マンネリ解消
花沢類×牧野つくし×道明寺司×藤堂静


(もうすぐ到着かぁ…)

成田発パリ行きのエールフランス275便は、着陸へ向けて高度を下げ始めている。
窓の外の景色の変化に、つくしは気持ちがざわついていた。
隣に座っている道明寺司も、何かを考え込んでいる様子だ。
司と二人きりでやって来たパリ。
本来なら、浮かれて口喧嘩もどきの掛け合いでもしているところだが、
そんな気分にはなれなかった。今回の旅の目的は観光ではない。
三ヶ月前に藤堂静を追ってパリへ行った、花沢類に会うために来たのだ。

”とにかくパリに来て欲しい。自分と静を助けて欲しい。”

類がそんな内容の電話をしてきたのは、一週間前だ。
詳しいことは電話では言えないの一点張りで、かなり切羽詰った様子だった。
そこで、つくしと司は急遽パリへと飛んだ。

(二人になにが起こったんだろう…)

不安そうな面持ちのつくしに、司が優しく声をかける。

「心配すんな。俺がついてる」

(そうだよね、道明寺が一緒なんだから…)

甘えるように司の肩にもたれかかるつくし。
彼女の髪を優しく撫でながら、しかし司も一抹の不安を感じていた。

(二人で来いってのが引っ掛かるんだよな…。何企んでやがるんだ?類の奴…)

パリのシャルル・ド・ゴール空港の到着ロビーには、類が二人を迎えに来ていた。

「よぉ、久しぶり」
「悪かったな、こんなとこまで来てもらって」
「いいって。気にすんな」
「牧野も元気そうだね」
「うん、あたしはそりゃもう…。花沢類も元気そうで安心したよ」
「…うん、まあね」

寂しそうに微笑む類に、つくしは思わず問いかける。

「一体、何があったの?」
「…ホテルでゆっくり話すよ。さ、行こう。車を待たせてあるから」

リムジンでホテルへ向かう途中も幾度となく質問をしたが、
類は頑として答えようとしない。

(何か大変なことが起こったんだ…)

つくしの不安はますます大きくなっていった。

ホテルのスウィート・ルームに案内され、用意されていた飲み物で
一息つくと、司がいきなり切り出した。

「で、何があった?いい加減答えろよ、類」

噛み付きそうな勢いの司に、やれやれといった表情で類が語り始める。

「実はさ…、静とのセックスがマンネリで…」
「あ…?」
「静が言うんだよ。相手を取り替えたら、気分が変わるんじゃないかって」
「な…に…?」
「で、静がどうしても牧野と司がいいって言うもんだから…。
 俺らが日本へ帰ってもよかったんだけど、静が忙しくてさ…」
「……それで、お前は俺らをパリまで呼びつけたってわけか?」
「まあ、そういうこと」悪びれもせず、類はにっこりと微笑んだ。
「……ふっ、ふざけんなっっっ!!そんな…、そんな理由で…」
「何言ってんだよ、俺と静にとっては重要な…」
「るせぇっ!!牧野っ、帰るぞっ!さっさと支度しろっ!」
「え?道明寺…?」
「帰るって言ってんだろっ!こんな変態野郎に付き合ってられっか!」
「ふーん、司、俺に負けるのが怖いんだろ?」

「…何だと?」
「お前は静を満足させることが出来ない。でも牧野は俺に夢中になる。
 お前にしたら、踏んだり蹴ったりでプライドずたずた…だよな」
「…お前、俺に喧嘩売ってんのか?」
「あー、俺が悪かった。童貞卒業したばっかの初心者マーク君には
 到底無理な話だよな。悪かったよ。パリ観光でもして、さっさと帰れば?」
「…上等じゃねぇか。やってやるよ」
「は?ちょ、ちょっと待ってよ、道明寺…」
「るせぇっ!お前は黙ってろ!類、静さん寝取られたって、後で吠え面かくなよ」
「…フッ、お前もな。よーし、これで決まりだ」
「って、花沢類…。あたし、いいなんて言ってない…」
「静が来るまでちょっと時間があるから、シャワーでも浴びてくれば?」
「って、ねぇ、あたしの意見も聞いてよ…」
「バスルームふたつあるからさ。あ、別にお前ら一緒に入っても構わないけど…」
「そんな…恥ずかしい…。って、そうじゃなくって…」
「じゃ、俺と司が先に使うから」

