スキー合宿
村上草太×七瀬美雪


「や・・・・やっと着いたぁ〜、うぇっ」

そう言って、金田一一はバスから降りた。

「大丈夫?はじめちゃんが乗り物酔いだなんてめずらしー!」

七瀬美雪が、一の背中をさすり気遣いながら言った。

「そ・・・・それにしても、なんでまたこんな遠い青森の山奥でスキー教室なんてコト!」

一はウェア越しに感じる美雪の手に酔いを紛らせながら、
一般生徒の参加が俺らしかいなかった理由がなんとなく解ったぜ、と思った。

「いーじゃないか、雪もサラサラだし、景色もキレ―だし!」

酔って青ざめた俺を横目に爽やかな顔をした村上草太が言った。
そう、残念ながら『俺ら』の『ら』 にはこいつも含まれている。
ミス研の一員で美雪を狙っているとのもっぱらの噂だ。
爽やかな奴は、学校でグーたらで通っている俺よりも美雪との仲は美雪の友人などに評判がよく、
最近では幼馴染の俺を差し置いて、本命ではないかと誠しわかに語られている。
言わば、俺の恋のライバルってとこだ。

今回、この三人が青森までやってきたのは、
三人の通う不動高校のスキー部が毎年恒例で行うスキー合宿に、
一般生徒として参加したからである。
不動高校のスキー部はインターハイで何度も入賞するくらいの強豪であり、
学校からかなりの優遇をされている。
その見返りという訳ではないが、
合宿に一般生徒を公募して参加する生徒にスキーのレッスンを行ってきた。
例年はかなり人気の高い合宿なのだが、
今回は直後の大会が青森で開かれるために、
合宿が東京からはかなりの遠隔地の青森となってしまい、
さすがに参加者がほとんど現れなかった。
そこに、新しく買ったウェアを着たい美雪が参加したいと言い出し、
それにつられた一と草太の三人が参加するはこびとなったのである。

宿に着いた後、スキー部の部員と顔合わせを行った。
わざわざ青森まで一般参加する奴もいないと思っていたスキー部員もいたり、
どうやらスキー部内にも過去のいざこざがあるようで少し険悪な雰囲気もあったが、
まあ、一が参加する旅行のたぐいは毎回多少なりともメンバーに険悪な雰囲気が流れるので、
あまり気にはならなかった。

早速、午後からその日の教育担当にえらばれた部員と三人はスキー場にでかけ、
スキーを習った。
一は覚えが悪く、美雪と草太は覚えが早く、どうしても二人が先に進み仲良くするので、
一は焦り、面白くなかった。

どうにかこうにかその日の練習を終えてホテルでくつろいでいると、

「ねー!1階のフロアーでスキー部の飲み会やるの!一緒に どーおー?」

と、スキー部のマネージャーの鈴森笑美が誘ってきた。

「酒が飲めるの?いーねー!」

一が軽く応じる。

「はじめちゃんの不良〜〜!」

美雪が答える。

「なに、おめー歩く校則みてーなこといってんだよ。
あ!そーいやー おめー 生徒会長様だったな!」
「 七瀬さんてカタイのねー!PTAみたい。」

くすっ、と笑美が笑う。美雪はムカッとして、

「の・・・・飲めますよ!あたしだって!!お酒の一杯ぐらいー!」

三人は参加することにした。

・・・・・・・・・・。

飲み会も進み、一と草太は知らなかった美雪の一面に気づくことになる。

「もう一杯〜〜〜。」
「 飲みっぷりいいねー!美雪ちゃん!」

スキー部員がはやしたてる。
そう、美雪は酒癖が悪かったのだ。
一にもたれかかりながら、

「ん〜、なんか ムネが苦し〜。」

とささやく。一は心配して、

「おい!美雪!あんまりハメをはずすな・・・・。」
「 ハメをはずして、ブラはずし〜!なんちゃって。」

美雪は器用にブラジャーをはずし、一の顔に掛ける。

「おわ〜〜〜っ、バカ!人前でなんてこと・・・・!」

二人っきりの時ならともかく・・・・と一が焦っていると、

「 え〜い!これも脱いじゃえ!」

とスウェットまで脱ごうとしだした。かなりめくれあがり半分乳房が見えそうになる瞬間に、

「 わ〜〜っ!やめろ〜!!」

一は急いでスウェットを下ろし、

「お・・・・、お騒がせしました〜!!」

美雪を飲み会の場から部屋まで連れ出した。
草太は、酔っ払う美雪とかばう一を眺めながら、
あーいう風に無意識のときにはやっぱり金田一の所に行くんだな〜。
と、寂しく思うのと嫉妬を覚えながら、やけ酒に近く飲み明かしていた。

