騒がしい飲み会の中で(非エロ)
片桐琢磨×大澤絵里子


「「「「「「カンパーイ!!」」」」」」

難事件を解決し雑務も粗方終わった夜、対策室の面々は居酒屋の個室で祝杯を挙げる事にした。
飲み放題にし、好きなお酒を頼んでは何度も乾杯をする
決して気持ちのいい事件ではなかったが、それでも解決した達成感から杯が進み、
声が大きくなっては、何度か店員から「申し訳ありませんが、声が・・・・」と注意を受けた。

「あれ?」

そんな騒がしい飲み会が始まって1時間が過ぎた頃、
まだま飲めると楽しそうにしているメンバーの中で木元が声をあげた。

「どうした?」

片桐が木元の視線を受け、自身の右隣を見ると余程疲れが溜まっていたのだろう、彼らのBOSSである絵里子がうとうと。

「あは、BOSS寝ちゃってますね」

「あぁ、疲れてるんだろうな」

普段は見せない絵里子の無防備に舟をこぐ様子に思わず笑みがこぼれる。

「なんや、寝とるやんけ」

「わぁ、こうみるとBOSSも可愛いですね」

「座ってれば身長もわからないしね」

騒いでいた3名も片桐達のやりとりに気付き、一応気を使ったのだろう小声で会話に参加した。
それから、寝てしまった絵里子を挟んで「落書きをしよう」だとか「置いて帰っちゃいましょうか」
などというやりとりが繰り返される中、予想外の事が起きた。

「う〜ん・・・・・・」

寒かったのか、寝心地が悪かったのか、それとも抱き枕が欲しかったのか
絵里子が隣に座っていた片桐の胸にもたれ、当然のように抱き着いたのだ。


「「「「「え!?」」」」」


そのあまりの自然さにその場が凍りつく。

「ま、まさか片桐さん・・・・・」

絵里子の安心しきった表情に、慣れた様子、その事に思わず花形が誤解をした。

「ち、ちがっ・・・俺じゃない・・・・」

「じゃあなんや、この女侍にも相手がおるんか・・・?」

「へぇ・・・・すごい人がいるもんだねぇ・・・・・」

妙な方向に全員が感心し、納得する。

「やっぱりあの、入園式のお母さんみたいな恰好でデートに行ったりするんですかね?」

「案外イケメン好きやからなぁ・・・・」

「そういえばBOSSの前の恋人ってすごく背が高かったですよね、私話した事あります」

「・・・・あれか、今の男は片桐と同じくらいの身長っていうわけやな」

「想像がつかないですね、BOSSと片桐さんのコンビだなんて」

「だから俺じゃない、何度も言わせるな」

そんな会話を繰り返しているうちにこの異常とも言える事態にも慣れたのだろう、
胸を強制的に借りられた片桐以外は飲みへと戻った。


「どうするかな・・・・・」

4人が楽しそうに軽口を叩き、それぞれのキャラに合わせ突っ込んだり突っ込まれたりしている様子を眺めながら片桐は独りごちる。
今回の事件でも絵里子は自分たちに指示を与えながらも、率先して動いていた、疲れていて当然だ。
だからできる事なら抱きとめて、寝かしてやりたい。
しかし自分と絵里子の関係を考えれば腕を回して抱きしめるなんてと、何度も動きかけては躊躇い辞めている、そろそろ腕も痺れてきた。

そんな片桐の様子に気づいたわけではないだろうが、絵里子がもたれたままモゾモゾと動く

「んん・・・・」

「BOSS?」

「やだぁ・・・・・・」

「・・・・・・BOSS?」

「いつもみたいにぃ・・・・」

「あ、あの、BOSS・・・・・・?」

「・・・・ぎゅーってしてよぉ・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

酔ってもいるし、絵里子は寝ぼけているのだろう
片桐自身、それが自分に向けられた言葉でない事はわかっていたが思わず腕を回しぎゅっと力を込めた。
より安心したように眠りこける絵里子の様子を感じ取りながら胸が締め付けられる自分に気が付く。

「・・・・単純だな、俺って」

こんな少しの触れ合いで心が向いてしまうだなんて。
頭をぽふぽふと撫でると、女性らしい香りがふわっと舞う
少しややこしい事になりそうな自分の感情に片桐は思わずため息をついた。






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