非常階段での秘め事
花沢類×牧野つくし


司の記憶が戻って2ヶ月。
司は母・楓に呼ばれて2週間ほどNYへ行った。
司の記憶が戻ってからというもの、司は片時もつくしを離さず、つくしはなかなか自分の時間を持てずにいた。
今日は久しぶりに非常階段に来てみた。

「道明寺のいない2週間。何をしようかな…。」

久しぶりに優紀とおしゃべりしようか、滋や桜子とお茶しようか…。
いつもまとわり着いていた司にうんざりしながらもいないと寂しさを感じていたつくしは、友人たちと久しぶりに楽しもうと決意する。

「ヨシッ!!」

ガッツポーズを決めたつくしの後ろで、クスクスと笑う声が聞こえる。

「花沢類!!」
「くくっ! 久しぶりだね、牧野。」
「うん…、そうだね。」
「ここんとこ、ずっと司がべったり張り付いてて、牧野に声かけらんなかったからな。」
「そう?」
「うん。ここにも来なかったじゃん?」
「そっか…、そうだね。」
「司、NYだって?」
「うん。2週間くらい行ってるんだって。」
「そう…。寂しい?」
「えっ? あ…、そんなことないよ? ここんとこずっと一緒だったから、久しぶりに開放感があるかな〜。」
「くくくっ! 嘘ばっかり。」
「そんなことないわよっ!」

そう言ってつくしは、階段に腰を下ろす。
背後では、なおも類が苦笑している。

「寂しいくせに…。」

類がそう言って、つくしの背後から自分の足の間につくしを抱きこんだ。

「はっ、花沢類っ!!」

つくしはもがくが、がっしりと類の腕がつくしの体を抱え込んだため、立ち上がれない。
類は背後からつくしの髪の毛に顔をうずめる。

「……、牧野、いい匂い……。」
「なっ、なに言ってんのよっ!」
「だって、牧野、いい匂いするんだもん。」
「あたし、何にもつけてないよ?」
「ふ〜ん、じゃ、牧野の匂いだ。」
「……花沢類こそさ…、なんかいい匂いするよ?」
「どんな匂い?」
「ん……、森の匂い?」
「……せ〜か〜い……。」
「え?」
「パリで特注した森の香りのコロンつけてるから。」
「そうなんだ…。」

そんな会話をしながらも、類はつくしを抱き締めた腕の力をゆるめようとはしない。

「牧野、どうしたの? 緊張してる?」
「当たり前でしょ? こんなことされたら……。」
「だってさ、ここんとこずっと牧野を感じてなかったからさ、久しぶりに抱き締めたっていいじゃん。」
「え?」
「司が独り占めするなんて、ずるい。」
「ずるいって……。」

つくしは、はぁとため息をつく。
お坊ちゃんの思考はよくわからない。
類はたしかに自分の初恋の人で、大切な人だ。
でも、こういうシチュエーションはあってはいけないんじゃないか?

「ね、そろそろ離れてよ。」
「ヤダ。」
「でもさ…。」
「牧野は俺がこうしてるのイヤ?」

イヤなわけではない。
でも、自分と類は友人同士。
こういうことは、友人同士ではしないだろう。

「イヤじゃないけど、あたしたちって友達なんだしさ…。」
「イヤじゃないならいいじゃん。」
「でも…。」

そのときつくしの首元に柔らかい感触があった。

「……牧野、かわいい……。」
「……はなざわ…るい……。」
「俺のお願い、一つぐらい聞いてよ……。」
「お願いって……。」
「司がいない間だけ、俺だけの牧野になって……。」
「……!!!!!」

司を追いかけてNYに行ったとき、確かに類は自分を好きだと言ってくれた。
そして司が記憶をなくしたときも、いつも側にいてくれたのは類だった。
でも、自分が司を好きだということは類も承知しているはずだった。

「……花沢類?」
「司に悪い?」
「そりゃ…。」
「でもさ、俺も牧野が好きなんだもん。」
「なんだもんって…。」
「司がいないときぐらい、いいじゃん……。」

拗ねたような言い方をする類に、つくしは少しだけキュンとする。
そのときつくしのブラウスのボタンを一つ外した類のヒンヤリとした指が、するりとつくしの胸元に入り込む。
ブラの中に潜り込んだその指がつくしの頂を捕らえる。

