新しい目的-2
ニケ×ククリ


(ククリ、生えてないんだ)

こんな格好で帰ると二人の姿を覚えている門兵に
ククリが全裸だとばれてしまう。
そこでとりあえず草原を迂回することにした半裸の二人。

ククリのすねが草で切れてしまうといけないから、
そう言ったニケが先に草を踏み分け前へ進み、後からククリが付いていく。
その位置関係が、羞恥の中にある快感を知ってしまった
ククリにいけないことをさせてしまう。

(ちょっとなら、ばれないよね・・・)

歩きながらそっと上着の前の裾を両手で掴み上げ、ワレメを露出させる。
もちろんニケは気づくはずも無く前へ進んでいく。

(もうちょっと上げても、ばれないよね・・・)

今度は裾の両脇の方を掴み、腰の辺りまで引き上げる。
下半身丸出しになったククリに、もちろんニケは気がつかない。
そんな状況と高揚する胸が行為をエスカレートさせてしまう。

(なんか・・・変態みたい)

裾を掴んだ両手をゆっくり首の下までたくしあげる。
大好きな人の、たった2メートルほど後ろで、
大事なところを全てをさらけ出している自分。
見られたら、というスリルと快感が股間をじんわりと湿らせる。

「そうだ、ククリ。」

突然足をとめ、こちらを振り返ろうとするニケ。
ハッと快感から現実に引き戻され、裾を素早く下ろす。

「ん、ククリ今なんかやってた?」
「えっ、あの、その、・・・ほら、こうやって扇いでたの。」

そういって、裾を前後にパサパサ揺らす。

「あっ、そうなの。・・・えーと何言おうとしてたんだっけ・・・
まいっか。思い出したらでいいや。」

町を囲む壁の前にようやくたどりつく。
日は沈み、あたりはもう薄暗くなり始めている。

「よし、あそこから入ろう。」

ニケが指差すところを見ると、
少しだけ壁が低くなっているところが見える。
近付いてみると2メートル無いほどの高さだ。

「勇者様、どうやって登るの?」
「まずオレがククリを持ち上げて中に入れるだろ。
その後オレは壁をよじ登って中に入るんだよ。
じゃ、さっそくいこうか。」

ククリの後ろに回り込むニケ。

「お尻、見ないでね。絶対目開けないで!」

裾の後ろを押さえながら懇願するククリ。

「わかってるって、見ないから。じゃあいくぞ。」

そんなククリの言いつけを守るわけもなく
すねに両手を回しククリをグイッと持ち上げる。
薄暗い中、裾の下から白いお尻が下のほうだけチラチラと見える。

「どうだ、向こうに人いないか?」
「うん、いないよ。」
「よし、今のうちだ!」

ククリのう〜んと力む声が聞こえるが、

「ああ、ダメ。勇者様もうちょっと上げて」
「もうこれ以上無理だって。・・・そうだ。よいしょっと。」

両すねをかかえていた腕を、ククリの左足一本に持ち替える。

「これで右足を壁の上にかければ登れるだろ。」
「えっ、でも・・・足を開くのはちょっと」
「誰も見てないから大丈夫だって。速くっ!」

ニケの声にせかされるように右足を壁にかける。
同時に服の裾はめくり上がり、下半身があらわになる。
股間の辺りにある穴全てがニケの視界に入り込む。

(・・・ちょっと濡れてるみたい)

壁を越えた二人は宿屋に向けて歩き出す。
空には星が出始め、家の灯が無いとあたりは真っ暗だ。

ようやく町の中に入れたククリにまた新たな危機が訪れる。

(やだ・・・したくなってきちゃった)

さっき壁をよじ登るときに力んだせいか、便意を催してしまう。

(でももう少しで宿屋だし)

だが、そんな安堵な心を思いもよらぬニケの言葉が打ち砕く。

「あっそうだ、さっき言おうとしたことなんだけど」
「えっ、何?」
「ほら、ククリ風呂が無い宿屋はイヤっていってたじゃん。
だから別にもっといいトコとったんだ。」
「その宿屋ってどこ?」
「もうちょっと先のほう。歩いて5分くらいかなぁ。」

(・・・あと5分だけ我慢かぁ・・・)

夜の町にはすれ違う人はほとんどいない。
だが見つかったらということはもはやどうでもよくなり、
今は漏らさずに宿屋に到達することしか考えられなくなっている。
速く行きたい気持ちはやまやまだが、走ると漏れそうだ。
冷や汗が背筋を伝わる。
あと5分が長い。

もはやペンギンのようにしか歩けなくなるククリ。

「あれが今日泊まるとこなんだ。」

大きな道をひとつはさんだところに大きな
いかにもよさそうな建物が目に写る。

(あっ、そうだ。まだ、おっぱい見てないよなぁ〜)

