扉はまだまだ開けないで♪
野立信次郎×大澤絵里子


絵里子と一緒に病院へと訪れたのは公休が重なったとある平日の昼間。
付き合う前から「一生沿い続けるならこいつだ」そんな意識がなかったわけじゃない。
無意識だったかもしれないけれど、そんな予感。

付き合い始めて、お互いに両親に話もした。
まだ婚約だとか結婚だとかそんな正式なものはなにもないけれど、傍に居続ける人。
そんな風にお互いに思っていたから。

でもそんな話を親にすれば当然出てくるのが

「子供はどうするんだ?」

そんな話で。
そりゃぁ40過ぎてお互い独身で一度も結婚してないんだから当たり前の話題かもしれないけれど困った。
一生傍にいる、形はわからないけれどずっと。

でもそれがもう一人増える?

そんな想像は全くできなかった。
ただ、形だけでも一応、子供ができる体質なのか病院で調べるか・・・
みたいな話になって、なんとなく2人でここにいる。



「無理だって・・・・・・」

手を洗うためだろうか、洗面台と古びたソファに机、そしてTVが置かれただけの小さな部屋。
そこに閉じ込められた俺は独りごちた。

机に置いたシャーレに左手には雑誌、右手には自身を握って。

「こんな環境で勃つかよ・・・・・・・」

看護師の可愛いお姉ちゃんにいかがわしい雑誌とシャーレを「これに入れてくださいね♪」と渡された時には驚いた。
絵里子がどんな診察を受けているのかわからないけれど、こんな検査までするのか。

DVDが必要なら部屋に置いてありますからって、
2人でえっちしてください、とかならわかるけど(いや、病院でそんな事言わないか・・・)
でも、独りで抜いてこいってそんなん言われるなんて想定外だった。

こんな場所で抜くなんて中坊じゃあるまいし・・・・雑誌やDVDを見る気にもなれない。
いや、若くないのを自慢するわけじゃないが、もう40過ぎた男に向かって無理言うなと言いたい。
だったらさっきの可愛い看護師のお姉ちゃんをあてがってくれ、そしたらきっと勃つに違いない。

多分。

この状況だと自信ないけど・・・・・・


「野立さーん、どうですか?」

こんこんとノックがされ、ビクっとさらけ出されたままの下半身を思わず手で隠す。

「え、えぇっと・・・・?」

「出そうですか?」

「あー・・・・いや、その・・・・・・・・」

「無理そうですか?」

「は、はぁ・・・・・・・・」

「お気になさらないでくださいね、みなさんそうですから」

ガラっと扉が開いて、あの可愛い看護師さんが入ってきた。
歳は20代後半くらいだろう、目がくりっとしててぽてっとした唇を持っている、身長は160センチちょっと。
細身ではあるが、胸がそれなりにあって柔らかな曲線を描いている。

って、今はそんな冷静に観察している場合じゃないこちらは手で隠してはいるけれど、下半身が丸出しなのだ。

「うわっ!!!」

「大丈夫ですよ、見慣れてますから♪」

なんつぅ事を言うんだ、この子は。
足首まで下げられたズボンや下着を上げることすらかなわずに硬直したまま下を向く。

「お手伝いしますね?」

え?と聞き返すこともできずに腰に左手を添えられ、右手で俺の腕を優しく払われた。
驚いて何もできないままに、握られる俺自身。

「うわっ」

そのソフトな握り方に男を熟知したような手の動き。
思わず反応した俺に可愛い看護師さんが怪しく笑う。

「おっきくなってきた」

舌舐めずりすら聞こえてきそうなその妖艶さに酔わなかったといえば嘘になるけれど、
それでもこのまま続けられるのは耐えられなくて、可愛い看護師さんを軽くだったが突き飛ばす。
あぁ、俺はフェミニストだと自負してきたのに。


「え、絵里子を・・・彼女を呼んでくださいっ」

気が付いたら、唖然とし、尻餅をついたまま見上げてくる彼女に向かってそう叫んで、慌ててズボンと下着を上げていた。
これ以上見られてたまるか。


それから5分くらい経っただろうか。
出てく時の看護師さんの目、冷たかったなぁ・・・・
だとか、なんか情けないなぁ・・・だとか落ち込んでいた俺の耳に控え目に「こんこんこん」という扉をノックする音が聞こえてきた。

