ある日の英徳で
F4


総「牧野ってまだ鉄パンだよな」
司、類、あ「「「……」」」
総「俺、まだ女の鉄パンって脱がしたことねーんだよね」
あ「俺も」
類「俺も……かな?」
あ「静って類がお初じゃねーのかよ?」
類「…たぶん」
総「ま…、いい……。でだ。F4主催牧野の鉄パンツを脱がしたろー会」を結成することにした。」
司「あ?」
総「高校2年にもなって、未だに鉄パンツを大事に履いてるつくしちゃんを、大人の女にしてあげようじゃないかってことよ」
司「おっ、おまえらがやんなくても、俺がちゃんと脱がしてやるっ!」
類「司にはムリだね」
司「んだと?」
あ「だな。童貞にはムリだな」
総「俺たちで開発してからのほうがいいんじゃないの?つ・か・さ・ちゃん」

どがっ!

総「何すんだよっ!」
司「てめーら、牧野に指一本触れるんじゃねー。あいつは俺の女だっ!」
類「牧野、司を好きだって言ったの?」
司「……」(つくしからみんなには内緒にしてって言われている)
あ「言っても言わなくても、童貞と処女じゃ失敗するに決まってんだろ」
総「だな。俺たちが牧野を……」

ぼすっ!!

総「ってーなぁ、何で俺ばっかなんだよっ」
司「ふざけんなっ!てめーら、牧野に指一本でも触れてみろ。ソッコー殺すぞ」


青筋を立てた司は、そのままF3の元を去っていった。

あ「計画どおりか?」
総「俺はこんなに殴られるヨテーじゃねーぞ」
類「明日の牧野と司の顔が楽しみだね、くくく……」

し「そういえばさ、つくしってまだ司としてないの?」
さ「道明寺さんが帰国してもう半年なのにまだなんですか?」
ゆ「つくし…、いい加減、素直になったほうがいいんじゃないの?」
つ「そっ、そんなっ、急いですることでもないでしょっ!」
さ「道明寺さんに同情します……」
ゆ「道明寺さんはソノ気なんでしょ?」
し「つくしはイヤなの?」
つ「イヤじゃ……ないけど……(モジモジ)」
し「じゃ、何でしないの?」
さ「滋さん、直接的すぎますよ」
ゆ「道明寺さんとしたくないの?」
さ「優紀さんもズバリですね……」
つ「だって……あたし……」
さ「あたし?」
し「つくしがしないなら、私が司としちゃおうかな♪」
さ「素っ裸でキョヒられたくせに……」
し「桜子だってそうでしょ!」
さ「……」
つ「……あたしさ、眠くなっちゃうんだよね……」
T3「「「???」」」
つ「道明寺と一緒にいると、何だか眠くなっちゃって……」
ゆ「どういうこと?」
つ「ん……、キスしてるうちにぼぉ〜っとなっちゃって、眠くなっちゃうのよね」
し「……なんか、わかる気がする……」
さ「何で滋さんがわかるんですか?」
し「だってさ、司のキスってすごいんだもん……」
つ「(嫉妬)」
ゆ「つくし、怖いよ」
つ「ごめん、帰る……」
さ「先輩が嫉妬するの、初めて見ました」
し「あれでよかったの?桜子」
ゆ「うまくいけばいいんですけど…」

