快楽の波
道明寺司×牧野つくし


RRRRR・・・・

深夜、携帯が鳴る。

「明日そっちに着くから、空港まで迎えに来い」

それだけ言って電話は切れた。

「もう・・・勝手なんだから・・・」

そういいながらも、喜んでいる自分がいる。
出張で外国に行っている司。
一週間ぶりに会える。


翌日――
約束どおり空港に司を迎えに行った。
プライベートジェットから颯爽と降りてきた司はいつもよりかっこよく見えた。
あたしの姿を見つけると、まっすぐ近づいてくる。

「よお。」
「お、おかえりなさい・・・」

一週間ぶりだからかな?なんか顔をみるのが恥ずかしい。

「行くぞ。」

司はあたしの手をとり、歩きだした。

「えっ・・・どこに?」
「いいから、来い。」

空港の前に止まっていた車に乗り込むと、静かに出発した。
車に乗ってから、司は何もしゃべらず、窓の外を眺めている。
せっかく久しぶりに会えたのに・・・。疲れてるのかな?

しばらくして、あたしたちを乗せた車はメープルホテルの前で止まった。
司に手を引っ張られ、エレベーターに乗る。

乗り込むや否や司はあたしのブラウスのボタンを外し始めた。
広がった胸元に、当然のように司の手は滑り込み、下着の上から胸を揉み始める。
あたしは司の突然の行動に驚きを隠せず、抗議の声をあげた。

「な、何してんの…やめて…」
「うるせぇ・・。車の中で押し倒してぇのをずっと我慢してたんだよ。」
「だからってこんなところで…誰か入ってきたらどうすんの?」

しかし、言葉とはうらはらに、乳首は敏感に反応し硬く尖り始める。

「このエレベーターは俺専用だ…誰にも邪魔させねぇよ。…ちょっと黙れ。」

そう言って司はあたしの唇を塞いだ。何もかも考えられなくなる司のキス…。
頭がぼーっとしてきた。

最上階に着き、エレベーターの扉が開く。
部屋に入るまでの間も司の手は休むことなくあたしの身体中をはいまわる。
司に支えてもらい、やっと歩ける状態だった。
押し寄せる快感に逆らえない。

ベットルームに入り、司が手を離すとあたしは立っていられず、ベッドに倒れこんだ。

「どうした?立ってられないくらい感じてんのか?今日は感度いいな。久しぶり
だからか…?」

司はにやっと笑い、スーツのジャケットを脱ぎ、ネクタイを緩め覆いかぶさって
きた。唇の間から舌が入り込み、口内を貪られる。
唇は耳元に移動し、舌を這わせ囁いた。

「つくし…今日は思いっきり感じさせてやるよ。壊れるぐらい、な。」

なんか今日は変…
司に耳元で囁かれるだけで感じる。司が言うように、久しぶりだから…?

そんなことを考えていると、いつの間にか司の手で上半身はすっかり乱され、胸は露出していた。
すでに硬くなった乳首に舌を這わせ、胸を揉みしだかれる。
時々、乳首に歯を当て、甘く噛む。
しばらくすると下半身にも手がのびてきた。快感でぼーっとなりながら、
それでも残っていた理性が脚を硬く閉じるように努力する。
けれど、乳首を噛まれた瞬間、力が抜けた。
すると司はすかさず下着の中に指を進入してきた。

「や…やぁ…。」
「すげぇ・・・。もぉ、とろとろだ・・・」

司の容赦ない責めに身体は疼き始めていた。
秘部は熱く、その熱さを押える為のものを持ち望んでいた。
しかし、必死で理性を呼び戻そうとする自分がいる。

司は下着に手をかけると、一気に下まで下ろす。秘部が司の前に晒けだされた。
泉に指をあてると、浅く前後に動かす。

「音、聞こえるか?こんなに濡れてるんだぜ。」
「や、やだ…ぁ」

部屋の中に響き渡るグチョグチョという音。
自分自身が立てている音とは思えないほどだ。
司は、わざと音が聞こえるように、ゆっくりと動かし続けた。
そしてついに、敏感な蕾をはじかれる。

司はその指をあたしの目の前に持って来た。
蜜が糸を引いてる。

「あぁぁっ。はぁ…ぁ…。いやぁぁ」
「やじゃねぇだろ?見ろよ、つくし…身体は正直に反応してるぞ。」
「いやぁあ!見たくない。」

思わず視線をそらした。
司は顎に手を伸ばし、俯いているあたしの顔を上げさせ覗き込む。
ゆっくりと耳元で淫靡な声で囁く。

「つくし。どんだけでも感じさせてやる。好きなだけな。」
「ぁぁっ…ん…。」

再び唇を塞がれる。
指はゆっくり秘部をなぞり、蕾を転がし始める。
身体は意志に逆らいジンジンと熱さを増し、泉からは蜜がとろとろと流れ出す。

「感じるだろ?イカせて欲しいか?」

笑みを口元に浮かべ、司が尋ねる。
あたしはもう喘ぐことしかできない。

「はぁ…ぁぁ」
「イカせてほしかったら強請れ…挿れて欲しい、って言ってみろ。」
「い…や…ぁ…。そんなこと…。言えない」
「今日はお前の口から俺を求める言葉を聞きたいんだ…言わねぇとイカせてやら
ないぞ?」

司の責めは絶え間なく続いた。
けれど、言葉のとおり決してイカせてはくれない。
甘美な波が広がり始める。
しかし、昇り詰める寸前で指は止められ、甘美な波が引き始める。
引き始めた波を引き戻すように蕾に当てられた指が再び動き出す。

そして再び耳元で囁かれた。

「もういきたくて仕方ないんだろ?お前が一言言えばイカせてやるんだぜ?早く言って楽になれよ」

もう限界だった。

「あぁ…もうだめぇ…。許して。はっぁ……お願い。イカせてぇぇ」

思わず口走っていた。強要されたからではなく、身体が発した言葉だった。
司は勝ち誇った顔で、耳元への囁きを続ける。

「どうやってイカせてほしいんだ?ちゃんと言えよ」
「いやぁ……。もぉ…だめ。」
「ほら…」
「お願い!お願い…イカせて!ぁあああっ……」
「ふっ。しゃあねぇなぁ。もう許してやる。イカせてやるよ。
でもまだ挿れてはやらねぇ。指でかわいがってやる」

司は今までとはくらべものにならないくらい激しく指を動かし始めた。

「ああぁっ、いぃ…。もぉ…だめ…。いっちゃう。だめぇぇぇぇぇ。」

身体が理性を裏切った。呆気なく達してしまった。
しかし、司は休むことなく指を動かし続ける。
イってもすぐに波が押し寄せる。

「あん…あっ…ぅん…。ぁぁ…ん…。駄目ぇ!あっ…イっちゃう!」
「またイったのか?ホント今日は感度いいな。かわいいよ、つくし・・・」

それから司の手によって何度も昇りつめた。
イクたびにガクガクと震え、身体に力がはいらない。
何度イカされただろう。
あたしは快楽の波に飲み込まれ、意識を手放した。






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