勢いで書いたアイリン小ネタ
番外編


「永遠の友情を誓ってくださったでしょう?」
「悪いなお嬢様、男と女の友情ってはこうにしかならないんだ」

無理矢理に服をほどいて現れたのは、年より更に未熟な棒きれのような体。
まったく世の中は見た目じゃ計り知れない。どうしてかこれが非情の暗殺者だというのだから。
それも子供売りのペドからだって、薄ッペラい口約束ひとつで請け負うという破格!

「いや、いや、お願いおやめになって」

丸腰じゃ何もできまいかよわい暗殺者は、ただ鈴のような声で乾いた非難を続ける。
その声色の危機感のなさがまた、もの知らぬ乙女を演出する。

乳臭い体をねぶる片手で脱がせるうちに、幼い割れ目があらわになった。
タマらない!毛も生えていない縦スジ!
いてもたってもいられずズボンを下ろして覆いかぶさりいざ!という時、
女がハッキリと俺の目を見て言った。

「お願い、くちづけをして」

儚く散らされる乙女のほのかな願い、というには余りに力強い命令の語調。
誘われてしゃぶりつくと、一瞬のいとまも置かずに唇を噛み切られる。

「イデェーーッ!このガキ…ハッ!」

ブン殴ろうかと思ったその刹那、少女に信じられない変化が起こった!

女の唇に落ちた血のしずくが、ひとりでに口紅の形に広がる!
結った髪がバサリと広がり、命を持ったかのようにうねる!
顔かたちが、肉体が、恐るべきスピードで成長し、完璧なプロポーションへと変貌する!

「ゴージャス・アイリン!」
「な、何だあこりゃあ…ゲッ」

突如物凄い怪力で首を絞められた。女の力じゃない。
振りほどこうとして初めて、俺は「自分の両手で自分の首を絞めている」のだと気付いた。

「ゲホ……グッ」
「わたし残酷ですわよ」

意識のかすむ中、俺は「最後に見るものが大人の女だなんて嫌だ…」とだけ思った。






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