今まで見てきたククリの裸体が、ニケに良からぬことを思いつかせる。

「それで、こんなこと言うのもなんだけど・・・
ちょっとだけでいいからさ、上着返してくれない?」

ククリの顔がパッと赤くなる。

「えっ、なんで、ちょっと待ってよ〜」
「ほらいい宿屋だし上を着てないと失礼だろ。
それにすぐ服とってくるから、ここに隠れてれば見つかんないし。」

家と家との80センチぐらいの間を指差すニケ。
速くトイレに行くためには脱ぐしかなさそうだが、
町中で全裸になる羞恥がそれをためらわさせる。

「え〜・・・でも〜・・・」
「じゃ、見つからないおまじないしてあげるから。両手を前に出して。」

言われるがまま、両手を差し出す。

「そうそう、そのまま頭を腕の間に入れて・・・えいっ!」
「えっ・・・・・」

素早く上着の襟を両手で掴み、スポッと服を引き抜く。
何が起こったか分からず一瞬そのままの姿勢で固まるククリ。
裸体が街灯に照らし出され、小さく立った乳首が見える。

「じゃあ、すぐ着るものとってくるから。」
「キャーッッッ!・・あ〜〜ん、勇者様のバカ〜。」

サッと秘所を両手で隠し、仕方なく暗い隙間に入っていく。

(ああっ・・・もう・・・)

今のやり取りで変なところに力が入ったせいか、
お尻の穴から顔を出しそうになってしまう。
もう動くことすらままならない。

(あっ、イヤッ!・・・でも、無理、出ちゃう〜!)

観念してしまうククリ。
隙間の少し奥の方に行き、入り口の方を向き中腰になる。お尻を後ろに突き出す。
両手を両側の壁に付き、さっきまでの我慢がなんだったのか、
といわんばかりに力む。足がプルプルと震える。

ミチミチという音に続きドサッ、ドサッと後ろに落ちるものの音が聞こえる。
一緒に前からチョロチョロと出たものは足元に小さい水溜りを作る。
側に落ちている木片を拾い、その端でこそぐようにお尻の穴を拭う。

(・・・しちゃった。町の中で、裸でしちゃった。)

一陣の風が前からふきこみ、汗ばんだククリの体を冷やす。
その風と、我慢からの開放感、そして全裸でしたということに
不思議な快感を感じてしまう。

「ウゥゥゥゥ・・。ワンッ!ワンワンッ!」

その快感の余韻に浸る間も無く、けたたましい犬の鳴き声がする。
さっきの風で臭いが届いてしまったのだろうか、
後ろを振り向くと、路地に犬のシルエットが見える。
それと同時にバタンッと扉が開く音。人が出てくる足音がする。

(見つかる!)

もう大事な部分を隠すことなんて頭の中にはない。
あわてて、入ってきた方に両手を振って駆け出す。
隙間を抜け路地に出る瞬間、ドンッとぶつかる。
人の感触だ。後ろに倒れたまま秘所を隠し恐怖から目をつむる。

(もう・・・ダメ・・・)

「イテテテ・・・。なんだよククリー。」

聞き覚えのある声にそっと目を開けると、そこには尻餅をついたニケがいる。
もちろん手にはククリの予備の服を持っている。

「あっ、・・・良かった〜。」
「ぶつかっといて良かったはないじゃんよ〜」
「他の人かと思ったの。ごめんね、勇者様。」

予備の服を身に付け宿屋に帰る。
お互いに食事を済ませ、ククリの次に内風呂に入るニケ。

(今日のこの流れ、この雰囲気なら今夜はエッチなことができるかも!)

と念入りに体を洗い、いさんで戻ってみるものの
部屋のベッドでは疲れて土のように眠る髪を解いたククリ。

「さすがに今日はやめとこうかな。」

そうつぶやいて、隣のベッドに入る。いずれできることを夢見て。

翌朝、コンコンと部屋の扉をノックする音で二人とも目が覚める。
返事をすると、宿屋の従業員が黒いローブを手に持ち入ってくる。
なんでも昨日森に行った三つ編の少女を見たという人が、
偶然ローブを拾い、宿屋を周ってククリを探して届けに来たというのだ。

「じゃあ、その人にお礼を言わないと。」
「それが急いでいるとかでもう帰られてしまいました。」
「そうなんですか・・・ちなみにどんな人だったんですか?」
「ええ、見た感じはニケ様と同じ年頃で・・・あっ髪飾りをしてましたよ。」

従業員が礼儀正しく部屋から出て行く、

「パンツはかえってこなかったなぁ」
「でもいいの、このローブは代わりが無いから」

黒いローブを抱きしめながら嬉しそうにククリが微笑む。

「じゃ、朝飯でも食いに行こうか。先に行ってるから。」

そういって着替え終わったニケが部屋の扉をバタッと閉める。

寝巻きを脱ぎ、そっとベッドに置く。
メケメケのローブを手に取り着ようとするが、

(あっそうだ。いいこと思いついちゃった。)

ローブを横に置き、パンツに手をかけそっと脱ぎ捨てる。
窓から入ってくる朝日が心地よく裸のククリにあたる。

ふと、部屋にある大きな鏡に自分の姿が映っていることに気づく。

(うん、このなんだか恥ずかしくていけない感じ)

下には何も付けずに、黒いローブだけを身につける。
胸が高鳴りポッと体の一部が温かくなる感じがする
髪を三つ編みにして靴を履き、朝食をとりに部屋を出ていく。

こうして魔王を倒すこと以外にも、新しく目的を見つけた
エッチな勇者といけない魔法使いの旅は続いていくのであった。






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