そう言うと、類は司を引っぱりながらバスルームの方へ消えていった。

(二人とも…本気なの?あたし、一体どうなっちゃうんだろ…)

司と類が腰にバスタオルを巻いただけという、つくしが赤面しそうな格好で
バスルームから戻ると、タイミング良くドアをノックする音が聞こえた。

「女王様のお出ましだな」

類は軽い足取りでドアへと向かい、静をエスコートして戻ってきた。
シャネルのスーツに身を包んだ静は、洗練された上流階級のマダムのような
雰囲気を漂わせ、美しさにますます磨きがかかったように思えた。

「お久しぶりね。道明寺君、牧野さん」
「…ども」
「…お久しぶりです」

これからのことを考えると、どうしても挨拶がぎこちなくなる二人だった。

「お二人がここにいるってことは、了解してもらえたってことよね」
「……」司が無言で頷く。
「うれしいわ。私、あなた達が来るのを本当に楽しみに待っていたの…」

そう言いながら、静はつくしの髪に触れ、くるくると自分の指に巻きつけた。

「牧野さん、お風呂は?」
「あ、あたしは、まだ…」
「じゃ、私と一緒に入りましょ。女同士ですもの、恥ずかしくないわよね」
「は?え、えぇ、まぁ…」

静がつくしの手を取りバスルームの方へ消えていくのを、軽く手を振って見送る類。
司は…唖然としてその場に立ちつくしていた。

バスタブに勢いよくお湯が注がれ、湯気とともにシャボンの香りが拡がってくる。
ためらいもせず服を脱いでいく静に対して、つくしはもたもたとブラウスの
ボタンに手をかけていた。ふと静の方を見ると、彼女はすでに全裸になっており、
つくしが服を脱ぐのをじっと見つめている。つくしは思わず呟いた。

「静さん、綺麗…」

白く滑らかな肌。すらりと均整の取れた肢体。大きすぎない形の良い乳房に
薔薇の蕾を思わせる乳首。やや控えめに生え揃った茂みさえもが上品だ。
類が夢中になっている静の裸体に、つくしはうっとりと見とれていた。

「そう?ありがとう。でも、牧野さんもとっても可愛いわ…」

そう言いながら、静はつくしの背後にまわり込み、ブラジャーのホックを外すと、
つくしのやや小振りな乳房をそっと両手で包み込む。

「うふふ…。すごい弾力…。道明寺君はどんな風にかわいがってくれるの?」

(うわっ…!こっ…これって……)

いきなりの展開にパニック状態のつくしだが、不思議なことに嫌悪感はなかった。

「私にこんなことされるの、嫌?」
「…嫌…じゃ…ない…です…」

心配そうにつくしの顔を覗き込んでいた静は、安堵したように微笑むと
指先でそっとつくしのショーツを引き下げ、バスタブへと誘った。

「洗ってあげる。いらっしゃい」
「あ…はい…」

静はバスタブに浮かぶ泡を手に取り、つくしの体をなぞり始めた。

「ひゃっ!」
「うふふ…。敏感なのね、牧野さん」

静は手を休めることなく、つくしの体を隅々まで洗い上げていく。
まるでつくしの感じやすい部分を探るかのような、繊細で意図的な手つきだ。

(やだ…。なんか、変な気持ちになってきちゃったよ…)

つくしは必死で喘ぎ声が漏れそうになるのを抑えていたが、
静の手が自分の茂みに触れた途端、慌てて言った。

「あっ、あの、そこは…自分で…」
「駄目。私が洗ってあげる」

次の瞬間、静の指は茂みを通り越し、つくしのクレバスに入り込んできた。

「あんっ…」思わず声をあげるつくし。

静はゆっくりと指を往復させ、つくしのクレバスの外側も内側も
丹念に洗いあげていく。つくしは目を閉じて小刻みに震えながら、
ひたすらその快感に耐えていた。

(ったく、なんだって女はこんなに風呂が長いんだ?)