部屋に戻り、一は美雪をベットに座らせ、横に座り荷水を飲ませながら、

「おい!ちゃんとブラつけたか?」
「・・・・ん、ううん、気持ち悪いし・・・・。」

美雪は一に渡されていたブラジャーをベット脇に置く。

「たくっ!慣れねーもんムチャ飲みすっから・・・・。」

一がぶつぶつ言ってると、美雪がふと顔を近づけてきた。

「 ・・・・はじめちゃん・・・・・」

目をつむりそうささやきながら迫ってくる好きな女の子の顔に、

(おっ・・おお〜!こっ・・これは!!『幼なじみ』の一線を越える日がついに〜!!)

とドキドキしながら一は構えると、唇と唇が触れそうになる直前に、
美雪は頭をカクンと一の肩にあずけ、スースー寝息を立てだした。

「 ふー、ったく!人騒がせなヤツ・・・・!」

一は従来の幼なじみの関係に、冷静に戻りながら、美雪をベットに寝かせ、

「 ーっと!フ〜・・外で頭 冷やしてくっか!」

と部屋を後にした。


そんな時、飲み会の場では草太はやけ酒をあおりながら、
スキー部の女子のキャプテンである春田優子に絡まれていた。

「あんたね〜、見てたらわかるわよ!あの娘、七瀬さんて娘、すきなんでしょ〜!」

酔っ払っている草太は勢いにまかせて、

「あ〜、そうだよ。だからどうだって言うんですか?」
「 あんたね〜、このままじゃ、あの金田一って子にとられちゃうよ!いいの?」
「 ん〜、まあ・・・・。でも、あの二人は幼なじみだし・・、

もともと入り込む隙なんてん買ったのかもって・・・・。」
さっき、一に甘える美雪を見せつけられた草太は弱気に答えた。

「 な〜にっ、言ってんのよ〜!あんた、ここまで何しにきたのよ!」

優子は自分の恋に似たところを感じたのか草太をけしかける。
そう、優子は今は入院しているスキー部のエースに思いをよせていた・・・・。
思いを告げたとき彼は『わ・・わりーけど・・俺・・実はもう・・好きな人が・・・』と。

「女なんてね〜、強引な男に弱いものなのよ!さ〜、さっさと奪ってこ〜い!!」

と草太の背中をたたき、部屋へと向かわせた。
まるで、自分の背中をたたくように・・・・。

一般参加の女の子は一人のために美雪はツインの部屋を一人で使っていた。
ちなみに一と草太は同部屋である。
草太は美雪の部屋の前に立つとコンコンとドアを叩いた。

・・・・。

もちろん返事はない。ふと、ドアをよく見るとドアロックがつっかえ棒になっていて、
オートロックの扉が完全にしまってない!
一が閉め忘れたのだ・・・・。
普段の一なら、絶対にしないミスなのだが、一も酔っていたのだ・・・・。
酒に・・・、そして、好きな女の子の痴態に・・・。
軽くためらったが、優子にけしかけられている草太は部屋の中に足を踏み入れた。
まだ冷静な部分も残っていたのか、そのときに扉をロックすることはわすれなかった。

部屋に入ると草太は辺りを見渡し、一の存在を確認する。
ベットルーム、浴室、と確認にし一が部屋にいない事確認すると、
草太は胸がドクドクと高鳴るのを感じてきた。

(この部屋には、七瀬さんと僕しかいない!)

その事実は、健全な男子高校生を興奮させるのに十分すぎた。
草太は美雪の眠るベットの横に立ち、美雪に声を掛けた。

・・・・・。

返事はない・・・・。
ふと、ベットの脇に目をやると、そこには美雪のブラジャーが・・!

