森美雪の日課
森美雪×大前春子


春子先輩……


最近、会社で春子先輩を見てるとドキドキする。
最初は隣の席だから、先輩の仕事の凄さに感動してチラチラ見ているだけだった。
でも、だんだん春子先輩を見るのが楽しくなってきて……

きりっとした眼差し、キーボードを打つしなやかな指先、固く結ばれた唇。
無愛想だから解りづらいけど、先輩は本当に綺麗。
その辺のモデルじゃ太刀打ちできないほどだ。
もしかしたら派遣でモデルなんかもやってたのかもしれない。
真っ赤な水着なんかも、先輩なら嫌味なく、上品に着こなせそうだ。
それで、そんな魅力的な先輩を、事務所の社長とかがいやらしい目で見たりして。
あ、業務命令なら春子先輩は従うんだっけ?
もしかして、事務所の社長、春子先輩に業務だとか言ってあんな事やこんな事を……
あぁ、良いなぁ。白魚のような春子先輩の腿(予想だけど)に汚らしい手を食いこませて、
濡れていない秘所に無理矢理自分を押し込む何て……
きっと春子先輩の事だから、書類に向うのと同じような生真面目な表情を作ってるんだろうな。
でも、だんだん耐え難くなってきて、小さな喘ぎ声が部屋に反響し始めるの。
きっとウグイス嬢やってる時より、もっと可憐な声なんだろうな。
そうやって先輩は毎日毎日性業務に耐えて、3ヶ月の契約切れを待って。

あ。これって、どの業務先でも出来るシチュエーションじゃない?
S&Fでも、里中主任が「業務命令です」って言えば、春子先輩従ってくれるかも。
マーケティング課の皆で春子先輩を味わって……
身も心も解け合ってチームワークを高める……
あ、でも春子先輩のほうがテクニシャンと言う可能性も有るんだ。
どうしよう、春子先輩に胸を揉みしだかれたら、あたし、それだけでもう駄目。
あーでもそれなら、マーケティング課って言うのはやっぱりあんまり楽しくないかも!
他の人に春子先輩が構ったら、私、体が疼いて仕方ないや。
里中主任、「森君と二人だけで」の業務命令にしてくれないかなぁ。
100歩譲って里中主任も交えた3Pでも良いからさぁ。
性経験の浅そうな里中主任なら、主導権を握られる事もないだろうしね。

「森君」
「ひゃぁっ!?」

里中主任に呼ばれて、思わず変な声を出しちゃった。
驚いている里中主任に「すみません考え事してて」と謝って、あたしは妄想を中断する。
気付くと、春子先輩はこっちを変な顔で見てた。
あたしが舐めるような視線で春子先輩を見てたの、解ったのかな?
ハイネックに隠された豊満な胸、分厚いコートに包まれた長い足、
私が滅茶苦茶にしたいって気付いたのかな?
まさか、ね……

いつもの笑顔で春子先輩に笑いかけて、あたしはハケン弁当の書類に手を伸ばす。
あーあ。
隣の席で春子先輩の見つめる日々が、後一ヶ月と言わずずっと続けば良いのになぁ。
もう強硬手段に出るしかないのかなぁ。
私も、東海林主任に負けてはいられないわよね。



「……森美雪、何を考えている……」

小さく呟いた春子先輩の言葉は、私の耳には届かなかった。






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