かなりの時間待たされて、司はイライラと爪を噛んでいた。
類はシャンパンを飲みながら、ブラームスの交響曲に聴き入っている。
立ったり座ったりを繰り返す司の後姿に、類が呆れて声をかけた。

「司、ちょっと落ち着けよ。女性の入浴は時間がかかるもんだろ。
 静は牧野のこと大好きだから、あちこち洗ってあげてるんだよ、きっと」
「…………。あ、あ、あちこちって、お前…」

慌てて自分の方を振り向いた司の顔を見て、類は思わず苦笑いした。

「司…。お前、鼻血出てる…」
「……!くっそ〜!見るんじゃねぇっ!」

ティッシュをがしがしと引き出しながら、司は悔しそうに叫んだ。

「お前なぁ…。何いらやしい想像してんだよ…」
「るせぇ!何考えようが、俺の勝手だ!」

(ま、多分、お前の想像どうりの展開になってるだろうけどな…)

類はそう思ったが、余裕のない司が気の毒なので黙っていることにした。

「お待たせしたわね」

ようやく静がバスルームから戻ってきた。
湯上りでほんのりピンク色に染まった肌に、黒のロングドレスをまとった静は、
妖艶な美しさを醸し出している。一方のつくしは…何故か姿が見えない。

「牧野?」

つくしはドアからちょこんと顔だけ出して、恥ずかしそうに言った。

「静さん、あたし、やっぱりこの格好じゃ…」
「何言ってるの、とっても可愛いのに…。さ、いらっしゃい」

静に手を引かれて現れたつくしは、純白のレースのネグリジェを
身につけていた。脚の付け根ぎりぎりという短すぎる丈を気にしてか、
手で覆い隠そうと、もじもじしている。

(かっ、可愛いじゃねぇか…、牧野…)

しばし我を失う司だった。

「私が見立てたのよ。牧野さんによく似合うでしょう?」
「うん、すっごく似合ってる。可愛いよ、なぁ、司」
「………。あ?あ、あぁ…」つくしに見とれている司の反応は鈍い。
「司…。お前、あんまり興奮すると、また鼻…」
「うわぁ〜!ゆっ、言うんじゃねぇっ!」
「なぁに?何の話?」
「くっくっ…。いや、大したことじゃないんだ」
「そう?じゃ、そろそろ始めましょうか…」

静は妖しげな微笑を浮かべ、三人をベッドルームへと誘う。

豪華なベッドを目の前にして、つくしは躊躇した。

「あっ、あの、やっぱり、あたし…」
「牧野さん、怖いのね?大丈夫よ、リラックスして…」

静はそう言って、優しくつくしの髪を撫でながら、自分の唇をつくしの唇に重ねる。

「!?」突然のことにつくしは驚くが、静を振り払おうとは思わなかった。
静はひとしきりつくしの唇を味わった後、つくしの体をそっと類に預け、
呆然としている司の方へと向き直った。
そしてつくしに見せつけるかのように、司の首に腕をまわして唇を重ねる。

「緊張してるの?道明寺君…。うふふ…。すぐに気持ちよくしてあげる…」

そう言うと、静は司の足元にひざまづいて腰のバスタオルを取り除くと、
彼の肉棒を口に含んだ。

「うわっ…、しっ、静さん…」

滑らかな静の口腔の感触に、司のそれは一気に膨張した。
深く咥え込んだかと思うと、可憐な唇で激しく擦り上げる。
細い舌が先端を舐め、浮き出た血管を舐め、更に全体を舐め尽す。
まだ拙いつくしのとは比べ物にならない強い刺激に、司は必死で堪えた。

「我慢しなくていいのよ…。私の口に、ね…」

そう言って、静はさらに強く司の肉棒を吸い上げる。

「うっ…」

司は堪えきれずに短く呻くと、静の口の中で爆発してしまった。

(道明寺…あんなになっちゃってる…)

二人の行為を目の当たりのして呆然としているつくしを
類は背後からそっと抱きしめ、耳元で囁いた。

「妬ける?」
「あっ、当たり前じゃん!道明寺が…あたし以外の人と…。花沢類は平気なの?」
「平気じゃないけど…。でもこの後で静とすると、すごく燃えるんだ…」
「…そんなの…よくわかんないよ…」
「牧野も俺との後で司とすれば、すぐにわかるよ…」