(七瀬さんは、今ブラジャーをつけていない!)

ただでさえ一がいない事を確認したときくらいから、元気のよかった草太の息子が、
この瞬間にMAXを超えた!

草太はなんとか興奮を抑え、美雪の上に掛かっている布団と毛布を静かにめくった。
上半身がでるくらいまでめくると、もう一度声をかけた。

「七瀬さん・・・・。」

返事はない・・・・。目を閉じ眠っているのを確認するとそのまま胸の膨らみに目を移す。
ブラジャーを見たときから、草太の頭の中には美雪の胸しかなくなっている。
美雪のむねは不動高校の男子生徒のなかでも評判だった。
おとなしそうな清楚な顔をした娘が大きな胸をしているのだ、
体育のじかんなど、男子生徒は釘付けになり、授業の後などには盛り上がったものである。
その胸を間近で見ることができるのだ!!
草太は美雪のスウェットの端をつまむと、ゆっくりゆっくりと上へめくっていった。
明かりを調節した薄明かりの中、徐々に美雪の乳房があらわになっていく・・・。

完全に乳房が見える状態までスウェットをめくった所で草太は一度動きを止める。
ほんの一瞬、一秒にも足らない間、わずかに光るライトに浮かぶ乳房に乳輪に乳首に心が奪われたからだ。
だが、めくれたスウェットが美雪の顔を覆い、呼吸を妨げ起きてしまう危険性に気づき、
丁寧に、しかし一気にスウェットを脱がせてしまった。

( ・・・・な、なんて綺麗なんだ・・・・。)

息とともに上下する美雪の豊満な乳房、ライトに光る汗、押し出された乳首とその全容が、
目の中に飛び込んできて、それは完全に草太の想像を超えていた。
なんとか冷静に行動する気力も限界に達していた。
ドックンドックンと限界を超えて高鳴る鼓動と下腹の方から突き上げてくる衝動を心を狂わせ、
草太は美雪の乳房に手を伸ばした。

むにゅ。

(や!やわらかい!)

初めて女性の胸にふれた草太は、あまりの感触に感動すら覚えた。
手のひらに力を入れるとどこまでも沈んでいくかのような感触、滑るような肌触り、最高だった。
さすがにゆっくりではあったが、夢中で揉みしだき、片手であったのが両手へと変わっていった。
ふと美雪の顔をみると、そこにあるのは、先ほどの酒に酔って若干赤くなっていた顔が気のせいか赤みをましたようにも見えたが、まだ寝顔であり、
その顔は草太が普段あこがれている、今まで性欲の対象としても見ていなかった清楚な顔であった。
両手に感じる感触と、その清楚な顔とのギャップに、草太はゴクリと唾をのんだ。

(もっと、七瀬さんを感じたい!)

草太は、とうに制御が効かなくなっている。
自分の上着を脱ぎ捨て、美雪と同じく上半身裸になると、ベットの上にあがり、美雪の腰まで覆っている布団の中に滑り込み、
ベットの上で美雪を半身にお越し向き合う体勢になると、やさしく抱きしめた。
肌と肌を直接感じ、先ほどまで自分の手のひらで蹂躙した乳房を自らの胸に押し付け、美雪の体温を味わうと、
草太は美雪の唇に自分の唇を近づけていった・・・・。


時刻は数分前に遡る・・・・。

美雪は昼間のスキーによる疲れと、酒による酔いのための心地よいまどろみの中にいた。
ふと、意識が戻りだしたのは、胸に何か違和感を感じたからである。
しかしながら、まだ完全に意識が戻ったわけではなく、目を開けるのもおっくうなまま、ぼーとまどろんでいた。
ただ、そうこうしているうちに胸から感じる違和感はしだいに快感のようなものに変化してきて、
さすがに美雪も疑問に思ってきた。

(・・・・、はじめちゃんがいたずらしてるのかな・・・・?)

もうろうとする意識のなかで、美雪は一に部屋まで送ってもらったことを思い出し、少しエッチな幼馴染を思い浮かべながら薄目を開けた。

(−!! え!? 村上くん!?)

