どうして
アクセス×どろしー


「体重計の針…見た?」

緊張感のないどろしーの言葉にアクセスは一
瞬呆れたが、

「まぁいい」

とだけ言うとどろしーの白い腕を掴んだ。

「ちょっ…んっ」

キスをされ、堅く冷たい仮面が顔に当たる。

「いたいから……ぁ、ん、ふぁ…仮面外し…」

塞がる口の端から、外してと伝えたが、今の
アクセスはいつもと様子が違うようだった。




妻を牢獄に囚われ、性欲処理に困っていると
いう理由で時々アクセスはどろしーを抱いて
いた。
どろしーは初めは強い嫌悪感に襲われたが、
相手には愛する妻がいる上、大分年も離れて
いるので、異性にある感情があるはずもなく
変わった挨拶と自分を納得させてそれに応え
る様になった。
それに、触れ方はとても優しかった。


誰かと違って。



否応無しに快感に飲み込んで屈服させるそ
れとは違い、どろしーいたわるような抱き方
をしていたが。

それが。

クチュクチュと唾液の交わる淫らな音が嫌に耳に響く。

「あ…ふぁ…アクセス…仮面…」
「あぁ」

カシャンとアクセスは仮面を後ろに投げ捨てると、
どろしーの口を塞ぐ。

「うくっ…」
「どうした?どろしー」
「何でもないわ」

仮面を外したアクセスの目に情欲の炎を見て、
いつもと変わっていない事に気がつく。それ
なら、戸惑う理由は無いはず。
考えているうちアクセスの顔が下に降りて首
筋を這い回り始めた。

「まって。まだ汗ばんでいるからやっぱり…ぁ…あ」
「構わん。どろしー、お前はやっぱり可愛いよ」
「…だめ…そんなところ吸わないで…」

愛する妻がいるのに嘘とわかっていても、そ
の言葉に身体中が熱くなり、力が抜けていく。
いつもは何も言わないから余計に。

「…ぁ…もう…」

誰が触れて囁くのかせめて見たくなくて、
どろしーは目を閉じた。


太くて堅い指が体を掴んで這い回る。いつ
もは声をあげないけれど、何故だか小さく喘
いでしまった。

「っ、ごめんなさい昼間なのに…」
「ふっ」

謝ると優しい視線と目が合ってそしてすぐに
口を塞がれる。

「…っ、…ん」

足の付け根の膨らみを何度も擦られ、ビクンと
頭の芯まで痺れているとナイフで下の下着ま
でもが切り裂かれはらりと落ちた。冷やりと
した空気を感じて足を閉じると、すぐに堅い
指が入ってきて既に濡れた中をかきまわされ
た。

「ぁっ…だめっ…ぁっぁぁっ」

「――っ」

情欲に硬くなったモノを入れられ、体を上下に
揺さぶられていると、何が起こっているのか
もわからなくなっていく。
わかるのは何度も差し込まれる快感と薄れて
いく理性。

目が眩んだと思うと体の中に熱いものが放た
れた。





「何を考えているかわからない小僧にやるの
は惜しいな」

アクセスはそう言いながらどろしーのうなじ
を強く吸った。

「…ちょっと、ファスナ-上げてって言っただけ
じゃない」
「普段は髪を下ろしているのだからいいじゃ
ないか」
「そういう問題じゃ」
「ならばもう一人にも言っておくんだな」
「嘘っ…」

どろしーは自分で項を確認した後、頭を抱え
た。

「しばらくは髪型に気をつけろ。もう行くぞ」
「待って」


普段はこんなこと絶対にしない。セラヴィー
の話なんて全然しなかったのにどうして…?




城の門を開けるとどろしーは聞いた。

「どうしてここに来たの…?」

続編:全ての元凶(セラヴィー×どろしー)






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