「きゃぁン…。」

思わず体を強張らせ、甘い声を漏らすつくし。
もがいて体を離そうとするつくしだが、類はそれを許さず、つくしの頂をコリコリと刺激していく。

「ちっちゃくってかわいいね。ここ弱いの?」
「あっ、ダメ…、やめてよ…あン…。」

司に開発されたつくしの体が、司以外の男に触れられている。
それもつくしにとっては初恋の男だ。
つくしの頭の中はパニックになっていく。
離れなくてはならないのに、離れられない……。

「お…、お願い…、ダメだってば…んん…。」
「牧野の乳首はダメって言ってないよ?」

類はつくしの耳元でそうささやくと、その耳をペロリと一舐めする。

「ひゃ…ん。」

ピクリと反応するつくし。
そんな反応が嬉しくて仕方がない類は、頂を攻める指とは反対の手をつくしのスカートの中に進入させる。

しっとりとした太ももを撫で、ショーツ越しに割れ目をなぞる類の指先。

「や…、ダメ……、花沢る…い…、ああン…。」
「くくっ、湿ってるよ?牧野感じてくれてるんだね。」

類の行為はそのままエスカレートしていく。
ショーツの中に入り込んだ類の指は、ゆっくりと割れ目を上下し、ぷっくりと膨らんだ突起を捕らえて刺激を与える。

「きゃああン、や……ぁん……ああああ。」

突起への刺激を続けながら類の指は蜜が溢れ出ている秘壷につぷりと入り込む。
円を描くように秘壷の中で踊る類の指先。
つくしは刺激に反応することを堪えるように足をつっぱらせ、類のシャツを掴む。

「うっ……あっ……ああっ……。」
「ガマンしないで。もっとしてあげるから。」
「や……ああン……。」

類の指がクチュクチュと水音を立てる秘壷の奥を刺激し、膣壁をトントンと叩くように探っていく。

「やっ!ああン、そこ……、ダメぇ〜……。」

つくしが体をヒクヒクとさせてクタリと類にもたれた。

「イッちゃった?」

肩で息をするつくしの頬にキスを落とした類は、いつもいる踊り場の一段下につくしを抱えて下る。
つくしを壁に押し付け、まだぼんやりとしているつくしの唇に自分のそれを重ねて味わう。
つくしの耳にカチャカチャとベルトのバックルを外す音が聞こえた。

類はつくしのショーツを脱がして右の太ももにひっかけ、その右足を抱え込む。

「牧野…、俺の首に腕を回してしっかり?まっててね。」

つくしが腕を絡ませたのを確認した類は、そのままつくしの秘壷に自身を滑り込ませた。

「はぁンっ!」

司のそれよりも太い類のものを、つくしのそこはいとも簡単に迎え入れる。

「すご…、牧野の中、せまい……。」

類はそのままつくしの左足も抱え込み、つくしの体を抱き上げた。

「えっ、ああ…あ……。」

類のゆっくりとつくしの中を楽しみ始めた。
つくしは類の体にしがみつきながらも、類の動きに合わせていく。

「ひゃああン、あっあっあっああっン、はぁン!!」
「うっ…、すげーいいよ…、牧野……、すっごく締まる……。」

すぐにでもイッてしまいそうな快感を覚えながらも何とか気をそらして、さらに腰の動きを早めていく類。
類に突き上げられながら、つくしも快感が高まっていく。

「あっああ、は…なざわ…る…い……、ああぅン、いいっああああン。」
「牧野…、俺も……いい……ああ……。」

顔を上げたつくしに類がキスを落としながら、類の動きが早くなる。
クチュクチュと二人の繋がった部分が音を奏で、肌と肌がぶつかる音が響く。

「んっんっんふっんんんっ……。」

つくしの中がヒクヒクとしながら類を刺激する。
類はつくしのクリトリスを自分の下腹で刺激するように円を描くように動く。

「はあン…、ああン…る…い……、も……あああンああ、イッ……く……。」
「俺も……ううっ!!」

類はつくしの中に己を解放した。




その後、服を調えたつくしを類は自宅に送り届けた。
別れ際、類はつくしの耳元でささやく。

「さみしくなったら言って?俺のココは牧野の専用だから。」
「!!!」



その頃二人がいなくなった非常階段では……。

「何か、すげーもん見たな。」
「だな。」
「リアルAVだぜ。」
「生で駅弁見たの、初めてだ。」
「「……」」






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