ディナーの前にいただきます♪
野立信次郎×大澤絵里子


仕事から帰り、家のドアを開けると信じられないような
でもいつかこうなるんじゃないかと予想していたような光景が広がっていた。


「え、絵里子っ!?」

「きゃっ!!!」

目の前のベッドの中、裸で慌てている男は自分の恋人だ。
いや、恋人だったというべきか。
その腕の中にいて、本当に真っ最中だった女の名前は知らない。

「絵里子、違うんだ、違うんだよっ」

「ね、ちょっとどういう事?誰よこのでかい女っ」

私に言い訳をしようとする男と、その男に食って掛かる、元は可愛いであろうしかし今は鬼の形相の女。
しかし私には全てが遠く感じ、別世界のようだった。

「絵里子!!」

無言で家を出ようとしたら腕をつかまれた、
下着を付けただけの男が必死ですがりついてくる。
情けない男ね、どうでもいいわあんたなんか。


「・・・・・す」


うるさいわね、別に傷ついてなんかいないってば。
離してよ、仕事に戻るわ・・・・・


「・・・・・ぼすっ」


え?誰・・・?


「BOSS?大丈夫ですか??」


ん・・・・・?


「・・・・あれ?」

「珍しいですね、ボスが居眠りだなんて、もう7時ですよ?帰らなくて大丈夫ですか?」

「あっ、資料読みながら寝ちゃったんだ、私」

じゃぁあれも夢か。
酷い夢だ、自分の恋人の浮気現場を夢に見るだなんて。
しかもなんだかありそうというのが、また・・・・

「もう7時か・・・わっ、30分くらい寝ちゃったんだ、よし帰ろう。片桐は?」

「自分もこれ片づけたら帰ります、お先にどうぞ」

「そう?じゃあ、また明日」

「はい、お疲れ様です」


最近仕事が立て込みつかれていたというのに、
あんな夢のせいで余計に疲れた気分になって帰宅した。
半分以上同棲中の男は、今日公休でのんびりとした一日を過ごしている筈だ。
午前中に「洗濯した、褒めて」だの「掃除した褒めて」だのくっだらないメールがきていて全てを無視してやったが。

確かに自分の方が勤務体制が楽だからと、普段から家事をよくまめにし、
上司にバレないようにと一応借りている絵里子の部屋のメンテナンスまでしてくれている男には感謝しているが、
だからってこちらが仕事中に「褒めて」とは何事だ。

たく、もう・・・・・・ま、夢のような事があるよりは「褒めて」なんて言ってくる方がマシか。

今日は新しくできたイタリアンレストランに行こうと約束していたら買い物もせずに帰る。
予定よりも少し遅くなってしまったので「もうすぐ家に着くから」とメールだけしておいた。


エントランスを通り、エレベーターで8階まで。
何の疑いもなく、鍵を差し込み部屋に入る。

「ただいまー」

普段なら尻尾が見えそうな位に出迎える野立からの反応はない、そういえばメールの返信もなかった。

「野立、いないの?」

何故かふと、先ほどの夢が思い出される。
あの夢の中の自分も疑いもせずに部屋に入り、そして目撃してしまったのだ。

急に緊張が走る。そんなはずはない、と自分に言い聞かせるが思わず耳をすます。
と、何やら女性の声がうっすらと聞こえてきた、
野立の声は聞こえないが、これは明らかに嬌声だ・・・・

「・・・・うそでしょ・・・・?」

夢と違うのは、いくつか部屋があるということだろう。
夢の中ではドアを開ければすぐ目の前にベッドがあったが
急に現実を突きつけられるのと、こうやって前振りがある場合とどちらがいいかなどわからない。
緊張で高鳴る鼓動を抑え、部屋の1つ、ベッドルームに続いているドアノブに手をかける。

玄関にいた時よりもはっきりと聞こえてくる女性の声。
あぁ、やはりメールではなく電話をすべきだった・・・・

もう1つ夢と違うのは自分が冷静ではないという事だろう
知りたくなかった、知らなければいつも通り彼からの過剰なスキンシップで安心できたのに。
悲しさや悔しさと共にそんな感情まで芽生えた自分に驚きながらそれでもキッと前を見据える。

ここまできて引き下がっては大澤絵里子じゃない。
ノブを掴み、一気にドアを・・・・・・・





がちゃっ!!