類はそう言いながら、つくしの首筋に舌を這わせ、乳房を揉みしだく。

「あっ…」
「脱がすのがもったいないな…。ほんとかわいいよ、牧野」
「ぬっ、脱がすって、花沢類…」
「Hするんだから脱がすでしょ、普通。でも、今夜はこのままでもいいか」

類はそう言って、わざと痕が残るようにつくしの首元を強く吸った。

「んっ…」
「ほら、もうこんなになってきた…」

薄い布越しでは隠しきれない程硬くなった、つくしの乳首のコリコリとした感触を、
類は堪能するように指先で弄ぶ。

「やっ…、止め…」
「ほんとに止めて欲しい?」

(止めて欲しくない…)類の問いかけに、つくしは言葉を詰まらせる。
つくしの気持ちを見透かすように、類は優しく唇を重ねてきた。
類の舌が口腔に侵入し、つくしの舌に絡みつく。
徐々に下腹部へと移動した手は、しっとりと濡れたショーツの上から
つくしのクレバス全体を優しく撫で上げる。
荒々しい司のとは対照的で、ガラス細工を扱うような類の愛撫に、
つくしはいつの間にか酔いしれていた。

一方、司はすっかり静の奴隷と化していた。
静は司の手に自分の手を重ね、彼女の感じやすい部分に彼を導いていく。
技術に長けた類とはまた違う荒削りな司の愛撫を、静は楽しんでいるようだ。

「…そう…すごくいいわ…もっと強く…」

司は静に操られるように、彼女の体を荒々しく弄った。
たっぷり愛撫を楽しむと、静はドレスを脱ぎ捨てて、ゆっくり脚を拡げながら
蜜に濡れたクレバスを司の前に晒した。虫が食虫植物に誘い込まれるように、
司は静の茂みに顔を埋め、狂ったように蜜を舐めた。
そのやや乱暴な舌づかいに、静は満足そうに微笑む。

「もっと奥まで…ね…」

司が言われるままに、硬く尖らせた舌先を静のクレバスに挿し込むと、
奥から蜜が溢れ出て、彼の口の中に流れ込んできた。

「ん…」

小さく喘ぎながら静は自ら腰を動かして、司の舌を思う存分味わった後、
さらに奥へと彼を誘い込む。

「道明寺君…来て…」

静に促された司は、彼女の膝を抱えると、熱くいきり立った肉棒を
一気に彼女の中に突き挿した。

「あぁっ…」

悦びの声をあげて、静は体をのけぞらせる。
ようやく自分が優位に立てたことで余裕の出来た司が、隣のつくし達に目をやると…
愛しいつくしが類の愛撫に悶えていた。

「司が見てるよ…」類の囁きに、つくしはハッとした。
隣では、司が静に自分の肉棒を突き立てて、激しく腰を振りながら
じっとつくし達の方を見ている。
嫉妬の炎に燃える、食い入るような司の視線…。つくしは胸が痛んだ。

(道明寺…見ちゃ…やだ…)

類の愛撫に悶える自分の姿を見られるのは居たたまれない、そう思っていたのだが…。

「…司に見られてると興奮しない?」

悪魔のような類の囁きに、つくしはギクリとした。

(そんな…そんなことない…)否定したいのに、否定できない。

「興奮するだろ?」ぶんぶんと首を横に振るつくし。
「素直じゃないなぁ…。お仕置きだ」

そう言って類は濡れそぼったショーツの隙間から、つくしのクレバスの中に指を挿し込んだ。

「あんっっ…!」つくしは思わず声をあげて、のけぞった。
根元まで挿し込まれた指が、ゆっくりと抜き挿しされる。
その度につくしのクレバスから蜜が溢れ出て、太腿を伝い流れ落ちていく。
つくしは泣くような喘ぎ声を漏らしながら、暫くその快感に身を委ねていたが、
自分の尻に当たる熱く硬いものに気がついて、そっと類の方を振り返った。