「はい」

「私、入っていい?」

「うん」

絵里子の声が聞こえたことに妙にほっとして涙がちょっと出た、男っていうのは案外デリケートな生き物なのだ。

「大丈夫?」

「大丈夫じゃない」

近づいてきた絵里子の腰に手を回すとぎゅっと抱き着く
そんな様子に何を感じ取ったのか、ソファに座ったままの俺の髪を絵里子の手が優しく梳いた。

「看護婦さんが「あちらの部屋で旦那さんが待ってるから行ってください」って。そうとう冷たい感じだったんだけど、あんた何したのよ?」

「俺が襲われたんだぞ、優しくしろ」

「なによ、それ」

絵里子も俺の様子から、看護師さんをナンパしただとか無理やりなにかさせようとしただとかは思ってないのだろう、声が優しい。
ただ、何かあったようだという事だけはわかったらしく、事の顛末を話す事にした。


「・・・なによ、据え膳を喰わなかったの?」

「おま・・・・えなぁ、彼氏にそういう事いうか?」

「だってあんたがそんな殊勝な・・・・・」

ぷっと笑う絵里子を睨み付ける。
俺って信用ないんだなぁ・・・・・・とちょっと傷ついた。

「あのなぁ、男だからそりゃあんな事されれば勃つし、
声もでちゃうよ?その前には「可愛い看護師さんの手だったらすぐ勃つのに」とか思ったし」

正直に言えば、そういう妄想はいくらでもする。
可愛い子は大好きだし、ムラっとするし。

「でも俺は人間だから「理性」っていうもんがあるわけよ」

「あんたに理性?」

「おい・・・・・・・・」

「嘘よ、じょーだん」

「だからさ、なんつーか・・・そのな?絵里子以外の女の子手でイクとするじゃん?そりゃぁその時は気持ちいいよ?
天国かもしんないけど、その後どうするよ、理性がある分罪悪感とか残るじゃん?俺はそれがいやなの。」

貞操を守ると言えばかっこいいかもしれないが、そんなもんじゃない。ただ自分が嫌なだけだ。
身体だけ気持ちいいなんて昔ならそれでよかったけれど、
今は心まで気持ちよくなりたい、身体だけの気持ちよさで罪悪感など持ちたくない。

ぎゅっと、より一層絵里子にしがみつく腕に力を籠めたら優しく頭を撫でられた。
狩った事のない女の子にむぎゅっとされるのはそりゃぁ気持ちいいだろう、オスとして。
でも、こうやって狩ってしまった獲物で満たされた男には男なりの楽しみ方があるのだ。

「ちょ、ちょっとなにしてんのよ!?」

「んー・・・?」

腕でがちっと絵里子の腰をホールドして、鼻頭で絵里子の慎ましい胸をくいくいいじる。
コートは脱いでいるけれど、ブラにスリップにブラウス越しでは柔らかさは感じられない、でもそれがまたいい。

裸では味わえない胸の感触を堪能しながら、ふんわりとした膝丈のスカートの中に手を滑り込ませる。
診察の事も考えたのだろう、ストッキングなど余計なものは一切なく、すべすべとした素肌を味わう。

「や、やだ、野立っ」

手がショーツ越しに絵里子の柔らかいお尻に到達すると、焦ったように手を掴んでくる。
その様子にニヤっと笑った俺は、自分の下半身に意識が行った絵里子を1人掛けのソファに押し倒しそのまま唇を奪った。

「ん・・・・・ふ・・・・・・・・・」

こんな少し無理やりなエッチは慣れた男女しかできない。
少なくとも俺はできない。

どこまでなら大丈夫で、どこからはダメなのか。
どうやったら彼女が感じて、俺も気持ちよくなるのか。
駆け引きも、イヤよイヤよも、本当に慣れ親しんだ体だからわかる事が沢山ある。

唇を吸って、舌を絡めて。
段々と抵抗がなくなり、身体に回される細い腕が心地よい

「絵里子」

耳元で低く囁けば、入ってくる息がくすぐったかったのか、身をよじる。
そんな様子を可愛く思いながら、ショーツを一気に脱がした。

「あっ!」

びくんと起き上がった絵里子を押さえつけ、ソコに顔を埋めるとソファと俺に挟まれて身動きの取れない絵里子がかすかなうめき声をあげる。
舌を差し込むと既に潤い始めた中が熱を持って迎えた。

「や、だめっ・・・だめだってばぁ・・・・」

外に声が聞こえるのが嫌なのだろう、自身の手を噛んで耐える絵里子が愛おしく、より加虐心が煽られる。
なめらかな内腿をきつめに吸い、いくつも痕をつけ、また中心に唇を寄せてじゅるっと音を立てて吸い付いた。