そのあまりの勢いに目が覚めた。
起き上がり、何事かと寝ぼけたままで見回すと、今日の朝別れた時と同じ格好の恋人が。
おぉ、やっと帰ってきたか。

と、何やら寝室に置いてTVが音がしている。


・・・・やっべ、AVつけっぱなしだった。


いや、決して楽しむ為につけていたわけではない。
もちろん男として嫌いではないが、こんなものに頼らなくても今までいくらでも女の子は周りにいたし、
女の子は大好きだが、エッチがしたいというよりは戯れていたいタイプ。
あっ、でも絵里子に対しては性欲魔人なんだよねぇ・・・なんでだろ、俺・・・愛かなやっぱ。

もっともそれとこれは違うという男は大勢いるだろう。
でも、俺としては・・・ま、これ以上言っても言い訳くさくなるだけだからいいか・・・・・・

とにかくだ、楽しみたかったわけではなく、勉強の為に借りてきたAV。
そうそう、勉強の為だったんだよ、これ。

最近妙にエロくなって、俺を喜ばしてくれる彼女をもっと悦ばせたくて借りてきたDVDたち、総勢10作品。
それの1枚目を見ていたらもう、絵里子とエッチしたくてえっちしたくてたまらなくなって、
でも1人でするのもったいないなー・・・・なんて悶々としながら2枚目に突入しても身が入らず、
絵里子の枕をぎゅっと抱えていたらそのまま寝てしまった・・・というわけだった。

ん?おぉ、そうだ絵里子が帰ってきたんだった。

「お帰り絵里子」

「・・・・・・・・・・・・」

「・・・絵里子?」

無言のまま、しかもドアを開けた体制のまま固まっている恋人に話しかける。
どうした?何かあったのか?

「あっ、もしかしてAVとか嫌だった?
いや、これは決して1人でしたかったわけでも1人で楽しみたかったわけでもないんだぞ?
こう、お前がどんどんエッチになるから勉強しようかな、なーんて思ってさ」

「・・・べ、んきょう?」

「そうそう、勉強。あっ、でも嫌ならもう見ない・・・ん?でも前に一緒に見たよな?
同じことしようぜ♪って・・あん時、お前も超のりの・・・あっ、わかった!俺が1人で見るのは嫌だったりするのか?
悪かった、そしたらもう1人ではっ・・ぐぇっ!!!」

急に絵里子に飛びつかれて思わず変な声が出た。

絵里子は細い(長いけど)だから体重もそんなにはない(長いけど)
が、どんなに軽くてもあれだけの勢いで、しかも絵里子の力で飛びつかれたら誰だってかっこよくは受け止められないと思う。


「ばか、野立のばかばかばか」

「んだよ、だからもう1人じゃ見ないって」

「違うわよ、AVなんてどうでもいいわよ」

「・・・・あ?」

「もういい、黙って」

無理やり唇を奪われる。
あまりない感覚に目を瞑ることさえ忘れていた。

「えり・・・こ?」

唇が離され、自由になった俺が問いかけるがそれを無視して、俺が来ていたシャツのボタンを外していく絵里子。
おいおい、嬉しいけど帰ってきたばかりだろ?

「ど、どうしたんだ?」

「黙ってて」

あっという間に下着1枚にされて布越しに刺激を受ける。
ベッドの淵に腰掛け、そのまま上体だけベッドに横たわっていた俺には股間に埋められた絵里子の表情は見えない。
手で口で柔らかくも激しい愛撫に思わず声が上がった。

「え・・・りこ、汚いって・・・・・・」

「大丈夫、おいしい・・・・・」

先ほど1人でしなかった事もあってか、下着越しであってもすぐに反応してしまう。
結構な熱をもったところで、下着までとり払われ、既に上を向いている自身が出てきた。

ヤバい。

このまま絵里子にされたら多分すぐイってしまう
仕事で攻めると強い絵里子は、こんな時いつも受け手で
でもやっぱりどんな時でも攻めると強いのだ、つまり結構エロいのだ。

歴代の彼氏にはそんな事言われたことない
と言っていたからあんまりしなかったのかもしれないが
初めてエッチした時でさえ、最初は受け手だったくせに最後には超ノリノリで俺のを・・・・・

そうだ、あの時の場所は病院だった。
入院した絵里子の退院前日、ナースの子と仲良くなった俺は絵里子の病室に無理やり泊まり、流れのままにエッチをしてしまったんだ。
あの時の絵里子もそれはそれはエロかった・・・・

