タフに恋して抱きしめて。片桐番外編
片桐琢磨×木元真実


前回:タフに恋して抱きしめて。(野立信次郎×大澤絵里子)
(前回と作者が違います)

対策室に戻ってきた片桐を、他のメンバーが待ち構えていた。

「片桐さん、ボスは・・・?」

木元が心配そうに尋ねる。

「あの人なら大丈夫だ、今野立参事官が付いてくれてる。」
「そうですか・・・」
「それより、現場検証済んだのか?」
「ええ、僕と木元さんで一通り物証を取って、先程戻ってきたところです。」

なおも不安気な木元を制し、花形が答えた。

「岩井と山村さんは?」
「引き続きホシの取り調べ進めてます。」
「そうか・・・」
「どうかしたんですか、片桐さん?」

捜査の進行状況を気にしながらも、心ここに非ずといった様子の片桐に気付いたのか無意識なのか、続けて花形が問うた。

「ん?・・ああ、、いや、なんでもない」
「少し休んだらどうです?」
「いや、まだ捜査が残ってる。」
「山村さん達が戻ってくるのは早くても2-3時間後ですし、僕らも科捜研の分析待ちなんで、進めることがあればやっておきますよ。」
「そうですよ、再開するまでカラダ休めててください。」

2人に言われて、少し気持ちが揺らぐ。

「そうか・・・じゃあお前らには済まないが、30分ほど貰っていいか。ちょっと仮眠室に行ってる。何かあればいつでも呼び出してくれ。」

ブランケットを手に、片桐が対策室から出て行った。

「ちょっと片桐さんの様子、おかしくないですか?」
「ああ、木元さんも思った?・・・ひょっとして、僕らに黙ってるけどボスに何かあったのかな・・」
「そんな・・・」

逃げるように仮眠室に駆け込むと、片桐はそのまま簡易ベッドに突っ伏した。

『・・・野立ぇ・・・・・・・・』

忘れよう、忘れてしまいたい、と思う度に、先程の車内での淫らなやり取りが鮮明に思い出されてしまう。

『・・あぁんっ!!!』

上司である彼女の嬌声に、そのまた上司である男によって紡ぎ出される、厭らしい水音。
脳裏を掠めるたびに、否が応でも血流が自身に集まって行くのが分かる。

「クソッ!」

熱く滾ったまま、どうにも収まりのつかない自らの下半身に、手を伸ばし掛けた。
そのとき。

…コンコン

「・・・誰だ?」

慌てて毛布を被り直す。

「・・片桐さん、ちょっといいですか?」
「なんだ、木元か。どうした?」
「片桐さんの様子が気になって・・・本当はボスに何かあったんじゃないかと・・」

他の奴に見透かされるとはな・・俺もまだまだか・・・
俯く彼女の姿に、片桐は自分の到らなさを痛感してしまう。

「いや、さっきも言った通り、ボスは無事だ。野立さんも傍にいるし、明日には出てこれると思う。」
「そうですか・・なら、いいんですけど。」

これ、どうぞ。
と、木元が黄色いクッションを差し出した。

「・・これ」
「枕に使ってください。ここ、無いじゃないですか。」

仮眠室のベッドはあくまで緊急用なので、台だけで布団や枕の類は置かれていない。
それを気にして持ってきたのであろう。そんな彼女に、キュッと心の奥を掴まれる気がした。

「あ、ちゃんとたまに洗ってるし、綺麗ですよ、一応。」

有り難く受け取ろうと一瞬、手と手が触れた。
次の瞬間。
なぜか木元は片桐の胸に抱かれていた。

「え、、か、たぎり、さん・・・?」
「あ・・悪い・・・俺・・」
「いいですよ・・少しでも片桐さんの気が休まるなら、私・・」
「違うんだ、」

男であるが故の欲望に、いくらなんでも木元に手を出すわけにはいかない。
俺はそんな軽い男じゃない。
一時の性欲に、木元を傷付けるようなことがあってはならない。

「ボスが飲まされたの・・・媚薬、ですよね・・?」
「!・・知ってたのか、木元?」
「ええ、以前扱った薬剤と成分が似ていたので、もしかしたら、って・・」

詳しい分析は科捜研の結果次第だと思いますけど、と呟きながら、彼女が続ける。

「だから、ボスが野立さん以外部屋に入れたがらなかったのもわかるし、あの2人を送った片桐さんの様子がいつもと違うのも・・なんとなく、わかったんです。」
「そうか・・・」
「大丈夫ですか?」
「ああ、心配掛けてすまない。時間が経てば収まる。」
「無理しないでください」

体を離そうとした片桐の腕を、木元が掴んだ。
その行動に驚いた片桐が顔を上げると、木元の目は潤み、顔が赤く上気している。

「・・・木元?」
「すみません、私・・」

そう小さく言うと、片桐の頬を小さな手ではさみ、ごく自然に唇を重ねた。
突然の展開に、片桐は思考がついていかない。
思い当たるのはただひとつ。
お互い貪るように口付けを交わした後、荒く息をしながら、片桐が尋ねた。

「まさか、お前・・・」
「ごめんなさい、ボスを助け出す際に、私も、あの薬飲まされてしまったんです」
「なぜ言わなかった?」
「無害なのはわかっていたので、自分でどうにかしようと・・」
「バカ野郎!!」

野立と同じように、普段滅多に感情を表に出さない片桐に思いがけず怒鳴られ、木元は小さく俯いてしまった。

「あ、、すまん・・・怒ってるわけじゃないんだ・・なぜ仲間を信頼しない?」

俺達、ティームだろ?

