。 しかし、草太のものはいまだ膨張したままだった。 それ自身が意思と目的を持っているかのように・・・ SS一覧に戻る メインページに戻る |