美雪は一瞬にして血の気が引いた。なすすべもなく固まっていたが、じょじょに自分の状態を確認していった。
上半身はすでになにも着ていなく裸になっており、手をそっと動かし下半身にあて確認するとまだ脱がされてはいなかった。
ほーっと少し安心して、再度薄目で草太の方をみて確認しようとしたところ、草太の視線が流れてきたのを感じ、あわてて目を閉じた。
目を閉じてじっとしていると、先ほどまで朦朧とした意識の中で感じていた胸の違和感が、
意識がはっきりしたことで、完全な快感として美雪に攻撃をはじめてきた。

(ん…ん…)

草太の手のひらがゆっくりと動く・・・。

(んん。。はぁ…ん…)
(…や、やめて!…む、村上君… ん!!… あん。あぁ。く…)

草太の愛撫が両手へと変化した。

(…も、もうだめ!ん。は、はっきりと起きてやめてって言わなきゃ…。はぁ…く…)

美雪が目を開けて言おうとした瞬間、ふと草太の手が美雪の胸から離れた。

(…はぁ…。あれ?やめてくれたのかな?)

美雪は草太が良心の呵責に耐え切れなくなって、行為を断念したのではないかと期待した。
であるなら、下手に草太を責め刺激するよりもこのまま何もきづかなっかった事にしてでていくのを待とうと考えた。
それが、草太を傷つけずにすむことだと・・・・。
そんな、美雪の思いやりもしらず、草太は上着を脱ぎ捨てると美雪の布団の中に入り込んできた。

(・・・!! えー!? な、何?どーして・・・?)

内心でとてつもなく動揺する美雪を横目に、草太はもくもくと美雪の体勢を変え自らの体で抱きしめてきた。
美雪は完全に反撃するタイミングを逸していた。
やがて、草太は美雪の唇に自分の唇を近づけていった・・・・。

目を閉じ、固まっていた美雪に唇になんらかの感触が伝わってくる。
あったかく、今まで感じたことのない、少し気持ちよささえ感じる感触であった。

(・・・! あ、キスされちゃった・・・)

美雪の脳裏に仲のよい、いつかは唇をささげると思っていた幼馴染の顔がフッと浮かんだ。
しかし、草太はそんな美雪の内心の動揺を無視するかのごとく、美雪の体を強く抱きしめてきた。
美雪と草太の体の間で、美雪の豊満な胸が草太の胸に押し付けられつぶされる。
草太はむき出しの肌に美雪の乳房の感触を感じ、さらに興奮の度合いを高めていった。
やがて、美雪の背中を抱きしめていた手を下のスウェットへとのばしていった。

片手でスウェットと下着の後ろを持ち上げ、もう一方の手をそこに差し込み、
そこにできた隙間にさらにもう一方の手を差し込んだ。

(・・・!き、きもちいい!なんて、やわらかいんだ!)

草太は、両手の手のひらのじかに美雪のお尻の肌の感触を楽しんだ後、
じょじょに手のひらに力を入れていった。

(…ん!。。はぁ… … …あぁ。。)

美雪は、お尻から確かに快感らしきものを感じ、いまだ口付けている唇をかすかに開いた。

(・・・!)

その瞬間に草太は、開いた美雪の唇に自らの舌をねじ込んだ。

(あぁ!… え? ん…ん… くぅ…)

美雪は舌の侵入にさらなるパニックに陥り、何も考えることができなくなった。
クチュクチュクチュ・・・。トゥルルル〜。。
草太は美雪の舌と臀部を、本能のおもむくまま攻め立てた。
やがて、美雪の体が酒の酔いでの赤さだけではない赤みをおびてきた頃、おもむろに・・・。

トントントン。

部屋のドアをノックする音が聞こえてきた。

一はその頃、ホテルの外でいつおのごとくスキー部員の障害事件に遭遇していた。
雪の中に埋められている被害者を救い出し、ホテルに連れ帰り、
応急処置、警察への連絡等、迅速に手配した。
その時、ふと部屋で酔いつぶれている幼馴染の顔が浮かんだ。

(・・・あれ?部屋の鍵って閉めたよな?)