「やっと気がついた?」

熱情を押し殺すかのような類の囁きに、真っ赤になって頷くつくし。

「牧野があんまり可愛い声を出すからだ」

そう言って、類は硬くそそり立った自分の肉棒を、つくしの尻にいっそう強く押し付けた。

「あん…。硬い…」

バスタオル越しにもはっきりわかるその感触に、つくしはたまらない気持ちになった。

「俺のが、欲しい?」
「……」いけないと思いつつも、つくしはコクリと頷いた。
「じゃ、入れてあげるけど…。司に牧野の感じている顔、よく見せてやらないとな…」

類はそう言いながらつくしのショーツを剥ぎ取ると、彼女の顔が司の方から
よく見える位置で四つん這いにさせた。

「やっ、やだっ、こんな格好…」
「司に見られてる方が感じるだろう?」

類はバスタオルを外してつくしの腰に手をかけると、自分の肉棒を彼女のクレバスに
あてがい、少しづつ抜き挿ししながら、後ろから深く奥へと挿し込んだ。

「は…ぁ…」つくしの口から甘い吐息が漏れる。

(牧野…やっぱり…かなりキツイな…)

司を受け入れてからまだ間もないであろう、初々しいつくしの感触を楽しむように
ゆっくりと腰を動かしながら、類は思った。

(司なんかには、もったいないよな…。俺と静で開発した方が…)

そんなことを考えながら、つくしを後ろから突き上げる。

「あっ…あっ…あっ……」

つくしは、類の腰の動きに合わせるように喘ぎながら、痛いぐらいに
司の視線を感じていた。ギラギラするような嫉妬の目を…。

(道明寺…そんな目で見ないで…。ううん、もっと見て欲しい…)

司の視線と類から与えられる快感によって、つくしはどんどん昂ぶっていく。

(まるで視線で犯されているみたい…)

そんな不思議な感覚にとまどいながらも、つくしは昇りつめて行った。

(ちくしょう…、類の奴…。あんな格好、俺だって牧野にさせたことないのに…)

自分も静を貫いているというのに、司は類に激しく嫉妬していた。
そんな司の胸の内を見透かすように、静は閉じていた目をゆっくりと開いて言った。

「…妬いてるの?」

司が隣の二人を見ていることに静はとっくに気づいていた。司は動揺を隠せない。

「ふふ…。いいのよ…。でもね、私を満足させてくれないと、パリでは牧野さんと
 させてあげないわよ…」
「なっ…!」
「もっと、もっと、奥まで突いて…」

そう言って静は自分の脚を司の肩にのせ、結合が一段と深まるように司の腰を手で引き寄せる。

「くっ…」静の強い締めつけに、司は必死で耐えた。
「もう少しよ…。頑張って…」

そう言って静は自ら腰を振り、結合部分を強く擦り合わせる。

「くうっ…」司はもう隣の二人に目をやる余裕がない。
爆発しそうになるのを必死に堪えながら、激しく腰を打ち振るった。
静も限界が近いのだろう。いっそう強く司を締め上げてくる。

「し、静さん…俺…もう駄目…」必死に腰を振りながら、司は呻いた。
「あぁ…いいわ…イッっても…。私も…。あぁっ…」

静が短く叫んで絶頂に達した刹那、司は素早く肉棒を引き抜くと、
彼女の腹の上に溜まりに溜まった白い粘液を吐き出した。

司が果てるのを確認して、類の腰の動きが激しさを増していく。

「後ろから突き上げられて、気持ちいいかい?牝猫ちゃん」

類の言葉に、つくしは改めて自分の格好を思い知らされる。
動物の交尾のような、恥ずかしい格好を…。

「繋がっているところも、お尻の穴も丸見えだよ…」
「…やぁっ…いっ、言わないでぇ…」
「下からこんなによだれを垂らして、やらしい牝猫ちゃんだな…」
「…いやぁ…お願い…」

類の言葉に執拗に責め立てられて、つくしは泣き声になっている。

(いいね…そそるよ…牧野…。静じゃこうはならないからな…)

