ため息の原因
西門総二郎×牧野つくし


「西門・・・ウザイよ〜」

美作の声にハッとした。

「ウザイ・・・って、何よ、それ?」
「さっきから、ため息。はぁ〜って。
さっきから女の子達が熱い視線送ってるんだけど?」

ため息・・気付かなかった。美作の視線の先に目を向ける。
クラブに来ている女なんて、どれも同じだ。
そんな事にはとうに気が付いてる。
あいつらの中身は皆ずる賢い老婆だ。

俺が一番抱きしめたいのは・・・・

「悪い。今日は気分乗らないわ。帰る。」
「ちょっ・・オーイ!」

呼び止める美作に軽くゴメン!と拝んで店を出た。


既に暗くなった店内を覗き込む。

もうこんな時間・・・とっくにバイトなんて終わってるか。
何ダセーことやってんだ、俺・・・・

また、ため息だ。

「何やってんの?」

振り向かなくても分かる。あいつの凛とした声。

「今終わったのか?勤労少女。」

顔を見ると、そう言うのが精一杯だった。
ヤバイ・・心臓バクバクしてるし。赤くなってないよな?

「あー、その、牧野、ガッコ行こう」

あっけにとられる牧野の手を取り、タクシーを拾う。
俺はどうしてこいつには余裕無くしてしまうんだろう。
意識がつないだ手に集中していた。

「ね・・なんで学校?わ、忘れ物とか?」
「ん・・・」

校内潜入。
とっさに学校を選んだのは、偶然じゃない。
この何日間、ざわつく気持ちを静めるために
茶道部の東屋に足を運んだ。
それでもあいつの事が気にかかって仕方が無かった。
茶を点てながら、頭の中では牧野を犯していた。

「西門・・・あの・・・さ、この前の事は忘れることにしたから。」

東屋のカギを取り出したその時だった。
牧野が手を振りほどこうとした。
少し困ったような顔が月明かりに照らされる。

体のどこかに火がついた気がした。
そうはさせない。
忘れさせない。

牧野をきつく抱きしめる。
抗え。
力の限り抵抗しろ。
事故だと思うなら思えばいい。
俺がお前を欲しがっているんだ。

牧野を抱きかかえ奥へ向かう。

「にっ・・西門っ!降ろして!」
「離さない。やめるつもりはないよ。」

すこし躊躇ったが、足で襖を開けた。

ふぅ・・・

牧野はまだ小さな抵抗をやめない。
部屋の隅に立たせて、退路を断つ。
逃がさない。
膝の間に片足を入れ、身動きできないように壁に押し付ける。

「牧野・・・」

やっと、欲しかった牧野の唇にたどり着く。

「ん・・」

くぐもった声。噛み締めている歯を舌でなぞる。
受け入れてくれるまで、ついばみながら手の力を緩めてやる。
牧野の緊張が解けた。

「は・・あっ」

その瞬間、牧野の舌をつかまえさらに深くキスをした。

「牧野・・好きだ・・・おかしくなりそうだよ・・」

認めたくなかったことをあっさりと告白してしまう。
自分の中の鎖が、音を立てて崩れる。
目の前には牧野つくしがいる。
熱っぽい瞳が潤んでいる。

「ずるいよ・・そんなこと言うなんて。」
「いいんだ。もう・・・」

ゆっくりと牧野の唇を味わいながら、服を脱がせていく。
右手で腰を抱き、左手でふくらみに触れると、牧野が小さく反応する。
首筋に触れるか触れないくらいのキスをすると、牧野が背中に手を回してきた。
嬉しさと愛しさがこみ上げてくる。
最後の一枚を剥ぎ取ると、もう一度腰に手を回してキスをした。
既に固くなっている自分のものを牧野に押し付けてみる。

「もう、こんなんなってるの・・分かる?」

シャツを脱ぎながら聞くと、牧野が真っ赤になっていた。
照れてる牧野が可愛くて、そっと抱いて横たえた。

体中にキスをする。

「あ・・・・」

吐息と一緒に漏れる声が心地良い。
背中に回された手のひらが熱い。
一番熱を帯びた所に手を伸ばすと、ジワリと濡れていた。

「熱いのがもうあふれてる。」

先端を捉えて転がすと、牧野の体が跳ねた。

「あっ・・・あ」

可愛い声にたまらなくなり、膝を立てさせて顔を埋める。
吸い上げられるのが弱いんだ、こいつは・・
舌先を固く尖らせ、執拗に責める。

「ダメ・・・いっちゃいそう・・」

答える変わりに激しく愛撫を続ける。

「!はっ・・・あぁっ・・・!」

ブルブルと震え、軽い痙攣が起きる。

「牧野・・感度良すぎ。体もたないよ?」

もたないのは俺の方かも知れないけれど。
呼吸が落ち着く間にゴムをつける。
こわばったままのそれを意識しないように、牧野の頭を撫でていると
ゆっくりと目が開いた。

「辛くない?」
「うん・・・」
「じゃ、上に乗って」
「え??」

牧野の上体を起こしてちょっと強引にまたがらせる。
下から乳房を両手で包むとすぐにいい反応が。
下腹部に雫が落ちて来る。
腰をサポートして、入り口に俺のものをあてがい、潤みをなじませた。

「そのまま・・腰を落として」
「ん・・・あ・・・・・」
「もっと」
「・・ダメ・・深すぎる・・・」

半ばまで収めた所で止まってしまった。
確かに・・・すごいキツイ。
けど、充分に濡れてるから、たまらないね。

「中、すごい絡み付いてるよ?」

充血したクリトリスに触れると、ビクンと体がのけぞった。

「イヤ・・・こわい・・」
「一番深い所までいきたいんだ」

牧野の腰を捕まえると、グイと突き上げた。

「!!あっ・・・!」

起き上がって牧野と抱き合う。
涙目の上気した顔を見ていると、腰が勝手に動いてしまう。
何度か突き上げると、呼応して牧野の内部も締め付けてくる。
思い切り動きたい衝動と戦いながら、小さく揺する。

「あ・・・っ・・んんっ」
「牧野・・・」

イヤらしい音が響く。
まるで力の入らないらしい牧野を寝かせると、
膝の裏から抱きかかえる。
最深部に固さを増しているモノを打ち付ける。

「あ・・・・あっ・・」

呼吸が小刻みになってきて、狭い内部がさらに絡みつくように圧迫する。
引き抜くと、牧野の腰がついてくる。だからちゃんと奥まで突き上げてあげる。

「イキそう?」
「・・ん・・・はっ・・・ああっ・・!!」

つま先がピンと伸びたかと思うと、体中が緊張しはじめた。
苦しげに顔が歪めているのが美しいと思う。
一緒に昇り詰めると、こらえきれなくなったものが放出した。






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