はっきりと記憶がなく、少し不安になった。
一度不安を覚えるとそれがだんだん大きくなり、第一障害事件がおきている危険な状況でもある。
いてもたってもいられなくなり、美雪の部屋へと引き返した。

美雪の部屋の前まで来たところで、酒の席から帰ってきた優子に出会った。
事件のこと、不安のことを優子に話すと、

「そんなことがあったんだ・・・。確かに、不安な気落ちは分かるわ。」

優子は一に同調しながらも反論する。

「でも、ちゃんと鍵もかかってるし、酔いつぶれている女の子の部屋に幼馴染とはいえ、
男の子が入るのは賛同できないわね・・・。」

不安そうな一に優子は提案する。

「こうしたらどうかしら?私がフロントで鍵を借りて、中を確かめてきてあげる。」

一は感謝しつつ答える、

「ぜひ、お願いします!!」

優子は一を部屋で待たせるとフロントで鍵を借り、美雪の部屋をノックした。

優子はドアを空け部屋の中に足を踏み入れた。
入ったときから部屋に妙な雰囲気が漂っているのがなぜか肌で感じる。
しかしながら、心配した一に頼まれていること、美雪の安否をまず確かめることにした。
そして、すでに美雪が寝ている可能性を考え明かりを点けずにベットの側まで足を運んだ。
美雪は布団をかぶり顔だけ出した状態でベットの上に横たわっている。
ただ、布団は少し不自然に被せられており、まるで急いでかぶったようであり、
明らかに体の部分が大きく膨らんでいた。
ふと、ベットの脇に目を落とすと見覚えのある服が・・・

(あ!! これって・・・、 確か草太くんが着ていた服じゃない?)

優子は飲み会のときの草太の服装を思い出し、
さらに、酔いにまかせ草太を焚き付けたことを思い出した。

(あっら〜、草太くんたら本当に行動に移しちゃったのね・・・。)

面白がって焚き付けてしまったことに対して、美雪に迷惑かけたと反省するとともに、
一人、自分の部屋で美雪を心配する一に対しての自責の念は多少あった。
しかしながらそれ以上に、今の状態が面白く、その場で黙ってしばらく観察する優子であった。

草太はドアが開き部屋の中に誰かが入ってくる瞬間に掛け布団をつかみ、
美雪と自分の上に被せ、その中に潜り込んだ。
だんだんと人の気配がベットの側にまで近づいてきて止まった。
草太は極度の緊張状態になり、そのまましばらく固まっていた。
しかし、その気配はまったく動かなかった。
そのうち緊張状態が少し緩和され、さらに、目まで慣れてきた。
ふと気付くと、目の前には美雪の豊満な乳房とかわいらしいポッチがあった。
草太は無意識にそれを口に含み、静かに美雪の体をまさぐり始めた。

美雪は入ってきた人間が誰かは判らなく、とにかく寝た振りをするのに精一杯だった。
さすがに草太もこのときばかりは、波長を合わせ静かに協力してくれると思っていたが、

(…ん!? え? うそ? あぁ… く…)

またもや美雪は草太に裏切られた。
興奮しきっている草太は、むしろ、この状態に興奮の度合いを高め、
声の出せない美雪を静かにいたぶりはじめた。

(…はぁ んん…くぅ〜…あぁ!!)

乳首を唇で優しく咥え、舌で軽く弾いて楽しむ。

(…あん…ん…え。はぁ〜)

右手を体の下に入れ、下着の中に突っ込み直に柔らかい尻をなでる。
さらに、左手を使い下着を徐々に下にづらしていった。

(ぁ…。だめ。。やめ! …はぁ!。あ〜…)

優子は目の前の布団の膨らみが少しづつ揺れ始め、
寝たふりをつづける美雪の顔がピクピク動くのを少しの間、面白がってみていた。
そして、これ以上みているのは不自然なほど布団が動き始めたので、
そろそろ引き際かなと感じ、一の所に報告しにいかなくてはと思った。
もちろん、一には何事も無く美雪はすこやかに寝ていたと報告するつもりである。

(お二人さん、せいぜい頑張ってね。。)