しかも、あの時より数倍エロくなった絵里子はテクニックまで数倍身につけやがった。
つまり何が言いたいかというと・・・・・


「絵里子、ヤバいって・・・いきそ・・・・・・・」

「いいよ?」

一旦口を離してしゃべる絵里子だが、その息でさえも俺の先端を刺激していく

「イクなら絵里子の中で・・・・・」

「だーめ、バツなんだから」

「罰ってAVで・・・・・?」

「違います〜いいから黙る」

じゅっぱじゅっぱと口でのストロークが早くなっていく
左手は俺自身に添えられ時折刺激を与え、右手は両脇にある袋の1つをいじる絵里子。

あぁ、袋の皮をそんな優しく・・・・
あっ・・ひっぱるなって・・・・もうホントにやっば・・・・・・

「絵里子、ホントに・・・・口、離して、出ちゃ・・うから・・・・・・」

懇願しても辞めてもらえない、
あぁ、ダメだもう・・・・・・・・

絵里子がぐっと唇に力をこめ、俺が出しやすいように出し入れを強くする。
俺もあまりの刺激に耐えかねて、上体を起こし絵里子の頭を思わず掴んでしまった。

「えり・・こ・・・・あっ、あっ・・・・・・いっ!!」

腰の辺りにびりびりっと電気が走り、自身が放出されていく
そしてその瞬間に合わせるように絵里子がしがみつくようにして吸い込むものだから、腰が抜けそうな程の吐精感に襲われた。

最後まで吸い出され、しばらく続いた射精が終わった。
ちゅぽんと音を立て、絵里子の口から柔らかくなった俺のモノが抜け落ちる。
互いの間にひかれた白濁の線が切れると同時に、俺もベッドに横たわった。

「あ・・ふ・・・・ごめ、すげぇ出ちゃった・・・・・・・・」

情けない声が出た俺ににっこりと笑うと、絵里子は口の周りについた精を指でそっとすくい、口の中に収めた。
その仕草までエロくて見惚れてしまう、というかあれだけ出たものを飲んだのか・・・?

「濃くて、野立の味がする」

嬉しそうに口の中に残った精を味わっている絵里子。
そんな絵里子に次戦を期待せずにはいられない。
おぉ、俺って若いね、まだまだ。


「うぉっ・・・あっ・・ちょっ・・・・・・・」

そんなうっとりとしていた俺に、また刺激が襲ってきた

「やだ、拭くだけよ?そんな声出さないでよ」

いや、だって、そんな・・・・
イったばかりで敏感な俺の息子はティッシュでの刺激に思わず反応する。

あぁ、そんな丁寧に・・・・
髪を掻き揚げながら、ゆっくりと拭いてくる絵里子の色気にムクムクっともたげる自身。

「はい、終わり、口すすいで、着替えてくるね」

反応しているのがわかったのだろう、くすくす笑いながら、少しだけ上を向いたソレをぴんと指先で弾いてから立ち上がる絵里子。
よくよく見れば、仕事着のシャツに俺の名残か絵里子の唾液かわからない染みがついている。

俺も、自分のを出した口にはあまりキスしたくないから口をすすぐのは歓迎だ。
しかしこんな時にすぐに体を離すのはなんだか寂しい。

いや、そうか、絵里子が歯を磨いている間も俺がいちゃいちゃしにいけばいいんだ。
そして着替えは手伝って・・・いや、着替えることなんてない、このまましちゃえばいいんだから。

少し重さを感じる体をよっこいしょと起こして追いかけると、歯ブラシを咥えたていた絵里子の肩を抱く。
おぉ、歯ブラシすらエロい。

「ね、着替えたらご飯行こうね」

咥えたままでもごもごとしゃべる絵里子も・・・・ん?ご飯?

「・・・・え・・・・・・・?」

「できたばっかりのイタリアンレストラン、今日行こうって言ってたじゃない?」

「・・・・・・・・マジで?」

このままいちゃいちゃ突入じゃないの?
そりゃ俺は出したけど、まだまだ色々やりたい事が


「お腹すいちゃった♪」


ま、マジか・・・・・・・・・

なんでそんな笑顔で・・・・・・・
今日の俺は完全に絵里子の手の平で転がされている。
うぅ、ご飯食べたらいっぱい、そりゃぁもう泣くまで離してやらないからな、覚悟しておけよ、絵里子っ。





歯磨きをしていたら、野立がいちゃいちゃしてきた。
多分、野立は今すぐもっとしたいんだろうけどそうはいかない、こっちは仕事終わりでお腹がすいているのだ。

でも、なんだか安心してしまった。
そりゃ、夢を信じるなんてバカバカしいかもしれないけれど、安心したらお腹がすいた。

野立からしたら「罰だ」なんてとばっちり以外のなにものでもないだろうが、
でも気持ちよさそうだったし、問題はないだろう。

今日の野立は妙に可愛かったし。
たまに攻められると弱いのよね、この男は。

にしても野立が選んできたAVの女優さん、背が高い人ばっかりだったなぁ・・・・
背が高くて、キャリアウーマンって感じの女優さんばかり
私相手に本気で勉強しようとしてるのか、それとも元々そういう人が趣味なのか。
なんだっけ、言ってたなぁこの間。

「俺の好みは大澤絵里子なんだよ」

とかなんとか。

・・・・あれ?結構愛されてる?私って。






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