類はつくしが可哀想な気もしたが、腰の動きも言葉の責めも
止めようとは微塵も思っていない。

「気持ちいい?いいって言わないと止めるよ…」
「や…ん…いい…いいよぉ…」

類の言葉と激しい肉棒の動きによって、つくしは絶頂を迎えようとしていた。
つくしの中が急速に狭まっていくのがわかる。類ももう限界だ。

「ほら…イクよ…牝猫ちゃん」
「あ、あ、イッ…イクッ…」

つくしが昇りつめたその瞬間、類はつくしの中から肉棒を引き抜き、
彼女の背中に向けて、白く熱い粘液をたっぷりと放った。

欲望の狂演が終わると、静は司とつくしの頬に軽く口づけし、
最後に類の唇に自分の唇を重ねた。類が激しく静を抱きしめると、
二人の重なり合った唇が深く交わり、舌を絡ませ合ういやらしい音が響いた。
類はそのまま静を軽々と抱き上げ、隣のベッドルームへ消えていく。
後には…放心状態の司とつくしが残された。
やがて、黙り込んでいた二人の耳に切なそうに喘ぐ静の声が聞こえてきた。
隣のベッドルームへと続くドアは、音が漏れるようにわざと細く開けられている。

「……俺ら、遊ばれた感じだな。」
「……だね。」

(何だか牧野の顔、見れねえな…)

そう思っていた司だが、つくしの首元に類のつけた痕を見つけると、頭に血が昇った。

「お前、何なんだよ!類にヤラれて、あんなに乱れやがって…」
「なっ、何言ってんの、そっちこそ静さんにメロメロだったくせに!」
「そ、それは、その、男の性ってやつで…。ええ〜い、くそっ!」

司は乱暴につくしを押し倒して、覆いかぶさってきた。

「俺が…全部消してやる…。あいつの痕を…」

そう呻きながら、司は強くつくしの肌を吸った。

「あん…道明寺…」

いつもよりずっと激しく自分を求める司に、つくしは愛しさを感じていた。

”牧野も俺との後で司とすれば、すぐにわかるよ…”類の言葉が脳裏に浮かぶ。

(何となく、わかったような気がするよ…花沢類…)

そう思いながら、司の熱い愛撫に身を委ねるつくしだった。

司の執拗な愛撫が続く。
つくしの着ていた純白のネグリジェは、とうの昔に引き剥がされ、
彼女の肌には司が残す薄赤い痕が、無数にちりばめられている。
司は、類が触れた部分全てを自分の痕で埋め尽くすつもりだった。
司の唇が触れることのできない、ただ一ヶ所を除いて…。

「ねぇ…道明寺…」
「…ん?」
「あのね…」
「…何だよ」
「静さんに…していたみたいに…して?」

司は驚いて顔を上げる。つくしは恥らいながらも、静を真似るように
ゆっくりと脚を開いて、蜜に濡れたクレバスを司の前に晒した。
ごくりと唾を飲み込んで、司は慎重に確認する。

「…ほんとに…いいのか?」
「…うん。して…欲しい…」

それは、つくしが頑なに拒否してきた行為だった。
司がお互い様だと主張しても、つくしは決して首を縦に振らず、
司も無理強いはしなかった。だが、今夜はつくしの方から求めてきている。

「…して?」
「…おう」

つくしを怖がらせないよう、司は出来る限り優しくクレバスに口づけした。

「…あん」つくしが思わず声をあげる。
司はクレバスに沿って何度か口づけをし、ぷっくりと膨らんだ芽芯を
そっと吸い上げた。そして、舌先でゆっくりとクレバスをなぞる。

「あぁ…もっと…」

初めて粘膜で味わう司の舌のねっとりした感触に、つくしは酔っていた。

やがて、司の中にどす黒い欲望が湧き上がってきた。
ふいに動きを止めて顔を上げ、つくしを見つめる。

「あ…止めないで…」つくしが切なそうに訴えた。
「…後ろ向けよ」
「え?」
「…舐めて欲しかったら…後ろを向いて四つん這いになれ」

(そんな…。あの恥ずかしい格好?動物みたいな…)

躊躇するつくしに、司の言葉が追い討ちをかける。

「類はよくて、俺は駄目なのか?」

搾り出すような声だった。
怒りと悲しみがないまぜになったような目で、つくしを見つめる司。
司の気持ちが痛いほど伝わってくる。つくしは…ゆっくりと体の向きを変えた。

「…これで…いい?」

司に背を向けて四つん這いになると、あの感覚が再びつくしを襲う。
花沢類に愛撫されながら司の視線に犯された、あの時の感覚…。
ビリビリと痺れるような快感が、全身に拡がっていく。

(あたし変だ…。道明寺の顔は見えないのに…)