優子は部屋を出た。

優子が部屋を出ると同時に草太は布団を跳ね上げた。
目の前には生まれたままの姿の美雪がいる。
美雪は目を開けていた。目と目が合うと少し気まずく固まってしまったが、
もう引き返すことはできないと、再度ゆっくりと体をまさぐり始めた。

「…んん。はぁ。。」

二人は目と目を逸らさない・・・。

「…あん。や…」

草太はまるで、一つ一つの愛撫を美雪に了承を得てるかのごとく目を見続けた。

「はぁ… く…んぁ。む〜」

静かに二人の唇は重ねられた。

「くちゅ…くちゅ…とゅる…ん〜」

唇を重ねながら、愛撫を忘れていたことに気づき再開する。

「くちゅ…はぁ…。。んん。あん…あぁ!!」

草太の右手が一番敏感な部分に触れたとたん、美雪は唇を離した。

「 ・・・・。」

二人のあいだに再度沈黙が流れる。

「・・・どうして?・・」

この場で問う言葉としては愚問だが、美雪は今の感情を素直に問うた。

「・・・・。」

少しの間をあけて草太は答える。

「 ごめん・・、でもいいかげんな気持ちじゃないから。俺、ずっと、七瀬のことが好きだった。
 ・・・・。君が金田一のことを好きなのは気づいているんだけど、俺!でも我慢できなくて・・・。
 君のことが好きなんだ!!」

草太の目から涙がこぼれる。
美雪は草太の目から強い気持ちを感じていた。そらす事ができなかった。

美雪もまた同じような気持ちを一に抱いていたから・・・。

「 ・・・。ごめん、卑怯だとは思うけど・・、今日だけ、今だけでいい!!
 明日からは、この気持ちにけりをつけるから・・、だから・・・。」

二人は静かに抱き合う。
美雪は突き放すことができず、草太の背中にやさしく手をまわす。
草太はその瞬間美雪を強く抱きしめた。

「 好きだ!好きだ!好きだ!」

耳元で囁きながら、強く、強く、強く抱きしめる。
溢れるほどの、草太の気持ちが伝わり、美雪は無性にあったかい気持ちになった。
一のことを忘れたわけでは、決してないのだが・・。

(ごめんね・・、はじめちゃん・・・・。)

二人の行為に、さらなる同意が加わる。
もう美雪は草太をこの場で拒む気持ちにはなれなかった。
草太はせわしなくズボンと下着を脱ぎ去る。
美雪は、その間じっと待っていた。

(・・え?。。あんなに大きいの?)

初めてみた、勃起した男性の象徴に、美雪は驚く。
草太のちょっとしたベビーフェイスには似つかわないように見える。
特別、草太のが大きいわけではなかったが、美雪が見たことがあるのは、
小さい頃に、父親と一のを見た以来だったからビックリしていた。

草太は、下着を脱ぎ去ると、
美雪の内心の動揺なんて気付かず、いそいそと覆いかぶさった。
そして、極大に勃起した下腹部と美雪の股間を重ね合わせて考える。
女は濡れるということを雑誌で読んだことがある。
濡れる原因は、女の子が快感を感じているからだと。

(七瀬さんも感じてくれてる!!)

草太は天にも昇る気持ちになる。
大好きな女の子が自分の体の下で、快感を感じてくれている。

草太は美雪の身体を下になぞりながら、顔を美雪の股間に持っていた。
草太の目の前に瑞々しい女のしげみとその下の肉襞がさらけ出される。
それらが愛液によってじっとりと濡れている事は草太にも判った。

(なんて綺麗なんだろう。)

草太は一声呟く。
草太に自分の女の部分を全部見られて、どうしようもなく美雪は、
顔を両手でおおいたいくらいに恥ずかしい。
しかし、次の瞬間、その滴る部分に草太は舌を這わせたのである。
暖かく柔らかい、そしていやらしすぎる刺激に美雪は嬌声を上げた。