「んぁ・・・・・・・」

熱を帯びた絵里子が踵で俺の背中を蹴る。
その踵には全然力が入っていなくて、止めたいけれど止められない絵里子の気持ちとシンクロしているようだった。

「絵里子、挿れるぞ」

本当はもっと触り合ったり、揉んだりさすったり、痕をつけたりしたいところだけれど今は時間がない。
独りでしていた時とは打って変わって勃ち上がったものを下着から取り出すと入口にあてがった。

「あっ・・・だ、だめよっ」

「もう我慢きかない」

「だって・・・それに出さないとでしょ?」

「わかってる、出すときはそのシャーレに出すから」

「でも・・・・混じっちゃうじゃない・・・?」

「・・・ん?あぁ、絵里子のと?」

「・・・・・うん・・・・・・」

「大丈夫だよ」

「でも・・・・・・あっ!!!」

検査がどうなるとかはわからなかったけれど、聞かないふりをして中にぐいっと入り込んだ。
普段ほど時間をかけていないからまだとろけきっていない絵里子の中は少し狭い。

「んっ・・・・ぐっ・・・・・・・・・」

やはりというか、十分に濡れているとはいえ、苦しかったのかうめき声が聞こえ、少し心配になる。
しかし様子を見る限り痛いわけではなさそうでほっとし、ゆっくりと腰を動かし始める。

ぐちゅぐちゅと水音が響く中で必死に声を殺す絵里子、
その箍を外したくなるが、それをしたらさすがにまずいと抑える自分。
そんな状況により煽られて、狭いソファの上でお互いを感じ合う。

時間がないとわかっていても、体位を変えて、絵里子の好きな対面座位で何度も何度もキスをする。
こんな風に抱っこされるのが好きな絵里子をあいつらがみたら卒倒するかもしれないが。

「絵里子いい?俺もうイキそ・・・・・」

「ん・・・・・・あっ・・・・・・」

座位のままでは自由に動けない、ソファの背に手を置かせて後ろからラストスパートをかける。

「あっ!やっ!!もう・・・・・んぁあっ!!!」

中でぎゅっと掴まれる感覚がし絵里子がイった事がわかる
その自身に起こる快感にそのまま中で放出しそうになったが、なんとか提出用のケースを手にとり自分が出したものを収める事ができた。


「あっ・・・ぶねぇ・・・・・・・」

この年になって毎回エッチの度に頭が真っ白になるなんて事はないが、でも危なかった。
というか、ぶっちゃけ忘れていた、採精の事を。

絵里子も途中から忘れていたのだろう、ガンガンに声を出していたし。
あぁ、多分聞かれてただろうなぁ・・・別にいいけど。
あんな風に襲ってくる看護師さんも悪くはないけれど、ちょっと見せつけたい気分もしたし。

手早く後始末をして、もう一度抱き合う。
狭いソファだから抱っこの姿勢でまたキスをする。

「ねぇ、絶対聞こえてた・・・・・・」

「そだな、でも、いいじゃんよ別に」

「でもさぁ・・・・・」

「だって、どうせここ出す場所だぜ?だったら1人で出すのも2人で出すのも一緒だろ」

「一緒じゃないわよ、この変態っ」

「お前だって気持ちよさそうだったじゃんかよ」

「なっ・・・・・違うよ、ちょっと・・・あんたが1人じゃダメそうだったから」

「ふぅ〜ん?」

そんな甘い顔で憎まれ口を叩かれても全然こたえない。
むしろよりキスをせがまれてる気になってちゅっちゅっと音をたてて唇を吸う。

「もう・・・・・」

ぽてんと俺の胸に頭を預けてくる絵里子にはBOSSの面影などは一切ない。
病院じゃBOSSもただの女性だ、でも自慢したくなる。
あの男勝りな(んでもって時々おっさんにもなる)絵里子がこんなに可愛い顔すんだぞって。

あ〜幸せだ。
少し休憩してからシャーレに蓋をして名前を書いたものを提出しようと部屋を出ると
あの可愛い看護師さんの冷たい視線が痛かったけど気にしない、いいんだ幸せだから。

絵里子は駆け足えっちだったのがちょっと不服だったのか
もっといちゃいちゃしたいって全身で伝えてくるし(本人は無自覚だろうが、それは家に帰ったら全力で応えてやる)
恥ずかしさがあるらしく今も俺のそばから離れない。

ん?釣った魚に餌やってどうするって?
いいんだ、いいんだ幸せだから♪






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