食い入るように自分を見つめる司の視線を、つくしは体で感じていた。

「ほんとに丸見えだな」
「…やだ…あんまり…見ないで…」
「…俺に見られてると感じるのか?」
「……」
「答えろ…牧野」
「…うん…感じる…」
「さっきより…濡れてるぞ…」

司はつくしの尻に顔を近づけ、彼女のクレバスにそっと舌を押し当てた。

「…んっ」待ち望んだ感触に、つくしは震える。
司の舌が下から上へゆっくりと移動し、クレバスを通り越して
後ろのすぼまりまで舐め上げた瞬間、つくしの体がビクンと跳ねた。
そんなつくしの反応を司は見逃さない。

「ここが…感じるのか?」

つくしのすぼまりを舌先でつつきながら、問いかける。

「…あっ…あっ…」

つくしは体を震わせて、その快感に抗っているように見えた。

「感じるんだな」

そう言って、司はつくしのすぼまりをベロリと舐めた。

「はぁっ…!」強い刺激に、つくしは体をのけぞらせる。
司の舌がつくしのすぼまりの皺を一本一本数えるように舐めあげいく。

(あたし…こんな格好で…。お尻の穴を…)

恥ずかしいと思えば思うほど、つくしは昂ぶっていった。
司は指先でつくしのクレバスをなぞり、更に彼女を責めたてる。
舌と指とに弄られて、つくしはもう限界だった。

「…もぅ…もぅ…駄目…」

司の指がクレバスに挿し込まれた瞬間、中からどっと蜜が溢れ、
つくしは一気に昇りつめてしまった。

つくしが崩れ落ちるようにベッドに倒れこむと、司が慌てて声をかけた。

「牧野、大丈夫か?」

そっとつくしを抱き起こすと、彼女の目にはうっすらと涙が浮かんでいる。
罪悪感に襲われて、司は必死に謝った。

「悪ぃ…。やりすぎた…」
「…ううん…いいの」

つくしは潤んだ瞳で司を見つめ、彼の首に腕をまわして体をすり寄せる。
そしてゆっくりと司の股間に顔を埋め、彼の肉棒を口に含んだ。

「…くっ…牧…野?」
「あたしもしてあげる…。静さんみたいに…上手じゃないけど…」

そう言いながら、つくしは肉棒を舐め、唇で擦りあげる。

「…う…牧野…」

拙いながらも懸命なつくしがいじらしい。
司の肉棒は、つくしの口の中で熱く硬く膨張していった。

つくしに奉仕に、司の限界が近づく。

「…そろそろ離せ…牧野」
「…え?」
「…もう…出そうだ」
「口に…出して…」
「駄目だ…離せ…」

つくしが名残惜しそうに唇を離すと、司は荒々しく彼女を押し倒した。
クレバスがたっぷりと蜜を含んでいることを確認して、一気に肉棒を突き立てる。

「あぁっ…」つくしが悦びの声をあげた。
司の腰が激しく動き、つくしを高みへと追いやっていく。
必死に司の背中にしがみつき、あられもない声をあげながらつくしは思った。

(このまま…最後まで一緒にいたい…)だが、口には出せなかった。

司も同じ気持ちだったのか、真っ直ぐにつくしを見つめて呟いた。

「…中に…出していいか?」
「うれしい…。あたしも…そうして欲しかった…」

司の腰が更に激しく動く。
つくしは限界が近いのか、彼女の中の肉壁が絡みつくように狭まって、
司の肉棒を締め上げる。

「…道明寺ぃ…あたし…もう…イっちゃう…」
「…俺もだ…イクぞ…」

司は最後の力を振り絞って、深く深くつくしを貫いた。

「あぁっ…イクっ…!」

次の瞬間、つくしは二度目の絶頂を迎えた。
同時につくしの中に司の熱い粘液がたっぷりと注ぎ込まれる。
ハァハァと息を弾ませながら、つくしを強く抱きしめて司が呟く。

「…もう…一生…離さねぇからな」
「うん…。あたしも離れない…」

お互いの体温を確かめるように抱きしめ合いながら、
この幸せな時間が永遠に続けばいい…二人はそう願っていた。






SS一覧に戻る
メインページに戻る

各作品の著作権は執筆者に属します。
エロパロ&文章創作板まとめモバイル
花よりエロパロ