「あぁ!!だめ!!…はぁ…ん〜んん〜!!」

草太には舌での愛撫をどうして良いか判るわけもない。
ただ、美雪の恥ずかしい部分を味わいたく、美雪への愛情と恐らく男としての恋情、
そしてその双方からの欲情を持って舌を動かしているだけだ。
ただその思いの分、執拗で丁寧ではある。
それが美雪を狂わせんばかりに刺激的であったのだ。

「草太くん…そん…なとこ…を…はぁ!」

草太は舌をこじ入れ、充血した陰部を弄った。

「ひぃ。はぁぁ…ああ。」

時折口を離し話しかける。

「凄い…濡れてるよ。ほら。七瀬さん」

恥ずかしいことを指摘され、真っ赤になって答える。

「や、ちが。うの…くぅ…」
「ぃ!…はぁ!…ダメぇ」

言い訳をさえぎるように不意に舌を這わす。
ずる。っと舌の先を美雪の膣へと突き立てると、すんなりとその存在を受け入れてしまった…

「あぁん…も、やめテ…ぅぅ…」

美雪のすべてを舐めるように味わいながら、突き立てた舌を、ゆっくり動かし続ける。
美雪の反応も、今までにない位、高まってきたのが感じ取れた。

「や。や…やぁ〜」

突き立てた舌を夢中でくねらすと、美雪の腰が跳ね上がった。

「ひぃ!!…何。はぁぁ…くぅ。」
「あん。ああん…はぁ〜 だ、め…」

(七瀬さん…いいの? もっと…もっと感じさせなきゃ…)

美雪の両足を肩に担ぐと、両手で美雪の乳房をまさぐった。

「ひぃ…! や。 ひぃぃ…」

溢れ出す美雪の愛液を掬い取るように舐め上げ、一方で揉み上げるスピードも速めていく。

「や。やぁ…なんか、あん。 ひぃぃ!」

腰が浮き上がり、美雪が震え始めた。

(何?これ! はじめちゃん、怖い…)

美雪の乱れる様を見て、草太の下腹部は限界を超えるくらいに膨れ上がった。

(もう、限界だ・・。七瀬さんの中に入れたい!)

草太は美雪の両足を下ろし腰に抱え、美雪の膣口の位置をペニスでさぐる。
美雪の腕が草太の背中にまわり、抱き寄せるようにする。

「…ん。。待って…草太くんに…約束してほしいことがあるの。」
「…何?やっぱ、…辞める?…」

美雪は静かに首を横に振った。

「ううん…もう、いいの…。そうじゃなくて……」

美雪は寂しそうに微笑む。

「やっぱね、はじめちゃんの事好きなの…。でも、草太の気持ちも判るの…。
 ずるいよね私…。だから!私の初めてはあげるから…、私の事は忘れて!!」

草太の心に響いた・・・。大好きな娘の必死な思い。
自分の気持ちはもとより今日で終わりにするつもりだった。
守りたい・・・。この娘の気持ちは守りたい・・・。

(辞めるか・・・。)

ふと、美雪を見つめる。美雪は微笑んでた。綺麗な笑顔だ。
この顔を独り占めにできる一に無性に腹が立ってきた。

(・・・、もういいや・・・。傷つけても・・・。あいつは全てを手に入れる。
 ・・・せめて今ぐらいは・・・。)

「…七瀬さん…キスしてもいい?」
「…うん…」

美雪が微笑む。草太は、恋する少女の頬にまず唇をつけ、それから、口と口、舌と舌を交わす。
濃厚で甘い、そして悲しいキスだ。
唾液のなかに、たがいのせつない想いを伝える成分が含まれてでもいるのだろうか。
舌と舌の間に唾の糸を引かせて、さらに深いくちづけに移行する。

「んぅ…う……草太くん……」
「七瀬さん…入れるよ……」
「…うん、来て…」

この上なく、せつなく、落ちついた気持ち。いちばん大切なものを抱きしめている満足感。
二人の場所は今ここにしかないと判っているからこそ、たどり着いた心境なのだろう。
男の恋する想い・覚悟、女の弱さ・強さ・愛おしさ。
その先にあるのは、何も無いかもしれないけれど、今、愛しい人と一緒にいること。
もっとも単純で、それでいてなかなか辿りつけない答え。
それを実感するために、人はセックスをするのだ。たぶん。