「信じてます・・ボスも、片桐さんも、みんな・・」

だから、お願いです。力を貸してください。
木元が片桐のネクタイに手を掛ける。
その手を軽くつかむと、諭すように囁いた。

「木元・・・俺は一時の感情なんかでお前を傷付けたくない。だから事前に言っておく。
お前を本気で愛したい。責任はきちんと取る。」

もどかしく自らネクタイを外すと、スーツも素早く脱ぎ、木元を抱き寄せた。
まだキスだけなのに、苦しそうに肩で息をしている。
片桐が彼女のチュニック越しに柔らかな胸を揉みしだき、首元に強く吸い付くと、ビクッとその体を震わせた。

「・・・木元・・」

両脚を摺り寄せる彼女を狭い簡易ベッドの上に乗せ、頬や喉元、肩にキスを落としながらスキニーパンツを脱がせる。

「もっと・・・触ってください、片桐さん・・・」

そう懇願する彼女の仕草に、片桐の中で何かが切れた。

「はっ、ぁ・・・」

下着越しに指を這わせると、反射的に体を捩る木元。
すでにそこは熱く湿り気を帯びている。
片桐自身も、もうずっと刺激され続けていただけに、怒張はピークに達していた。

「・・・いいのか?」

たとえ拒まれたところで、もはやとめることのできない状況に陥っている片桐が尋ねる。
こくん、と小さく頷く木元の姿に、覚悟を決めた片桐は、その奥へと指を這わせた。

「っあ、あんっ!!」

ボスとはまた違った甘さを含んだ嬌声に、片桐の理性は否応なく弾き飛ばされていった。
狭いながらも充分に潤ったそこを、差し入れる本数を増やして指で優しくほぐしていく。
人差し指から薬指まで、決して細くはない彼の指を飲み込む様に受け入れる木元。
目の前の現実に、片桐はどうしようもない気持ちに襲われる。
木元を愛おしむ気持ちと、余裕の無い愛し方しか出来ない自分への嫌悪感。

「か、たぎり・・・さん・・?」

そんな彼の躊躇いに気付いたのか、木元が声を掛けた。

「・・あ、大丈夫か、きもと・・?」
「はい・・」

彼女の頬を一筋の滴がつたう。

「・・・泣かないでくれ・・・」
「ちがうんです、私、嬉しくて・・」

その言葉に何かが吹っ切れた。
彼女の胸に顔を埋めると、その膨らみを片手で掬い上げ、尖った薄紅色の蕾を舌で弄る。
水音を響かせたまま、親指で敏感な芽を刺激する。

「あっ、やっ・・あ・・・!」

一際高く声を上げた木元が、片桐にしがみついて体を反らせると、全身を震わせた。
脱力した彼女の様子と、なおも吸い付いてくる内壁に、達したことを片桐が察する。

「かた、ぎり・・さん・・・お願い・・・」

苦しそうに爪を噛んで自分を見つめるその姿に、挿れなくとも達してしまいそうだった。
血管が浮き出るほどスタンバってしまっている自身を、軽く彼女の入り口へ宛がう。
初めて合わせることに多少不安があったが、そんなことは杞憂にしかすぎない、という感じでぐいぐいと片桐は木元の中に飲み込まれていく。
これも媚薬のせいなのか・・?
そんな考えが脳裏を掠めたのは一瞬のことで、余裕の無い片桐は根元まで収めると激しく腰を動かし始めた。

「あっ!、ああっ、・・・ん、ん!・・いやぁっ!」

自分に合わせて激しく腰を振る彼女がどうしようもなくいじらしくて、愛おしくて、喉元に吸い付いた。
華奢な首元を揺らす銀色のチェーンが、触れるたびに、その冷たさに、互いの熱を余計に感じる。

「も、う・・・ダメ・・・わたし・・・かたぎりさ・・・んっ・・」
「・・き、もとっ!」

遠くから押し寄せる意識の波と、木元の中が収縮してくるのと同時に、片桐は彼女の最奥を一気に貫いた。

「あ、お帰りなさい。疲れ少しは取れましたか?」

対策室に戻ってきた片桐に、花形が声を掛けた。

「・・・まあ、ぼちぼち・・だな」
「だいぶお疲れみたいですね。僕山村さんからもらったまむしドリンクあるんですけど、飲みます?」
「えっ、何でまた精力剤なんか・・・い、いや、遠慮しておく。気持ちだけで十分だ、花形。お前が飲んどけ」
「そういえば木元さん科捜研行ったまんま、まだ戻ってこないんですよねー」
「・・・まだきっと結果が出てないんじゃないのか」
「よう、有象無象ども。捜査進んでるか?」

対策室に野立が姿を現した。

「あれ、野立さん・・・ボスは大丈夫なんですか?」
「ああ、あいつならここの医務室で休んでる。世話掛けたな。」

そのまま片桐の傍に近寄ると、肩をポン、と叩いて何やら耳元で話し掛けている。
今後の捜査の進め方についての打ち合わせだろうか?・・などと考えているのは花形だけ。

『さっきは悪かったな・・・お詫びに適当に可愛い子見繕ってやるからさ』
『いえ、自分なら心配御無用です』
『またまたー、無理すんなって、抑えるのは精神衛生上良くないぞ。精神っていうか性心?』
『大丈夫です、もう収まりました』
『まじで?・・・あれ、そういやまみりんは?」

「科捜研行ってます」
「・・・俺寄ってきたんだけど・・・片桐、ちょっと来い」
「・・・すみません」
「謝るな、ただの情報交換だ」






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