ここは、永徳学園の非常階段。人気(ひとけ)のない日だまりの中で、寝息を立てる一人の青年。
花沢類。

ガチャ―。

一人の女が静かに開いたドアから顔を覗かせる。
牧野つくしだ。

「はーなーざーわーるーい。」

つくしは類にむかって名を呼んだ。

「おーい!おーきーてー。」

「ん…。」

一際大きな声に反応し、重たい瞼を無理矢理開いた。うっすら開けた瞳につくしの顔が映る。

「おはよ。類。」

ニコッと笑いながらその顔が近づいてくる…。

―チュッ。

「…!?」

一気に目が覚めた類はつくしを驚きの眼差しで見つめた。

「類、大好き!」

満面の笑みで抱き着くつくしに戸惑いながら類は腕を回した。
つくしの匂いが類の鼻をくすぐり、密着した体が反応する。

『夢…?』

類はつくしの行動に疑問を抱きこれは夢だと認識する。

「夢なんかじゃないよ。」
「…?なんでおれの考えがわかるの?」

類の問に答える事なくつくしは微笑みながら類にキスを落とす。
触れるだけのキスを数回交わした後、舌を交じり合わすキスを顔の角度を変えながら何度も交わした。

「んっ…。」

時折漏らすつくしの甘ったるい声に類の頭は痺れていく。
はじめは戸惑いを見せていた類も、つくしに溺れつつあった。

「牧野、司はいいの?」

残り僅かな理性を振り絞りつくしに尋ねる類。

「今は類を感じたいの…ダメ?」

上目使い、艶めく唇でそういうつくしに類はノックアウトされた。

「だめじゃない…。」

類はもう夢でもなんでもいいやといわんばかりにつくしを求めた。

「あっ…。」

つくしのブラウスの裾から手を入れ、ブラジャーの上から胸を揉むとつくしの声が漏れる。
類はつくしに深くくちづけをしながらブラジャーを撒くしあげて直接つくしの胸をわしづかみ、頂上を爪で掻いた。

「やっ…。」

ビクンと体を震わせ、声をあげるつくし。

「感じてるの?まだまだだよ。」

類はスカートの中に手を入れ下着の上からの愛撫を始めた。

「牧野のココ、もう湿ってる。」
「あっ…そういうこと、言わないで…。」

二人は引き合わせるように顔を近づけ、キスを交わしながらつくしの下着をはぎとった。
―ピチャ―。
つくしの下半身にそおっと触れると水の音が響いた。

「…すご。零れちゃいそ。」

類がそういいながら指を挿入する。

「…っ!」

つくしは快感に顔を歪め、類の肩に乗せた手に力をいれた。
そんなつくしをチラっと見上げ、首筋に舌を這わせながら指で膣壁を刺激させ、親指で蕾を刺激する。

「あっ…ダメっ!あっ…!」

つくしが上り詰めそうになったその時…。

「…?」

類は全ての愛撫を停止させつくしに囁いた。

「俺のでイッて。」

類はつくしにニコッと子供のような笑顔で微笑むと、カチャカチャとベルトを外して下半身をあらわにした。

「類…。」

つくしはうっとりとした顔で類を見つめ、また類もつくしを色っぽい表情で見つめた。

「牧野、おいで。」

類はつくしの手をとり類の膝に跨がらせ、つくしに膝を落とさせた。
つくしと類が繋がろうとしている…。その時だった。

―ピリリリリリ…。

つくしの携帯が鳴りだした。

「はいっ!あっ、道明寺?珍しい。こんな時間にどうしたの?!」

類と繋がっているであろうつくしの声がなぜか上から聞こえる。

「牧野…?」

類は不思議そうに回りを見渡したあと正面のつくしを見た。

「…っ!」

なんとそこにいたはずのつくしはどこにもいず、変わりに青筋をいくつも立てた司の顔があった。

「わぁっ!!」

類は驚きの余り、普段なら出すことのない大きな声をあげた。

「うわぁっ!!!」

その声に驚いたのかつくしも同じような声をあげる。

パッと上を見上げる類。

「…牧野?あれ?司は?」

つくしは何がなんだかわからないと言うような顔をしたあと、

「ニュ・ニューヨーク…?」

とだけ言った。
類は一瞬フリーズしたが、寝ぼけた頭で考えを巡らせたあと、ゆめか…と呟いた。

「何?花沢類、道明寺の夢でもみてた?今ね、ちょうど電話かかって来たんだよ。」

満面の笑みで言うつくしに類はちょっと残念そうに、頬をすこし赤めて、

「あっそ、司の夢なんて見てないよ。」

と顔を背けながらいった。

「どうしたの?顔ちょっと赤いけど、風邪ひいたんじゃない?いつも外で寝てるから。」

といいながらつくしは類の額に手を当てた。

「や、やめろよ、熱なんてないから。」

類はつくしの手を掴んで額から剥がすとそう言いながら立ち上がった。
そんな類をつくしは不思議そうに見ていた。

「じゃ、おれいくから。またな。」

そういいのこして類は階段を降りた。

「いつもに増して変な花沢類っ。」

つくしはそういいながら青い空を仰いだ。

その頃類は…。


―なんであんな夢…。おれどうかしてるかも。ごめん司…。
牧野の事見れなかった…。

珍しく動揺をみせていた。






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