草太のペニスが、美雪の中にもぐっていく。
わずかな抵抗があったが、それも自然に乗り越えることができた。
ひとつになる。
びくんっ、美雪が反応し、ぎゅうっと草太を抱きしめた。

「…くぅ。。…ん…ん。」

熱い息を吐いている。

「や…。つ…んん!…はぁ。」

草太は美雪を感じていた。熱くてせまくて、心地よい。
そして、ひとつだけ確かい感じたことがある。
美雪のその部分は、きっと誰のものよりも自分にぴったりだと思った。

「…草太くんの……入ってるのね」

美雪の目尻に涙が浮いている。

「痛い?大丈夫、七瀬さん?」
「ちょっとだけ……でも、平気だから、動いて、いいよ」

草太は美雪にキスの雨を降らせながら、腰をつかいはじめる。
性急ではない、あわててもいない、美雪に気を配りながらも、おびえすぎてはいない。

「…はぁ…あん…草太くん…草太くんのが…あん…感じる…動いてる…はぁん!」

美雪がまぶたを閉じて、声をあげる。

「…七瀬さん…。。凄い…凄くきもちいいよ…」
「ほんと?んん!…嬉しい……」
「うん……だから、もっと強く動くね」

草太の動きが少しずつ速くなっていく。

「…はっ…はっ、あ…んん…草太くぅん…熱いよぉ」
「気持ちいいんだね、七瀬さん?」
「…ん!…うん…初めてぇ…なのに…へ…んだよね…あ!」
「へんじゃないよ」

美雪の奥にペニスを突き入れる。美雪の狭い膣の最奥部に亀頭がとどく。

「つついてるのがわかる?七瀬さん」
「あん…わかる…よ…草太くんのが…くぅ…当たってる…ああっ!」
「もっと感じて、七瀬さん」

若い二人はからみあい、激しく互いを求めあう。

「…はぁ…。。あ…。はあ!…っ」

たまらないように、美雪が息を吐く。
草太がペニスを引くと、草太が抜けてきってしまわないように、美雪のヒップに力がこもる。無意識の反応らしい。
一拍おいて、また草太が勢いよく最奥部を突く。

「んは!…あっ!」
「七瀬さん、気持ちいい?」
「うん…。うん…草太くん、凄いよ…はぁ…凄く気持ちいいよ…ああん…今まででいちばん…ん!」
「じゃあ、もっと感じて」

草太は美雪の両足をつかんで、ピストン運動を速めていく。

「あっ…あっ…ああっ…草太くん、草太くん。…あたし、もお!…」
「ぼくも……」

交わった部分からは、美雪の白濁した愛液とともに、初性交の徴ともいうべき赤いものが流れ出ている。

「七瀬さん、七瀬さん…いくよ、」

草太は射精の予感にさいなまれ、腰を小刻みに叩きつける。

「あん…。も…もうすこしで…く…あたしも…っ!」

目に涙を溜めながら、美雪も高まっていく。

「七瀬さんっ!」

「草太くんっ!」

ふたり同時に叫んだ。
草太は美雪の中から、間一髪引き抜き、溜りに溜まったものを一気に吐き出した。

「…あ…あ…草太くんのがいっぱい…出てる」

美雪は余韻に浸り、体にかかった草太の精子をこねくる。
草太は、あまりの快美感に、美雪の上で、ぼうっとしている。
しばらくしてから、二人見つめあい、キスを交わした。自然な動きだ。

「…くちゅ…くちゅ…」

しばらくの時間、部屋のなかには二人の口付けの音だけが響き渡る。

次の日、スキー場では一の華麗な推理により、一つの事件が解決した。
幸いなことに死者が出ることはなく、合宿は予定通り進んだ。
その間、一は美雪がいやに積極的になり、自分に接してくることに気づく。

(なんだ?今回、告ったらうまくいくんじゃない?)

一は期待したが、いつものごとくタイミングが合わなく告白はできなかった。
草太と美雪は、表向きは友達のままつらぬいた。
一は、二人の間が妙に近づいた感があり、やきもきしたが、
それだけだ・・・。


二人の約束は




守られなかった・・・。






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